心臓が拍動すると、血液量の変化により毛細血管が拡張、収縮します。Fitbit デバイスでは、光学式心拍数センサーで緑色 LED を 1 秒に何回も点滅させながら、光に反応するフォトダイオードを使って腕の毛細血管の血液量の変化を検出することで心拍を特定します。そして、それをもとに 1 分間に心臓が何回拍動したか(bpm)を計算します。
緑色 LED を使用するのは、皮膚表面付近の毛細血管から検出される信号を最大限に強くするためです。また、光学式心拍数センサーでは、赤外線を使用してデバイスが腕に着用されていることを確認し、心拍数データの精度を高めています。
[心拍数] タイル が表示されるまで、文字盤から左にスワイプします。タイルに現在の心拍数と直近の心拍数のグラフが表示されます。タイルをタップすると、「Fitbit 今日」アプリ
に詳細が表示されます。
Fitbit エクササイズ アプリ を使用してワークアウトを記録する場合も、心拍数が画面に表示されます。Fitbit エクササイズ アプリ
では現在の心拍数と心拍ゾーンが記録されます。
[心拍数] タイルが表示されるまで、文字盤から右または左にスワイプします。タイルには、現在の心拍数、過去 4 時間の心拍数のグラフ(最低心拍数と最高心拍数を表示)、毎日の安静時の心拍数が表示されます。
エクササイズ アプリ を使用してワークアウトを記録しているとき、画面をタップするとリアルタイム データが循環表示されます。エクササイズ アプリでは現在の心拍数と心拍ゾーンが記録されます。
文字盤を上にスワイプすると、現在の心拍数と、心拍ゾーンまたは安静時の心拍数(どのゾーンにも入っていない場合)のどちらかが表示されます。
デバイスにエクササイズ アプリがある場合、ワークアウト中にリアルタイムの心拍数と心拍ゾーンを確認できます。
重要: 心拍数が正しくないと思われる場合やデバイスに表示されない場合は、Fitbit デバイスで心拍数の読みに影響する因子とは何ですか?でトラブルシューティングのヒントをご覧ください。
心拍数の測定はデフォルトでオンになっています。心拍数の測定をオフにしていた場合は、次の手順でオンにできます。
- デバイスで、設定アプリ
[心拍数] を開きます。
- タップして設定をオンにします。
安静時の心拍数とは、じっとして動かない状態で 1 分間に心臓が拍動する回数です。標準的に、安静時の心拍数は 60~100 bpm ですが、年齢やフィットネス レベルによって異なります。
Fitbit アプリで安静時の心拍数を記録するのはなぜですか?
安静時の心拍数は、フィットネス レベルと心血管の全体的な健康状態を示す重要な指標となります。一般的に、活動的な人ほど、心筋の状態が良く、安定した心拍の維持に必要となる心筋の負荷が低いため、安静時の心拍数は低くなる傾向があります。
安静時の心拍数と睡眠中の心拍数の違いは何ですか?
睡眠中の心拍数は、一晩中連続的に検出されます。一般的には、毎日の安静時の心拍数(推定値)よりも低くなります。詳しくは、睡眠データと睡眠中の心拍数についてのページをご覧ください。
安静時の心拍数を確認するにはどうすればよいですか?
現在の安静時の心拍数を確認するには、デバイスの文字盤を上にスワイプします。Fitbit アプリを使用して安静時の心拍数の傾向を確認する方法は次のとおりです。
- スマートフォンの Fitbit アプリの [今日] タブ
で [健康指標] タイルをタップします。
- [傾向] タブをタップして上にスワイプし、安静時の心拍数(RHR)のグラフを見つけます。上部のタブで期間(1 週間、1 か月、3 か月)を切り替えられます。
- グラフの上にある [詳細] をタップすると、詳細が表示されます。
詳しくは、Fitbit アプリで健康指標について知っておくべきことは何ですか?をご覧ください。
- リューズを押し、上にスワイプして「Fitbit 今日」アプリ
を表示し、タップして開きます。
- [安静時の心拍数] カードまでスワイプし、カードをタップすると詳細が表示されます。
- 上にスワイプすると、過去 1 週間の安静時の心拍数の平均が表示されます。
より長い期間の安静時の心拍数のデータを Fitbit アプリで確認する方法は次のとおりです。
- スマートフォンの Fitbit アプリの [今日] タブ
で [健康指標] タイルをタップします。
- [傾向] タブをタップして上にスワイプし、安静時の心拍数(RHR)のグラフを見つけます。上部のタブで期間(1 週間、1 か月、3 か月)を切り替えられます。
- グラフの上にある [詳細] をタップすると、詳細が表示されます。
詳しくは、Fitbit アプリの健康指標をご覧ください。
安静時の心拍数には、どのような要因が影響しますか?
安静時の心拍数に影響を与える可能性のある因子はいくつかあります。ストレス、アルコールやカフェインの摂取、発熱は通常、安静時の心拍数を上昇させる一方で、規則的な運動や瞑想は安静時の心拍数を低下させます。気温や服用している薬が影響する場合もあります。
心拍ゾーンとは、最大心拍数に対する割合であり、ワークアウトやアクティビティの強度を判断するのに役立ちます。
Fitbit デバイスでは、どのように心拍ゾーンを計算しているのですか?
心拍ゾーンの計算に Fitbit が使用する数式は、お使いのデバイスによって異なります。
Fitbit では、予備心拍数を使用して心拍ゾーンを個人ごとに調整します。予備心拍数とは、最大心拍数*と安静時の心拍数の差です(出典)。
予備心拍数は全体的な心血管系フィットネスの指標です。一般に最大心拍数は年齢で決まりますが、フィットネス レベルを上げれば安静時の心拍数は下がり、安静時の心拍数を下げれば予備心拍数は上がります。
たとえば、45 歳で安静時の心拍数が 74 bpm であれば、以下のような計算式になります。
まず、最大心拍数と予備心拍数を計算します。
指標 | 計算式 |
---|---|
最大心拍数 | 175 bpm 220 - 年齢(45)(一般に知られている計算式) |
予備心拍数 |
最大心拍数 - 安静時の心拍数 |
ゾーンごとの目標心拍数 | (最大心拍数に対する割合 × 予備心拍数)+ 安静時の心拍数 |
次に、予備心拍数を使用し、各自の心拍ゾーンを計算します。
心拍ゾーン | 計算式 |
---|---|
中ゾーン(一部のデバイスでは脂肪燃焼ゾーン) |
114~134 bpm ゾーンの下端: (0.4 × 101) + 74 = 114 bpm ゾーンの上端: (0.59 × 101) + 74 = 134 bpm |
高ゾーン(一部のデバイスでは有酸素運動ゾーン) |
135~159 bpm |
ピークゾーン | 160 bpm 以上 ゾーンの下端: (0.85 × 101) + 74 = 160 bpm ゾーンの上端: 最大心拍数 |
各自の心拍ゾーンは、Fitbit アプリで確認できます。
- スマートフォンの Fitbit アプリの [今日] タブ
で [アクティブ ゾーン時間] タイルをタップします。
- 上にスワイプします。[心拍ゾーン] に自分のゾーンが表示されます。
* 激しい運動を行っている場合、心拍数が Fitbit で計算された最大心拍数を上回ることがあります。
Fitbit では、(220 - 年齢)という計算式で最大心拍数*を推定し、その数値に基づいて心拍ゾーンを計算します(出典)。
* 激しい運動を行っている場合、心拍数が Fitbit で計算された最大心拍数を上回ることがあります。
Fitbit デバイスの心拍ゾーンとは何ですか?
各自の心拍ゾーンは、フィットネス レベルやその他の因子の変化に合わせて調整されます。
ゾーン | 説明 |
---|---|
低ゾーン(一部のデバイスでは「ゾーン以下」) 予備心拍数の 40% 未満 |
中ゾーン未満では、心拍数が低くなっています。静かに休んでいる状態です。 |
中ゾーン(一部のデバイスでは脂肪燃焼ゾーン) 予備心拍数の 40~59% |
中ゾーンは、ウォーキングなどの適度な運動をしているときの状態です。心拍数と呼吸が上がっているものの会話は続けられるような状態です。 |
高ゾーン(一部のデバイスでは有酸素運動ゾーン) 予備心拍数の 60~84% |
高ゾーンは、ランニングやスピニングなどの激しい運動をしているときの状態です。 |
ピークゾーン 予備心拍数の 85% 以上 |
ピークゾーンは、スプリントや高強度のインターバル トレーニングなど、パフォーマンスやスピードを向上させる短時間の激しい運動を行っているときの状態です。 |
カスタムゾーン
特定の心拍数を目標とする場合は、これら 3 つの心拍ゾーンを使用する代わりに、Fitbit アプリでカスタム設定のゾーンを作成できます。
- Fitbit アプリの [今日] タブ
で、プロフィール写真
[Fitbit の設定] をタップします。
- [設定] で [心拍数] をタップします。
- [心拍ゾーン] をタップします。
- [カスタムゾーン] の横にある切り替えボタンまたはボックスをタップして、カスタムゾーンを入力します。
- Fitbit アプリの [今日] タブ
で、設定アイコン
をタップします。
- [設定] で [心拍数] をタップします。
- [心拍ゾーン] をタップします。
- [カスタムゾーン] の横にある切り替えボタンまたはボックスをタップして、カスタムゾーンを入力します。
ゾーン | 説明 |
---|---|
ゾーン以下 最大心拍数の 50% 未満 |
脂肪燃焼ゾーン未満では、心拍数が低くなっています。静かに休んでいる状態です。 |
脂肪燃焼ゾーン 最大心拍数の 50~69% |
脂肪燃焼ゾーンは、ウォーキングなどの適度な運動をしているときの状態です。心拍数と呼吸が上がっているものの会話は続けられるような状態です。 |
有酸素運動ゾーン 最大心拍数の 70~84% |
有酸素運動ゾーンは、ランニングやスピニングなどの激しい運動をしているときの状態です。 |
ピークゾーン 最大心拍数の 85% 以上 |
ピークゾーンは、スプリントや高強度のインターバル トレーニングなど、パフォーマンスやスピードを向上させる短時間の激しい運動を行っているときの状態です。 |
カスタムゾーン
特定の心拍数を目標とする場合は、3 つの心拍ゾーンを使用する代わりに、Fitbit アプリでカスタム設定のゾーンを作成できます。
- Fitbit アプリの [今日] タブ
で、プロフィール写真
[Fitbit の設定] をタップします。
- [設定] で [心拍数] をタップします。
- [エクササイズ] で [心拍ゾーン] をタップします。
- [カスタムゾーン] の横にある切り替えボタンまたはボックスをタップして、カスタムゾーンを入力します。
- Fitbit アプリの [今日] タブ
で、設定アイコン
をタップします。
- [設定] で [心拍数] をタップします。
- [心拍ゾーン] をタップします。
- [カスタムゾーン] の横にある切り替えボタンまたはボックスをタップして、カスタムゾーンを入力します。
心拍変動(HRV)とは、心拍間の時間の変動です。心拍数が 60 bpm だからといって心臓が 1 秒に 1 回拍動するとは限りません。健康な心臓でもメトロノームのように正確に拍動するわけではないのです。各心拍のタイミングは自律神経系が決めています。
HRV は個人ごとに異なります。研究によると、HRV が高いほど心血管系フィットネスが良好で、ストレス耐性も高い傾向があります。マインドフルネス、瞑想、睡眠、身体活動は、HRV の改善に役立ちます。HRV の著しい低下は、身体の疾患、ストレス、またはうつ病や不安を示している可能性があります。
注: このデータは、Fitbit アプリの [健康指標] タイル に表示されます。詳しくは、Fitbit アプリの健康指標をご覧ください。
Fitbit アプリで HRV を記録するのはなぜですか?
Fitbit アプリで HRV を記録すると、全体的な健康状態を把握できます。HRV データの傾向を見ることで、ストレスやライフスタイル(栄養や運動など)が身体にどのように影響しているかをより詳しく把握できます。
Fitbit デバイスはどのようにして HRV を記録するのですか?
Fitbit では、RMSSD(Root mean square of successive differences)という一般的に知られた計算式を使用して、直近の心拍数データから HRV を求めます。グラフの最新の HRV 測定値は、過去 24 時間で最も長い睡眠の間に測定したものです。ただし、3 時間を超える睡眠だけを対象とします。
HRV を確認するにはどうすればよいですか?
夜間の睡眠時も含め、少なくとも丸 1 日はデバイスを着用し、その後でデータをチェックしてください。
- 朝起きたら、スマートフォンの Fitbit アプリを開き、[今日] タブ
で [健康指標] タイルをタップします。
- 最新の HRV が [今日] タブに表示されます。[傾向] タブをタップすると、過去 1 週間、1 か月、または 3 か月の HRV を確認できます。
- グラフの上にある [詳細] をタップすると、詳細が表示されます。
HRV に影響する因子は何ですか?
HRV に影響を与える因子には、年齢、性別、睡眠の質、ストレス、ライフスタイル(栄養や運動)などがあります。
Charge 5、Charge 6、Inspire 3、Sense、Sense 2、Versa 3、Versa 4、Google Pixel Watch シリーズでは、10 分間以上活動していないと思われるときに心拍数が上限または下限のしきい値を超えたことが検出された場合、通知が表示されます。
心拍数の通知のオンとオフを切り替えるにはどうすればよいですか?
- スマートフォンの Fitbit アプリの [今日] タブ
で、デバイス アイコン
お使いのデバイスをタップします。
- [高 / 低心拍数] をタップします。
- [高心拍数の通知] または [低心拍数の通知] の切り替えボタンをタップしてオンまたはオフにします。
心拍数の通知を受け取ると何が起きますか?
活動していないときに、心拍数が上限または下限のしきい値を超えたことを Fitbit デバイスが検出すると、デバイスで通知されます。[開く] をタップし、Fitbit アプリで通知をタップすると、自分のデータについて詳しく知ることができ、考えられる要因、医薬品、症状を記録するアンケートに回答できます。アンケートで情報を記録することで、心臓の健康状態の傾向を把握できるほか、その情報を医療機関と共有することもできます。
心拍数の通知のしきい値を変更するには、どうすればいいですか?
デフォルトのしきい値は、年齢と標準的な安静時の心拍数に基づいています。しきい値は次の手順で調整できます。
- スマートフォンの Fitbit アプリの [今日] タブ
で、デバイス アイコン
お使いのデバイスをタップします。
- [高 / 低心拍数] をタップします。
- [高心拍数] または [低心拍数] のセクションで、[カスタム] をオンにします。
- [しきい値] をタップして、新しいしきい値を選びます。
デフォルトのしきい値を使用するには、カスタムのしきい値をオフにします。
多くの Fitbit デバイスには、心房細動の兆候がないか、一日を通して心拍リズムのデータを分析する機能があります。不整脈の通知を受け取った場合、心房細動の兆候を示す可能性がある心拍リズムがデバイスで検出されたことを意味します。詳しくは、Fitbit 不整脈の通知は、どのように心房細動をチェックするのですか?をご覧ください。
一部の Fitbit デバイスでは、30 秒間の心拍リズムの測定データから心房細動の兆候を調べる Fitbit 心電図アプリを使用できます。詳しくは、Fitbit 心電図アプリとは何ですか?をご覧ください。
どんな心拍数測定テクノロジーでも、精度は個人の生理機能、装着場所、運動の種類の影響を受けます。
心拍数の測定精度を上げるには、次のことをおすすめします。
- Fitbit デバイスを手首に着用し、背面が皮膚に接するようにします。
- 運動をしていないときは、手首の骨から指一本分開けた位置に着用します。
- 運動中は、少しきつめに、やや上の方に装着するとよりフィットします。バンドは、きつすぎない程度にぴったりとフィットさせてください(バンドがきつすぎると血流が制限され、心拍信号に影響する可能性があります)。サイクリングやウェイト リフティングなど、エクササイズの多くは手首を頻繁に曲げるため、スマートウォッチが腕の下の方にあると、心拍信号が妨げられる可能性があります。
心拍数に影響する可能性のある因子には、気温、ストレスレベル、アルコールやカフェインの摂取、病気に対する免疫反応、医薬品の使用などがあります(出典)。
寒い中で運動する場合は、デバイスで心拍数を記録することが困難になる可能性があります。環境条件が皮膚灌流(皮膚を流れる血液の量)に影響する可能性があるためです。
睡眠時に、急な動作(起き上がる、ベッドから降りるなど)、または着用場所の問題による信号強度の低下が原因で、心拍数が急上昇する場合があります。
心拍数の測定精度を上げるには、どうすればよいですか?で、ヒントをご確認ください。
心拍数データに関して懸念を持たれた場合は、医師にご連絡ください。
Fitbit デバイスと他のデバイス(チェスト ストラップや他の腕時計型心拍計など)の間にはテクノロジーの違いがあるため、心拍数の測定値に違いが生じることがあります。
また、腕や手の位置が原因で、デバイスと運動器具の間で心拍数の測定値が異なることもあります。必ず、デバイスの背面が手首に接し、バンドがぴったりフィットするようにしてください。
また、Fitbit デバイスの新旧で、センサーやアルゴリズムの違いから、心拍数の測定値に違いが出る場合があります。
お使いのデバイスの LED は非常に低出力であるため、肌がやけどすることはありません。また、デバイスがフリーズしたときや信号を検知できないときはシャットダウンするようにプログラムされています。
注: 心拍数の測定をオフにしても、LED は点滅を続けます。