手動テストでは、独自の条件とスケジュールに基づいてテストを定義します。ネットワークの実際のトラフィックの一定割合でテストを実施し、特定の設定を適用した場合の収益への影響を確認します。実施中のテストは [テスト] ページに表示されます。
利用可能な手動テストのタイプの全リストを表示して、実施中のテストを確認するには、[最適化]、[テスト] をクリックします。
テストに関する通知を受け取る
テストに関する通知は、メールまたはアド マネージャーで直接受け取ることができます。通知を受け取るには:
- Google アド マネージャーにログインします。
- メール通知の場合は、[最適化]、[テスト]、[最新情報メールの登録をします] をクリックします。
- アド マネージャーの通知の場合は、通知
、設定
、[テストの通知] をクリックします。
手動テストの概要
手動テストは次のようなプロセスで構成されます。
- 使用するテストのタイプと条件を選択する。
- テスト トライアルを定義して、指定した期間にトライアルを実施する。
- テストの自動一時停止の条件を編集する、またはテストの自動一時停止を無効にする。
- 「バリエーション」グループと「コントロール」グループに割り当てたインプレッション トラフィックを比較して、テスト期間中にどちらの方が掲載結果が優れていたかを分析する。
- 必要に応じて、追加のトライアルを実施します。
- テスト設定をアド マネージャー ネットワークに適用するかどうかを判断する。
テストを実施する
手動テストを実施するには、次の手順を行います。
注: 手順はテストのタイプによって若干異なります。詳しくは、下記の「手動テストのタイプを選択する」をご覧ください。
- Google アド マネージャーにログインします。
- [最適化]、[テスト] をクリックします。
- 使用するテストのタイプのカードで、[新しいテスト] をクリックします。
- テストに名前を付けると、結果を確認する際に役立ちます。
- テストのタイプにそれぞれ固有の設定を入力します。
- [テスト期間] で、テスト トライアルの開始日と終了日を設定します。
- 開始日: より確定的な結果を得るためには、各トライアルを少なくとも 7 日間実施する必要があります。トライアルはすぐに実施することも、選択した日から実施することもできます。すべてのトライアルは現地タイムゾーンの日付で午前 12:00 に開始し、午後 11:59 に終了します。データは毎日更新されます。その日に開始する場合は、1 時間以内にトライアルが実施されます。
- 終了日: 各テスト トライアルは合計 31 日間まで実施できます。トライアルが終了したら、結果を確認して最適化案として適用するか、別のトライアルを実施するか、テストを終了して元の設定を保持するかを判断できます。
- [トラフィックの割り当て] で、テストに割り当てるインプレッション トラフィックの割合を設定します。
- [テストの自動一時停止] で、自動一時停止の条件を 10 件まで設定し、各条件について [累計] または [毎日] を選択します。
- 累計: トライアル期間中の収益損失額が指定した値を超えた場合にテストを一時停止します。
- 毎日: 前日の収益損失額が指定した値を超えた場合にテストを一時停止します。
注: 自動一時停止では、結果が指定した条件を満たしているかどうかが 1 日 1 回確認されます。データを収集する前にテストが一時停止しないように、トライアルの開始後 24 時間は一時停止されません。サンプリングの問題を回避するため、トライアルは統計的に有意な結果のみに基づき一時停止されます。たとえば、トライアルは 95% 信頼区間の下限がしきい値を超えた場合に一時停止されます。
- [保存] をクリックします。
手動テストに関するおすすめの方法
設定を変更すると、購入パターンの変更など、購入者や他の市場参加者の行動に影響する場合があります。手動テストを最大限に活用して、設定の変更が購入者や市場参加者へどのような影響を与えるかを把握するには、次のようにすることをおすすめします。
トライアルを使ってテストを強化する
テストを適用するトラフィックの割合を低くすると、リスクは低くなりますが、他の市場参加者の行動変化が促進される可能性も低くなります。
まずトラフィックを割り当てる割合を低くして、掲載結果が目標のレベルに達したら、次のトライアルを同じ設定で、トラフィックの割り当てを増やして開始します。これにより、すべてのネットワークのトラフィックをこの設定に更新した場合の影響をより詳細に把握できます。この方法は、価格設定を変更する場合は特に重要です。価格設定の変更は、購入者から反応を引き出す可能性が高いからです。
テストに割り当てるトラフィックの割合が低いと、行動変化にはあまりつながらない場合があることを考慮する必要があります。トラフィックの割り当てを増やすことで、購入者の市場での行動を変化させ、その行動変化による影響を測定できる可能性が高くなります。
長期間のテストを実施する
テストを通じて購買行動を変化させ、その変化による影響を測定するには、十分に長い期間にわたってテストを実施することが重要です。多くの場合、行動変化が収益に反映されるまでには 7 日以上かかります。
異なる設定での比較に加えて、総収益も考慮する
テスト設定は、バリエーション グループとコントロール グループの両方の行動に影響する可能性があります。このため、バリエーション グループの見込み収益がネットワーク全体と比較して想定どおりかどうかを検証する必要があります。
手動テストのタイプを選択する
選択するテストのタイプによって、手動テストで使用するトラフィックの割り当てと条件が決まります。
カテゴリのブロックを解除すると、広告枠に対して競合する広告主と購入者が増えるため、一致率の向上と収益増加を図ることができます。
テストの条件
- 保護設定: このテストを適用する保護設定を選択します。
- 次のカテゴリのブロックを解除: テスト期間中にブロックを解除するカテゴリを選択します。
- テスト期間: 指定可能な最も早い開始日が期間選択ツールに表示されます。スケジュール設定したテストは選択した日付に開始されます。
- トラフィックの割り当て: テスト期間中にテストグループに割り当てるインプレッション数の割合を選択します。残りは元のグループに割り当てられます。たとえば、インプレッション数の 60% をテストグループに割り当てた場合、元のグループには残りの 40% が割り当てられます。テストの結果を分析する際には、この配分を考慮に入れます。
統一価格設定ルールのテストは、統一価格設定ルールの最小価格を変更した場合の影響を手動で調べられる機能です。ルールの最小価格を変更してテストし、その結果を比較できます。
重複する価格設定ルール: 統一価格設定ルールのテストでは、ルールのターゲティング条件と一致するすべての広告リクエストを対象に掲載結果が測定されます。測定では、他の価格設定オプションとターゲティングが重複する広告リクエストも対象となります。これにより、他の価格設定ルールや価格設定オプションとのインプレッションや収益のバランスへの影響もテスト結果に反映させることができます。
表示されるインプレッション単価は、ターゲティング条件と一致するすべての広告リクエストの平均値です。このため、ターゲティング条件と一致するトラフィックのほとんどが、選択した価格設定ルールではなく、より低価格のルールの適用対象となる場合、一部の統一価格設定ルールのテストでは、最小価格を下回るインプレッション単価が表示されることがあります。
- 価格設定ルール P1 は広告ユニット XYZ をターゲティングし、広告主 A123 をターゲットとする最小価格が 1,000 円のサブルールが 1 つ設定されている
- 価格設定ルール P2 は広告ユニット XYZ をターゲティングし、すべてのクリエイティブに対する最小価格が 200 円のサブルールが 1 つ定義されている
P1 でテストした場合、レポートの eCPM は 10 ドル未満になります。これは、広告主 A123 がオークションで落札した場合のみ 1,000 円の最小価格が適用されるためです。ただし、広告ユニット XYZ が存在していたすべてのトラフィックが考慮されます(2 つ目のルールによる最小価格が 200 円)。
テストの条件
- 統一価格設定ルール: 統一価格設定ルールを選択します。これにより、このテストを実施するトラフィックが決まります。
- 価格設定オプション: このテスト期間中に使用する価格設定オプションを選択します。
- テストの価格: バリエーション グループのトラフィックに適用する価格です。
- 影響を受ける空き枠の広告申込情報: 元の価格と比較して、テストの最小価格の変更によって影響を受ける空き枠の広告申込情報の推定数です。
- テスト期間: 指定可能な最も早い開始日が期間選択ツールに表示されます。スケジュール設定したテストは選択した日付に開始されます。
- トラフィックの割り当て: テスト期間中にテストグループに割り当てるインプレッション数の割合を選択します。残りは元のグループに割り当てられます。たとえば、インプレッション数の 60% をテストグループに割り当てた場合、元のグループには残りの 40% が割り当てられます。テストの結果を分析する際には、この配分を考慮に入れます。
新しいデザインをテストする元のスタイルを「コントロール」スタイルと呼び、新しいデザインを「テスト」スタイルと呼びます。テストスタイルでは、コントロール スタイルより高い効果が得られるように設定を調整します。こうして各スタイルの掲載結果を分析して、どちらの設定を使用するかを決めます。
ネイティブ広告スタイルのテストでは、既存のネイティブ プレースメントで 2 つのネイティブ広告スタイルのみを比較できます。同じ広告プレースメントでバナー広告とネイティブ広告を比較することはできません。
プログラマティック広告と従来の広告の両方のトラフィックに配信されるネイティブ広告スタイルをコントロール グループとしてテストする場合は、従来の広告のトラフィックがテストの対象となります。
テストの条件
- ネイティブ スタイル: テストするフォーマットと対象となる取引が設定されたネイティブ広告スタイルを選択します。
- テスト期間: 指定可能な最も早い開始日が期間選択ツールに表示されます。スケジュール設定したテストは選択した日付に開始されます。
- トラフィックの割り当て: テスト期間中にテストグループに割り当てるインプレッション数の割合を選択します。残りは元のグループに割り当てられます。たとえば、インプレッション数の 60% をテストグループに割り当てた場合、元のグループには残りの 40% が割り当てられます。テストの結果を分析する際には、この配分を考慮に入れます。
- ターゲティングを追加: テストの対象とするターゲティングを選択します。正常に配信するためには、ターゲティングが広告申込情報と一致する必要があります。
新しい広告フォーマットをテストして、広告枠への影響を確認できます。現時点では、ウェブ インタースティシャル フォーマットとアンカー フォーマットをテストできます。
テスト期間中、ターゲティングに一致するすべてのページ読み込みのうち一定の割合で、テスト用広告ユニットがコード不要広告ユニットとして自動的に追加され、テスト フォーマットが読み込まれます。
テストの終了時に [適用] をクリックすると、変更内容がコード不要広告ユニットとしてウェブサイトに自動的に適用されます。タグの再設定は不要です。
テストの条件
- フォーマット: テストするフォーマットを選択します。
- テスト用広告ユニット: 入稿に使用し、レポートでテストのパフォーマンスを確認したい広告ユニットを選択します。なお、広告ユニットはターゲティングには使用されません。つまり、テストのターゲティングに一致するすべてのリクエストに対してフォーマットが配信されます。新しい広告ユニットを設定することをおすすめします。
- ターゲット: テストを実施する場所を定義します。
- テスト期間: 指定可能な最も早い開始日が期間選択ツールに表示されます。スケジュール設定したテストは選択した日付に開始されます。
- トラフィックの割り当て: テスト期間中にテスト対象のウェブ インタースティシャルに割り当てるインプレッションの割合を選択します。それ以外は他の広告に振り分けられます。たとえば、インプレッションの 60% をテスト対象のウェブ インタースティシャルに割り当てた場合、残りの 40% は他の広告に割り当てられます。テストの結果を分析する際には、この配分を考慮に入れます。
インタースティシャル フリークエンシー キャップでは、設定した期間内にユーザーに表示するインタースティシャル広告の数を制限します。詳しくは、フリークエンシー キャップについての記事をご確認ください。
テストの条件
- 機能の設定: フリークエンシー キャップの機能を設定します。
たとえば、5 分あたりのインプレッション数を 123 回以下に制限します。
この例では、テストで次のように入力します。- インプレッション: 123
- 単位時間数: 5
- 単位時間: 分
- テスト期間: 指定可能な最も早い開始日が期間選択ツールに表示されます。スケジュール設定したテストは選択した日付に開始されます。
- トラフィックの割り当て: テスト対象のインタースティシャル フリークエンシー キャップに割り当てるインプレッションの割合を選択します。インタースティシャル フリークエンシー キャップは、指定した割合のインプレッションにのみ適用されます。それ以外は、インタースティシャル フリークエンシー キャップが無効であるとして広告が配信されます。たとえば、インプレッションの 90% をテスト対象のインタースティシャル フリークエンシーに割り当てた場合、10% は制限なしで配信されます。テストの結果を分析する際は、この配分を考慮します。
テストの条件
- 収益グループの設定: テストで使用する収益グループを選択します。テストで使用するには、収益グループを「無効」に設定する必要があります(無効にしたテストを有効にすると、テストが実行されます)。テストで使用されている収益グループのステータスは、「テスト中」と表示されます。テストを適用または破棄してテストを終了すると、収益グループのステータスはそれぞれ「有効」または「無効」に変わります。
- テスト期間: 指定可能な最も早い開始日が期間選択ツールに表示されます。スケジュール設定したテストは選択した日付に開始されます。
- トラフィックの割り当て: テスト期間中に競合させる収益グループに割り当てるインプレッションの割合。収益グループでターゲットに設定されているインプレッションのみが影響を受けます。それ以外は、収益グループが無効であるとして広告が配信されます。たとえば、インプレッションの収益グループにテスト対象のインプレッションの 60% を割り当てた場合、40% は影響を受けません。テストの結果を分析する際には、この配分を考慮に入れます。
ユーザー メッセージ
A/B 広告ルールのテストでは、ユーザーに適切な広告読み込みと広告ブレークの構成を特定できます。動画広告ルール、期間、テストのトラフィックの割合を選択し、結果に基づいて調整を行います。
このテストで構成可能な設定は次のとおりです。
- ストリームと広告ブレークのプレースメント全体での広告読み込み - プレロール、ミッドロール、ポストロール用に選択できます。
- 広告ブレーク用の広告スポットレベルのカスタマイズ - 特定のスポンサーシップ広告のブレーク内の位置を定義できます。
- 連続配信広告の再生時間、広告数、広告再生時間
- フリークエンシー キャップ
動画広告ルールについて
テストの条件
基本情報
テストの名前を入力し、他の項目を選択します。
- 動画広告ルール: テストを行う動画広告ルールを選択します。
注: 現在、このテストタイプは標準の動画広告ルールで使用できます。 - テスト期間: 指定可能な最も早い開始日が期間選択ツールに表示されます。スケジュール設定したテストは選択した日付に開始されます。
- トラフィックの割り当て: テスト期間中にテスト広告ルールに割り当てるインプレッション数の割合を選択します。残りは元の広告ルールに割り当てられます。たとえば、インプレッション数の 60% をテスト広告ルールに割り当てた場合、元の広告ルールには残りの 40% が割り当てられます。
注: PPID を使用できる場合、テストはユーザーレベルで分配されます。つまり、1 人のユーザーに常に同じ広告ルール パターンが表示されます。それ以外の場合、トラフィックは各 VMAP リクエストのストリーム レベルで分配されます。
テスト設定
[テスト設定] では、コントロールの確認とテスト用の選択ができます。
- コントロール: コントロール設定が参考情報として表示されます。テスト広告ルール用に選択する際に参照してください。なお、コントロール設定は変更できません。
コントロール設定を表示するには、展開
をクリックします。
-
テスト: テスト用の選択
[保存] をクリックして、スケジュールどおりにテストを開始します。
テスト結果の確認
テストが完了したら、結果を評価できます。