Google Vault は新機能、機能拡張、修正によって常に更新されています。ほとんどの機能はリリースから数日以内にご利用いただけるようになりますが、お手元に展開されるまで時間がかかることもあります。
2023 年 12 月 6 日: メール内のハイパーリンクが設定されたドライブ ファイルを書き出す
Vault で、メール内のハイパーリンクが設定されたドライブ ファイルを書き出すことができるようになりました。この機能を使用するには、Vault から Gmail のデータを書き出す際に、[リンクされたドライブ ファイルをエクスポート] オプションをオンにします。
何がサポートされ、何がサポートされないかなどを含む詳細情報については、メッセージ内のドライブ ファイルへのハイパーリンクをご覧ください。
2023 年 12 月 4 日: Google カレンダーの予定のサポート
何がサポートされるかについて詳しくは、サポートされるイベントタイプをご覧ください。
2023 年 6 月 20 日: ドライブのラベルに基づく保持ルールのサポート
-
ラベルの項目に基づいて保持ルールのラベルの条件を設定する。
-
訴訟のための記録保持(リティゲーション ホールド)でファイルの保持ルールまたは有効期限ルールをオーバーライドする。
-
保持ルールのラベルの条件をカスタマイズするために、フィールドの種類に応じてさまざまな比較演算子を使用する。
詳しくは、ドライブのラベルに基づくルールの条件をご覧ください。
2023 年 6 月 7 日: 非常に大きなファイルの初期バージョンが統合される可能性があります。
容量の大きな Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド、フォーム、サイトの古い版のファイルは、記録保持の対象でない限り、保存容量を節約するために統合されることがあります。Google ドライブを使用して Vault を検索する場合、古い版にはアクセスできません。代わりに、使用可能な最も古い統合済みの版が表示されます。
バージョンについて詳しくは、ファイルの変更履歴で検索するをご覧ください。2023 年 3 月 1 日: クライアントサイド暗号化が適用されたメールのサポート
- Vault では、クライアントサイド暗号化が適用されたメールが他のメールと同様に保持、記録保持(リティゲーション ホールド)されます。
- メールの件名、送信者、受信者など、メールの暗号化されていないメタデータはプレビュー可能です。
- 暗号化されているコンテンツは、smime.p7m または smime.p7s の添付ファイルとして検索プレビューに表示されます。書き出したファイルを mbox 形式で復号するには、復号ツール(ベータ版)を使用します。クライアントサイド暗号化が適用されたメールを PST 形式で表示するには、Microsoft Outlook で各ユーザーの p7m ファイルを読み込みます。詳しくは、Vault で書き出されたメッセージを確認するをご確認ください。
2022 年 12 月 5 日: 今後サポート予定のクライアントサイド暗号化機能のために UI を更新
2022 年 9 月 2 日: Chat のすべての検索と記録保持(リティゲーション ホールド)で、メッセージベースのインデックス登録が使用されるように
検索と書き出し
Vault により、ダイレクト メッセージ、グループ メッセージ、非スレッド形式のチャットルームの場合と同様に、スレッド形式のチャットルーム(会話を含むチャットルーム)でメッセージが検索されます。
-
Vault 検索では、個々のメッセージが照合されて返されます。以前は、一致するトピックが返されていました。1 つのトピックは、スレッド形式のチャットルーム内のスレッドに含まれるすべてのメッセージ、または 1 日 24 時間(UTC 時間で指定)の間に送信されたすべてのメッセージに相当します。
-
Vault におけるスレッド形式のチャットルームの検索範囲が変わります。
-
スレッド形式のチャットルーム内にあるすべてのスレッドに含まれるメッセージを検索できるようになりました。指定するアカウントがスレッド形式のチャットルームのメンバーであれば、スレッドに参加(メッセージをいくつか送信したなど)していなかったとしても、そのスレッドは検索の対象となります。以前は、指定するアカウントが参加していたスレッドのみが検索の対象でした。
-
指定したアカウントがチャットルームのメンバーであったが、そのチャットルームからすでに退出している場合、退出する前に送信されたメッセージのみが検索されます。以前は、アカウントがスレッドに参加していた場合、チャットルームの退出後に送信されたメッセージを含め、スレッド内のすべてのメッセージが検索されました。
-
-
メッセージが検索条件と一致する場合は、プレビューと書き出しのためにコンテキストが表示されます。コンテキストには、該当するメッセージと、同じ会話(DM、スペース、スレッド形式のチャットルームのスレッド)の前後 12 時間以内に送信されたすべてのメッセージが含まれます。
-
同じ会話(DM、スペース、スレッド形式のチャットルームのスレッド)内の多数のメッセージが検索条件と一致する場合、コンテキストとして表示されるメッセージは重複することがあります。書き出しの際は重複が評価され、重複するメッセージは書き出しから除外されます。
検索クエリ
上述の変更の結果、保存された Chat 検索クエリを以前の書き出しと同じタイムフレームで実行すると、書き出されるメッセージは以前と異なる場合があります。
たとえば、次のやり取りを含むチャットルームがあるとします。
Participant 1: hi
Participant 2: hello
検索キーワード*を使用する場合、検索、プレビュー、書き出しではメッセージが次のように処理されます。
検索キーワード | Chat スペースの検索、プレビュー、書き出しの動作 |
---|---|
hi |
検索: 参加者 1 のメッセージのみが返されます。そのメッセージのみが検索キーワードに一致するためです。 プレビューと書き出し: 参加者 1 のメッセージと、スペースまたはスレッド(スレッド形式のチャットルームの場合)でそのメッセージの前後 12 時間以内に送信されたすべてのメッセージが含まれます。 |
hello |
検索: 参加者 2(Participant 2)のメッセージのみが返されます。そのメッセージのみが検索キーワードに一致するためです。 プレビューと書き出し: 参加者 2 のメッセージと、スペースまたはスレッド(スレッド形式のチャットルームの場合)でそのメッセージの前後 12 時間以内に送信されたすべてのメッセージが含まれます。 |
hi hello |
1 つで両方の検索キーワードを含むメッセージがないため、検索結果は返されず、書き出しもされません。 |
hi from:participant1@example.com |
検索: 参加者 1 のメッセージのみが返されます。そのメッセージのみが両方の検索キーワードに一致するためです。 プレビューと書き出し: 参加者 1 のメッセージと、スペースまたはスレッド(スレッド形式のチャットルームの場合)でそのメッセージの前後 12 時間以内に送信されたすべてのメッセージが含まれます。 |
hi from:participant2@example.com |
1 つで両方の検索キーワードに一致するメッセージがないため、検索結果は返されず、書き出しもされません。 |
‑hi from:participant1@example.com |
1 つで両方の検索キーワードに一致するメッセージがないため、検索結果に上の例の会話のメッセージは返されず、書き出しもされません。 |
‑hi from:participant2@example.com |
検索: 参加者 2 のメッセージのみが返されます。そのメッセージのみが検索キーワードに一致するためです。 プレビューと書き出し: 参加者 2 のメッセージに加えて、スペース内でそのメッセージの前後 12 時間以内に送信されたすべてのメッセージが含まれます。 |
*注: チャットの検索では、AND
、OR
、NOT
などのブール演算子を使用できません。ただし、検索キーワードを複数指定すると、AND
でつないだ場合と同様に処理されます。キーワードの前に -
を付けると、その語句は前に NOT
が付くものとして処理されます。詳細
記録保持(リティゲーション ホールド)
検索対象を保持データ(記録保持対象のユーザー アカウントに関連付けられているメッセージ)に制限できます。
スレッド形式のスペースの場合、Vault では、記録保持対象のユーザー(検索パラメータと一致する)が現在メンバーになっているスペースまたは過去にメンバーになっていたスペース内のすべてのメッセージが保持、検索されるようになりました。以前は、記録保持対象のユーザーがスレッド内で 1 つ以上のメッセージを送信したスペースでのみ、スレッドが保持、検索されていました。
また、記録保持対象のユーザー全員が Chat スペースから退出した場合、保持対象ユーザーの最後の 1 人が退出するまでに送信されたメッセージのみが返されます。特にスレッド形式のスペースの場合は、ユーザーがスペースから退出した後に送信されたメッセージは、そのユーザーが会話に参加していても、保持されなくなります。
Chat スペース(2020 年 12 月初旬以降に作成されたグループ会話と、スペース)内のメッセージを含めることもできます。スペースの種類によって、検索結果に含まれるメッセージが決まります。詳細
新しい動作の実装
このリリースがすべてのユーザーに展開されるまでには数週間かかる見込みです。移行が完了するまでは、メッセージの検索方法を次のようにして判断できます。
- 検索結果の上部に「検索クエリが個々のメッセージに適用されました」という通知が表示される場合、その検索はメッセージ ベースです。
- 通知が表示されない場合は、従来の検索動作が使用されています。スレッド形式のチャットルームの場合、検索クエリは個々の会話全体に適用されています。
詳細:
ドライブ向け Google Workspace クライアントサイド暗号化のリリースに伴い、Vault では Google クライアントサイド暗号化ファイルの保持、検索、書き出しが可能になりました。
保持と記録保持(リティゲーション ホールド)
Vault では、クライアントサイド暗号化ファイルがドライブの他のファイルと同様に保持、記録保持されます。
検索とプレビュー
クライアントサイド暗号化ファイルは、タイトルやオーナーなどのメタデータにより検索できます。ただし、その内容を検索したり、ファイル形式で検索したり、内容をプレビューしたり、プレビュー表示からダウンロードしたりすることはできません。
Vault でドライブを検索するときは、クライアントサイド暗号化ファイルのみを検索するか、クライアントサイド暗号化ファイルを除外するかを選択できます。このオプションは、組織で Google Workspace クライアントサイド暗号化が有効になっている場合にのみ使用できます。
詳しくは、Vault を使用して Google ドライブ、Meet、Google サイトを検索するをご確認ください。
書き出し
クライアントサイド暗号化ファイルを書き出した場合、ファイルは暗号化されたままで、ファイル名の末尾は .gcse
になります。ファイルを復号するには、Google クライアントサイド復号ツールを使用します。クライアントサイド暗号化ファイルは、メタデータでも識別できます。これらのファイルでは、ClientSideEncrypted
が true
に設定されています。
Gmail のメッセージを、Vault の高速化されたシステムを使用して書き出せるようになりました。書き出し用のデータが作成されている間は、Vault に進行状況バーが表示されます。書き出しに 24 時間以上かかる場合でも、手動で再起動する必要がなくなりました。
新しいシステムでは、一部の書き出しファイルに従来のシステムとは異なる名前と形式が使用されます。スクリプトを使用して Vault で Gmail のエクスポート ファイルを処理している組織では、新しいファイル名とファイル形式を正しく処理できるよう、スクリプトの更新が必要になる場合があります。詳しくは、後述の「変更の概要」をご確認ください。
新しいエクスポート システムを使用するには、書き出し用のデータの作成時に該当のオプションを選択します。API を使用している場合は、MailExportOptions で use_new_export=true
を設定してください。
現在のところ、書き出しの開始時に新しいシステムを使用するよう選択しない限り、従来のシステムで書き出しが行われます。数か月以内に、従来のシステムから新しいシステムに移行する予定です。移行期間中はどちらのシステムでも使用することができ、Gmail のどのデータが新しいシステムで書き出されたかが Vault で示されます。
注: 新しいシステムが使用されるのは、Gmail から書き出されるファイルに対してのみです。その他のサービスから書き出されるファイルに変更はありません。
変更の概要
情報 | ファイル名 | 新機能 |
---|---|---|
メッセージの内容 | [書き出し名-番号].zip |
ファイルに含まれるのは mbox ファイルまたは PST ファイルで、複数のメッセージ ファイルが圧縮されるわけではありません。 メッセージ ファイルは [書き出し名-アカウント名].mbox または [書き出し名-アカウント名].pst という名前になります。アカウント名の部分には、そのメッセージを送受信したアカウントの完全なメールアドレスが入ります。 場合によっては、1 つのアカウントに対して複数のファイルが生成され、ファイル名に識別番号が付くことがあります。たとえば、以下のように複数のファイルが含まれる可能性があります。
|
メッセージのメタデータ |
旧: [書き出し名]-metadata.xml 新: [書き出し名]-metadata.csv |
CSV 形式です。従来のファイルと同じ情報のほか、以下の列が含まれます。
|
アカウントとメッセージの数 |
旧: [書き出し名]-results-count.csv 新: [書き出し名]-results-counts.csv |
より多くの情報が記載されるようになりました。
アカウントは、正常に書き出されたメッセージの数を基準に降順で並べ替えられます。 |
エラーレポート |
旧: error.csv、[書き出し名]-account-exceptions.csv 新: [書き出し名]-error.xml |
新しいエラーレポートは 1 ファイルで構成され、形式は XML です。エラーが発生しなかった場合も出力されます。 従来のファイルと同じ情報のほか、以下の情報が含まれます。
|
PST に変換されなかったメッセージ | [書き出し名]-conversion-errors-[番号].zip |
PST に変換されなかったメッセージがある場合に、PST 形式で書き出すために返される新しいファイル。ファイルには、変換されなかったメッセージが EML 形式で含まれます。 複数のファイルが返される場合は、次のようにファイル名に識別番号が付きます。
|
ファイルのチェックサム | [書き出し名].md5 | 変更はありません |
詳細
ドライブでのファイル承認機能のリリースにより、Vault ではドライブのエクスポート データに承認メタデータが含まれるようになりました。承認者のリスト、承認ステータス、承認ステータスの最終更新日がメタデータに含まれます。検索の条件として版の日付を入力した場合、その版が作成された時点のステータスではなく、現在のステータスが承認メタデータに反映されます。
詳細:
Gmail で、従来の XML ファイルと新しい CSV ファイルの 2 種類のメタデータ ファイルを書き出すことができるようになりました。新しい CSV 形式により、サードパーティ製のコンテンツ レビュー ツールに対する Google のサポートが拡張され、Gmail のメッセージに関するメタデータの種類が増えました。
CSV ファイルには次の 2 つの新しいフィールドが含まれます。
GmailMessageId
- Gmail API で利用できる各メッセージの一意の識別子。Account
- 検索の範囲内で見つかったアカウント(送信者または受信者)。
また、Rfc822MessageId
値は、メタデータと、書き出しファイル内のメッセージを関連付ける識別子となります(従来の XML ファイル内の External FileName
と同様)。
ドライブの検索演算子 to:
と from:
を Google Vault で使用した場合の一致対象が変わりました。2021 年 3 月より前に共有されたファイルは一致しなくなります。動作の変更により、これらの演算子を使用してより直感的にドライブで検索を行えます。また、ファイルにアクセスできるユーザーだけでなく、アクセス権を付与したユーザーも特定できます。
2021 年 2 月から、変更前の to:
演算子と同様に機能する新しい検索演算子 sharedwith:
が利用可能になりました。既存の検索演算子 owner:
は、変更前の from:
演算子と同様に機能します。
新しい Google サイトで作成されたサイトの保持、記録保持(リティゲーション ホールド)、検索、書き出しを行えるようになりました。
デフォルトでは、サイトにはドライブの保持ルールが適用されます。Google サイト専用の保持ルールを設定することもできます。
サイトの記録保持(リティゲーション ホールド)、検索、書き出しを行うには、ドライブの記録保持と検索を使用します。新しいキーワード「type:site
」を使用すると、検索結果をサイトのみに絞り込むことができます。公開 URL でサイトを検索することもできます。
Chat では、グループ メッセージに次の 2 つの変更が導入されます。
Chat の新しいグループ チャットは非スレッド形式のチャットルームと同じように扱われ、ユーザーはそれらのグループ チャットのメンバーシップを変更できます。既存のグループ チャットは引き続きグループ メッセージとして扱われます。
Vault では、これらの新しいグループ チャットを既存のグループ メッセージとは異なる方法で処理することから、保持、記録保持、検索の対象範囲が変わります。チャットルームと同様であるという理由から、Vault ではスレッド形式のチャットルーム、非スレッド形式のチャットルーム、新しいグループ チャットをすべて「Chat スペース」と呼ぶことになりました。
詳細:
マテリアル デザインに基づいた最新バージョンの Vault をリリースしました。操作性が向上したほか、タスクをより迅速に完了するための新しい生産性向上機能が追加されています。
この新バージョンの使用にあたり、移行は必要ありません。新バージョンは、従来のバージョン(ediscovery.google.com)と同じバックエンド システムを使用しています。ediscovery.google.com が提供されている間は、新旧どちらの Vault にも同じ案件、保持ルール、記録保持(リティゲーション ホールド)が表示されます。
新バージョンを使用するには、vault.google.com を開き、管理対象の Google アカウントでログインします。
変更点:
- 最初にログインすると、[案件] ページの代わりに、[保持]、[案件]、[レポート] の 3 つのオプションが表示されているホームページが開きます。
- 保持ルールと記録保持の設定手順を、より詳しいツールチップに沿って進めることができるようになりました。
- カスタム保持ルール、記録保持、検索結果が一覧で表示され、並べ替えとフィルタリングが可能です。対象となる情報ガバナンスのポリシーと検索結果が把握しやすくなります。
- ページを移動することなく検索結果と記録保持レポートを確認できます。項目をクリックしても新しいページには移動せず、サイドパネルが開くようになりました。
変更のない点:
- これまで使用していた設定、保存したクエリ、エクスポート ファイル。このようなデータと設定は、新旧どちらの Vault でも利用できます。
- Vault の機能。従来の Vault でサポートされていた機能はすべて、新しい Vault でも利用することができます。
Vault ヘルプセンターでは、従来の Vault の提供が終了するまでの間、両方のバージョンの手順を確認できます。
Chat で非スレッド形式のチャットルーム機能がリリースされ、このようなチャットルームでのメッセージの保持、記録保持、検索、書き出しを行うことができるようになりました。これらのメッセージは、Vault ではスレッド形式のチャットルーム(メッセージがスレッドにグループ化されるチャットルーム)とは異なる方法で処理されます。
詳細:
Vault で G Suite 版 Google Voice がサポートされるようになり、テキスト メッセージ、ボイスメールとその音声文字変換データ、通話履歴を、保持と記録保持(リティゲーション ホールド)、検索、書き出しの対象にすることができるようになりました。注: G Suite 版 Google Voice では通話の録音がサポートされていないため、Vault で音声通話にアクセスすることはできません。
詳細:
Vault API に Gmail と Google グループ用の Count API が追加されました。Count API を使えば、検索クエリに一致するメッセージの数を確認できます。メッセージの数がわかれば書き出しのサイズを予想できるため、そのまま書き出しを進めるか、検索クエリを調整して取得するメッセージを減らすかを判断できます。
Google Meet の Q&A と アンケートのリリースに伴い、Meet の録画に付随する Q&A とアンケートのログが、Vault の保持、記録保持(リティゲーション ホールド)、検索の対象になりました。
詳細:
データ エクスポート ツールを使用して組織のデータを書き出す際に、Vault で保持されている削除済みデータを、組織全体で書き出せるようになりました。これにより、保持されている削除済みデータを含む追加の書き出しを行うために Vault を使用する必要がなくなりました。
Chat のエクスポート ファイルにおけるメッセージのステータス(編集済みまたは削除済み)が、Vault のプレビューと同じ形式で表示されるようになりました。
メッセージのステータス | 以前の形式 | 新しい形式 |
---|---|---|
編集済み | +[日付] |
[日付] に編集済み |
ユーザーまたは Vault の保持ルールによって削除済み | -[日付] |
[日付] に削除済み |
G Suite 管理者が、組織内のユーザーにドメイン外の相手とのチャットを許可できるようになりました(詳細)。ドメイン外の方が送信した Chat メッセージの Vault での保持、記録保持(リティゲーション ホールド)、検索、書き出しについては、次のようになります。
- アーカイブ機能が有効になっている場合は、ドメイン外の方と組織内のユーザーとでやりとりされたダイレクト メッセージ(DM)の保持、記録保持、検索、書き出しを行えます。
- 組織内のユーザーが作成したチャットルームでドメイン外の方が送信したメッセージについては、検索して書き出すことができます。
- 別の組織のユーザーがオーナーとなっているチャットルームで組織内のユーザーが送信したメッセージについては、保持、記録保持、検索、書き出しを行えません。
詳細:
Gmail 情報保護モード
Gmail 情報保護モードを使用すると、機密性の高いメール コンテンツへの受信者のアクセスを制限することができます。この機能を利用するには、組織でこの機能と個人の Gmail アカウントを有効にしておく必要があります。
情報保護モードでメールを送信すると、メールの本文と添付ファイルがリンクに置き換えられ、件名とリンクのみが SMTP を使って送信されます。
ドメイン内のユーザーが情報保護モードで送信したメール
2018 年 11 月 30 日より後は、組織で Gmail 情報保護モードが有効になっている場合、組織内のユーザーが送信した情報保護モードのメールを Vault で記録保持(リティゲーション ホールド)、保持、検索、書き出しできるようになっています。
情報保護モードのメールに対して、送信者が有効期限を設定したり、メール受信者のアクセスを取り消したりした場合でも、Vault ではそれらのメールを扱うことができます。
情報保護モードで受信したドメイン外のユーザーからのメッセージ
組織で Gmail 情報保護モードを有効にしていない場合でも、ユーザーは他の組織のユーザーや個人の Gmail アカウントから情報保護モードのメールを受信する可能性があります。
外部からの情報保護モードのメールについては、メッセージ ヘッダーと件名の記録保持(リティゲーション ホールド)、保持、検索、書き出しは可能ですが、メールのコンテンツや添付ファイルの検索や書き出しは行えません。
情報保護モードのメールの取り扱い
Vault では、情報保護モードのメールは以下のように扱われます。
- 検索クエリに一致する組織内の情報保護モードのメールが検索結果に表示されます。
- メールのプレビュー時、そのコンテンツはデフォルトでは非表示になります。プレビューでコンテンツを表示するオプションもあります。
- メールの印刷時または書き出し時に、情報保護モードのメールを対象から除外することができます。このオプションを選択すると、ヘッダー、送信者、受信者などのメタデータは印刷または書き出しされますが、情報保護モードのメールのコンテンツは含まれません。
- 情報保護モードのメールは、送信者の組織から書き出すことができますが、受信者の組織からは書き出せません。
- Vault では、情報保護モードのメールに追加されたハイパーリンクは、送信者の組織から書き出す際に抽出できますが、外部組織から受信したハイパーリンクは抽出できません。
- 情報保護モードのメールのみを検索、保持、記録保持するには、
label:confidentialmode
というラベルを指定します。
Jamboard
ユーザーが各自のドライブに保存した Jamboard ファイルが、Vault で完全にサポートされるようになりました。
- ユーザーがドライブに保存した Jam に、記録保持(リティゲーション ホールド)および保持ルールが適用されるようになりました。未保存の Jam は Jamboard セッションの終了時に破棄され、Vault では使用できません。
- Jam の検索、プレビュー、書き出しが可能です。Jamboard ファイルを検索するには、
type:jam
を使用します。
Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドを書き出すときに、Vault でファイルごとに一意のハッシュ値が生成されるようになりました。この新しいハッシュ値を使用することで、ファイル書き出しの重複を防止したり、書き出されたファイルと保管されているソースファイルが完全に一致することを確認したりすることができます。
Vault によるハッシュ値の生成方法は、ファイルを検索した方法によって異なります。
- 検索にバージョンの日付が含まれている場合は、その日付がハッシュ値の生成に使用されます。
- 検索にバージョンの日付が含まれていない場合は、最後の更新の日付が使用されます。
複数の書き出しのハッシュ値を比較する場合は、次の点に注意してください。
- ファイルの内容が変更されると、そのハッシュ値も変更されます。
- ファイルの内容は変更せずに共有権限を変更した場合、ハッシュ値は変更されません。
- 異なるバージョンの日付を使用してファイルを複数回にわたり書き出した場合、書き出されたファイルの内容が同一であっても、それぞれ異なるハッシュ値が生成されます。
ソースハッシュは、ドライブの書き出しを行うときに Vault の XML ファイルに含まれるパラメータの一つです。詳しくは、ドライブの書き出しのメタデータに関する記事をご確認ください。
さらに詳細な管理機能が保持ルールに追加されました。
- ドライブのカスタム保持ルールで、ゴミ箱に移動したファイルを指定日数の経過後に消去するよう設定できるようになりました。
Vault でデータを簡単かつ効率的に検索できる新しい機能も追加されました。
- 1 つの案件で複数の検索をすばやく実行する - Gmail または Google グループの検索を開始した後で、[新しいタブで検索] ボタンをクリックして同じ案件で新しい検索ダイアログを開くことができます。最初の検索は、最初のタブで完了します。
- 検索のステータス - 検索の処理中、Vault に経過時間と入力したクエリ パラメータが表示されます。
- カウント機能の改善 - クエリを入力して [カウント] ボタンをクリックすると、一致数と経過時間が表示されます。また、クエリと一致するメッセージを含むアカウントが一覧になった CSV ファイルをダウンロードすることもできます。
Gmail、チャット、Google グループのメッセージを PST ファイルとして書き出せるようになりました。この機能により、PST 形式に対応するサードパーティ製の訴訟サポートツールや Microsoft Outlook でメッセージを確認できるようになります。
ドライブからファイルを書き出す際に、より詳細なメタデータを取得する
ドライブから書き出したファイルのメタデータには、ドキュメントの間接的な権限を持つユーザーについての情報が含まれます。また、それがどのような権限なのかを判別するためのオプションも提供されます。
詳しくは、ファイルへの間接的な権限を持つユーザーとドライブから書き出す際のオプションに関する記事をご確認ください。
検索操作と書き出し操作を行う際にタイムゾーンを選択する
これまで Vault では、すべての検索にグリニッジ標準時(GMT)が使用されていました。そのため、GMT よりも早いタイムゾーンの検索結果にも対応できるように、指定した期間の 1 日前も検索対象に含まれていましたが、今後は、検索操作と書き出し操作に対してタイムゾーンを選択できるようになりました。データを検索する際にタイムゾーンを指定すると、自動的に日付の変わり目を判別して結果を表示し、書き出します。
新しいタイムゾーンの設定は、検索操作と書き出し操作にのみ適用されます。
重要: 複数のタイムゾーンを利用している組織では、この機能のリリース前とは異なる検索結果が表示される場合があります。詳しくは、タイムゾーンに基づくデータ検索に関する記事をご確認ください。
ドメイン内のすべての共有ドライブに対してカスタム保持ルールを作成する
ドメイン内のすべての共有ドライブを対象に、カスタム保持ルールを作成できるようになりました。
特定の Google グループに対して保持ルールを設定する
特定の Google グループにカスタム保持ルールを適用できるようになりました。
Google ドライブ(共有ドライブを含む)の完全サポート
Google ドライブ内のファイルに対して、保持ルールの設定と記録保持(リティゲーション ホールド)を適用できるようになりました。これにより、Google ドライブが Vault で完全にサポートされます。
共有ドライブに保存されたファイルに対しても、検索、書き出し、保持ルールの設定、記録保持の適用ができるようになりました。
注: ドライブの保持と記録保持は、これまでの Gmail の保持と記録保持とは機能が若干異なります。以下の記事をご確認のうえ、組織に適した記録保持ポリシーと保持ポリシーを検討されることをおすすめします。
任意の時点の Google ドライブ ファイルの書き出し
Vault の検索対象は最新版のファイルのみですが、検索条件に版の日付を追加することで、その日付に存在していた Google ファイルを表示し、書き出せるようになりました。版の管理は、以下のように Google のファイル形式の大部分でサポートされています。
- ドキュメント
- スライド
- スプレッドシート
- 図形描画
なお、Google フォームと Apps Script、その他 Google 以外のファイル形式では、版の管理はサポートされていません。
Google グループでの Vault の使用
新たに Google グループでも Vault を利用できるようになりました。これにより、Google グループ内のコンテンツに対して、検索、書き出し、保持ポリシーの設定、記録保持の適用が可能になりました。
- 検索結果の一部をダウンロード - 一時停止した時点までに取得されたメールとファイルをダウンロードできます。また、書き出されていないアカウントを一覧にした CSV ファイルも一緒にダウンロードされます。
- 書き出しを続行 - 一時停止した箇所から書き出しが再開され、さらに 24 時間、メールとファイルが取得されます。検索クエリに一致するすべてのメールとファイルが取得されるまで、必要に応じて何度でも書き出しを繰り返すことができます。
一時停止してから 15 日以内に結果の一部をダウンロードするか書き出しを再開しなかった場合、その書き出しは削除されます。
- 組織部門ごとに記録保持権限を割り当て - Vault 管理者による記録保持の作成と管理の対象を、ドメイン全体ではなく特定の組織部門のユーザーに制限できます。
- 組織部門ごとの記録保持 - 以前は特定のユーザー アカウントまたはドメイン全体を対象に記録保持を作成していましたが、今後は特定の組織部門のメンバー全員を対象とする記録保持を作成できます。
- 記録保持機能がより直感的に - 以前は、ある記録保持からすべてのアカウントを削除すると、Vault によってドメイン内のすべてのアカウントにその記録保持が適用されていました。今後は、すべてのアカウントを削除しようとすると、記録保持の削除を促すメッセージが表示されます。
- ユーザー インターフェースを改善 - 記録保持を適用する際の言語とインターフェースが改善され、最近更新された保持の手順と同様になりました。
- 削除済みのメッセージにのみ保持ルールを適用する - このオプションを選択すると、ユーザーが削除したメッセージにのみルールが適用されます。これは新規ルールのデフォルトの設定であり、カスタム保持ルールに label:^deleted を追加するのと同じ結果になります。
- 削除済みのメッセージとユーザーのメールボックス内のメッセージに保持ルールを適用する - このオプションを選択すると、指定したカスタムルールまたは記録保持(リティゲーション ホールド)に一致するメッセージを除き、すべてのメッセージにルールが適用されます。label:^deleted を使用している既存のカスタム保持ルールを開くと、このオプションが選択されているのがわかります。ただし、カスタムルールは引き続き元の設定に基づいて動作し、この新しいオプションより優先されます。影響があるのは削除済みのメッセージのみです。
注: Vault は Gmail と完全に統合されており、別個のアーカイブはありません。上述の 2 番目のオプションを選択した場合は、ユーザーがメッセージを削除対象としてマークしているかどうかにかかわらず、すべてのメッセージにルールが適用されることになります。そのため、ユーザーが保存しようと思っているメッセージが削除される可能性もあります。たとえば、メッセージを 365 日間保存するように Vault のデフォルトの保持ルールを設定し、2 番目のオプション(すべてのメッセージに適用するオプション)を選択した場合、カスタムルールまたは記録保持を設定していない限り、ドメイン内のメッセージは 1 年を経過した時点ですべて削除されます。
組織のニーズに合った保持ポリシーの設定についての詳細は、こちらの記事でもご確認いただけます。ご不明な点がある場合は G Suite サポートにお問い合わせください。
Vault のプレビューと書き出しに、メッセージの分析に使用できる情報が追加されました。
- メッセージのプレビュー - メッセージのオーナーから見た各メッセージのステータスを示す、システムラベルを表示できるようになりました。ユーザーがメッセージに適用したラベルも表示できます。
- メッセージの書き出し - ユーザーがメッセージに適用したラベルを表示できるようになりました。
G Suite 管理者が、案件へのアクセスを組織部門ごとに制限できるようになりました。これを有効にすると、Vault ユーザーは指定した組織部門とその下位部門のメンバーとのみ、案件を共有できます。詳しくは、Vault の権限と権限を割り当てる方法についてのページをご確認ください。
Vault で、メッセージ検索の対象とするアカウントの数に制限がなくなりました。ただし、50,000 アカウントを超えるドメインを検索したりカウントしたりすると、遅延が発生する場合があることにご注意ください。
Vault で Gmail のメールとドライブのファイルを書き出せない場合に、追加情報が報告されるようになりました。詳しくは、エラーレポートについての記事をご確認ください。
ドライブ向け Vault
Vault の優れた機能に、ドライブが新たなデータソースとして組み込まれました。これにより、組織のビジネスにとって重要なコンテンツをより多く検索できるようになりました。Vault をご利用の場合、ドライブ向け Vault に追加料金はかかりません。ユーザーのアカウントの既存のドライブ コンテンツでご利用いただけます。Postini をご利用で Vault に移行中の場合も、移行が完了すればドライブ向け Vault を追加料金なしでご利用いただけるようになります。
ドライブ向け Vault を使用すると、Google のドキュメント(ドキュメント、スプレッドシート、スライドなど)やその他の保存済みファイル(DOCX、PDF、JPEG など)を含む、ドライブのあらゆるコンテンツを対象に以下の操作を行うことができます。
- 特定ユーザーのドライブのファイルを検索する。
- Vault で検索結果をプレビューし、目的のコンテンツであることを確認する。
- 検索結果のコピーを作成し、次回使用できるように書き出す。
現在のところ、保持ポリシーの設定、記録保持の作成、ドメイン全体でのドライブ コンテンツの検索は行えません。詳しくは、ドライブ内のファイルを検索するをご確認ください。
G Suite Business
G Suite Business は組織向けに機能を強化したオフィス スイートです。G Suite Basic で利用可能なすべての機能に加え、組織のすべてのユーザーを対象にした無制限の Google ドライブ ストレージと Google Vault のほか、ドライブの高度な管理機能、監査機能、レポート機能を備えています。詳しくは、G Suite Business をご確認ください。
検索時のほか、保持ルールと記録保持(リティゲーション ホールド)の作成時に、より簡単にメールの下書きを対象から除外できるようになりました。
書き出しの管理と検索の管理の権限をユーザーに付与する際に、組織全体を対象とすることも、特定の組織部門のみに限定することもできるようになりました。たとえば、ある Vault 管理者に、組織全体に対する検索の管理権限と、1 つの組織部門に対する書き出しの管理権限を割り当てることができます。権限はこれまでと同様、G Suite 管理者が管理コンソールで割り当てます。
保持期間の設定と変更に関するオプションがわかりやすくなりました。また、保持期間の日数を指定する際の安全措置を追加しました。
Vault のユーザーは、ドメイン全体および特定のユーザー アカウントに加え、特定の組織部門内のデータを検索できるようになりました。組織部門単位の検索機能を利用すると、ドメイン全体を検索する場合と比べて、関連性のない検索結果の数が減ります。また、個別のアカウントを指定する必要がなくなります。案件の検索を行う際に、[組織] を選択し、検索対象の組織部門を選択します。組織部門単位の検索でアカウントを指定することはできませんが、必要に応じて期間や検索キーワードを指定することは可能です。
管理者が、日付やキーワードを使って特定のメッセージに記録保持を適用し、Vault で無期限に保持できるようになりました。保持されるのは、指定したパラメータに一致するメッセージのみです。これまで Vault 管理者がユーザー アカウントのメッセージを保持するには、そのアカウント全体に記録保持を適用する必要がありました。アカウント全体への記録保持の適用も引き続き行うことができます。これら 2 つの方法については、記録保持に関する記事をご確認ください。
Vault 管理者が、カスタム保持ルールを設定した場合に保持されるコンテンツをプレビュー機能で確認できるようになりました。これにより、管理者がユーザー名を入力する必要がなくなりました。[プレビュー] ボタンをクリックすると、選択内容(特定の組織部門またはドメイン全体)に基づいて結果が表示されます。これまでは、管理者がカスタムルールの結果をプレビューするには、ユーザー名を入力する必要がありました。詳しくは、保持ルールについてのページをご確認ください。