価値に基づく入札戦略は、Google のスマート自動入札のサブセットです。価値に基づく入札戦略を使用すると、指定した予算および目標広告費用対効果(任意)の範囲内でコンバージョン値を最大化し、ビジネス上の価値に基づいてキャンペーンを最適化できます。この戦略は、コンバージョン数を最大化することを目的とするコンバージョン重視の入札戦略(「コンバージョン数の最大化」入札戦略、任意で目標アクション単価を設定できる)とは異なります。
価値に基づく入札戦略には「コンバージョン値の最大化」(目標広告費用対効果の設定は任意)が含まれる
- 1 日の予算内でできるだけ多くの価値を獲得したい場合は、目標広告費用対効果を設定せずに「コンバージョン値の最大化」を使用しましょう。この戦略は、1 日に消費される予算が決まっているキャンペーンに最適です。
- 指定する効率性の範囲内でコンバージョン値を最大化したい場合は、目標広告費用対効果を設定して「コンバージョン値の最大化」を使用しましょう。この戦略は、予算の制限のないキャンペーンに最適です。
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価値に基づく入札戦略を導入する際の考慮事項
価値に基づく入札戦略を使用するべきかどうか判断する際には、以下を考慮してください。
- 目標: 価値に基づく入札戦略がマーケティング目標の目指すものと一致しているか確認しましょう。顧客、商品、サービスがビジネスにもたらす価値に基づいてキャンペーンのパフォーマンスに差を設けたい場合は、価値に基づく入札戦略を使用できます。それよりもコンバージョン数を増やしたい場合は、価値に基づく入札戦略ではなく、「コンバージョン数の最大化」による入札(目標アクション単価の設定は任意)の使用を検討してください。
- 固有の価値: コンバージョン目標に関連する固有の価値を 2 つ以上測定してください。
- 期待できる成果: 価値に基づく入札戦略では、制約(指定された予算および任意の目標広告費用対効果)の範囲内でキャンペーンのコンバージョン値が最大化されます。つまり、これらの要素に基づいて、より価値の高い顧客が優先されます。価値に関係なくコンバージョン数を重視して最適化を行う目標アクション単価のパフォーマンスと比較する際は、この点に留意する必要があります。価値に基づく入札戦略のパフォーマンスを評価する際には、キャンペーンで獲得しているコンバージョン値を、レポートされるコンバージョン値の測定結果と比較して評価してください。
価値に基づく入札戦略のベスト プラクティス
このセクションでは、価値に基づく入札戦略のコンバージョン目標に関連するベスト プラクティスについて説明します。見込み顧客が購入に至るまでの経路で、入札単価の最適化の基準とするポイントを 1 つ選択してください。
- コンバージョン達成までの所要時間: コンバージョン目標を選択する際は、正確性と所要時間の両方を考慮してください。たとえば、最終的な購入の段階では最も正確な価値を把握できる可能性があります。所要時間が長すぎて適切に管理できない場合は、カスタマー ジャーニーの早い段階の目標(有望な見込み顧客など)を選択することができます。
- コンバージョン数: アカウント単位で過去 30 日間に 15 件以上のコンバージョンが達成されている必要があります。コンバージョン数が少ないと、データの信頼性が低下し、パフォーマンスを適切に評価できない恐れがあります。
- 価値のレポート:
- コンバージョン アクションがビジネスにもたらす価値を 2 つ以上測定しましょう。収益などの実際の経済価値や、リードスコアなどの代替値を設定できます。1 つのコンバージョン目標で複数の価値を測定する(動的な値)ことも、2 つ以上の異なるコンバージョン イベントで同じコンバージョン値を測定する(静的な値)こともできます。
- コンバージョン データはできるだけ早く Google にフィードしましょう。次の点を念頭に置いてください。
- コンバージョン達成までの所要時間は短くする(7 日未満)ことがすすめられています。
- 注: 連続したストリームでデータを渡すことができ、クリックから 7 日以内に利用可能なデータの割合がある場合は、コンバージョン達成までの平均所要時間が 7 日を超えても問題ありません。
- 「コンバージョン達成までの所要時間」とは、ユーザーのクリックからコンバージョンが Google に報告されるまでの時間を指します。詳しくは、ユーザーがコンバージョンに至るまでにかかった時間を確認するをご覧ください。測定の設定に応じて、次のような違いが生じます。
- クリックから 1~7 日以内に、コンバージョン データを一括ではなく連続したストリームとしてアップロードしている: このように途切れなくデータを取り入れると、価値に基づく入札戦略を導入する際の立ち上げ期間を短縮できます。
- クリックから 7 日以上経過するまで、コンバージョン データがまったくアップロードされない: すべてのコンバージョンが Google 広告にアップロードされるまでにクリックから 7 日以上要する場合、価値に基づく入札戦略の立ち上げに数か月かかることがあります。
- 価値データはできるだけ早くアップロードしましょう。発生したコンバージョンはすべて迅速にレポートする必要があります。オフライン コンバージョンのデータも毎日アップロードすることが推奨されています。そのように定期的にデータを取り入れることで、学習と最適化を促進し、入札に役立てることができます。オフライン コンバージョンのインポートに関するよくある質問をご覧ください。
- コンバージョンのアップロードが遅れると、スマート自動入札に影響します。
- 価値データはバックフィルしないでください。パフォーマンスに影響する恐れがあります。
- コンバージョン達成までの所要時間は短くする(7 日未満)ことがすすめられています。
- コンバージョン アクションがビジネスにもたらす価値を 2 つ以上測定しましょう。収益などの実際の経済価値や、リードスコアなどの代替値を設定できます。1 つのコンバージョン目標で複数の価値を測定する(動的な値)ことも、2 つ以上の異なるコンバージョン イベントで同じコンバージョン値を測定する(静的な値)こともできます。
コンバージョン達成までの所要時間にばらつきがあり、ユーザーが広告をクリックしてから最大 7 日かかる場合があるとします。このような場合は、クリックから 7 日経過するのを待たず、オンラインで発生するコンバージョンは直ちに Google にアップロードすることができます。オフライン フィードを使用している場合も、その日の終了時にレポートできます。このパターンを維持することで、良好なパフォーマンスを期待することができます。
価値に基づく入札戦略を有効にする
価値に基づく入札戦略をキャンペーンで有効にする前に、まずは目標を確認してください。
- 目標の決定: コンバージョン目標の変更が必要かどうか確認してください。変更する必要がある場合は、価値に基づく入札を行う前に、新しいコンバージョン アクションを重視した最適化を開始しましょう。たとえば、目標アクション単価を使用するリードフォームの送信を重視した入札から、目標広告費用対効果を使用する有望な見込み顧客を重視した入札に移行したい場合、まずはアクション単価を設定して、有望な見込み顧客を重視する入札に切り替えます。この方法により、価値に基づく入札戦略を有効にする前に、アクション単価に基づいて入札しながら、価値のデータを収集することができます。スムーズに移行する方法について詳しくは、スマート自動入札に使用するコンバージョン目標とコンバージョン アクションの変更をご覧ください。
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価値データのアップロード: 決定したコンバージョン目標に基づいて入札を開始したら、まずは 4 週間またはコンバージョン サイクル 3 周分(どちらか長い方)にわたって価値データをアップロードします。その後、価値に基づく入札戦略を有効にします。過去の価値データをバックフィルすることはできません。
- 妥当な目標値の設定: 予算が限られている場合は、目標広告費用対効果を設定せずにコンバージョン値の最大化入札戦略を使用することをおすすめします。予算に制限がなく、目標広告費用対効果を設定したい場合は、過去 30 日間の広告費用対効果のパフォーマンス データを確認し、そのデータをベンチマークとして慎重に目標値を設定します。
- 戦略を有効にした後でコンバージョン値やコンバージョン数をさらに増やしたい場合は、コンバージョン目標を念頭に置きつつ、入札単価シミュレーションを参考に広告費用対効果の目標値を引き下げるか、予算の目標値を引き上げることができます。
キャンペーンのテスト機能で価値に基づく入札戦略をテストする場合は、キャンペーンのテスト機能で、価値に基づく入札戦略をテストするで手順とベスト プラクティスをご確認ください。テストを成功させるには、テスト群を適切に設定し、スケジュールに従って十分な立ち上げ期間を設ける必要があります。
- 広告費用対効果の目標値および目標値に加える変更が、対照群のアクション単価の目標値および目標値に加える変更と同等であることを確認してください。この要件が満たされていないと、公正なテスト結果は得られない可能性があります。
- テスト群の立ち上げに時間がかかっている場合は、オークションへの参加のチャンスを増やすために、広告費用対効果の目標値を引き下げてください。
価値に基づく入札戦略のパフォーマンスを管理する
価値に基づく入札戦略を有効にしたら、キャンペーンのパフォーマンスを維持するために役立つツールやベスト プラクティスをご利用ください。詳しくは、目標広告費用対効果の掲載結果を測定する際のヒントおよび以下の記事をご覧ください。