カスタム列機能では、Google 広告のデータに基づくさまざまな指標を参照および利用して、独自のデータ列を作成することができます。他のデータ列の数式の参照やスプレッドシート関数を組み合わせた複雑な処理も可能です。多くのカスタム列は、Google 広告の通常のデータ列と同様にフィルタ処理、並べ替え、ダウンロードに対応しており、データ表の上にある概要グラフにも反映されます。
カスタム列の作成方法
- Google 広告の管理画面で、[キャンペーン] アイコン をクリックします。
- ページメニューの [キャンペーン] プルダウンをクリックして、[キャンペーン]、[広告グループ]、[広告]、[アセット] を開きます。 検索キーワードを使用する場合は、[オーディエンス、キーワード、コンテンツ] プルダウンを開きます。
- 注: クライアント センター(MCC)アカウントを使用している場合は、[掲載結果] ページでカスタム列を作成することもできます。
- 表の右上にある表示項目アイコン をクリックし、[表示項目の変更] を選択します。
- 右上の [+ カスタム列] をクリックします。
- 次のとおり必要な情報を入力して列を作成します(参考: カスタム列の例)。
- 列(表示項目)の見出しとして使用する名前を入力します。
- 列の説明を入力します。この説明は、列見出しにカーソルを合わせた際に表示されます。
- [+ 列] をクリックし、「クリック数」「表示回数」などの指標を選択します。
- フィルタの追加: 一部の指標では、フィルタを追加して指標データを絞り込むことができます。たとえば、モバイル デバイスで発生したクリックの件数だけを表示するには、[クリック数] を指標として選択し、右側に表示される [フィルタ] セクションで、[デバイス] をクリックして [モバイル] を選択します。
- 算術演算子の追加: 算術演算子を使えば、さまざまな計算の結果を列に表示できます。計算結果の表示書式は、数値、パーセンテージ、金額などから選択可能です。たとえば、キャンペーンのモバイル クリック数が全体に占めるパーセンテージを計算するには、まず「クリック数」列を挿入し、フィルタでデバイスを「モバイル」に限定します。次に、算術演算子「÷」を挿入し、再び「クリック数」列(フィルタなし)を追加します。最後に、右上の [データ形式] メニューで [パーセント] を選択します。
- 列の情報の入力が完了したら、[保存] をクリックします。[表示項目の変更] のページに戻ります。
- 作成したカスタム列を選択して [適用] をクリックすると、掲載結果データの表に表示されます。
カスタム列の数式の作成
カスタム列の内容は、スプレッドシートの数式と同じように関数で記述します。数式には、列、演算子、定数、他のカスタム列、フィルタ、関数を組み込むことができます。
列の追加
数式に列を組み込むには、[+ 列] ボタンをクリックして列(表示項目)を選択するか、列名の冒頭を入力して、プルダウンに表示される候補から選択します。
ビジュアル モードの場合、追加した列は自動的に長円形のボタンに変化します。長円形のボタンをクリックすると、その列にフィルタを追加できます。
テキストモードの場合、列は追加してもテキストのままですが、有効な数式内の列名は青い文字で強調表示されます。列を追加する際は、列の一覧にあるとおりの正確な表記で入力する必要があります(ただし大文字と小文字は区別されません)。
他のカスタム列の追加
数式内で、別のカスタム列を参照することも可能です。参照先のカスタム列の数式に変更を加えると、その列を参照しているカスタム列にも変化が反映されます。参照先として数式に組み込むことができるのは、同じアカウントにあるカスタム列のみです。
ビジュアル モードの場合、通常の列と同様の手順で他のカスタム列を組み込むことができます。数式に組み込んだカスタム列の名前は、リンクアイコン付きで表示されます。
テキストモードの場合、通常の列を追加する場合と異なり、「c:」の後に二重引用符で囲んでカスタム列の名前を指定します。たとえば「Mobile Clicks」というカスタム列の値を 2 倍にする数式なら、「c:"Mobile Clicks" * 2
」と入力します。
通常の列を参照する場合と同様に、参照先のカスタム列のデータ形式に注意しましょう。データ形式に合わない組み込み方をすると、エラーが発生します。たとえば、掛け算の数式にテキスト形式のカスタム列を組み込むことはできません。
数式での他のカスタム列の参照には、一定の制約があります。
演算子の追加
演算子とは、数式内で計算を行うための一般的な算術記号です。演算子によって関数をカスタマイズしたり数値を計算したりすることにより、目的に合ったデータを出力できます。たとえば 2 つの数値の間に加算演算子(プラス記号)を挿入すれば、数値の合計が出力されます。演算子はキーボードから入力することができ、一部の演算子については数式ツールバーにボタンも用意されています。演算子による計算の順序をコントロールするには、数式にかっこを追加します。
記号 | 説明 | 演算結果の型 |
---|---|---|
+ | 加算(プラス) | 数値 |
- | 減算(マイナス) | 数値 |
* | 乗算 | 数値 |
/ | 除算 | 数値 |
< | 次の値より小さい | 真偽値 |
> | 次の値より大きい | 真偽値 |
<= | 次の値以下 | 真偽値 |
>= | 次の値以上 | 真偽値 |
= | 次の値に等しい | 真偽値 |
!= | 次の値に等しくない | 真偽値 |
注: 一部の演算子(「次の値以上」など)は、記号を 2 つ並べて記述します。
定数の追加
定数とは、変化しない固定的な値のことです。定数は変化しないため、数値として数式内に直接入力することができます。小数点には半角ピリオドを使用します。たとえば 5 と 1/2 は(5,5
などではなく)5.5
と表記します。桁区切りのカンマは数式では使用しません。三千二十は 3020
と表記します。
数式の内容に合っていれば、テキストの値を指定することも可能です。テキスト値は必ず半角の二重引用符で囲みます。二重引用符そのものをテキストに含めたい場合は、記述方法をご確認ください。また、真偽値(True / False)を定数として指定する場合は、数式内に true または false と直接入力することができます。
数値とテキストの両方が定数として指定されている数式の例: length("My text") * -3.45
フィルタの追加
フィルタとは、数式に組み込んだデータ列の動作をコントロールする機能で、たとえば使用されたデバイスや対応するコンバージョン アクションを指定して、データを絞り込むことができます。フィルタを適用するには、まず適用先の列を数式に追加します。利用可能なフィルタの一覧
ビジュアル モードの場合、フィルタを適用したい列(長円形のボタンとして表示)をクリックします。利用可能なフィルタがある場合、数式編集ボックスの右側のフィルタパネルに一覧表示されます。カテゴリを展開して、目的のフィルタを追加します(複数指定も可)。カテゴリ内のどの項目も選択しなければ、そのカテゴリのフィルタは適用されません。
テキストモードの場合、列名の直後に半角ピリオド、続けてフィルタ名を入力します(ピリオドの前後にスペースは入れません)。フィルタの値は、フィルタ名の直後にかっこで囲んで入力します。たとえば、「クリック数」列にフィルタを適用して、モバイル デバイスとタブレットで発生したクリックだけの件数を出力したい場合、テキストモードでは clicks.device(mobile, tablet)
と記述します。
関数の追加
数式に関数を追加するには、[+ 関数] ボタンをクリックしてメニューから選択するか、関数名の冒頭を入力して、プルダウンに表示される候補から選択します。
関数のアウトプットを「戻り値」と呼びます。戻り値の内容は関数によって異なり、数値、テキスト、真偽値(True / False)、日付などのデータ型があります。また、多くの関数では「パラメータ」が必要です。パラメータは関数に使用する入力値で、関数名の後のかっこ内で指定し、複数ある場合はカンマで区切ります。各パラメータは、順序とデータ形式に注意して指定する必要があります。メニューから関数を挿入した時点では、各パラメータの位置にプレースホルダ文字列が入っています。プレースホルダ文字列を実際のパラメータの値に書き換えて、関数を完成させましょう。
利用可能な関数とそのパラメータをすべて確認するには、関数の一覧をご覧ください。
データ形式の選択
数値を出力する数式の場合、[データ形式] メニューで次の 3 つのいずれかを選択できます。
- 数値(デフォルト): カスタム列の値が、小数点以下 2 桁までの数値として表示されます。
- パーセンテージ: カスタム列の値が 100 倍され、小数点以下 2 桁までのパーセンテージとして % 記号付きで表示されます。
- 金額: カスタム列の値が、その行のデータに対応する通貨記号付きで表示されます(実際に金銭の値を出力する数式かどうかは考慮されません)。
テキスト、真偽値(True / False)、または日付データを出力する数式の場合、対応するデータ形式しか選択できません。
数式を一度保存すると、データ形式は変更できなくなります。