動的リマーケティングのイベントとパラメータ

オーディエンスの全体像を 1 か所で把握し、オーディエンスの管理と最適化を簡素化するために、Google 広告では次のような改善が行われました。

  • 新しいオーディエンス レポート
    オーディエンスのユーザー属性、セグメント、除外設定に関する詳細情報がまとめられています。キャンペーン アイコン キャンペーン アイコン をクリックして [オーディエンス、キーワード、コンテンツ] タブを開き、[オーディエンス] をクリックします。このレポートページから、オーディエンスを簡単に管理することもできます。オーディエンス レポートについて
  • 新しい用語
    オーディエンス レポート内と Google 広告全体で新しい用語が使用されています。たとえば、「オーディエンス タイプ」(類似、カスタム、購買意向、アフィニティなど)はオーディエンス セグメントに、「リマーケティング」は「広告主様のデータ」にそれぞれ変更されました。オーディエンスに関する用語やフレーズの更新

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動的リマーケティングを使用すると、ユーザーがウェブサイトを訪れた際に操作した商品やサービスに基づいて広告を自動的に調整できます。この記事では、Google タグを使用して、業種に応じたユーザー イベントと、設定する必要がある関連パラメータをトラッキングする方法について説明します。サイトへの動的リマーケティング用のタグの追加方法

始める前に

この機能を有効にするには、ユーザーが閲覧した商品やサービスに関するデータを送信するウェブサイトに Google タグを組み込む必要があります。このデータはビジネスデータや Google Merchant Center フィードと照合されて、価格、画像、広告見出し、ランディング ページ URL などの情報が取得され、広告に動的に挿入されます。動的リマーケティングのフィードの作成方法

動的リマーケティング イベントの構造

動的リマーケティング イベントとは、ウェブサイト訪問者が行った価値あるアクションを指します。たとえば、旅行サイトでの航空券の検索や、オンライン ショッピング カートへの商品の追加、トランザクションの完了などがあります。こうしたイベントの発生時、Google 広告イベント スニペットを使用してイベントを登録し、そのイベントに関する情報を Google 広告に送信する必要があります。

e コマースサイトで 2 つの商品の表示をトラッキングする場合に、イベント スニペットを設定する方法の例を次に示します。

<script>
gtag('event','view_item', {
  'value': 998.55,
  'items': [
    {
      'id': 1234,
      'google_business_vertical': 'retail'
    },
    {
      'id': 45678
      'google_business_vertical': 'retail'
    }
  ]
});
</script>

 

イベント スニペットは、Google 広告イベント関数が呼び出し、測定しているイベントの種類に基づいて、動的に入力する必要がある 2 つの引数を渡します。

  • イベント名: 測定中のイベントを記述した文字列。自動的に生成された複数のユーザーリストのうちの 1 つにユーザーを割り当てるために使用されます。次のような推奨イベントから特定のイベント名を組み合わせて使用することをおすすめします。データ セグメントの詳細
イベント名 説明
view_search_results ユーザーが検索結果ページにアクセスしたタイミングを測定します。
view_item_list ユーザーがカテゴリページにアクセスしたタイミングを測定します。
view_item ユーザーが商品ページにアクセスしたタイミングを測定します。
add_to_cart ユーザーがショッピング カートに商品を追加したタイミングを測定します。
purchase 購入について測定します。
  • イベント パラメータ: トラッキングしているイベントに関するデータを含む JavaScript オブジェクト。イベント パラメータ オブジェクトには常に、item オブジェクトが 1 つ以上設定された items パラメータが必要です。こうした item オブジェクトには、ユーザーが操作した商品やサービスに関する情報が含まれています。必要に応じて、イベント パラメータ オブジェクトには、商品やサービスの合計値を表す value パラメータを含めることもできます。

イベント スニペットを呼び出して動的リマーケティング イベントをトラッキングする際は、常に 1 つ以上のアイテム オブジェクトを渡す必要があります。ショッピング カートの精算や複数都市の旅行プランの検索など、ユーザーが複数のアイテムを操作した場合は、さらに多くのアイテム オブジェクトを渡すことになる可能性もあります。

注: 広告コンテンツは、ユーザーが最近操作したアイテムに関するデータを使ってカスタマイズされます。カテゴリページや商品検索結果のページなど、複数の商品がユーザーに表示されている場合は、ユーザーが閲覧した商品リスト全体のデータではなく、宣伝する上で最も関連性が高いアイテムのイベント スニペットにデータを渡すことをおすすめします。

アイテム オブジェクトの内容は、サイトで扱っている商品やサービスの種類によって異なります。業種に応じたアイテムの仕様については、以下のセクションをご確認ください。いずれの場合も、アイテム オブジェクトには、商品やサービスの主な識別子(IDdestination)に対応するキーと、識別子が照合されるフィードの種類を表す google_business_vertical キーを含める必要があります。

フィードキーは、業種に応じて、1 つ以上のアイテム パラメータのデータを使用して作成され、Google Merchant Center やビジネスデータ フィードから商品やサービスに関する情報を取得するために使用されます。フィード属性内のエントリとイベント スニペット内の対応するパラメータは、常に一致している必要があります。動的リマーケティングのフィードの作成方法

たとえば、旅行サイトを運営している場合は、フライト ビジネスデータ フィードで、パリの出発地 ID の値を「PAR」に、ロンドンの目的地 ID の値を「LON」に設定します。ユーザーがパリからロンドンへのフライトを検索する際は、イベント スニペットに渡されるアイテム オブジェクトで、出発地パラメータを「PAR」に、目的地パラメータを「LON」に設定する必要があります。その後、「PAR+LON」のフィードキーを使用して、フライト フィードの [出発地 ID] 列と [目的地 ID] 列が照合され、フィードキーがフィードと一致すると、ユーザーにパリからロンドンへのフライトの広告が表示されます。スクリプトの例

<script>
gtag('event','purchase', {
      'value': 639.74,
      'items':[{
      'origin': 'LHR',
      'destination': 'LAX',
      'start_date': '2019-04-20',
      'end_date': '2019-04-21',
      'google_business_vertical': 'flights'
}]
});
</script>

 

以下のセクションでは、各業種で必須とされるアイテム パラメータと省略可能なアイテム パラメータについて説明します。フィードキーを作成するために使用されるパラメータの場合、それに対応し、照合されるフィード属性が示されます。

注: イベント パラメータを入力する際は、有効な Unicode 文字のみを使用し、無効な文字(制御文字、機能文字、プライベート エリア文字など)は使用しないでください。

アイテム パラメータ

小売

これらのイベントは、商品をオンラインで販売するウェブサイトに適用されます。小売のイベントとパラメータを介して渡されたデータは、Merchant Center の商品フィードと併用する場合に限り使用できます。e コマースサイトの宣伝をしたくても Google Merchant Center の商品フィードを設定できない場合は、代わりにカスタムの業種を使用することを検討してみましょう。

小売のアイテム パラメータ

パラメータ名 説明 必須 / その他
id

商品の固有の ID。このパラメータ値は、Google Merchant Center の商品フィードの属性の id、item_group_id、display_ads_id のいずれかと一致する必要があります。

必須
google_business_vertical 商品の検索に使用されるフィードの種類を指定します。値は「retail」に設定する必要があります。 推奨

小売用のイベント スニペットの例

<script>
gtag('event','view_item', {
  'value': 998.55,
  'items': [
    {
      'id': 1234
      'google_business_vertical': 'retail'
    }]
});
</script>

教育

これらのイベントは、大学のウェブサイト、オンラインの学習用ウェブサイト、生涯学習用ウェブサイトなどの教育サービスを提供するウェブサイトに適用されます。教育のパラメータを介して収集されたデータは、教育用のビジネスデータ フィードと照合するために使用されます。

教育のアイテム パラメータ

パラメータ名 説明 必須 / その他
id

教育プログラム用の一意の識別子。パラメータ値は、教育のビジネスデータ フィードの「Program ID」属性と一致する必要があります。

必須
location_id 教育プログラム用の位置識別子。設定する場合、値は教育のビジネスデータ フィードの「Location ID」属性と一致する必要があります。 省略可
google_business_vertical 商品の検索に使用されるフィードの種類を指定します。値は「education」に設定する必要があります。 推奨

教育用のイベント スニペットの例

<script>
gtag('event','view_item', {
  'value': 998.55,
  'items': [
    {
      'id': 'CS75',
      'location_id': 'SFO',
      'google_business_vertical': 'education'
    }]
});
</script>

フライト

これらのイベントは、フライトのリストを掲載しているウェブサイトに適用されます。フライトのパラメータを介して収集されたデータは、フライト用のビジネスデータ フィードと照合するために使用されます。

フライトのアイテム パラメータ

パラメータ名 説明 必須 / その他
origin

フライトの旅程の出発地。この ID は、フライト フィードの [出発地 ID] 列の値と一致する必要があります。有効な Unicode 文字のみを使用し、無効な文字(制御文字、機能文字、プライベート エリア文字など)は使用しないでください。

推奨
destination 表示されているフライトの旅程の目的地。この ID は、フライト フィードの [目的地 ID] 列の値と一致する必要があります。
3 文字の空港コードを使用することをおすすめします。
必須
start_date 航空便の出発日。
注: 日付は YYYY-MM-DD 形式で入力します。
省略可
end_date 航空便の帰着日。このパラメータを設定して、終了日が過ぎたら商品が表示されないようにすることをおすすめします。
注: 日付は YYYY-MM-DD 形式で入力します。
省略可
google_business_vertical アイテムのフィードの種類を指定します。値は「flights」に設定する必要があります。 推奨

フライト用のイベント スニペットの例

<script>
gtag('event','purchase', {
      'value': 639.74,
      'items':[{
      'origin': 'PAR',
      'destination': 'LON',
      'start_date': '2019-04-20',
      'end_date': '2019-04-21',
      'google_business_vertical': 'flights'
}]
});
</script>

ホテル / レンタル物件

これらのイベントは、ユーザーがホテルの部屋を予約できる旅行サイト(具体的には、ホテルリスト フィードを使用しないウェブサイト)に適用されます。ホテル / レンタル物件のパラメータを介して収集されたデータは、ホテル / レンタル物件用のビジネスデータ フィードと照合するために使用されます。

ホテル / レンタル物件のアイテム パラメータ

パラメータ名 説明 必須 / その他
id

ホテルや施設の ID。この ID は、ホテル / レンタル物件フィードの [施設 ID] 列の値と一致する必要があります。

必須
start_date 予約の開始日。
注: 日付は YYYY-MM-DD 形式で入力します。
省略可
end_date 予約の終了日。このパラメータを設定して、終了日が過ぎたら商品が表示されないようにすることをおすすめします。
注: 日付は YYYY-MM-DD 形式で入力します。
省略可
google_business_vertical アイテムのフィードの種類を指定します。値は「hotel_rental」に設定する必要があります。 推奨

ホテル / レンタル物件のイベント スニペットの例

<script>
gtag('event','purchase', {
  'value': 150,
  'items':[{
  'id': 'gb197',
  'start_date': '2019-04-18',
  'end_date': '2019-04-21',
  'google_business_vertical': 'hotel_rental'
   }]
   });
</script>

求人

これらのイベントは、ユーザーが求人情報を閲覧できるウェブサイトに適用されます。求人のパラメータを介して収集されたデータは、求人用のビジネスデータ フィードと照合するために使用されます。

求人のアイテム パラメータ

パラメータ名 説明 必須 / その他
id

求人情報の ID。この ID は、求人データフィードの [ジョブ ID] 列の値と一致する必要があります。

必須
location_id 求人情報の位置識別子。設定する場合、値は求人のビジネスデータ フィードの「Location ID」属性と一致する必要があります。 省略可
google_business_vertical アイテムのフィードの種類を指定します。値は「jobs」に設定する必要があります。 推奨

求人用のイベント スニペットの例

<script>
gtag('event','purchase', {
  'value': 150',
  'items':[{
  'id': 'cc197',
  'location_id': 'NYC',
  'google_business_vertical': 'jobs'
   }]
   });
</script>

地域限定の商品やサービス

これらのイベントは、ユーザーが地域限定の商品やサービスを見つけることができるウェブサイトに適用されます。地域限定の商品やサービスのパラメータを介して収集されたデータは、地域限定の商品やサービス用のビジネスデータ フィードと照合するために使用されます。

地域限定の商品やサービスのアイテム パラメータ

パラメータ名 説明 必須 / その他
id

サービスや取引の ID。この ID は、地域限定の商品やサービス フィードの [取引 ID] 列の値と一致する必要があります。

必須
google_business_vertical アイテムのフィードの種類を指定します。値は「local」に設定する必要があります。 推奨

地域限定の商品やサービスのイベント スニペットの例

<script>
gtag('event','view_item', {
  'value': 125,
  'items':[{
  'id': 'SPA6231',
  'google_business_vertical': 'local'
}]
});
</script>

不動産

これらのイベントは不動産サイトに適用されます。不動産のパラメータを介して収集されたデータは、不動産用のビジネスデータ フィードと照合するために使用されます。

不動産のアイテム パラメータ

パラメータ名 説明 必須 / その他
id

物件の ID。この ID は、不動産フィードの [リスティング ID] 列の値と一致する必要があります。

必須
google_business_vertical アイテムのフィードの種類を指定します。値は「real_estate」に設定する必要があります。 推奨

不動産のイベント スニペットの例

<script>
gtag('event','view_item', {
  'value': 1000000,
  'items':[{
  'id': 'NYBRKLN123A',
  'google_business_vertical': 'real_estate'
}]    
});
</script>

旅行

これらのイベントは旅行サイトに適用されます。旅行のパラメータを介して収集されたデータは、旅行用のビジネスデータ フィードと照合するために使用されます。

旅行のアイテム パラメータ

パラメータ名 説明 必須 / その他
origin

旅行の出発地の ID。この ID は、旅行フィードの [出発地 ID] 列の値と一致する必要があります。destinationorigin の組み合わせは、アカウント内のすべてのフィードで一意である必要があります。

省略可
destination 旅行の目的地の ID です。この ID は、旅行フィードの [目的地 ID] 列の値と一致する必要があります。 必須
start_date 旅行の開始日。YYYY-MM-DD 形式で指定する必要があります。 省略可
end_date 旅行の終了日。YYYY-MM-DD 形式で指定する必要があります。このパラメータを設定して、終了日が過ぎたら商品が表示されないようにすることをおすすめします。 省略可
google_business_vertical アイテムのフィードの種類を指定します。値は「travel」に設定する必要があります。 推奨

旅行用のイベント スニペットの例

<script>
gtag('event','view_item', {
  'value': 1000000,
  'items': [{
  'origin': 'LGA',
  'destination': 'LON123A',
  'start_date': '2019-04-20',
  'end_date': '2019-04-21',
  'google_business_vertical': 'travel'
    }]
});
</script>

カスタム

これらのイベントは、このページの業種別の分野には当てはまらないものの、動的リマーケティングのための情報を提供しているウェブサイトに適用されます。カスタムのパラメータを介して収集されたデータは、カスタム ビジネスデータ フィードと照合するために使用されます。

カスタムのアイテム パラメータ

パラメータ名 説明 必須 / その他
id

アイテムの ID。この ID は、カスタム フィードの [ID] 列の値と一致する必要があります。

必須
location_id アイテムの位置識別子。設定する場合、値はフィードの「ID2」列と一致する必要があります。英数字で設定できます。 省略可
google_business_vertical アイテムのフィードの種類を指定します。値は「custom」に設定する必要があります。 推奨

カスタム ユースケースのイベント スニペットの例

<script>
gtag('event','add_to_cart', {
  'value': 78.98,
  'items':[{
  'id':'CORS9',
  'location_id': 'KURS8',
  'google_business_vertical': 'custom',
  }]
  });
</script>

関連リンク

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