Floodlight では、アクティビティ、タグ、ルックバック ウィンドウを使用してコンバージョンをカウントします。
Floodlight アクティビティとは、購入の完了やサイトのページへのアクセスなど、トラッキングする特定のコンバージョンを指します。タグはアクティビティごとに自動的に生成され、お客様のウェブチームがこのタグをサイトのページに貼り付けます。ユーザーがコンバージョン ページにアクセスすると、タグでコンバージョンがレポートされます。
たとえば、広告をクリックした後に宣伝用ページにアクセスしたユーザーの数をトラッキングするアクティビティを設定し、このアクティビティのタグをページに貼り付けます。ユーザーが広告をクリックしてページにアクセスすると、コンバージョン 1 回とカウントされます。
作成できる Floodlight アクティビティには、次の 2 つの種類があります。
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アクション: ユーザーがいずれかの広告を表示またはクリックした後に、特定のウェブページにアクセスした回数をカウントします。こうしたアクティビティは、キャンペーン マネージャー 360 ではカウンタ アクティビティと呼ばれます。たとえば、キャンペーン マネージャー 360 内で「ニュースレター登録」という名のカウンタ アクティビティを作成した場合、検索広告 360 で関連広告主にログインすると、この「ニュースレター登録」アクティビティは、検索広告 360 内ではアクション アクティビティとしてリスト表示されます。
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トランザクション: 販売が成立した回数または購入された商品の数をトラッキングします。販売ごとの合計金額も取得できます。追加の手順をいくつか行えば、在庫フィード内の各商品の収益、費用、利益をレポートするトランザクション タグを設定することもできます。
こうしたアクティビティは、キャンペーン マネージャー 360 ではセールス アクティビティと呼ばれます。たとえば、キャンペーン マネージャー 360 内で「購入手続き」という名のセールス アクティビティを作成した場合、検索広告 360 で関連広告主にログインすると、この「購入手続き」アクティビティは、検索広告 360 内ではセールス アクティビティとしてリスト表示されます。
2 種類の Floodlight アクティビティを設定すれば、同じページまたはアプリで発生したアクセスデータと販売データの両方をトラッキングできます。
Floodlight タグと Floodlight アクティビティの例ウェブサイトの購入完了ページ
ウェブサイトの一般的な購入完了ページの例を次に示します。
購入完了ページの Floodlight タグ
以下は、サイトの購入完了ページに配置された、トランザクションを記録する Floodlight タグです。
<iframe height="0" width="0" src="//0.fls.doubleclick.net/activityi;src=0;type=fake_tag;cat=fake_tag;u=4771963;qty=1;cost=129.97;ord=4771963;~oref=http%3A//mysite.com/checkout?" style="display: none; visibility: hidden;"></iframe>
ページが読み込まれると、このタグから一意の ID が、販売データやその他のデータの合計収益とともに、検索広告 360 とキャンペーン マネージャー 360 に送信されます。検索広告 360 とキャンペーン マネージャー 360 ではこの ID を使用して、トランザクションを特定の Floodlight アクティビティに関連付けます。
検索広告 360 での「購入完了ページ」の Floodlight アクティビティ
Floodlight タグが検索広告 360 とキャンペーン マネージャー 360 にデータを送信すると、Floodlight アクティビティにデータが格納されます。検索広告 360 では、レポートを分割することで、各 Floodlight アクティビティで発生したコンバージョン数を確認できます。トランザクションを記録する Floodlight アクティビティの場合は、各アクティビティの合計収益も確認できます。
次に、購入完了ページの Floodlight タグによって記録され、対応する購入完了ページの Floodlight アクティビティによってレポートされたトランザクション数と収益額を表示する分割済みレポートの例を示します。なお、異なる 2 つの広告グループの広告は、生み出された収益のアトリビューションと見なされます（[費用] 列には、各広告グループから配信された広告をユーザーがクリックしたことによって発生した広告費用が記録されます）。
| 広告グループ | Floodlight アクティビティ グループ | Floodlight アクティビティ | トランザクション | 費用 | 収益 |
|---|---|---|---|---|---|
| T シャツ | 販売確認 | 購入完了ページ | 613 | 308.79 | 1,115.00 ドル |
| シューズ | 販売確認 | 購入完了ページ | 393 | 150.33 | 985.72 ドル |
ルックバック ウィンドウ
Floodlight では、ルックバック ウィンドウという指定した期間内に広告をクリックしたユーザーのコンバージョンのみが記録されます。たとえば、ユーザーがお客様の広告の 1 つをクリックし、その 15 日後に Floodlight 対応のウェブサイトにアクセスした場合、クリックのルックバック ウィンドウが 10 日間に設定されていると、アクティビティは記録されません。
ルックバック ウィンドウの設定はキャンペーン マネージャー 360 広告主に対して行います。
スケーリングされたコンバージョン指標
検索広告 360 では、広告クリックに関する情報を保存しているウェブサイトの Cookie を利用できない場合、Floodlight コンバージョンやインポートされた Google アナリティクスの目標およびトランザクションを直接測定できなくなることがあります。これはブラウザやアプリケーションの設定などが原因である可能性がありますが、Google のサイトワイドのタグ設定ソリューションを利用している場合でも同様です。この場合、検索広告 360 では機械学習と過去のデータを使用して、直接測定できないコンバージョン数やコンバージョン収益額をモデル化します。検索広告 360 のレポートや入札戦略では、算出された見積もりを使用してコンバージョン指標をスケーリングし、広告がどのようにコンバージョンの増加につながっているかをより正確に把握できます。
コンバージョン指標のスケーリングは、正確な計算に必要なデータが十分ある場合にのみ行われます。その際、コンバージョン スパムフィルタなどの Google の品質システムを通じて計算が行われ、その結果がレポートに表示されたり、入札戦略に利用されたりします。
レポート内容の差異
コンバージョン指標をスケーリングすることで、ブラウザの設定などの要因により測定できないコンバージョンに対応している場合、結果が小数値になることがあります。
検索広告 360 のレポートを理解しやすくするため、管理画面の一部の場所、エグゼクティブ レポート、ダウンロード レポート、Reporting API では、こうした小数部を丸めて調整しています。この調整のため、レポートの各部分をどのように丸めて小数点以下のデータを合計しているかに応じて、レポート列、データカード、レポート内のその他の場所の間で差異が生じることがあります。
次に、調整による差異の例を示します。
- 管理画面でのコンバージョン合計数と、ダウンロード レポートでのコンバージョン合計数
- コンバージョン合計数と、[アクション単価] 列や数式列などの計算指標
- 未分割のレポートのコンバージョン合計数と、分割後のレポートのコンバージョン合計数
- [キャンペーン] タブなどの各種タブでのコンバージョン合計数と、[広告グループ] タブでのコンバージョン合計数
- 掲載結果の概要グラフのコンバージョン合計数と、レポート表のコンバージョン合計数。
また、掲載結果の概要グラフで指標を変更すると、コンバージョン数が変わることがあります。たとえば、グラフにクリック数が表示されていて、この指標をアクションに変更すると、検索広告 360 でアクション数が再計算されます。この再計算の際に小数部が丸められると、アクション数が変わる可能性があります。 - エグゼクティブ レポートの場合、月ごとに分割されたグラフや表と、分割されていないグラフや表とで、合計数が異なることがあります。
入札戦略
入札戦略では、統計モデルをコンバージョン データに適用することで生じる生の小数値が使用されるため、差異調整の影響を受けません。
他のコンバージョン トラッキング システムとのデータの不一致
Floodlight や、Google 広告コンバージョン トラッキング、Google アナリティクスでトラッキングしたコンバージョンのレポートを作成すると、各システムの集計値が一致しないことがあります。これは、サポート対象となる広告タイプや、アトリビューションのないコンバージョンをカウントする方法、コンバージョンと日付を結び付ける方法など、システム間の相違により、コンバージョン数にずれが生じるためです。詳しくは、コンバージョン トラッキング システムの不一致をご覧ください。
検索広告 360 のレポートに追加されるのは有料検索広告のコンバージョンのみ
サイトに Floodlight タグを挿入すると、それに対応する Floodlight アクティビティでコンバージョンの記録が開始されます。このコンバージョンには、有料検索広告のクリック、検索広告 360 で管理されているディスプレイ広告のインプレッションまたはクリック、リッチメディア イベントのインプレッションまたはクリックが含まれます。
ただし、検索広告 360 のレポートに追加されるのは、有料検索広告のクリックに起因するコンバージョンのみです。有料検索広告に結び付けられたコンバージョンだけでなく、ディスプレイ広告に結び付けられたコンバージョンやビュースルー コンバージョン（検索広告では利用不可）も表示するには、キャンペーン マネージャー 360 からレポートを取得します（キャンペーン マネージャー 360 をご利用いただくには、代理店や所属組織がキャンペーン マネージャー 360 を使用していて、お使いのアカウントにキャンペーン マネージャー 360 へのアクセス権限が付与されている必要があります）。
Floodlight コンバージョンを測定するためのトラッキング パラメータ
ユーザーが広告をクリックすると、ランディング ページ URL に gclid と gclsrc の 2 つのパラメータが追加されます。Floodlight コンバージョンを測定するには、検索広告 360 にこれらの 2 つのパラメータが必要になります。これらのパラメータは、Google タグ マネージャーによって Google タグまたはコンバージョン リンカー タグが挿入されたサイトのページに渡されます。これらのタグのいずれかを含むページをユーザーが表示する前に、サイトでこれらのパラメータを削除したり、値を変更したりすると、検索広告 360 で Floodlight コンバージョンを広告に結び付けられなくなります。