アナリティクス以外(CRM システムなど)に保存されているユーザー情報をインポートして、ユーザー セグメントやリマーケティング ユーザーリストを拡張することができます。リピート回数率、最後の購入日、顧客のライフタイム バリューなどのユーザー メタデータをアップロードするには、このインポート タイプを使用します。
この記事の内容:ユーザーデータのインポートの仕組み
ユーザーデータのインポートを設定するには、ユーザー固有の ID を生成し、それらの ID をトラッキング コードに追加してアナリティクスに送信する必要があります。たとえば、ウェブサイトやアプリの認証サービスからユーザー ID を取得するか、CRM システムから抽出するとします。これらの固有の ID をトラッキング コードに追加して、アナリティクスにヒットとして送信します。送信した固有の ID は、キーとして使用し、ユーザーをアップロードしたデータに関連付けることができます。アップロードしたデータはカスタム ディメンションに保存されます。
アナリティクスでユーザーの ID を保存する方法には次の 2 種類があります。
- 「User ID」ディメンションを使用する
- カスタム ディメンションを使用する
User ID とカスタム ディメンション
CRM データと収集されたヒットデータを結合して使用する場合は、カスタム ディメンションを使ってユーザーの ID を保存することをおすすめします。アナリティクスでご利用いただける組み込みの「User ID」ディメンションは、データのインポートではなく、主にクロスデバイスに関するレポートの作成で使用することを目的としたものです。カスタム ディメンションを使用すると、User ID の機能で使用される ID と外部システムで使用される可能性がある ID で、データが重複しないようにすることができます。
ヒットに User ID を設定する方法については、Google 開発者向けドキュメントをご覧ください。
User ID 機能とクロスデバイス レポートの詳細についても確認してください。
分析と対応
ユーザーのメタデータのインポートが完了すると、カスタム レポート、セグメント、リマーケティング ユーザーリストを使用して、そのデータを分析し活用することができます。以下の操作を順番に行う必要があります。
1. カスタム レポートの作成インポートしたユーザーデータを検証し評価する最も簡単な方法は、カスタム レポートを作成することです。たとえば、以下のステップを実行します。
- Google アナリティクスにログインします。
- 目的のビューに移動します。
- [レポート] を開きます。
- [カスタム] > [カスタム レポート] を選択します。
- [+ 新しいカスタム レポート] をクリックします。
- レポートの種類を [フラット テーブル] に変更します。
- ユーザーのメタデータ(例: ライフタイム バリュー)を含むカスタム ディメンションを追加します。
- ユーザー グループの行動を測定するために使用したい「セッション」やその他の指標を追加します。
- [保存] をクリックします。
対象にしたいユーザーを表すセグメントを作成します。カスタム レポートから次のステップを実行します。
- [+ セグメント] をクリックします。
- [+ 新しいセグメント] をクリックします。
- [詳細条件] をクリックします。
- フィルタを [セッション] から [ユーザー] に変更します。
- インポートしたユーザーデータを含むカスタム ディメンション(例: ライフタイム バリュー)を選択します。
- セグメントに任意のフィルタ、条件、シーケンスを追加します。
- [保存] をクリックします。
- 満足いくセグメントができるまで、セグメントの条件を繰り返し設定し、カスタム レポートの結果を確認します。
セグメントを作成したら、そのセグメントを基にしたリマーケティング ユーザーリストを作成します。
- 手順に沿ってリマーケティング ユーザーリストを作成します。ユーザーリストを定義する段階に進んだら、[セグメントをインポート] をクリックします。
- 上で作成したセグメント(「ライフタイム バリュー」など)を選択します。
次のステップ
リマーケティング ユーザーリストを作成したら、新しい Google 広告キャンペーンを作成して、広告グループにユーザーを追加することができます。詳細については、Google 広告リマーケティング(ヘルプセンター)の記事をご覧ください。
データセットの詳細
データセットはインポートしたデータを保持する入れ物です。このセクションを展開すると、データセットの詳細を確認できます。
データセットの詳細インポートしたデータは、適切なタイプのデータセットに保存されます。データセットのタイプは、データセットの作成時に選択します。この特定のデータセット タイプの特徴と詳細については、下記の説明をご覧ください。
凡例:
- スコープ - インポート ディメンション値に関連付けるヒットを指定します。スコープには、ヒット、セッション、ユーザー、商品の 4 つのレベルがあります。 スコープの詳細
- モード - データの処理からレポートの作成につながる流れの中で、インポートしたデータと既存のヒットデータを結合するタイミングを指定します。インポート モードの詳細
- スキーマ キー - キーとなるディメンションや指標を指定します。このキーを使用して、アップロードしたデータを、このデータセット タイプのヒットにある既存のデータに結合します。
ここで示しているスキーマ キーのリストはあくまで参考です。実際に使用できるディメンションと指標は、データセットの作成時に管理画面に表示されます。
スコープ | ユーザー |
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スキーマキー | 次のいずれかになります。
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インポートしたデータ |
カスタム ディメンション(ユーザー スコープ) |
注意事項 |
ユーザーデータのインポートで、個人情報をアップロードしたり統合したりすることは許可されません。 |