ChromeOS デバイスに保存されているデバッグログの収集

この記事は ChromeOS デバイスを管理する IT 管理者を対象としています。

管理対象の ChromeOS デバイスで問題が発生した場合は、ネットワーク ログと Log Analyzer を使用してトラブルシューティングを行うことができます。ログを収集して Log Analyzer ツールで調査し、結果を確認して問題を解決します。問題に関してサポートに問い合わせる必要がある場合にも、ログが有用です。

ネットワーク ログを収集する

ログは /var/log ディレクトリにあります。この場所にアクセスするには、ブラウザのアドレスバーに「file:///var/log」と入力します。/var/log とそのすべてのサブディレクトリの内容を .tgz 圧縮ファイルにエクスポートする方法について詳しくは、ChromeOS デバイスのログを収集する方法をご覧ください。

Log Analyzer でログを調査する

Log Analyzer とは、管理対象の ChromeOS デバイスのデバイスログを調査するログパーサーです。

Log Analyzer で ChromeOS デバイスのデバッグログを調査する手順:

  1. Log Analyzer にアクセスします。
  2. 次のいずれかを行います。
    • デバッグログの内容をボックスに貼り付けます。
    • ログファイルをアップロードします。
  3. ログソースのプルダウン リストから [Chrome OS device log] を選択します。
  4. [Analyze] をクリックします。

解析が完了すると、報告すべき事項がないことが表示されるか、ログから抽出された結果とそれぞれの説明が表示されます。リンクが含まれていることがあり、それらをクリックすると詳細情報を確認できます。

ヒント: ログにはデバイスに最初に電源を入れてから現在までの状態が記録されるので、問題の発生日時をできるだけ絞り込んでおくと、情報の検索が容易になります。

  • Log Analyzer の出力に ieee80211_[理由コード] という項目がある場合は、サードパーティのサイト(Cisco® サポート コミュニティなど)でコードの意味を詳しくご確認ください。
  • 登録に失敗すると、通常はデバイス管理サーバーのリクエスト コードがログに記録されます。サーバー エラーコードの詳細については、デバイス管理エラーをご覧ください。
ログを手動で読む

ログを手動で読むのは最後の手段です。まずは Log Analyzer を使用して問題を解決します。デバイスログを自力で調査する場合は、下の情報を参考にしてください。

デバッグ ログファイルの構造

ファイル 説明
file:///var/log/bios_info.txt

デバイスのハードウェア ID とモデルがファイルの先頭に記載されます。形式は次のようになります。

vendor | coreboot
version | Google_Stout.2817.52.0
release_date | 02/13/2013
size | 1024 KB
ro bios version | Google_Stout.2817.52.0
Boot switch status:
Recovery button: released
Developer mode: not enabled
RO firmware: protected
Boot reason (0): normal
Boot firmware: A
Active EC code: RW
file:///var/log/boot.log

ブートプロセスに関する情報が含まれています。

file:///var/log/eventlog.txt

デバイスがオンまたはオフになったときなどのシステム イベントを示します。

file:///var/log/messages

カーネルとやりとりされたメッセージが含まれています。

file:///var/log/net.log

これらのログは、デバイスが適切なネットワークに接続できない場合や、まったく接続できない場合に有用であり、次のような内容が含まれています。

  • :ERROR: またはイベントが発生する直前の状況を検索できます。
  • yyyy-mm-ddThh:mm:ss という形式のタイムスタンプ。

net.log の例

次の行は、デバイスで使用可能な 2.4 GHz と 5 GHz のワイヤレス ネットワークが検出されたことを示しています。

2014-04-02T12:12:27.407032-04:00 localhost wpa_supplicant[881]: mlan0: freq=2437 MHz
2014-04-02T12:15:02.342071-04:00 localhost wpa_supplicant[815]: mlan0: freq=5220 MHz

ログの後半には、アクセス ポイントの MAC アドレス、信号の周波数、雑音レベルと信号レベル、信号対雑音比など、利用可能な接続の強度に関する追加情報が記録されています。

6c:f3:7f:41:3d:50 freq=2412 qual=0 noise=-89* level=-61 snr=28 flags=0xb
6c:f3:7f:41:3d:51 freq=2412 qual=0 noise=-89* level=-62 snr=27 flags=0xb
6c:f3:7f:41:3d:59 freq=5220 qual=0 noise=-92* level=-70 snr=22 flags=0xb
6c:f3:7f:41:3d:58 freq=5220 qual=0 noise=-92* level=-71 snr=21 flags=0xb

ログには利用可能なネットワークの一覧が、優先度順に表示されます。このログは、想定されたネットワークに端末が接続できない場合に有用です。

ChromeOS デバイスは、一定の条件を満たす利用可能なネットワークの中で最適なネットワークを選択しようと試みます。この例では、デバイスは 5 GHz ネットワークではなく 2.4 GHz ネットワークに接続していました。ログからは、ChromeOS デバイスが SN 比(28/27 と 22/21)に基づいて 2.4 GHz ネットワークを高く評価したため、こちらに接続したことがわかります。

file:///var/log/secure

サンドボックスに関する情報が含まれています。

file:///var/log/tlsdate.log

イベントの順序が表示され、システムのアップデートに関する日付を調べることができます。

file:///var/log/update_engine.log

これらのログは、デバイスが更新されない問題の解決に有用です。これらのログには、デバイスと更新用の omahaproxy との間の通信に関する情報(サーバーからの応答など)が含まれています。

file:///var/log/chrome/Crash Reports

このフォルダには、Chrome の障害に関する情報が含まれていますが、解読が困難なことがあります。詳しくは Chrome がクラッシュしたときの解決方法をご覧ください。chrome://crashes を閲覧すると、障害レポートの情報を確認できます。Chrome フォルダ内の最新のファイル名は chrome です。古いファイルはタイムスタンプで示されます。

タイムスタンプの形式: タイムスタンプにはオペレーティング システムとブラウザによる概要メッセージが含まれています。

file:///var/log/metrics

ログの指標が、分析しやすい key=value 形式で含まれています。

file:///var/log/power_manager

電源マネージャによって行われたアクションに関する情報が含まれています。

file:///var/log/ui ユーザー インターフェースまたはグラフィックスに関する問題が記録されています。
file:///var/log/update_engine Chrome の古いアップデート ログファイルはこのフォルダに移されます。最新のアップデート ログの名前は /update_engine.log です。
file:///var/log/xorg ハードウェアとシステムの情報が含まれています。
管理コンソールで追加のデバイスログを収集する

管理対象の ChromeOS デバイスに問題が発生した場合は、管理コンソールの [デバイスの詳細] ページで、追加のログを取得することでトラブルシューティングを行うことができます。詳しくは、ChromeOS デバイスのリモートログ収集をご覧ください。

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