標準のディスプレイ キャンペーンの柔軟性とスマート ディスプレイ キャンペーンの自動化機能が、1 つのディスプレイ キャンペーンでご利用いただけるようになりました。スマート ディスプレイ キャンペーンの既存のメリットに加えて、入札、クリエイティブ、オーディエンスの設定をどの程度自動化するかを選べるようになります。これらの新機能および設定を使用するには、Google 広告で [標準のディスプレイ キャンペーン] を選択してください。詳しくは、ディスプレイ キャンペーンの変更点に関する記事をご覧ください。
スマート ディスプレイ キャンペーンは、ディスプレイ広告の複雑な設定管理をサポートするシンプルかつ高度なサービスです。手間や時間をかけずに、顧客ベースを拡大し、新たなコンバージョンを獲得できます。スマート ディスプレイ キャンペーンでは、Google ディスプレイ ネットワーク全体のほぼすべてのフォーマットで広告を表示できるので、関心を示しているユーザーから、購入しようとしているユーザーまで、購買サイクルのあらゆる段階のユーザーにアプローチできます。
ディスプレイ ネットワーク全体に広告を配信するスマート ディスプレイ キャンペーンでは、ターゲット設定、入札、広告作成に関する 3 つの最適化技術が使用され、広告主様の負担を軽減すると同時にキャンペーンの精度を高めます。
- 自動入札: 指定した目標コンバージョン単価に基づき、できるだけ多くのコンバージョンが得られるように、広告オークションごとに入札単価が自動的に調整されます。
- 自動ターゲット設定: キャンペーンの実施中にターゲット設定が最適化され、効果的な場所に広告が表示される頻度が高まります。スマート ディスプレイ キャンペーンでは動的顧客開拓を活用して、コンバージョンに至る可能性が高いユーザーに合うようにフィードを調整できます。
- 広告の自動作成: 広告見出し、説明、ロゴ、画像など、広告主様が指定したアセットを組み合わせて広告が自動的に作成されます。さらに、これらの広告は、ディスプレイ ネットワークのほぼすべての広告スペースに合わせてサイズやレイアウトが自動的に調整されます。
この記事では、スマート ディスプレイ キャンペーンの概要を説明します。すぐに試してみたい場合は、スマート ディスプレイ キャンペーンの作成と管理をご覧ください。また、新たにスマート ディスプレイ キャンペーン(コンバージョンに対するお支払い)をご利用いただけるようになりました。詳しくはこちらをご覧ください。
メリット
高い成果が得られるキャンペーンを数分で作成。広告の構成要素(広告見出し、画像、ロゴなど)を入力するだけで、指定したコンバージョン単価と予算の範囲で最大限のユーザーにアプローチできます。
シンプルで高機能。スマート ディスプレイ キャンペーンは数日以内に自動的に最適化され、最大の成果が得られるアセット(広告見出し、広告文、画像、ロゴ)の組み合わせが自動的に選択されます。
最も価値あるユーザーにアプローチ。コンバージョンに至る可能性が高いユーザーに広告を表示し、設定したコンバージョン単価でできるだけ多くのコンバージョンを獲得できるよう調整されます。スマート ディスプレイ キャンペーンでは、キャンペーンのパフォーマンスを高めるため、自動入札機能や自動ターゲット設定(リマーケティングなど)に加え、動的顧客開拓が活用されます。動的顧客開拓では、ユーザー プロファイルと、商品やサービスのフィードとのマッチングが行われます。
活用例
スマート ディスプレイ キャンペーンは次のような場合に適しています。
- 手動で設定したターゲット ユーザーだけでなく、より多くのユーザーにアプローチしたい。
- コンバージョン トラッキングを使用していて、コンバージョン ベースのご利用資格要件を満たしている。
- ディスプレイ ネットワークへの広告配信をリマーケティングでのみ使用してきたが、今後は購買プロセスの初期段階にいるユーザーに広告を表示したい。
- ディスプレイ ネットワークへの広告配信は初めてであり、短期間で高い成果が得られるキャンペーンを作成したい。
できること:
- キャンペーンの作成と管理を容易に行える
- 使いやすい管理画面で広告を効率的に管理できる
- 新しい効率的な方法で成果をトラッキングできる
できないこと:
- 個別単価設定を使用する
- 配信方法と配信先デバイスを設定する
- PC 専用またはモバイル専用のキャンペーンを使用する
- 手動ターゲティング
- すべての広告を手動で作成する
- スマート アシスト キャンペーンを他のタイプのディスプレイ キャンペーンに変更する
自動入札の仕組み
スマート ディスプレイ キャンペーンでは、目標コンバージョン単価、コンバージョンの最大化、目標広告費用対効果が使用され、コンバージョン数が重視されます。過去の掲載結果に照らし、コンバージョン獲得の可能性が高い場合は入札単価が引き上げられ、コンバージョン獲得の可能性が低い場合は入札単価が大幅に引き下げられます。必要な学習期間が終わり、2 週間が経過するか、またはコンバージョンが 50 件に達した時点で、キャンペーンの最適化が開始されます。
コンバージョンに対するお支払い
目標コンバージョン単価制を使用するスマート ディスプレイ キャンペーンでは、クリック数の代わりにコンバージョン数に対してお支払いすることもできます。そのためには、キャンペーンを設定する際に、[入札単価] の [支払い対象] でプルダウン メニューから [コンバージョン] を選択します。詳しくは、コンバージョンに対するお支払いをご覧ください。
自動ターゲット設定の仕組み
掲載結果データに基づき、広告主様のビジネスに最も利益をもたらすユーザーにアプローチして、できるだけ多くのコンバージョンを獲得します。スマート ディスプレイ キャンペーンでは 2 つのターゲティング方法が使用されます。1 つは自動リマーケティングで、広告主様のウェブサイトを訪れたことがあるユーザーにアプローチします。もう 1 つは自動ターゲティングで、購買プロセスの初期段階にいるユーザーにアプローチできます。
たとえば、炭酸水を販売しているとします。炭酸水キャンペーンのターゲットを設定する際、通常であれば、キーワードとして「事務用品」を追加しようとは考えません。スマート アシスト キャンペーンでは、「事務用品」と炭酸水の販売に強い関連性があるとわかった場合、このキーワードが自動的にターゲットとして設定されます。これはほんの一例ですが、スマート ディスプレイ キャンペーンではこうしたキーワードを多数見つけることができます。機械学習やブラウザのデータに基づき、自分では思いつかないようなシグナルがターゲットとして設定されます。
すでに他のキャンペーンでリマーケティングを使用していても、心配はありません。両者を組み合わせない限り、スマート ディスプレイ キャンペーンが既存のリマーケティングに影響を与えることはありません。同じユーザー層に広告を配信するキャンペーンが複数あるときは、常に、最も関連性の高い広告が使用されます。
詳細については、自動ターゲティングの説明をご覧ください。
メモ:
- スマート ディスプレイ キャンペーンは、オーディエンス ターゲティングやユーザーリスト ターゲティングに対応していません。
- スマート ディスプレイ キャンペーンではターゲット設定が自動的に行われますが、ご自身で追加の設定を行って、広告の掲載場所を管理することも可能です。アカウント単位でプレースメントを除外すると、特定のサイトに広告が表示されないようにできます。サイトカテゴリの除外、トピック、キーワードの除外を作成することもできます。
動的プロスペクティングについて
動的プロスペクティングは、フィードベースの動的リマーケティング機能を活用する方法のひとつで、コンバージョンにつながる可能性の高い商品を新規ユーザーにアピールすることができます。動的リマーケティングは既存の顧客から最大限の価値を引き出すことに重点を置いているのに対して、動的プロスペクティングは新しいユーザーを獲得することに重点を置いています。そのため、動的プロスペクティングは、新しい広告主様のほか、自社データ(リマーケティング リストを含む)とは異なるオーディエンスをターゲティングしている広告主様に適しています。
仕組み
動的プロスペクティングでは機械学習を使って、見込み顧客が探しているフィード アイテムを予測します。さらに、過去のフィードの成果とユーザーの行動データに基づいて、フィード内のアイテムに対して価値の高い行動をする可能性が最も高い新規ユーザーを予測します。フィード アイテムとユーザーの意向との間に統計的に有意な関係が見つかると、その意向とユーザー属性(年齢や性別など)に基づく情報を組み合わせて、フィード内の関連商品とユーザーの意向をマッチングします。フィード内の商品は、効果性や関連性などの要因に基づいて評価され、コンバージョンにつながる可能性が最も高い商品が選ばれます。
動的プロスペクティング キャンペーンには、スマート ディスプレイ キャンペーンの使用をおすすめします。スマート ディスプレイ キャンペーンを使うと、動的リマーケティングのユーザーと動的プロスペクティングのユーザーを簡単に組み合わせられるため、目標到達プロセス全体であらゆるユーザーにアプローチできるようになります。
例
沖縄で休暇を取ろうとしているユーザーが、文化遺産、レストラン、ホテル、フライトなど、沖縄に関する多くの情報を集めているとします。ホテル経営者である広告主様が動的プロスペクティングを有効にしている場合、このユーザーの沖縄旅行の意向を示すひとつひとつの情報が積み重なって、沖縄のホテルの広告がこのユーザーにとって関連性の高い広告であること、そしてそのような広告を表示することでコンバージョンに導く可能性が高くなることをシステムが学習します。
広告の作成と最適化の仕組み
キャンペーンを実施したくても、どのような画像や広告文が効果的なのかわからない場合、スマート アシスト キャンペーンならアセット(広告見出し、説明、画像、ロゴ)を入力するだけで最適な広告を作成できます。その仕組みは次のとおりです。
- 広告主様が入力した個々のアセットを組み合わせて広告が作成され、標準的な広告サイズや広告タイプに合わせて自動的に調整されます。その際、広告が掲載されるたびに、最適なアセットの組み合わせが自動的に選択されます。
- ディスプレイ ネットワークに属する何百万ものウェブサイトを閲覧しているユーザーの中で、コンバージョンにつながる可能性が高いユーザーに広告が表示されます。
- アセットについての十分なデータが収集されると、それらの掲載結果を示すレポートが作成されます。
- 成果を上げているアセットとそうでないアセットを確認し、最も効果的な画像と広告文を使用するようにキャンペーンを調整できます。
- キャンペーンが自動的に最適化されるので、管理の時間を節約できます。
ウェブサイトでの広告表示
スマート ディスプレイ キャンペーンは、ディスプレイ ネットワークでレスポンシブ広告を掲載します。レスポンシブ ディスプレイ広告は、レスポンシブ広告に代わってディスプレイ ネットワークのデフォルト広告タイプになる予定で、スマート ディスプレイ キャンペーンでも使用できます。広告見出し、ロゴ、説明、画像などのアセットをアップロードして、広告のデザインを管理できます。Google では今後、広告主様のアセットを使用して広告を掲載し、ディスプレイ ネットワーク全体で掲載結果が改善するよう広告の最適化に取り組みます。レスポンシブ ディスプレイ広告は柔軟性に優れているので、タイプやサイズが異なる多数の広告を作成しなくても、キャンペーンのリーチを拡大して掲載結果を改善できます。
レスポンシブ広告をリマーケティングで使用し、最近ウェブサイトを訪問して特定の商品を閲覧したユーザーにアプローチするには、スマート キャンペーンにフィードを関連付けます。これにより、該当する商品の画像と宣伝文で構成された広告がターゲット ユーザーに配信されます。フィードを関連付けるには、[設定] タブを使用するか、キャンペーンの作成時に [動的広告の設定] で指定します。
スマート ディスプレイ キャンペーンのアセットを組み合わせて作成される広告は何千とおりにもなります。それらすべてをプレビューすることはできませんが、追加した画像とロゴが指定の比率内であれば、掲載先の広告枠に適切に収まる広告が作成されます。また、掲載先のウェブサイトに自然に溶け込むネイティブ広告として表示し、標準広告とは違った印象を与えることもできます。
掲載結果データについて
キャンペーンをある程度の期間実施したら、結果を確認して、アセットを調整しましょう。スマート ディスプレイ キャンペーンのアセット レポートには、サンプル広告と掲載結果データが表示されます。
- サンプル広告: [他のサイズを表示] をクリックすると、配信されているさまざまなサイズで広告が表示されます。
- 掲載結果データ: 各アセットの掲載結果データが一覧表示されます。コンバージョンの達成状況に基づくアセットの評価を確認できます。