動画の収益機会は Google アド マネージャー 360 の機能です。ネットワークによっては有効になっていない場合があります。
動画の収益機会レポートでは、動画の収益機会、設定により制限された収益機会、広告ブレークの長さが埋められた収益機会など、アド マネージャーでの動画のパフォーマンスを確認できます。
これらのレポート指標を使用して、ユーザーの離脱、広告配信予想期間、連続配信広告の最大広告数の制限を考慮した、動画の収益機会に関する精度の高いレポートを作成できます。
ネットワークの広告配信予想期間を設定する
「広告配信予想期間」は、最適化された広告連続配信と動画の収益機会において、広告が返されなかったクエリ数をレポートで集計する際に基準として使用する時間(秒単位)を表します。端数は常に切り捨てられます。
例
この時間を 30 秒に設定し、最適化された連続配信広告で広告表示のない時間が 2 分間あった場合、レポートには広告が返されなかったクエリ数が 4 件、つまり収益機会が 4 件と表示されます。この値を変更した場合は、以降のデータにのみ反映されます。過去のレポート結果には反映されません。
下記にいくつかの例を紹介していますので、ご確認ください。
- Google アド マネージャーにログインします。
- [管理者]、[動画とオーディオ] をクリックします。
- [全般設定] の [広告配信予想期間] 設定で、秒数を入力します。
- [保存] をクリックします。
動画の収益機会に関するレポートを作成する
- アド マネージャーで通常どおりにレポートを作成します。
- レポートタイプに [過去] を指定し、期間を選択します。
- (省略可)[フィルタを追加] をクリックして、指定した項目のみが表示されるようにレポートデータを絞り込みます。
-
収益機会に関する指標など、サポートされているディメンションや指標を選択して、レポートに表示するデータを指定します。
カスタム スポット ディメンションを使用すると、カスタム スポット広告ブレーク テンプレートの設定に基づいて、収益機会および一致した収益機会の詳細を確認できます。 - レポートのスケジュールと権限を設定します。
- レポートを作成するには [実行] をクリックします。レポートを保存するには [保存] をクリックします。
地域
- 都市
- 国
- 地方
単位時間
- 日付
広告枠
- 広告ユニット
- リクエストされた広告サイズ
CMS メタデータ
コンテンツ メタデータ
- コンテンツ
- コンテンツ バンドル
動画
- 広告リクエストの長さ
- カスタム スポット
- 連続再生タイプ
- 連続配信広告内の位置*
- 連続配信広告の位置
* 収益機会では、[連続配信広告内の位置] は常に [位置 1] として表示されます。
動画の収益機会レポートで使用できる指標
動画の収益機会
ユーザーが視聴を開始した動画広告の収益機会を表します(端数は切り捨て)。収益機会は、インプレッション数やエラー(空の VAST レスポンスなど)に関係なくカウントされます。
ユーザーが視聴を開始した広告が対象となります。
動画の収益機会の合計数 =
(端数は切り捨て)
広告ブレークの長さ ÷ 広告配信予想期間
例
- 200 秒の広告ブレーク、30 秒の広告配信予想期間
- 6 件の収益機会
- 180 秒の広告ブレーク、30 秒の広告配信予想期間
- 6 件の収益機会
- 109 秒の広告ブレーク、10 秒の広告配信予想期間
- 10 件の収益機会
収益機会の上限
ユーザーが視聴を開始した動画広告の収益機会を表します(端数を切り捨てた値、または最大広告数の設定値のいずれか小さい方)。収益機会の上限は、インプレッション数やエラー(空の VAST レスポンスなど)に関係なくカウントされます。
ユーザーが視聴を開始した広告が対象となります。
収益機会の上限数 =
(端数を切り捨てた値、または最大広告数の設定値のいずれか小さい方)
広告ブレークの最大の長さ ÷ 広告配信予想期間
例
- 180 秒の広告ブレーク、最大広告数は 5 に設定、30 秒の広告配信予想期間
- 6 件の収益機会
- 5 件の収益機会の上限
一致した収益機会
広告ブレークが埋められた動画広告の収益機会を表します(端数は切り捨て、広告ブレークの長さの 50% 未満しか埋められなかった場合も含む)。
ユーザーが視聴を開始した広告が対象となります。
一致した収益機会の数 =
(端数は切り捨て)
埋められた広告ブレークの長さ(秒) ÷ 広告配信予想期間
例
- 200 秒の広告掲載、30 秒の広告配信予想期間
- 6 件の収益機会
- 180 秒の広告掲載、30 秒の広告配信予想期間
- 6 件の収益機会
- 179 秒の広告掲載、30 秒の広告配信予想期間
- 5 件の一致した収益機会
一致した再生時間(秒)
埋められた合計秒数です。
インライン VMAP では、この再生時間は breakStart
イベントに到達した場合にのみカウントされます。その他のブレークについては、連続配信広告内の最初の広告が再生された場合にのみカウントされます。
この指標はカスタム スポットに対応しており、埋められた時間をスポットごとに把握できます。
合計の再生時間(秒)
埋めることが可能な合計秒数です。
インライン VMAP では、この再生時間は breakStart
イベントに到達した場合にのみカウントされます。その他のブレークについては、連続配信広告内の最初の広告が再生された場合にのみカウントされます。
この指標はカスタム スポットに対応しており、埋めることが可能な時間をスポットごとに把握できます。
中断開始
ユーザーが視聴を開始したブレークの合計数です。
インライン VMAP では、これは到達した breakStart
イベントの数になります。その他のブレークについては、連続配信広告内の最初の広告の再生イベントになります。
中断終了
ユーザーが最後まで視聴したブレークの合計数です。
インライン VMAP では、これは到達した breakEnd
イベントの数になります。その他のブレークについては、連続配信広告内の最後の広告の再生イベントになります。
連続配信広告内の離脱を計算するには、「中断開始」から「中断終了」を引きます。
単一の広告リクエストの動画の収益機会
広告リクエストに max_ad_duration
が含まれている場合:
合計時間 =
max_ad_duration
。
一致した時間 = 実際に広告が充足された時間。
動画の収益機会 =max_ad_duration
÷ 30(端数は切り捨て)。
収益機会の上限 = [1] または [max_ad_duration
÷ 30(端数は切り捨て)] の小さい方。
一致した収益機会 = 一致した時間 ÷ 30(端数は切り捨て)。
広告リクエストに max_ad_duration
が含まれていない場合:
合計時間 = 実際に広告が充足された時間。
一致した時間 = 実際に広告が充足された時間。
動画の収益機会 = 1
収益機会の上限 = 1
一致した収益機会 = [1] または [一致した時間 ÷ 30(端数は切り捨て)] の小さい方。
動画の収益機会レポートにおけるユーザーの離脱
収益機会は、ユーザーが広告ブレークの視聴を開始した場合にのみカウントされます(下記をご覧ください)。つまり、ユーザーが 2 時間の映画のストリーミングを読み込んだものの、プレロール後に離脱した場合は、プレロールのみが収益機会としてカウントされます。離脱を確認するには、広告リクエストと収益機会の数を比較します。
-
プリフェッチされた広告ブレークの場合、ユーザーがブレークの視聴を開始すると(それが空白であっても)収益機会がカウントされます。
インライン VMAP の場合、収益機会がカウントされるためには、広告リクエストで breakStart トラッキング イベントが発生する必要があります。インライン VMAP では、最適化された連続配信広告がブレークに使用されている場合にのみ、breakStart
イベントが空の広告ブレークに表示されます。インライン VMAP 以外の場合、収益機会は最初の広告の視聴が開始された場合にカウントされます。
-
ライブ広告ブレークの場合、VMAP リクエストでは、最初の広告の視聴が開始された場合に収益機会がカウントされます。
動画の収益機会レポートの例
連続配信広告の位置 | 広告リクエスト数 の 合計 |
合計 応答配信数 |
未配信の広告リクエスト数の 合計 |
動画の収益機会 | 収益機会の 上限 |
合計インプレッション数 |
---|---|---|---|---|---|---|
プレロール | 946 | 929 | 17 | 704 | 704 | 664 |
ミッドロール 1 | 3,581 | 3,465 | 116 | 3,472 | 2,976 | 2,620 |
ミッドロール 2 | 3,510 | 3,390 | 120 | 3,262 | 2,796 | 2,486 |
ミッドロール 3 | 3,300 | 3,077 | 223 | 2,996 | 2,568 | 2,313 |
ミッドロール 4 | 3,369 | 3,154 | 215 | 2,996 | 2,568 | 2,305 |
ミッドロール 5 | 3,221 | 2,991 | 230 | 2,877 | 2,466 | 2,235 |