ユーザーの関心を引いて商品をクリックしてもらえても、購入手続きが終了するまでは販売できたことになりません。実際の販売を増やす、つまりコンバージョン数を増やすには、快適な購入手続きが不可欠です。この記事では、Google の購入手続きの要件について説明し、購入手続きをできる限り簡単にするためのおすすめの方法を紹介します。
すべてのユーザーが購入手続きをできるようにする
企業と個人両方の購入手続きに関するニーズに応えるには、以下の要件を満たす必要があります。
- 個人で商品を購入できるようにします。つまり、企業の一員ではない個人でもウェブサイトで購入できるよう、企業に関係する記入欄(会社名や会社の ID 番号など)を必須ではなく任意にします。
- 最低注文額を購入者に伝えます。購入の完了と配送に必要な最低注文額がある場合は、配送設定でその値を指定してください。たとえば、販売者のウェブサイトで 3,000 円以上の商品を注文しなければ購入が成立しないという場合は、その金額を最低注文額として配送設定に追加します。詳しくは、最低注文額を追加する方法をご覧ください。
- 購入を完了するために購入者にアカウントの作成を求めることはできますが、アカウントの作成は無料とし、購入確定の確認メールは不要とする必要があります。購入者がログインせずに購入手続きを行えるようにすることもできます。
- 購入手続きに進む前に、利用可能な支払い方法を提示します。ウェブサイトのフッターや、商品ページの [購入] ボタンの下に表示することを検討してください。
- 登録や購入のプロセスのセキュリティを確保します。購入者の安全を確保するため、有効な SSL 証明書を使用して購入手続きを保護する必要があります。特に、支払い処理、取引処理、あらゆる個人情報(名前、メールアドレス、住所、支払い情報など)の処理を保護する必要があります。
- サードパーティの支払いオプションがすべて HTTPS で保護されているか確認します。信用調査情報などの不要な個人情報を要求していないかも確認してください。
- 宣伝する商品すべてが、対象の国で戸別配送できることを確認します。集荷所か店舗での受け取りのみの配送オプションは、アルゼンチン、チリ、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドでのみ利用できます。詳しくは配送についての説明をご覧ください。
- 国によっては、特定の配送業者の集荷所までの送料を登録できます。
- ノルウェーとスウェーデン: PostNord、DHL、Bring、Schenke
- フィンランド: Posti.fi、DHL、Bring、Schenke、Matkahuolto
- アルゼンチンとチリでは、集荷所または店舗受け取り先までの送料を登録できます。
- 国によっては、特定の配送業者の集荷所までの送料を登録できます。
正確な価格を掲載する
ユーザーは広告に表示された商品価格を支払うものと思っています。ショッピング広告や無料商品リスティングで示されている商品価格と、購入者のショッピング カートで示されている価格が異なると、購入者を不愉快な気持ちにさせ、販売の機会を失うことになる可能性があります。
商品価格を明確にするには、以下の要件を満たす必要があります。
- 商品の価格は、購入プロセス全体を通して一貫している必要があります。一貫させるのは商品フィードからランディング ページまでだけではありません。購入手続きで価格が上がらないようにしてください。ただし、商品をカートに追加した後にプロモーションが適用されて価格が下がるのは問題ありません。
- 追加料金や追加手数料(開設費用など)があれば、価格に含める必要があります。
- 注: 配送関連の手数料(発送、配送、発送準備、運送業者に関連する手数料など)は、shipping [送料] 属性で登録する値に含める必要があります。
- アルゼンチン、ブラジル、イタリアなど多くの国では、付加価値税(VAT)を price [価格] 属性に含める必要があります。詳しくは、税金の設定と VAT が必要な国についての説明をご覧ください。
- 米国の場合は、売上税をフィード属性またはアカウント単位の設定で明示する必要があります。Merchant Center で売上税を多めに見積もって登録できますが、購入手続きで提示する税金より低い金額を Merchant Center に登録することはできません。詳しくは、米国の税金設定の説明をご覧ください。
- 配送料は個別に登録します。登録はフィードまたはアカウント単位で行います。フィード単位の送料は、アカウント単位の設定より優先されます。購入手続きでウェブサイトに提示される送料より高くならない限り、Merchant Center で送料を多めに見積もって登録できます。詳しくは配送設定の説明をご覧ください。
最低広告価格(MAP)契約付きの商品を販売する場合:
- 第三者契約で許可されている価格より安く商品を販売する場合は、商品データの price [価格] 属性に最低広告価格の値を登録します。
- 商品のランディング ページに最低広告価格を表示します。商品ページに説明文を追加して、購入手続き時により安い請求価格が適用される旨を伝えることができます。たとえば、「カートに追加すると最終的な価格が表示されます」といった説明文を表示し、最低広告価格に横線を引いたり、グレー表示したりすることができます。商品データの最低広告価格はランディング ページに表示する必要があります。詳しくは、ランディング ページの要件をご覧ください。
- ウェブサイトでマイクロデータのアノテーションを使用している場合は、そこでも最低広告価格を含めてください。
通貨の一貫性を保つ
フィードで通貨換算を有効にしていない限り、ショッピング ページは販売先の国の通貨で表示する必要があります。商品ページから購入手続きページまで、すべてのページで同じ通貨を一貫して表示する必要があります。詳しくは、通貨換算についての説明をご覧ください。
使用する言語の一貫性を保つ
サイトでは、販売先の国で認められているものと同じ言語を使用する必要があります。商品フィード、ランディング ページ、購入プロセス全体で同一の言語を使用する必要があります。たとえば、カナダを販売先にする場合、英語かフランス語を使用できますが、商品フィードのアップロードにどちらの言語を使用する場合でも、ランディング ページと購入プロセス全体でその同じ言語を使用する必要があります。
以下は言語を統一する必要のあるページの一例です。
- ランディング(商品)ページ
- ショッピング カート
- 購入手続き
- 利用規約
- 払い戻しと返品のポリシー
- 概要(販売者の連絡先情報を含む)
詳しくは、正しい言語と通貨の使用に関する説明をご覧ください。
関連情報を提供する
購入プロセス全体を通して関連情報には簡単にアクセスできるようにする必要があります。払い戻しと返品のポリシーに関する情報、利用可能な支払い方法、利用規約、特定の連絡先情報を購入者が簡単に見つけられるようにします。サポート連絡先のメールアドレス、電話番号、会社の住所のうち、少なくとも 2 つを提供してください。
必要な情報の欠如は、販売者自身や商品の不実表示とみなされます。ショッピング広告のポリシーを遵守しない場合、広告が不承認になったり、アカウントが停止されたりする可能性があります。
責任を持って安全な方法でユーザー情報を収集する
購入手続きでは、注文の処理に必要な情報のみを収集してください。たとえば、個人への販売に会社名は不要です。ただし、国によっては、購入者が国民 ID を提示する必要がある場合があります。これらの要件は国によって異なります。詳しくは、不当なデータ収集とデータ利用に関する説明をご覧ください。
ユーザーから収集する情報の取り扱いに注意してください。サイトの主な目的がユーザーの個人情報の収集であってはなりません。必ず次の要件を満たしてください。
- クレジット カード番号などの個人情報は、SSL で保護されたページを使った安全な方法で収集する
- ユーザーの連絡先情報を販売しない
- ユーザーの同意を得ずに広告で個人情報や画像を使用しない