[ブログ記事] コンタクトのアイシティが来店に影響する要因分析を基にした Google 広告の「距離による入札単価調整」によって来店効果を改善
このブログは、旧コミュニティにて 2017-05-09 に公開されたものです。
生活者が製品やサービスを購入する際、店舗に来店する前にオンラインで調べ物をする行動が当たり前になっています。小売店事業者では、従来のチラシを主体とした販促コミュニケーションに加えてオンライン広告を活用して来店を促す動きが出てきていると同時に、近年のテクノロジーの進化は、そのようなオンライン広告が来店に与える効果を測定することを可能としています。今回は、コンタクトレンズ専門店「アイシティ」を展開する HOYA 株式会社アイケアカンパニーにおける、来店促進への Google 広告活用事例をご紹介します。
店舗からの距離で異なる来店率とクリック率
HOYA 株式会社アイケアカンパニーは、コンタクトレンズおよびコンタクトレンズ付属品の製造販売を行っている事業部門です。コンタクトレンズ専門店「アイシティ」を展開しており、日本全国合わせて 273 店舗(2017 年 4 月 1 日現在)と最大規模の店舗数を展開しています。アイシティに限らず、店舗を有する多くのビジネスにおいては、オンライン広告やそのデータを活用することによって、いかに顧客を店舗への来店に結びつけられるかどうかが今日のマーケティングにおける重要な課題の 1 つとなっています。
アイシティでは、このような課題に対応するために、まずは来店コンバージョンのデータを基に、来店に影響する要因分析とマーケティング施策への活用方法について Google と協議を行ってきました。そして、その分析結果から、Google マイビジネスに登録されている店舗からの距離によってクリック率および来店率が異なり、特に店舗からの距離が 1 km 以内であると、大幅に高いことがわかりました。(図 1)

(図 1) 距離とクリック率、来店率の関係
距離による入札単価調整 ( Bid By Distance) を適用し、商圏に近い顧客への広告配信を強化
店舗 1 km 以内からの広告クリック率や来店率が高いことは、オンラインでも店舗に近いエリアでの販促を強化することが重要であることを示唆しています。そこで、アイシティは店舗からの距離による入札単価調整を採用し、店舗から約 1 km 以内にいる顧客への広告配信強化による来店効果を検証しました。下記は、全国店舗を対象にして距離による入札単価調整を行った 2 週間のキャンペーンにおける来店コンバージョン数の前後比較です。距離による入札単価調整を実施したことで来店コンバージョン数が大幅に増加しました。

( 図 2 ) 入札単価調整を適用したグループにおける来店コンバージョン数の変化 (キャンペーン期間の前後比較)さらに、今回のキャンペーンで距離による入札単価調整を実施したことによって、オンライン上の行動だけに基づく広告効果では投資判断が難しかったキーワードにおいても広告が表示されるようになり、来店コンバージョン数だけでなく新規セッション率の上昇にも繋がったことがわかりました。

( 図 3 ) 入札単価調整を適用したグループにおける新規セッション率の変化 (キャンペーン期間の前後比較)
今後の展望
「コンタクト小売業界においてマーケットリーダーである弊社は、従来の来店促進策を継続していくだけでは不十分であり、常に新たな取り組みにチャレンジする姿勢が求められます。その中で今回 Google との施策実施は、弊社がより強いポジショニングを取る上で極めて重要な一歩となりました。今後も Google と共に今回の取り組みのトライ&エラーをふまえ引き続き日本のデジタルマーケティングに新たな「風」を吹き込む事例ができれば幸いです。」
HOYA株式会社 マーケティング部 プロモーション課 マネージャー 阿部 清氏
*PDF 版の事例はこちらからダウンロードできます。
HOYA 株式会社
- https://www.eyecity.jp/ (コンタクトレンズのアイシティのサイト)
- コンタクトレンズおよびコンタクトレンズ付属品の製造販売。コンタクトレンズ専門店の「アイシティ」を展開しており、日本全国に 273 店舗の店舗数を保有
Posted by
竹原かろな 広告営業本部 アカウントマネージャー
麦島修 広告営業本部 アナリティカルリード
Franziska Maack パフォーマンスソリューションエキスパート
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