組織のドメイン名の所有者または IT 管理者は、ユーザー アカウントの作成、ユーザー プロファイルの管理、パスワードの安全度の制御などの管理機能を利用できます。それには、ドメインの所有権の証明が必要となります。
次のような場合に、ドメインの所有権を証明します。
- Google Workspace Essentials Starter や Chrome Enterprise などの Google サービスに申し込み、チームで試用した後。
または
- ドメイン内の別のユーザーがメール確認による Google サービスに申し込んだ後。この場合、管理者が組織の Google サービスの管理を引き継ぐことになります。
その他の機能を利用する
Google サービスのドメインの所有権を証明すると、次のようになります。
- 組織内のすべてのユーザー アカウントを完全に管理できるようになり、ユーザー アカウントの作成、ユーザー プロファイルやセキュリティ設定の管理などが可能になります。
- Essentials エディションの場合、モバイル デバイス管理機能と、管理対象の Google グループなどの追加機能も利用できます。
- 別の Google Workspace のエディションに切り替えると、Gmail など、さらに多くのアプリを利用できます。
利用できる機能を確認する: Essentials の機能の比較 | Chrome Enterprise の機能の比較
始める前に
- ドメインの所有権を証明すると、組織内の他のチームは Essentials Starter や Chrome Enterprise などのメール確認による Google サービスに登録できなくなります。
- Essentials Starter エディションをご利用の場合、ドメインの所有権を証明した後、Enterprise Essentials にアップグレードするよう求めるメッセージが表示されます。または、ドメインの所有権の証明を開始する前にアップグレードすることもできます。詳しくは、Enterprise Essentials エディションに切り替える方法についてのページをご覧ください。
ドメイン所有権の証明方法
Google サービスの ID 管理機能を利用できるようにするには、組織のドメインの所有権を証明する必要があります。
手順 1: ドメインホストにアクセスする
Google にドメインの所有権を証明するには、次の情報が必要です。
- ドメインホストへのログイン情報 - 通常、ドメインホストとはドメインの購入先(GoDaddy や Enom など)のことです。ドメインの購入先がわからない場合は、ドメインホストの特定をご覧ください。
- ドメインの DNS 設定(DNS レコード)の更新を行う権限 - ドメインの DNS 設定(別名: DNS レコード)の更新が必要です。ほとんどのドメインホストでは、ご利用のアカウントでログインしてお客様自身でこの更新を行うことができますが、ご自身では更新できないケースもあります。
ユーザー側で DNS 設定の更新を行えないタイプのドメインホストをご利用の場合は、ドメインのウェブサイトでファイルを更新してドメインの所有権をご確認ください。ドメインの所有権を TXT レコードで証明するをご覧ください。
次の手順に沿って、ドメインの所有権を証明します。
現在 Google サービスの管理者である
Google 管理コンソールにアクセスできる場合:
-
-
管理コンソールのホームページから、[ドメイン] にアクセスします。
- [ドメインの管理] > [ドメインの所有権を証明する] をクリックします。次に、証明ツールの手順を実施します。
重要: ドメインの所有権を証明できないというメッセージが表示された場合は、後述の「ドメインの所有権を証明できない場合」をご覧ください。
- ドメイン所有権を証明する場面では、ドメインホストにログインするよう求められます。表示された確認レコードを、ドメインの DNS 設定に追加します。または、ウェブサイトのファイルにタグやファイルを追加します。
下記のリンクをクリックすると、ご利用のドメインホストで確認レコードを追加する手順をご覧いただけます。ご利用のドメインホストに関する記載がない場合は、一般的な手順をご確認ください。
重要: 確認レコードを追加しても、現在お使いのウェブサイトまたはメールには影響ありません。
- DNS 設定に確認レコードを追加した後、証明ツールの画面でそのレコードを検索します。数分(1 時間ほどかかる場合もあります)後に、ドメインの所有権の証明完了メッセージが表示されます。
- Essentials Starter エディションをご利用の場合は、画面上の手順に沿ってサブスクリプションを 8 日以内に Enterprise Essentials にアップグレードしてください。そうしないと、ドメインの所有権の証明はキャンセルされます。
- ドメイン内でメール確認による Google サービスを使用している他のチームがある場合は、画面上の手順に沿ってそのチームを統合します。
組織を統合する手順と、ドメイン所有権の証明前後に行うことが推奨される対応について詳しくは、後述のドメインの所有権証明後にチームを統合する場合をご確認ください。
画面上の手順をすべて完了すると、ドメインの所有権証明済みのお客様向けの Google サービスを利用できるようになります。
他の管理者からの引き継ぎ
Google 管理コンソールにアクセスできない場合:
- サービスのお申し込みページに移動します。
- 所有権を証明するドメインのメールアドレスを使用して申し込みます。
メールを受信できるアドレスを入力してください。
- 前述の「現在 Google サービスの管理者である」の手順を実施します。
手順 3: お支払い情報を設定する(アカウントの停止を回避するために必要)
-
-
管理コンソールのホームページから、[お支払い]
[サブスクリプション] に移動します。
- [サブスクリプション] の Google サービス(Essentials や Chrome Enterprise Upgrade など)の横にある [お支払い情報を設定] をクリックします。
- 画面上の手順に沿って、お支払い情報を設定します。
詳しくは、次のいずれかのページをご覧ください。
ドメインの所有権の証明後にチームを統合する
ドメインでメール確認による Google サービスを使用している他のチーム(組織)が 1 つ以上存在する場合、追加機能の利用やユーザー アカウントの管理を開始するには、まずそのチームをご自身のチームと統合する必要があります。画面上の手順に沿ってチームを統合します。
組織を統合する場合:
- 管理コンソールの組織構造で、ご自身の組織が最上位の親組織になります。それ以外の組織はすべて、その下の子組織部門になります。組織構造について詳しくはこちらをご覧ください。
- 他のチームが使用しているすべてのサブスクリプションを組織で使用している必要があります。それらのサブスクリプションのうち組織で使用していないものがある場合は、ドメインの所有権の証明プロセス中に組織のアカウントにサブスクリプションを追加する必要があります。これにより、サービスと関連データにユーザーがアクセスできなくなることを防ぎます。画面上の手順に沿って、[お支払い] ページに足りないサブスクリプションを追加します(新しいタブが開きます)。[サブスクリプションの確認] ページに戻ってチームの統合を完了してください。
- Essentials Starter エディションを使用しているチームをすべてアップグレードする必要があります。画面上の手順に沿って、それらのチームのサブスクリプションを Enterprise Essentials にアップグレードします。
- ご請求が統合されます。他の組織に対するご請求は自動的にキャンセルされ、統合されたすべての組織に対する 1 件のご請求にまとめられます。
Chrome Enterprise をご利用の組織: Chrome Enterprise 用チームの統合について詳しくは、メールによる確認済みアカウントとドメインの所有権証明済みアカウントについてをご確認ください。
Google サービスの機能を使用できるようにする前に必要な操作
- 他のチームのポリシーを再設定する - 統合後、子組織はすべて元のポリシーが消失し、親組織のポリシー(ドライブの共有設定など)を継承することになります。必要な場合は、チーム管理者と協力して親組織部門に以前のポリシーを追加する形で再設定してください。
- Chat スペースのデータをダウンロードする(Essentials エディションのみ)- 自分の組織を別の組織と統合すると、自分の組織を除く全組織の既存の Chat スペースが完全に削除されます。各チームの Chat スペースのデータ(メッセージやタスク)を保持しておきたい管理者がいる場合は、組織のデータを書き出しておいてください。詳しくは、組織のデータを書き出すをご覧ください。
重要: 組織がデータを書き出す場合、ドメインの所有権の証明は書き出しが完了するまで(通常 3~14 日)一時停止されます。
- 保存容量を追加する(Essentials エディションのみ)- 統合する組織全体の保存容量は 2 TB が上限となっています。保存容量がさらに必要な場合は、組織のアカウントのアップグレードについて営業担当にお問い合わせください。または、別の Google Workspace エディションに切り替えることもできます。詳しくは、Google Workspace エディションの移行をご確認ください。
Google サービスの機能を使用できるようにした後の対応
- 管理者権限を付与する - 統合される組織のチーム管理者は管理者権限を失います。必要な場合は、該当するユーザーのアカウントに管理者権限を再度付与します。詳しくは、ユーザーを管理者にするをご確認ください。
- Chat のアプリを移行する(Essentials エディションのみ)- 統合する組織が作成した Chat のアプリがある場合、ドメイン所有権の証明後は、それらが適切に動作しなくなる可能性があります。そのようなアプリを今後も使用するには、Google Cloud プロジェクトへのアプリの移行が必要になる場合があります。詳しくは、Chat のアプリの移行に関する記事をご確認ください。
ドメインの所有権を証明できない場合
ドメインの所有権を証明しようとした際に、次のメッセージが管理コンソールに表示される場合は、管理コンソールでドメインの所有権を証明することはできません。
ご利用の Google サブスクリプションでは、同じ Google サービスを使用していない複数のチームの管理をまとめて引き継ぐことはできません。今後のリリースで対応可能になるようアップグレードされる予定です。
他のチームの管理をすぐに始めたい場合は、次のように、他のチームを自身のチームと統合することで、ドメインの所有権を証明します。
手順についてご不明な点がある場合
Essentials サブスクリプションをご利用のお客様は、直接サポートにお問い合わせいただけます。
ドメイン所有権の証明完了後
- Google アカウントの既存のユーザーに、新しい管理者に関するメールが届きます。
- Essentials のみ: チーム ダッシュボードでのチーム管理は行えなくなりますが、より多くのビジネス機能が備わった Google 管理コンソールから、あらゆる管理タスクを行うことになります。
- ご自身がユーザーにとっての唯一の管理者となり、以前の管理者はチーム ダッシュボード(Essentials のみ)や管理コンソールなどの管理機能を利用できなくなります。
- 統合されたチームのユーザーは、統合前のチームで使用していた Chat スペースにアクセスできなくなります。
ドメインの所有権の証明による Google サービスを管理する
ドメインの所有権の証明による Google サービスの特権管理者は、ユーザー アカウントの作成、セキュリティ設定の構成、ポリシーの作成など、サービスのあらゆる側面を管理できます。
ユーザー アカウントの管理に関する以下の記事をご覧ください。
Essentials をご利用の場合は、以下の記事をご覧ください。
よくある質問
ドメインの購入先がご不明な場合は、ドメインホストの特定をご覧ください。
-
-
管理コンソールのホームページから、[ドメイン] にアクセスします。
- ドメインの所有権の証明を求めるメッセージが表示されない場合は、この手続きが完了しています。
確認レコードの追加にかかる時間は 10 分ほどです。追加していただいたレコードの検証には最長で 1 時間ほどかかる場合がありますが、通常はそこまでかからずに完了します。
Google、Google Workspace、および関連するマークとロゴは、Google LLC の商標です。その他すべての企業名および商品名は、関連各社の商標または登録商標です。