ベータ版の機能は、ネットワークによってはご利用になれない場合があります。この機能の一般公開の時期については、リリースノートをご覧ください。
この記事では、外部のコンテンツ配信ネットワーク(CDN)で、Google アド マネージャーのダイナミック広告挿入(DAI)を使用して、ライブ ストリームに広告メディアを配信する方法について説明します。
このページの内容
この機能の概要
Google アド マネージャー DAI を使用した広告配信では、通常、Google の広告 CDN が使用されます。この機能では、任意の CDN を代わりに使用できます。そうすることで、次のようなメリットが得られます。
- 複数の CDN に対応: 地域やパフォーマンスに応じて異なる CDN を使用して、重複を抑えてグローバルなリーチを改善できます。これは大規模なライブイベントで重要です。
- パフォーマンスの向上: 特定の地域を重視して最適化された CDN を使用することで、広告の読み込み時間を短縮してユーザー エクスペリエンスを向上できます。
- コンテンツと広告配信の統一: コンテンツと広告で同じ CDN を使用すると、単一の SSL 接続で運用を簡素化し、パフォーマンスを改善できます。CDN でのトラフィックの詳細なモニタリングやルーティングの調整も可能になります。
仕組み
設定作業では、外部の CDN で Google の広告 CDN を広告メディアの配信元サーバーとして使用するよう設定し、必要に応じて Google アド マネージャーを設定します。広告配信は次のように行われます。
- プレーヤーのリクエスト: プレーヤーからパブリッシャーの CDN に広告がリクエストされます。
- CDN の照合: CDN で広告のキャッシュが確認されます。
- 配信元へのリクエスト: 広告がキャッシュされていない場合は、CDN で Google の広告 CDN に広告がリクエストされます。
- 広告の配信: Google の広告 CDN で広告が配信されます。この広告はパブリッシャーの CDN によってキャッシュされ、プレーヤーに配信されます。
順を追ったフローの手順
- 動画プレーヤーが DAI にマニフェストをリクエストする
- DAI が(DAI を示している)URLを含むマニフェストを返す
- 動画プレーヤーがセグメント URL をリクエストする
- DAI がパブリッシャーの外部 CDN に HTTP 302 のリダイレクトを返す
- パブリッシャーの CDN が(DAI のリダイレクトの後に)広告セグメント URL をリクエストする
- パブリッシャーの CDN がキャッシュを確認する
キャッシュミスがある場合:
- パブリッシャーの CDN が Google の配信元サーバーに広告セグメントをリクエストする
- Google の配信元サーバーが最適な Google の CDN ノードに HTTP 302 のリダイレクトを返す
- パブリッシャーの CDN が(Google の配信元のリダイレクトの後に)Google の CDN ノードに広告セグメントをリクエストする
- Google の CDN ノードがパブリッシャーの CDN に広告セグメントのデータを返す
- パブリッシャーの CDN が広告セグメントをキャッシュする
- パブリッシャーの CDN が動画プレーヤーに広告セグメントのデータを返す
パブリッシャーの CDN がキャッシュを確認する際にキャッシュ ヒットが発生した場合は、広告セグメントのデータが動画プレーヤーに返されます。
外部 CDN の要件と設定
外部の CDN は次の要件を満たしている必要があります。
- HTTP リダイレクト(302)がサポートされている
注: 外部 CDN が 302 をサポートしていない場合は、その上に追加の CDN レイヤをチェーン接続することを検討してください。階層型レイヤリングについて
- キャッシュ制御ヘッダーが考慮される
- Google の配信元サーバー
redirector.googlevideo.comは、private ディレクティブを含むキャッシュ制御ヘッダーを返します。例
設定解除
Cache-Control: private, max-age=85908 -
CDN 設定では「private」ディレクティブを無視し、max-age を考慮する必要があります。
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Akamai の設定では、「honor private」の設定をオフにします。
- Google の配信元サーバー
- URL のコンポーネントに基づいて設定可能なキャッシュキーが許可される
- HTTP 200 以外のレスポンスはキャッシュしないでください。
外部 CDN は、redirector.googlevideo.com(Google の広告 CDN)を配信元サーバーとして広告メディアをリクエストするよう設定する必要があります。具体的な手順については、CDN のドキュメントをご確認ください。キャッシュキーは、DAI で指定されたパスの接頭辞(dai-aup パラメータの値など)を除く完全な URL パスとして設定する必要があります。クエリ パラメータは、キャッシュでは無視される必要があります。
階層型レイヤリング
CDN を階層的にチェーン接続して、HTTP リダイレクト(302)処理をサポートできます。Google の配信元サーバーから返された 302 は、HTTP 302 をサポートする外部 CDN(Akamai や Google メディア CDN など)による「302 フラット化」(「リダイレクトのフォロー」とも呼ばれます)を介して解決できます。
- 配信元サーバー redirector.googlevideo.com を使用して、HTTP 302 をサポートする外部 CDN(Akamai や Google メディア CDN など)を設定します。
- HTTP 302 をサポートする外部 CDN を指定した配信元サーバーを使用して、追加の CDN を設定します。
この階層型レイヤリングにより、302 処理がまだサポートされていない CDN の場合でも、HTTP リダイレクトを解決して広告やスレート セグメント レスポンスを返すことができます。
Google アド マネージャーの設定
重要: 配信を開始する前に設定を確認する
この機能を使用する際には、外部 CDN で dai-aup クエリ パラメータに正しい値が渡されるよう細心の注意を払って設定する必要があります。DAI サービスでは、設定やクエリ パラメータに誤りがあるかどうかを確認できません。設定や値が不適切な場合は、再生に不具合が生じて収益に影響する可能性があります。
ライブ ストリーム イベントでこの機能の提供を開始する前に CDN の設定を徹底的に見直し、包括的な再生テストを行うことを強く推奨します。この機能の使用は段階的に進めて、再生で不具合が生じることなくトラッキング用の ping が広告サーバーに適切に送信されるようにすることをおすすめします。
CDN を Google アド マネージャー DAI に統合する方法は 2 つあり、それぞれ異なるクエリ パラメータ(dai-ad-dlid または dai-aup)をストリームの作成時に使用します。これらのパラメータについて詳しくは、使用するパラメータを決定するをご覧ください。
ストリームごとに専用の CDN ID(dai-ad-dlid)を使用する
この方法では、事前に設定された特定の CDN が Google アド マネージャーのライブ ストリームに関連付けられます。CDN は、CDN の設定時に Google アド マネージャーで定義される一意の ID で識別されます。この ID は、ストリームの作成時に dai-ad-dlid パラメータとして渡されます。
dai-ad-dlid パラメータを使用するには、各外部 CDN のホスト名などの詳細を含む CDN 設定を作成する必要があります。
dai-ad-dlid を使用するメリット |
制限事項 |
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任意の URL 接頭辞(dai-aup)を使用する
dai-aup のみを使用できます。フルサービスの DAI を使用する場合、両方のパラメータが存在するときは、dai-ad-dlid パラメータよりこのパラメータが優先されます。この方法では、外部 CDN を示す任意の URL 接頭辞を使用した広告セグメント URL が構成されます。この接頭辞は、ストリームの作成時に dai-aup パラメータとして渡されます。Google の DAI では、通常の CDN の URL が、この接頭辞を使用した URL に置き換えられます。この URL は必ず次のようになります。
- 「
https://domain.com/path/」の形式になっている(/path/は省略可) - 絶対 URL の接頭辞が指定される(相対 URL はサポートされていません)
例
dai-aup=https://domain.com/path-c1/path-c2
Google の CDN の URL:
https://redirector.googlevideo.com/videoplayback/foo?bar=baz
生成される広告セグメント URL:
https://domain.com/path-c1/path-c2/videoplayback/foo?bar=baz
Google アド マネージャーでは、特に設定を行う必要はありません。
dai-aup を使用するメリット |
制限事項 |
|---|---|
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使用するパラメータを決定する
最適な方法は、ニーズと CDN の管理戦略によって決まります。パラメータを選ぶ際には、管理の詳細度と柔軟性の兼ね合いを考慮する必要があります。通常は、次の方法をおすすめします。
次の場合は dai-ad-dlid を選択する:
- CDN の選択をストリームごとに詳細に管理する必要がある場合。
- 初期設定後にストリームを簡単に作成したい場合。
- Google アド マネージャーでデフォルトの CDN を設定できるようにしたい場合。
次の場合は dai-aup を選択する:
- CDN を最大限に動的に変更できる柔軟性が必要な場合。
- Google アド マネージャーで追加設定を行わないようにする必要がある場合。
よくある質問
この設定を正しく機能させるには、コンテンツと広告セグメントの両方で同じコンテンツ配信ネットワーク(CDN)を使用することが前提条件となりますか?
厳密な前提条件ではありませんが、コンテンツと広告セグメントの両方で同じ CDN を使用すると、パフォーマンスが大幅に向上します。その理由は次のとおりです。
- 広告の開始が早くなる: メイン コンテンツの CDN への既存の接続により、広告ブレークの開始時に新しい DNS ルックアップと接続ハンドシェイクを行う必要がなくなり、広告がより早く再生されます。
- 安定性が高まる: コンテンツ ストリーム用に確立された CDN のロード バランシングにより、広告リクエストをシームレスに管理できます。これにより、サーバーの過負荷を引き起こす可能性のあるトラフィックの急増を防ぎ、「サンダリング ハード」効果を軽減できます。