ユーザー属性とインタレスト カテゴリのデータからは、ユーザーの年齢や性別に加え、オンラインでの活動や購買行動から判断されるユーザーの興味や関心についての情報も入手できます。
この記事の内容:アナリティクスでユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するデータを表示するように設定する
アナリティクスでユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するデータを確認したり使用したりするには、次の作業を行う必要があります。
データの収集元
アナリティクスを更新して広告レポート機能に対応させることで、アナリティクスはユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するデータを次のソースから収集するようになります。
ソース | 対象 | 条件 | 結果 |
---|---|---|---|
サードパーティの DoubleClick Cookie | ウェブブラウザのアクティビティのみ | Cookie が存在すること | アナリティクスは Cookie に含まれるユーザー属性とインタレスト カテゴリに関する情報をすべて収集します。 |
Android の広告 ID | アプリのアクティビティのみ | Android アプリ内のアナリティクス トラッキング コードを、広告 ID を収集するように更新すること* | アナリティクスは ID に基づく識別子を生成します。この識別子には、ユーザーのアプリのアクティビティに紐付けられた、ユーザー属性およびインタレスト カテゴリ関連情報が含まれています。 |
iOS の広告主向け識別子(IDFA) | アプリのアクティビティのみ | iOS アプリ内のアナリティクス トラッキング コードを、IDFA を収集するように更新すること* | Google アナリティクスは IDFA に基づく識別子を生成します。この識別子には、ユーザーのアプリのアクティビティに紐付けられた、ユーザー属性およびインタレスト カテゴリ関連情報が含まれています。 |
*Android の場合は広告 ID、iOS の場合は IDFA を収集しない場合、アプリユーザーの属性情報を収集できません。
ユーザー属性とインタレスト カテゴリについての情報は、必ずしもすべてのユーザーから収集できるわけではなく、トラフィックの全体像を反映しているとは限りません。DoubleClick Cookie やデバイス広告 ID が存在しない場合、またはアクティビティ プロファイルが含まれていない場合、Google アナリティクスはユーザー属性とインタレスト カテゴリに関する情報を収集できないためです。
サマリー レポートの [セッション] 列の 1 行目とグラフには、表示されている情報がデータ全体の何パーセントに対応するものかが記載されます(「年齢 - 合計セッションの 41.39%」など)。
analytics.js や AMP トラッキングでは、ユーザー属性とインタレスト カテゴリについての情報は収集されません。
ディメンション
ディメンション | 値 |
---|---|
年齢 | 18~24、25~34、35~44、45~54、55~64、65 以上 |
性別 | 男性、女性 |
アフィニティ カテゴリ | テレビ視聴者の区分と似た、ライフスタイルによる分類。例: ハイテク好き、スポーツファン、クッキング好き |
購買意向の強いセグメント | 商品購入に対する関心 |
その他のカテゴリ | 最も具体性の強いユーザー分類が可能。アフィニティ カテゴリの「グルメ」などに対して、その他のカテゴリには「レシピ / 料理 / 東アジア」などが含まれる |
アナリティクスでは、適用可能なあらゆる指標(セッション、直帰率、トランザクション、収益など)を、これらのディメンションを通して参照できます。
上記のディメンションに基づくセグメントを作成できます。作成したセグメントは、データの分析や、リマーケティング オーディエンスの作成に利用できます。
ユーザー属性によっては、対応しているインタレスト カテゴリが制限されている場合があります。また、アフィニティ カテゴリ、購買意向の強いセグメント、その他のカテゴリの値の多くでデータを利用できない場合があります。さらに、購買意向の強いセグメントで利用できるデータが、アフィニティ カテゴリやその他のカテゴリの場合よりも少なくなる可能性があります。
標準レポート
次の 7 種類の標準レポートを利用できます。
- ユーザー属性サマリー: プロパティのセッション(またはその他の重要指標)の分布を、年齢層と性別ごとに表示します。デフォルトの重要指標はセッションです。この他に、新規セッション率、平均セッション時間、直帰率、セッションあたりの閲覧ページ数も選択できます。
- 年齢: 集客、行動、コンバージョンの指標を年齢層ごとに分類して表示します。各年齢層にドリルダウンすると、まず性別ごとの内訳、次にインタレスト カテゴリごとの内訳を確認できます。18 歳未満のデータは除外されています。
- 性別: 集客、行動、コンバージョンの指標を性別ごとに分類して表示します。各性別にドリルダウンすると、まず年齢層ごとの内訳、次にインタレスト カテゴリごとの内訳を確認できます。
- インタレスト カテゴリ サマリー: プロパティのセッション(またはその他の重要指標)の分布を、アフィニティ カテゴリ、購買意向の強いセグメント、その他のカテゴリのインタレスト カテゴリ上位 10 件ごとに表示します。
- アフィニティ カテゴリ(リーチ): 集客、行動、コンバージョンの指標をアフィニティ カテゴリごとに分類して表示します。
- 購買意向の強いセグメント: 集客、行動、コンバージョンの指標を購買意向の強いセグメントごとに分類して表示します。
- その他のカテゴリ: 集客、行動、コンバージョンの指標をその他のカテゴリごとに分類して表示します。
ユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するデータを分析するをご覧ください。
カスタム レポート
ユーザー属性とインタレスト カテゴリのディメンションをカスタム レポートで使用できます。たとえば、性別や年齢のディメンションを使用してユーザーの状況を設定し、Buy-to-Detail 率や商品の収益(購入平均)など e コマースの指標を評価することができます。
カスタム レポートにデータを表示するには、プロパティで広告向けの機能を有効化する必要があります。
ユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するレポートを有効にするをご覧ください。
データの分類
アフィニティ カテゴリ、購買意向カテゴリ、その他のカテゴリはいずれも、次のような階層型の分類をベースに、Google アナリティクスでこれを平坦化して使用しています。たとえば、その他のカテゴリで次のようになっている場合、
- ソフトウェア
- インターネット ソフトウェア
- インターネット クライアントおよびブラウザ
- インターネット ソフトウェア
アナリティクスでは、次のような 3 つの独立したカテゴリになります。
- ソフトウェア
- ソフトウェア / インターネット ソフトウェア
- ソフトウェア / インターネット ソフトウェア / インターネット クライアント、ブラウザ
1 回のセッションが複数のカテゴリに分類され、これによってセッション数の指標データが複数回カウントされる場合があります。たとえば、「ソフトウェア / インターネット ソフトウェア / インターネット クライアント、ブラウザ」のカテゴリに分類されたセッションは、「ソフトウェア / インターネット ソフトウェア」カテゴリと「ソフトウェア」カテゴリにも分類されます。
ただし、1 回のセッションが複数のインタレスト カテゴリでカウントされた場合でも、列の一番上の合計は 1 回だけカウントされます。
詳しくは、Google がインタレスト カテゴリを識別する方法をご覧ください。
データのしきい値
個々のユーザーのユーザー属性またはインタレスト カテゴリが、レポートを表示するユーザーに推測されないようにする手段として、しきい値が適用されます。(プライマリまたはセカンダリのディメンションとして、あるいは適用済みセグメントの一部として)年齢、性別、またはインタレスト カテゴリがレポートに含まれている場合、しきい値が適用され、データの一部がレポートから除外されることがあります。たとえば、レポートの「性別 = 男性」の事例が一定数以下の場合に、男性のデータが除外されることがあります。
このしきい値はシステムで定義されているため、調整できません。
さらに、ユーザー属性情報がユーザー識別情報、カスタム ディメンション、特定のユーザー作成コンテンツのフィールド(User-ID、クライアント ID、参照元 / メディアなど)と組み合わせてリクエストされた場合は、レポートデータがレポートから除外されることがあります。たとえば、次のレポートからレポートデータが除外されることがあります。
- e コマースの概要
- 商品リストの販売状況
- 商品の販売状況
- 販売実績
レポートにしきい値が適用されている場合は、レポートのタイトルの下にお知らせが表示されます。
Google ディスプレイ ネットワークでのターゲット設定
アナリティクスでは、Google 広告で使用しているのと同じ年齢、性別、インタレスト カテゴリを使用して、Google ディスプレイ ネットワークで広告をターゲティングします。広告主様は、このサービス間における共通点を活用することで、Google アナリティクスのデータを分析し、分析結果を Google 広告での取り組みに活かすことができます。たとえば、サイトやアプリ上での行動の違いをユーザー セグメントごとに確認することができます(25~34 歳のハイテク好きが 35~44 歳のハイテク好きよりもコンバージョン率が高いかどうかを確認するなど)。こうした分析結果を活用して、Google ディスプレイ ネットワークの広告ターゲティングの精度を高めることができます。たとえば 25~34 歳のハイテク好きが 35~44 歳のハイテク好きよりもコンバージョン率が高ければ、25~34 歳のグループ向けの予算を強化できます。