目標広告費用対効果に基づく入札について

Google のトラブルシューティングを使用すると、P-MAX キャンペーンの費用が予期せず変動する潜在的な原因を特定し、原因を究明し、対処することができます。
 

注: 7 月より、検索キャンペーンの新しい [コンバージョン数の最大化] または [コンバージョン値の最大化] の入札戦略については、任意で目標を設定できるようになります。動画アクション キャンペーンでは、この 2 つの入札戦略は別々の入札戦略であることにご注意ください。スマート自動入札戦略で任意の目標を設定すると、「目標コンバージョン単価」や「目標広告費用対効果」の入札戦略を使用した場合と同じように、これらの目標に合わせて最適化が行われます。「コンバージョン数の最大化」で目標コンバージョン単価を設定すると、現在の「目標コンバージョン単価」入札戦略を使用した場合と同様に動作します。同じく、「コンバージョン値の最大化」で目標広告費用対効果を設定すると、現在の「目標広告費用対効果」入札戦略と同様に動作します。 なお、ホテル キャンペーンでは、必須の目標広告費用対効果を設定した「コンバージョン値の最大化」のみがサポートされます。

スマート自動入札戦略の構成に関する変更の詳細

Google 広告のスマート自動入札を使用すると、広告主様が宣伝する商品やサービスをユーザーが検索するたびに、見込まれるコンバージョン値への分析と高度な予測が行われます。その後、投資収益率が最大になるように、これらの検索語句に対する入札単価が自動的に調整されます。

つまり、ユーザー検索が価値の高いコンバージョンに至る可能性が高いと判断された場合、入札単価が高くなり、その可能性が低いと判断された場合は入札単価が低くなります。入札単価がオークション時に自動的に最適化されるので、各オークションに合わせて入札単価を調整することも可能です。詳細は、スマート自動入札ガイドをご確認ください。

目標広告費用対効果は、1 つのキャンペーンの標準入札戦略として使用することも、複数のキャンペーンにまたがるポートフォリオ戦略として使用することもできます。どのタイプのポートフォリオ入札戦略を使用すればよいかわからない場合は、まず自動入札機能についてをご確認ください。ショッピング キャンペーンについて詳しくは、ショッピング キャンペーンの自動入札についてをご確認ください。

この記事では、「目標広告費用対効果」入札戦略の仕組みについて説明します。

はじめに

  • キャンペーンに「目標広告費用対効果」入札戦略を適用する前に、トラッキングしているコンバージョンの値を設定する必要があります。
  • コンバージョン値のルールを適用すると、ビジネス上のコンバージョンの価値を具体的に示して、より価値の高いユーザーからコンバージョンを引き出すように最適化できます。コンバージョン値のルールを使って、価値の高いタイプのユーザー、デバイス、場所を対象にコンバージョン値に乗算係数を適用します。
  • 目標広告費用対効果に基づく入札をキャンペーンで使用するには、過去 30 日間にコンバージョンを 15 件以上獲得している必要があります。この条件は、ほとんどのキャンペーン タイプに適用されます。
    • ディスプレイ キャンペーン: すべてのキャンペーン全体で、過去 30 日間に 15 件以上の(コンバージョン値が有効な)コンバージョンを獲得している必要があります。なお、新しいディスプレイ キャンペーンでは、目標広告費用対効果に基づく入札を使う要件としてコンバージョン数の実績は求められなくなりました。
    • アプリ キャンペーン: 毎日 10 件(または 30 日間で 300 件)以上のコンバージョンが必要です。
    • ファインド キャンペーン: 過去 30 日間に 75 件以上のコンバージョン(そのうち 10 件以上は過去 7 日間に発生したコンバージョン)が必要です。ファインド キャンペーンでは、目標広告費用対効果は現在ベータ版です。
    • 動画アクション キャンペーン: 過去 30 日間に 30 件以上のコンバージョンが必要です。
  • 検索キャンペーンでは、コンバージョン値の蓄積を始めて間もない場合、またはコンバージョン値の蓄積方法を変更して間もない場合、調整前に、[コンバージョン] 列に新しい値を入力し、キャンペーンで同程度のコンバージョン値を獲得できるようになるまで 6 週間お待ちいただくことをおすすめします。
  • また、予算設定を確認して、費用が 1 日の平均予算の最大 2 倍に達しても差し支えないようにすることをおすすめします。1 か月の請求期間全体で見ると、1 日の平均予算の 30.4 日分を超える請求が発生することはありません。さらに、アプリ キャンペーンでは、目標広告費用対効果タイプのキャンペーンを実施する前に、目標コンバージョン単価タイプのキャンペーンを実施することも推奨されます。これは、最初の広告費用対効果の目標値を設定する際に、基準となる広告費用対効果を把握できるためです。はじめに適切な目標広告費用対効果が設定されなかった場合、パフォーマンスが低下する可能性があります。
:
  • アプリ キャンペーンとファインド キャンペーンの目標広告費用対効果は、現在ベータ版です。
  • アプリ キャンペーンの場合は、Firebase 向け Google アナリティクスの SDK もアプリにインストールする必要があります。入札する(そして値を送信する)コンバージョン イベントは、Firebase SDK に含まれます。
  • 通常、キャンペーン数が少なく、キャンペーンの規模が大きく、コンバージョン数が多いほうが、よりよい掲載結果が得られます。

価値に基づく入札戦略を使用するとよいケース

価値に基づく入札戦略が効果的なのは、さまざまなコンバージョンがビジネスにもたらす価値が異なる場合、または獲得しようとしている広告費用対効果(ROAS)の目標が具体的に決まっている場合です。

以下の表を参考に、キャンペーンに最適な入札戦略をご確認ください。

 

コンバージョン数の最大化

目標コンバージョン単価

コンバージョン値の最大化

目標広告費用対効果

目標

予算内でコンバージョン数を最大化する

「目標コンバージョン単価」内でコンバージョン数を最大化する

予算内でコンバージョン値を最大化する

「目標広告費用対効果」内でコンバージョン数を最大化する

使用が適しているケース

  • 予算の消化を優先したい。
  • 投資収益率の目標値が具体的に決まっていない。
  • 最適化対象のコンバージョンはどれも同程度の価値をビジネスにもたらす。
  • 投資収益率の目標値が具体的に決まっている。
  • 最適化対象のコンバージョンはどれも同程度の価値をビジネスにもたらす。
  • 予算の消化を優先したい。
  • コンバージョンによってビジネスにもたらされる価値がそれぞれ異なる。
  • 投資収益率の目標値が具体的に決まっていない。
  • 投資収益率の目標値が具体的に決まっている。
  • 最適化対象のコンバージョンによってビジネスもたらされる価値がそれぞれ異なる。

仕組み

Google 広告は、レポートに記録されたコンバージョン値(コンバージョン トラッキングが記録した値)を使用して、今後のコンバージョンおよび関連する値を予測します。その後は、目標値と同等の平均広告費用対効果の達成を目指しながら、コンバージョン値を最大化できるよう上限インタラクション単価(上限クリック単価)を設定します。

広告費用対効果はコンバージョンごとに異なりますが、全体としては費用あたりのコンバージョン値が設定した目標広告費用対効果と同等になるように調整されます。たとえば、目標広告費用対効果を 500% に設定した場合、これを達成すると同時にコンバージョン値を最大化するために、自動的に入札単価が調整されます(下記の例の詳細を参照)。その際、広告オークションでの掲載結果を改善するために、デバイス、ブラウザ、地域、時間帯などのリアルタイム情報を使用して入札単価が調整されます。また、ユーザーがリマーケティング リストに含まれているかどうかも考慮されます。

新しい入札戦略を作成するか、最適化スコアの最適化案を選択し、適用するキャンペーンを指定すると、目標広告費用対効果の推奨値が提示されます。この推奨値は、過去数週間の実際の広告費用対効果をもとに算出されたものです。その際、広告のクリックまたはインタラクション(エンゲージ ビューなど)からコンバージョン完了まで 1 日以上かかるケースを想定し、過去数日間のデータは除外されます。提示された推奨値をそのまま使用しても、独自に目標広告費用対効果を設定しても構いません。

女性用の靴を販売するオンライン ストアで売り上げを測定しており、ショッピング カートの合計額を基準に入札単価を最適化するとします。目標は広告にかける費用 100 円につき、売り上げ(コンバージョン値)500 円を獲得することです。この場合、広告に 100 円かけるごとにその 5 倍の収益を得られるように、目標広告費用対効果を 500% に設定します。

算出式:

売り上げ 500 円 ÷ 広告費用 100 円 × 100% = 目標広告費用対効果 500%

Google 広告では次に、目標広告費用対効果 500% の達成を目指しながら、コンバージョン値を最大化できるよう、上限クリック単価が自動的に設定されます。

入札単価調整と目標広告費用対効果

入札単価調整を使用すると、ユーザーが検索を行う場所、時間、方法に応じて、広告を表示する頻度を調整できます。目標広告費用対効果を使った入札ではリアルタイムのデータに基づいて入札単価が調整されるため、既存の入札単価調整は使用されません。ただし、例外的にデバイスの入札単価調整は -100% に設定できます。

: 入札単価調整は使用されないため、特に削除する必要はありません。

新しい入札単価の作成

1 つのキャンペーン(標準の入札戦略)または複数のキャンペーンポートフォリオ入札戦略)の「目標広告費用対効果」入札戦略は、次の方法で作成できます。

  • 新しいキャンペーンで作成する。
  • キャンペーン設定から作成または変更する。
  • 共有ライブラリの [入札戦略] ページから作成する。

入札戦略を作成する際は、スマート自動入札を設定する方法の記事をご覧ください。

設定

目標広告費用対効果

目標広告費用対効果(ROAS)とは、広告に投じた費用で獲得したいと考えるコンバージョンの価値(たとえば収益額)の平均です。目標広告費用対効果の設定は、得られるコンバージョンの量に影響する可能性がある点に注意しましょう。たとえば、目標値が高すぎると、広告で獲得できるトラフィックの量が制限されることがあります。

適切な目標広告費用対効果の設定に役立つ情報をいくつかご紹介します。

  • 利用可能な場合は、アカウントの最適化案ページなどに表示されている目標の推奨値を使用します。目標の推奨値は過去のパフォーマンスに基づいていますが、コンバージョン達成までの所要時間を考慮したものになっています。
  • 目標広告費用対効果を設定する際は、この戦略を使うキャンペーンでこれまでに計測されている費用あたりのコンバージョン値を参考にしましょう。こうすることで、キャンペーンの広告費用対効果は同じままで、コンバージョン値の向上を目指すことができます。また、コンバージョン達成までの所要時間も考慮する必要があります。
  • これまでの費用あたりのコンバージョン値を確認するには、[表示項目] プルダウンで [表示項目の変更] をクリックし、[コンバージョン] の [コンバージョン値 / 費用] を追加します。費用あたりのコンバージョンの価値を 100 倍すると、目標広告費用対効果のパーセンテージが得られます。キャンペーンの掲載結果をより正確に把握できるよう、広告費用対効果の測定期間はアプリ内ユーザー行動の計測期間と同じにしてください。

入札単価の上限 / 下限

Google 広告の入札単価の自動最適化が制限されるため、目標広告費用対効果の入札単価制限を設定しないことをおすすめします。また、目標広告費用対効果を達成するため Google 広告の入札単価の調整も制限される場合があります。入札単価制限は、検索とショッピングのポートフォリオ入札戦略で使用できます。なお、入札単価の上限 / 下限の設定は、検索ネットワークのオークションにのみ適用され、ポートフォリオ入札戦略でのみ使用できます。

  • 上限入札単価の上限: 目標広告費用対効果を使用した際に、Google 広告が自動設定できる上限クリック単価の上限値を指定します。
  • 最小入札単価の下限: 目標広告費用対効果を使用した際に、Google 広告が自動設定できる上限クリック単価の下限値を指定します。ただし、上限クリック単価が入札単価の下限より低く設定される可能性があります。これは通常は Smart Pricing によるものです。つまり、入札単価の絶対的な下限値を設定できるわけではありません。

ヒント: 入札するコンバージョンを選択する

[コンバージョン列に含める] 設定では、各コンバージョン アクションをレポートの [コンバージョン] 列と [コンバージョン値] 列に含めるかどうかを指定できます。目標アクション単価、目標広告費用対効果、eCPC などの入札戦略では、これらの列のデータが使用されます。つまり、お客様の入札戦略は、「含める」ように設定したコンバージョンのみに基づいて最適化されます。アカウントのデフォルトのコンバージョン目標に関する詳細

ディスプレイ ネットワーク、動画キャンペーン、検索キャンペーン、ショッピング キャンペーンのデバイスをまたいだコンバージョンは、デフォルトで含まれます。ホテル キャンペーンには適用されません。

広告グループの目標

標準とポートフォリオの両方の入札戦略に広告グループの目標を適用できます。ポートフォリオ入札戦略を使用すると、キャンペーン、広告グループ、キーワードを、1 つの目標に沿ってまとめて最適化できます。広告グループ単位で目標を個別に設定することもできますが、スマート自動入札が制限される可能性があるためおすすめしません。

注: 広告グループ単位では目標コンバージョン単価または目標広告費用対効果を個別に設定できますが、入札単価の設定に使われる戦略はポートフォリオ単位で管理されるようになりました。

なお、個別の広告グループに対して目標を設定する必要がない場合は、ポートフォリオ入札戦略で掲載結果を改善できることがあります。

: この機能は、アプリ インストール キャンペーン、ショッピング キャンペーン、ファインド キャンペーンの目標広告費用対効果には適用されません。

平均目標広告費用対効果

平均目標広告費用対効果とは、ご利用の入札戦略において最適化の基準として使用されていた、トラフィックに基づいて加重された広告費用対効果の平均値のことで、指定期間中に目標広告費用対効果に加えた変更を加味して平均化したものです。このため、設定した目標広告費用対効果とは必ずしも一致しません。

この指標を使うと、特定の期間に入札戦略の目標となった広告費用対効果を測定できます。期間を変更することで、その期間に入札戦略がどのような基準で最適化されたかを把握できます。なお、トラフィックがなかった期間については、平均目標広告費用対効果を確認できません。

[キャンペーン] ページ上部にある掲載結果の表には、平均目標広告費用対効果の指標が表示されるため、目標に照らして実際の掲載結果を評価できます。新しい列を追加する際に [掲載結果] カテゴリから [平均目標広告費用対効果] を選択するか、掲載結果グラフに追加します。

指標が表示される場所

この指標を使うと、特定の期間に入札戦略の目標となった広告費用対効果を測定できます。期間を変更することで、その期間に入札戦略がどのような基準で最適化されたかを把握できます。なお、トラフィックがなかった期間については、平均目標広告費用対効果を確認できません。

列を追加すると、掲載結果の表に平均目標広告費用対効果の指標が表示されるため、目標に照らして実際の掲載結果を評価できます。[キャンペーン] 表の上部にある [掲載結果] カテゴリ内の列アイコン Google 広告の表示項目アイコンの画像 を選択するか、掲載結果グラフに列を追加します。新しい列を追加する際に、[掲載結果] カテゴリから [平均目標広告費用対効果]、[平均目標インストール単価]、[平均目標アプリ内ユーザー行動単価] のいずれかを選択します。

この指標は入札戦略レポートの、実際に達成できた広告費用対効果を表す [実際の広告費用対効果] の横にも表示されます。詳しくは、入札戦略レポートを表示する方法をご覧ください。

平均目標広告費用対効果は、標準入札戦略でもポートフォリオ入札戦略でも参照できます。

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