Gmail ユーザーへのメールがブロックされたり迷惑メール扱いされたりしないようにする

この記事のガイドラインに沿った対応を行うことで、個人用 Gmail アカウントをご利用のユーザーにメールが正常に送信、配信されるうえで役立ちます。以下の内容は、以前は「一括送信ガイドライン」という記事で公開されていたものです。

重要: 2022 年 11 月より、Google Gmail アカウントにメールを送信する新規の送信者は SPF または DKIM の設定が必須になりました。詳細

この記事で説明するおすすめの方法に沿って対応することで、メールが Gmail アカウントに正常に配信されるようになります。Gmail で送信レートの制限、メールのブロック、迷惑メールへの振り分けを防ぐのに役立つおすすめの方法をご紹介します。

このガイドラインは、Google Gmail アカウントにメールを送信するすべてのユーザーを対象としています。Gmail アカウントとは、次のいずれかの種類のアカウントを指します。

  • 末尾が @gmail.com または googlemail.com の個人用 Gmail アカウント
  • 職場または学校で導入している Google Workspace の Gmail アカウント。職場または学校の Google Workspace アカウントのメールアドレスに @gmail.com は含まれません。

Google Workspace: Google Workspace アカウントを使用して大量のメールを送信する場合は、Gmail での迷惑メールや不正行為に関する規定をご確認ください。この規定は Google Workspace 利用規定の一部です。

この記事の内容

この記事で解決できない問題

この記事では、次の問題に対する解決策は提供していません。

  • 個別のユーザーへのメールが返送される: 特定の Gmail アカウントに送信したメールが返送される場合は、メールが返送される事象の解決方法についての記事をご覧ください。
  • Google グループによってメールが拒否される: 職場または学校の Google グループ宛てのメールが配信されない場合は、職場用または学校用アカウント向けの送信ガイドラインについての記事をご覧ください。
  • 送信元の許可リストへの登録: Gmail ではサードパーティのメール送信元からの許可リスト登録リクエストは受け付けていないため、サードパーティのメール プロバイダから送信されたメールが Gmail の迷惑メールフィルタを通過することは保証できません。ご使用のドメインでサードパーティのプロバイダを利用してメールを送信している場合は、次のことを確認してください。
    • ご使用のプロバイダがこの記事のガイドラインに準拠していることを確認します。大手メール プロバイダ(Google、AOL、Yahoo など)は通常、こうしたガイドラインに準拠しています。
    • ドメインの SPF レコードに、ご使用のドメインのすべてのメール送信元が含まれていることを確認します。サードパーティ送信者が SPF レコードに含まれていない場合、このプロバイダから送信されたメールは、迷惑メールに分類される可能性が高くなります。詳しくは、ドメインのすべてのメール送信元を承認するように SPF レコードを設定する方法をご覧ください。

Gmail アカウントへのメール送信に関するおすすめの方法を実施する

ドメインから Gmail に送信したメールが迷惑メールに分類されたり、ブロックされたりする可能性を下げるには、ここで紹介する一般的なおすすめの方法を実施してください。

  • IP アドレスとドメインを対応付ける有効な逆引き DNS レコードを設定します。
  • SPF と DKIM を設定して調整します。
  • メールの送信と公開ウェブサイトのホストに同じドメインを使用します。このドメインで SPF と DKIM を設定します。
  • すべてのメールが同じ IP アドレスから送信されるのが理想的です。複数の IP アドレスから送信する必要がある場合は、メールの種類ごとに異なる IP アドレスを使用します。たとえば、アカウントに関する通知の送信には特定の IP アドレスを使用し、プロモーション関連のメールの送信には別の IP アドレスを使用します。
  • 同じメールに異なる内容を混在させないでください。たとえば、顧客に送る領収書のメールにプロモーションに関する内容を含めないでください。
  • 同じカテゴリのメールでは、From に同じメールアドレスを指定してください。たとえば、solarmora.com というドメインからのメールの From アドレスは以下のように指定します。
    • 顧客に送る領収書のメール: sales@solarmora.com
    • プロモーション メール: deal@solarmora.com
    • アカウントに関する通知メール: alert@solarmora.com
  • ご利用のドメインが Google セーフ ブラウジングで危険なドメインとして登録されていないことを定期的に確認します。ドメインのステータスを確認するには、セーフ ブラウジング サイトのステータス ページにドメインを入力してください。リンクされている他のドメインもすべて確認します。
  • フィッシングやキャンペーンのテストメールをドメインから送信しないでください。ドメインの評価が下がり、インターネット上のブロックリストに追加される可能性があります。
  • 許可なく他のドメインまたは送信者になりすまさないでください。このような行為はなりすましと呼ばれ、Gmail によって該当するメールが迷惑メールに分類される可能性があります。
  • 受信者の連絡先リストに登録されているアドレスからのメールは、迷惑メールに分類される可能性が低くなります。

正当なメールであっても迷惑メールに分類されることがあります。受信者が正当なメールから迷惑メールのマークを外すと、同じ送信者からの以降のメールが受信トレイに配信されるようになります。

メール プロバイダ向けのおすすめの方法

Google と Gmail では、メール プロバイダからの許可リスト登録リクエストは受け付けていません。メール プロバイダから送信されたメールが Gmail の迷惑メールフィルタを通過することは保証できません。

ご使用のドメインでサードパーティのメール プロバイダを利用してメールを送信している場合は、次のことを確認してください。

  • ご使用のプロバイダがこの記事のガイドラインに準拠していることを確認します。大手プロバイダ(Google、AOL、Yahoo など)は通常、こうしたガイドラインに準拠しています。
  • ドメインの SPF レコードに、ご使用のドメインのすべてのメール送信元への参照が含まれていることを確認します。サードパーティ送信者が SPF レコードに含まれていない場合、このプロバイダから送信されたメールは、迷惑メールに分類される可能性が高くなります。詳しくは、ドメインのすべてのメール送信元が含まれるように SPF レコードを設定する方法をご覧ください。

ドメイン プロバイダを利用しながら、メールは独自に管理している場合は、次の対策をおすすめします。

  • この記事で紹介している、Gmail アカウントにメールを送信する場合のおすすめの方法を確認して実施する。
  • Postmaster Tools を使用して、ドメインから Gmail アカウントに送信されたメールに関する情報を監視する。

サードパーティのメール プロバイダの場合: 顧客がメール プロバイダのサービスを利用してメールを送信する場合は、顧客の送信方法に関してメール プロバイダが責任を負うことになります。以下の手順で顧客の送信アクティビティを管理することをおすすめします。

  • メールの不正使用を報告するためのメールアドレスをメール受信者に提供する(例: abuse@mail-provider.com)。
  • WHOIS レコードと abuse.net に登録した連絡先情報が最新であることを確認する。
  • メール プロバイダのサービスを利用して迷惑メールを送信した顧客を直ちに排除する。

ドメインのメール認証を設定する(必須)

必ずドメインのメール認証を設定することをおすすめします。メールの認証には、次のような利点があります。

  • なりすましメールやフィッシング メールなどの悪意のあるメールから受信者を保護できます。
  • Gmail で拒否されたり、迷惑メールに分類されたりする可能性が低くなります。

ドメイン プロバイダで、送信ドメインごとにメール認証を設定します。ドメイン プロバイダの手順に沿って認証を設定します。認証と、組織のメールがどのように保護されるのかについて詳しくは、迷惑メール、なりすまし、フィッシングを Gmail 認証で防止するをご覧ください。

重要: 2022 年 11 月より、個人用 Gmail アカウントにメールを送信する新規の送信者は、SPF または DKIM を設定する必要があります。Google では、新規の送信者から個人用 Gmail アカウント宛てのメールをランダムにチェックして、認証されたメールであることを確認します。認証方法が一つも設定されていないメールは拒否されるか、迷惑メールに分類されます。この要件は、すでに送信者である場合は適用されません。ただし、組織のメールを保護し、今後の認証要件をサポートするために、必ず SPF と DKIM を設定することをおすすめします。

SPF

SPF は、スパマーが未認証のメールをお客様のドメインからのものであると装って送信することを防ぎます。ドメインで SPF レコードを公開して SPF を設定します。ドメインの SPF レコードでは、ご使用のドメインのすべてのメール送信元を参照する必要があります。サードパーティ送信者が SPF レコードに含まれていない場合、この送信者から送信されたメールは、迷惑メールに分類される可能性が高くなります。詳しくは、ドメインのすべてのメール送信元を承認するように SPF レコードを設定する方法をご覧ください。

DKIM

受信サーバーは DKIM を使用して、実際にメールを送信したのがドメイン所有者であることを確認します。メールを送信するドメインで DKIM を有効にします

重要: 個人用 Gmail アカウント宛てに送信するには、1,024 ビット以上の DKIM 鍵が必要です。

ARC

ARC は、転送されたメールの以前の認証ステータスを確認します。転送されたメールが SPF または DKIM による認証に合格しても、ARC で以前に認証に失敗したと表示される場合、そのメールは Gmail で未認証として扱われます。

DMARC

DMARC は、ドメインからのメールが SPF または DKIM による認証に合格しなかった場合に、そうしたメールの処理方法を受信サーバーに指示します。ドメインの DMARC レコードを公開して、DMARC を設定します。DMARC 認証に合格するには、メールが SPF または DKIM によって認証される必要があります。認証ドメインは、メールの From: ヘッダーに含まれているドメインと一致している必要があります。

DMARC を設定する際は、必要に応じて、ドメインから送信されるメールにブランドロゴを追加する BIMI を設定することもできます。

メール配信登録に関するおすすめの方法を実施する

承諾しているユーザーにのみメールを送信する

あなたからのメールの受け取りを承諾しているユーザーにのみメールを送信します。一般的にこういったユーザーは、あなたのドメインからのメールを迷惑メールとして報告することはありません。

ドメインからのメールが迷惑メールとして報告される頻度が高いと、以降のメールは迷惑メールに分類される可能性が高くなります。迷惑メールとして報告され続けていると、送信元ドメインの評価が下がる可能性があります。ドメインの評価を確認するには、Postmaster Tools をご使用ください。

簡単に登録できるようにする

受信者が購読を承諾していることを確認するには:

  • 受信者がメールの購読を許可していることを確認します。
  • 受信者の登録を行う前に、各受信者のメールアドレスを確認します。
  • 定期的にメールを送信して、受信者が登録の継続を希望するかどうかを確認します。
  • あなたからのメールを開封していない、あるいは読んでいないユーザーについては、配信登録を解除することを検討します。

簡単に登録解除できるようにする

受信者がいつでもメール配信登録を解除できる方法を提供して、登録解除を容易に行えるようにします。ユーザーがメールの受信を停止できるようにすることで、開封率、クリック率、送信効率を上げることができます。

おすすめの登録解除の方法をいくつか以下に示します。

  • 受信者を登録解除ページに案内するわかりやすいリンクをメールに含めます。
  • 受信者が、登録しているメーリング リストを自分で確認して、リストごとに登録解除するか、リスト全体をまとめて登録解除できるようにします。
  • 何回もメールが返送された受信者を自動的に登録解除します。

高度な設定: ワンクリックでの登録解除を設定する

メールの管理とカスタム メッセージ ヘッダーの設定に精通している場合は、Gmail メールのワンクリックでの登録解除を設定します。次のヘッダーのいずれかまたは両方を送信メールに含めます。

List-Unsubscribe-Post: List-Unsubscribe=One-Click
List-Unsubscribe: <https://solarmora.com/unsubscribe/example>

両方のヘッダーを含めると、Gmail は最初に指定されたヘッダーを使用します。

受信者がワンクリックで登録解除すると、次の POST リクエストが届きます。

"POST /unsubscribe/example HTTP/1.1
Host: solarmora.com
Content-Type: application/x-www-form-urlencoded
Content-Length: 26
List-Unsubscribe=One-Click"

詳しくは、RFC 2369 および RFC 8058 の List-Unsubscribe についての記事をご覧ください。

避けるべき行為

  • 内部メールを迷惑メールとしてマークしないでください。内部メールに迷惑メールのマークを付けると、ドメインの評価が下がり、今後送信されるメールが迷惑メールに分類される可能性があります。
  • 他の企業からメールアドレスを購入しないでください。
  • あなたからのメールの受信を登録(オプトイン)していないユーザーにはメールを送信しないでください。このような受信者は、メールを迷惑メールに分類する可能性があります。その場合、今後送信するメールも迷惑メールに分類されます。
  • デフォルトで有効になるオプトイン フォームを使用してユーザーを自動的に登録することはおすすめしません。一部の国や地域では、自動オプトインが制限されています。ユーザーのオプトインを自動で行うようにする前に、拠点とする国または地域の法律をご確認ください。

アフィリエイト マーケティング プログラムを監視する

アフィリエイト マーケティング プログラムでは、対象のウェブサイトに訪問者を誘導した企業または個人に対して報酬が支払われますが、スパマーがそうしたプログラムを悪用する可能性もあります。ブランドがアフィリエイト マーケティングの迷惑メールに関連付けられてしまうと、そのブランドから送信する他のメールも迷惑メールに分類される可能性があります。

定期的にアフィリエイトを監視し、迷惑メールを送信するアフィリエイトを排除することをおすすめします。

メールが正常に配信されるように形式を設定する

次に紹介するメールの形式設定に関するガイドラインに沿ったメールは、Gmail でメールが迷惑メールフォルダではなく、受信トレイに配信される可能性が高くなります。

  • Internet Format Standard(RFC 5322)に準拠する形式でメールを作成します。
  • HTML メールの場合は、HTML 規格に準拠する形式でメールを作成します。
  • HTML または CSS を使用してメールのコンテンツを非表示にしないでください。コンテンツを非表示にすると、メールが迷惑メールに分類される可能性があります。
  • メールの From: ヘッダーには、次の例に示すようにメールアドレスを 1 つのみ含めるようにします。
    From: notifications@solarmora.com
  • すべてのメールに有効な Message-ID(RFC 5322)が含まれていることを確認します。
  • 単一インスタンスのヘッダーは、メール内に 1 回のみ含めるようにします。単一インスタンスのヘッダーには、From、To、Subject、Date などがあります(RFC 5322)。
  • 過度に大きいメールヘッダーは使用しないでください。
  • メール本文中のリンクは、見やすく、わかりやすいものにする必要があります。リンクをクリックした場合の挙動について、受信者が把握できるようにします。
  • 送信者の情報を、明確に、見やすく示す必要があります。
  • メールの件名は正確である必要があります。誤解を招くものであってはなりません。
  • 国際化ドメインの形式が、Highly Restrictive guidelines (Unicode Technical Standard #39、セクション 5.2) に準拠するようにします。
    • 認証ドメイン
    • エンベロープ From ドメイン
    • ペイロード ドメイン
    • 返信先ドメイン
    • 送信者ドメイン

送信量を徐々に増やす

送信量を増やすときは、次の点に注意してください。

  • 送信量を急激に増やすと、配信に問題が生じる場合があります。メールの送信量を徐々に増やすと同時に、Postmaster Tools を使用してメールのパフォーマンスを監視します。
  • 職場用アカウントおよび学校用アカウントの場合、異なる Google Workspace ドメインの受信者にも送信制限が適用されます。たとえば、ドメインが your-company.net と solarmora.com のメールアドレスを持つユーザーにメールを送信するとします。ドメインは異なりますが、どちらのドメインも MX レコードに google.com が含まれる場合、こうしたドメインに送信されたメールは送信制限にカウントされます。

  • メール送信に Google Workspace または Gmail を使用している場合: 送信制限に達すると、Google Workspace によって、その IP アドレスのメール送信レートが制限されます。

大量のメールを送信する場合は、次のことをおすすめします。

  • 常に一定の送信レートで送信する。一度に大量のメールを送信することは避ける。
  • 承諾しているユーザーへのメールは少ない送信量から始めて、時間をかけて量を増やしていく。
  • 送信量の増加にあわせて、サーバーのレスポンス、迷惑メール率、送信元ドメインの評価を定期的に監視する。定期的に監視を行うと、送信レートが制限された場合、迷惑メール率が上昇した場合、または送信元ドメインの評価が低下した場合に迅速に対応できます。
  • 過去に大量に送信したことがない場合は、送信量を急に増やすことは避けてください。たとえば、以前の送信量から急に 2 倍に増えると、レート制限や評価の低下につながる可能性があります。
  • 一括送信メールやニュースレターのフォーマットを変更する場合は、新しいフォーマットで送信するメールの量を徐々に増やします。
  • 送信インフラストラクチャや、メールまたはヘッダーの構成を大きく変更する場合は、変更前とは区別して変更後の送信量を徐々に増やします。
  • メールが返送されたり、遅延したりした場合は、SMTP エラー率が低下するまで送信量を減らします。その後、再度徐々に増やします。
    • 送信量が少ないにもかかわらず遅延や拒否が続く場合は、個々のメッセージを確認して問題を特定します。たとえば、空のテスト メッセージを送信して、問題がないかどうかを確認します。
  • 送信について、以下の IP 制限内に収まるようにしてください。
    • google.com の MX ホストを持つドメインから送信する場合は、メールの送信制限に注意してください。
    • 受信者のメールアドレスに含まれるドメインではなく、MX レコードのドメインに基づいて、1 つの IP アドレスからのメール送信を制限します。
    • 送信制限内に収めるために、応答を監視して送信レートを適宜変更します。

送信量を増やすペースは、次の要因の影響を受けます。

  • 送信するメールの数: 送信するメールの数が多ければ多いほど、送信量をゆっくりと増やす必要があります。
  • メールの送信頻度: メールを週単位でなく日単位で送信するほうが、より早く送信量を増やすことができます。
  • メールに関する受信者からのフィードバック: メール受信登録をしているユーザーにのみメールを送信するとともに、登録解除のオプションも提供します。

最近になってメール アクティビティが急増した場合は、前述のおすすめの方法を実践することで、以降の送信時に配信に関する問題が自動的に解決される可能性があります。

メールサーバーに関するおすすめの方法

Gmail アカウントにメールを送信するメールサーバーの管理についてのおすすめの方法を以下に示します。

送信元サーバーの PTR レコードを確認する

重要: 送信元 IP アドレスは、ポインタ(PTR)レコードで指定されたホスト名の IP アドレスと一致している必要があります。PTR レコードは逆引き DNS レコードとも呼ばれます。

送信元 IP アドレスには PTR レコードが必要です。PTR レコードによって、送信元ホスト名が送信元 IP アドレスに関連付けられていることが検証されます。すべての IP アドレスは、PTR レコードのホスト名にマッピングされる必要があります。PTR レコードで指定されたホスト名には、送信元 IP アドレスを参照する正引き DNS が必要です。

intoDNS ツールを使用して PTR レコードを確認します。

共有 IP アドレスの評価を監視する

共有 IP アドレス(共有 IP)は、複数のメール送信者によって使用される IP アドレスです。共有 IP アドレスを使用するすべての送信者のアクティビティが、その共有 IP アドレスのすべての送信者の評価に影響します。

メールの送信に共有 IP アドレスを使用する場合、他の送信者の評価が否定的であると、お客様自身の評価にも悪影響が及びます。低評価の場合、到達率に影響が出ることがあります。

メールの送信に共有 IP アドレスを使用する場合:

  • 共有 IP アドレスがインターネット上のいずれの拒否リストにも登録されていないことを確認します。拒否リストに登録された IP アドレスから送信されたメールは、迷惑メールに分類される可能性が高くなります。
  • 共有 IP アドレスでメールサービス プロバイダを利用する場合は、Postmaster Tools を使用して共有 IP アドレスの評価を監視してください。

Postmaster Tools を使用して送信済みメールを監視する

Postmaster Tools を使用すると、Gmail ユーザーに送信したメールに関する次のような情報を取得できます。

  • 受信者がそのメールを迷惑メールに分類したタイミング
  • メールが配信されない理由
  • メールが認証されているかどうか
  • ドメインまたは IP アドレスの評価と、その評価がメール到達率に与える影響

迷惑メール率

送信者は、ドメインの迷惑メール率を定期的に Postmaster Tools で監視する必要があります。迷惑メール率は 0.10% 以下に維持し、0.30% 以上にならないようにしてください(特に長期間にわたる場合)。

迷惑メール率を低く維持すれば、一時的に急上昇してもメールがシステムによって迷惑メールとしてマークされる可能性が低くなります。同様に、迷惑メール率が高い状態が続くと、迷惑メールの分類が増加します。改善された迷惑メール率が迷惑メールの分類に反映されるまでには、時間がかかることがあります。

開封率

Google では開封率を明示的に追跡しているわけではなく、第三者から報告された開封率の正確性を検証することはできません。開封率が低い場合、配信に関する問題や迷惑メールの分類に関する問題が正確に示されない可能性があります。

メールの配信に関する問題のトラブルシューティング

メールサービス プロバイダを利用している場合

サービス プロバイダを利用していて配信に関する問題が発生している場合は、そのプロバイダがこの記事に記載されているおすすめの方法を採用しているかどうかを確認してください。

MX ツールボックスを使用してドメインの設定を確認する

ドメインの設定を確認、修正するには、Google 管理者ツールボックスを使用します。

メールが拒否された原因を修正する

メールが拒否されると、エラー メッセージが表示される場合があります。問題を解決できるように、エラーの詳細を確認してください。一般的なエラー メッセージの例を次に示します。

  • 421, "4.7.0": Messages are rejected because the sending server’s IP address is not on the allowed list for the recipient’s domain.(送信元サーバーの IP アドレスが受信者のドメインの許可リストに登録されていないため、メールは拒否されました。)
  • 550, "5.7.1": Messages are rejected because the sending server’s IP address is on an IP suspended list.(送信元サーバーの IP アドレスが IP 停止リストに登録されているため、メールが拒否されました。)このエラーは、評価の低い共有 IP を使用してメールを送信すると発生する場合があります。

メールと SMTP に関するエラー メッセージについて詳しくは、次の記事をご覧ください。

IPv6 認証エラーを修正する

送信元サーバーの PTR レコードで IPv6 が使用されていない場合、IPv6 認証エラーが返される場合があります。メールサービス プロバイダを利用している場合は、プロバイダが IPv6 の PTR レコードを使用していることを確認してください。

IPv6 認証エラーの例を次に示します。
550-5.7.1: Message does not meet IPv6 sending guidelines regarding PTR records and authentication.(メールが PTR レコードと認証に関する IPv6 の送信ガイドラインに準拠していません。)

トラブルシューティング ツールを使用する

この記事のガイドラインに沿って対応した後もメールの配信に関する問題が解決されない場合は、メールの送信に関する問題のトラブルシューティングをご覧ください。

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