はじめに
ユニバーサル アナリティクスに精通している場合、ビューという概念にも精通していることでしょう。ユニバーサル アナリティクスのビューは、たとえばビジネス拠点別や事業部門別に個別のデータ コレクションを作成するのに使用されます。GA4 では、この種のデータ分離をさまざまな方法で実現できます。データを分離する粒度と、データへのアクセスを制御する方法は、ビジネスニーズとプロパティの階層(標準または 360)によって決まります。
1 つのウェブサイトだけを運営している小規模企業でも、複数のブランドと数千もの商品を抱える大企業でも、将来の成功に向けベスト プラクティスに沿って GA4 プロパティを設定しましょう。
Google アナリティクス 4 プロパティを使い始めたばかりの場合は、詳細について以下の有益な記事と動画をご参照ください。
主なコンセプトと定義
- アカウント: データが単一の法人によって所有され、地域固有の利用規約(TOS)によって管理されるプロパティの集まり。
- 参照元プロパティ: アカウントに属し、1 つのユーザーベースのデータを表す。商品ライン、ブランド、アプリケーションなど、大きな分類でデータをまとめて分析する必要がある場合に、データを 1 つの参照元プロパティにまとめます。
- データ ストリーム: 参照元プロパティに属し、アプリやウェブサイトからデータを取得する際の参照元。参照元プロパティには、最大 3 つのデータ ストリームを使用することをおすすめします。ウェブユーザーのカスタマー ジャーニーを測定するためのウェブデータ ストリームを 1 つ、iOS と Android 用のアプリデータ ストリームを各 1 つずつ使用します。
アカウントとプロパティの構造に関するベスト プラクティス
以下のベスト プラクティスと推奨事項は、幅広いユーザーとユースケースを対象とし、GA4 プロパティを持続可能な方法で設定するためのガイドとしてご利用いただけます。ただし、下記に該当しないエッジケースは常に存在する可能性があります。また、必要な応じて特定の状況に合わせて調整しください。
参照元プロパティは、後にサブプロパティまたは統合プロパティに流れるデータの参照元となるため、ベスト プラクティスに沿って設定することは非常に重要です。
一般的には、企業ごとに 1 つのアカウント、ブランドまたは事業単位ごとに 1 つのプロパティを使用する構造にすることをおすすめします(ブランドと事業単位が、別々のステークホルダーまたはアナリスト グループを持つ、それぞれ異なる運営組織である場合)。
以下に例を示します。
- 親会社 A: アカウント 1 個
- ブランド X(自動車): プロパティ 1 個
- ブランド Y(家庭用品): プロパティ 1 個
- ブランド Z(家電製品): プロパティ 1 個
この場合、親会社は 1 つのアカウントと 3 つの異なるプロパティを持ち、各プロパティにはそのブランドまたは事業単位に関するデータのみが含まれます。これらのプロパティは、参照元プロパティと呼ばれます。
もうひとつの設定例を以下に示します。
- 企業 B: アカウント 1 個
- 商品ライン D(住宅保険): プロパティ 1 個
- 商品ライン E(自動車保険): D と同じプロパティ
- 商品ライン F(生命保険): D および E と同じプロパティ
この場合は、すべての事業部門のデータを 1 つの参照元プロパティに送信するように設定しています。複数の商品を定期的に使っている顧客がいたり、商品間でアップセル キャンペーンまたはクロスセル キャンペーンを行ったりするため、すべてのデータをまとめて確認するのが合理的だからです。GA4 360 を利用しているため、サブプロパティを使用して参照元プロパティを分割し、個々の商品ラインを分析することも可能です(下記参照)。
最後の例は次のようになります。
- 小規模ビジネス C(例: ジョーズ デリ): アカウント 1 個
- すべての商品(デリミート、サンドイッチ、飲み物など): プロパティ 1 個
この場合、ジョーズ デリは小規模ビジネスであるため、複数のプロパティは必要ありません。オンラインでのデリ宅配事業においては、すべての商品をまとめて分析しています。顧客は複数の商品を購入することが多く、事業部門が分かれているわけではないからです。この場合、すべてのデータに対して 1 つのプロパティを指定するのが合理的です。
データ ストリーム
各参照元プロパティには、受信データを提供するアプリやウェブサイトからのデータのストリームがあります。したがって、データ ストリームとは、簡単に言うと、特定の GA4 プロパティにデータを送信するウェブサイトやアプリのことです。各ウェブデータ ストリームには独自の測定 ID があり、各アプリデータ ストリームには独自の SDK 設定手順があります。
次のように設定することをおすすめします。
- プロパティごとにウェブデータ ストリーム 1 個
- プロパティごとに iOS データ ストリーム 1 個
- プロパティごとに Android データ ストリーム 1 個
Search Console の統合
Google アナリティクス 4 プロパティを Search Console にリンクすると、Google オーガニック検索からの検索語句や、レポートのディメンション(ランディング ページなど)などの豊富なデータが Google アナリティクスに組み込まれます。
Search Console を Google アナリティクス 4 にリンクするには、どの参照元プロパティをどの Search Console プロパティにリンクするかを決めます。リンクできるのは 1 種類の GA4 プロパティだけなため、最も適切な種類のプロパティ(参照元プロパティ、サブプロパティ、または統合プロパティ)を選択する必要があります。
GA4 プロパティと Search Console プロパティのリンクは、GA4 の管理ページから簡単に設定できます。リンクを設定するには、Search Console プロパティの確認済みのサイト管理者であり、Google アナリティクス 4 プロパティの管理者ロールが必要です。詳しくは、Search Console の統合をご覧ください。
レポートのカスタマイズ
Google アナリティクス 4 プロパティには、レポートの設定をカスタマイズする新機能が用意されています。これまでは、管理画面でレポートを自由に使用できましたが、レポートの内容、表示順序、ナビゲーション バーでの表示有無を変更することはできませんでした。ユニバーサル アナリティクスの管理画面にはレポートが多数あり、中にはお客様のビジネスと関連性のないものがあるため、レポートの数が多すぎると感じていたもしれません。
Google アナリティクス 4 プロパティを使用すると、表示するレポート、レポートに含める指標とディメンション、レポート内のグラフを詳細に管理したり、特定のグループ(マーケティング チームなど)だけに関連するレポートを集めたコレクションを設定したりできます(ただし、これらのコレクションへのアクセスを制限することはできません。すべてのプロパティ ユーザーが閲覧できます)。このように、GA4 をカスタマイズすることで、最も関連性の高いレポートを最も目立つ場所や最も簡単にアクセスできる場所に表示できるため、不要なレポートが並んだ GA4 内で必要なレポートを探し回る必要がなくなります。
マーケティング チームのレポート コレクションの例:
前述のように、各コレクション内の特定のレポートをカスタマイズすることもできます。たとえば、ほとんどの表レポートには標準レポート設定で表示される「合計収益」指標があります。この指標は、e コマース ビジネスで送信している収益データをチームで分析したい場合に最適ですが、Google アナリティクス内でレポートする収益データがない場合、この列には各行に $0.00 値が表示されます。ビジネスに関連のない指標であれば削除すると、レポートを見やすくできます。
合計収益の指標を含むイベント レポート:
インターフェースを編集(指標の横にある [X] をクリックして削除)します。
「合計収益」指標の削除を適用して保存します。
Google アナリティクスの収益データがない(または表示したくない)ビジネスにとって、レポートが見やすくなりました。これにより、「この指標が空白なのはなぜか」といった疑問が生じることがなくなり、ユーザーの混乱を減らすことができます。
データ ハイジーン
特定のデータを含めたり除外したりするようにレポートをフィルタするだけでなく、内部 IP トラフィックや、不要な参照を除外したり、クロスドメイン トラッキングを適切に設定したりするなど、データ ハイジーンを良好な状態に保つことも重要です。
内部 IP トラフィックを除外する
内部 IP トラフィックをデータセットから削除することは、多くの従業員によるトラフィックがウェブサイトで発生しているビジネスにとって、重要な設定手順です。たとえば、サポート担当技術者が顧客をサポートしながら自社のヘルプセンター記事を頻繁に参照している場合、内部 IP トラフィックをデータセットから削除することで、外部の顧客のユースケースに関する分析を目的とするレポートのデータが社内従業員(内部ユーザー)のトラフィックによって不正確になってしまうことを防げます。このフィルタは、GA4 では既定になりました。
不要な参照を削除する
データ ハイジーンに関する別の考慮事項は、不要な参照トラフィックを除外することです。イベントを保持しながら、特定の参照 URL は無視することで、その参照ソースからのデータを商品データから除外し、トラフィックのアトリビューションに影響を与えないようにすることができます。このフィルタも GA4 では既定の構成になっているため、すばやく簡単に設定できます。
クロスドメイン トラッキングを設定する
最後に、Google アナリティクスのユーザーにとってよくある問題は、常にクロスドメイン トラフィックの処理です。これまでは、Google タグ マネージャーまたは TMS を使用するか、サイトにハードコーディングして、クロスドメイン トラッキングを設定していましたが、この追加の作業は、Google アナリティクスのユーザーにとって難しい場合がありました。そのため、所有するドメインからのセッションと参照が新たにカウントされたり増大したりするなど、データ ハイジーンに問題が生じていました。Google アナリティクス 4 では、管理画面で簡単に設定できるため、データ ハイジーンを改善できます。
データの変換
ユニバーサル アナリティクスでは、データ変換(たとえば、特定のディメンション(utm_campaign など)のすべての値を強制的に小文字にする)は、フィルタ構成の一部として処理されましたが、Google アナリティクス 4 プロパティでは、イベントの作成と変更で対処できるようになりました。
ある 1 つのイベントが Google アナリティクス 4 に 2 つの異なる方法で 2 回送信されるような場合があります。たとえば、別々のチームによって開発されたウェブサイトで別の方法で知らないうちにコーディングされた「start_now」イベントがさまざまな場所で発生するような場合、ウェブサイト上の重要なアクションにつながるこのイベントは複数の方法(「start_now」と「startNow」)で GA4 に送信されるかもしれません。これはデータ品質に影響を及ぼす可能性のある一般的なシナリオですが、管理画面でイベントを作成および修正することでこの問題を解決できるようになりました。
この問題を解決するには、Google アナリティクス 4 プロパティの設定セクションで [イベントの変更] 機能を開きます。
[イベントの変更] フローに従うと、以下の画面が表示され、必要な変更を指定できます。その場合は、どちらの「今すぐ開始(Start Now)」イベントを保持するかを選択し、それに合わせてもう一方のイベントを変更します。下記の例では、「startNow」という名前のイベントはすべて「start_now」というイベント名に変更されます。今後はこれら 2 つのイベント名が 1 つの名前に統合され、レポートで 1 行として表示されるため、レポートが大変わかりやすくなります。
ユーザーへのアクセス許可とユーザーロール
Google アナリティクス 4 プロパティでは、ロールと制限の機能が洗練され合理的になり、標準ロールには次が含まれるようになりました。
- 管理者: アカウントに対する完全な管理権限があります
- 編集者: データと設定に対する完全な編集権限を持っていますが、ユーザーを管理することはできません
- アナリスト: データと設定の閲覧に加えて、共有アセットとメモの作成と編集が可能です
- 閲覧者: レポートデータと設定を閲覧できます
さらに、GA4 プロパティでは、「コスト指標なし」または「収益指標なし」という割り当て済みデータ制限ロールを使って、レポート インターフェース内で費用と収益のデータを非表示にする機能が追加されています。この機能により、機密性の高いビジネスデータを保護しつつ、サイトや行動データへのアクセスを特定のオーディエンスに許可できるため、ユーザーへのアクセス許可の点で非常に便利です。
360 特有の機能
サブプロパティ
サブプロパティは、Google アナリティクス 360 アカウントで使用できる新しいタイプの Google アナリティクス 4 プロパティです。サブプロパティを使って、参照元プロパティに属するデータのサブセットを作成できます。サブプロパティはビューの用途に代わるものです。たとえば、参照元プロパティに属するデータのサブセットを含むサブプロパティを作成し、特定のユーザーにそのサブプロパティのみのアクセス権を付与するといったことができます。さらに、サブプロパティはデータ ハイジーン、データ ガバナンス、ユーザー ガバナンス、機能ガバナンスなどの機能を備えているため、大企業にとって GA4 を使用する大きなメリットとなります。
サブプロパティは、参照元プロパティから作成することはできますが、統合プロパティから作成することはできません。サブプロパティは、参照元プロパティと 1 対 1 の関係にあります。
データ ガバナンス
サブプロパティの最大のユースケースはデータ ガバナンスです。つまり、プロパティに含めるデータまたは除外するデータを管理する機能です。サブプロパティを使用すると、データを含めたり除外したりすることで、特定のオーディエンスまたはユースケースに必要な一連のデータセットを作成することができます。これにより、データを適切に整理して、特定のオーディエンスがデータに簡単にアクセスできるようになります。
ユニバーサル アナリティクスでは、これはビューの非常に一般的な用途でした。たとえば、北米のトラフィックのみを対象とするビューや、マーケティング ウェブサイトのデータのみを対象とするビューなどを作成できます。このようにデータセットを分離することで、各グループは迅速かつ容易に情報にアクセスできました。サブプロパティでは、参照元プロパティからサブプロパティへのインポートとエクスポートにフィルタを適用することで同じことを実現できます。
サブプロパティに含めるデータは、参照元プロパティで収集されたイベントまたはカスタム ディメンションを使ってフィルタを適用できます。
ユーザー ガバナンス
サブプロパティを使用する別のユースケースは、ユーザー ガバナンスです。たとえば、会社の厳格なポリシーにより、あるリージョン(例: 北米)はそのリージョンに関連する特定のデータのサブセットを表示できても、別のリージョン(例: 南アメリカ)にはそのデータへのアクセスが禁止されているような場合、サブプロパティを使って独自のプロパティ内に各リージョンのデータを制限し、適切なリージョン外からはアクセスができないようにすると非常に便利です。
同様の考え方は、ある事業部門が別の事業部門のデータを閲覧することを禁止する必要がある(運営の必要上データを分離したり、マーケティング サイトとプロダクト内エクスペリエンスの間でデータを分離したりしておく必要がある)場合にも適用できます。
なお、データへのアクセスを制限する必要はなく、特定のユーザー グループに特定のデータセットを単に表示する必要があるだけならば、レポートのカスタマイズとレポートのコレクションの方が適している場合があります。たとえば、マーケティング チームに専用のレポートのコレクションを作成すると、関連するデータに簡単にアクセスできるようになります。これらの機能を使うと、特定のオーディエンスにとってアクセスしやすい形式でデータを整理できます。追加費用はかかりません。
統合プロパティ
統合プロパティには、複数のプロパティからのデータが含まれます。統合プロパティには、通常のプロパティとサブプロパティのデータを含めることができますが、他の統合プロパティからのデータを含めることはできません。同一アカウント内の複数のプロパティからのデータを集約することで、商品、ブランド、リージョンをまたいでビジネスの全体像を把握できます。GA4 の統合プロパティは、サポートしているユースケースの観点からすると、ユニバーサル アナリティクスの従来のプロパティと非常によく似ています。
統合プロパティは他のプロパティとほぼ同じように機能します。各統合プロパティには、カスタム ディメンション、カスタム指標、ユーザー プロパティなどに固有の割り当てが設定されています。すべての設定は統合プロパティ内から管理し(統合プロパティは参照元プロパティの設定を継承しません)、統合プロパティと統合ユーザーベースのニーズに合わせることができます。
費用に関する考慮事項
360 をご利用の場合、サブプロパティと統合プロパティを使うとデータを必要な表示方法で整理できるため、多くのメリットを享受できますが、サブプロパティまたは統合プロパティに送信された各イベントが再処理されるため、360 アカウントで追加費用が発生します。追加のイベントヒットごとに、最初のイベントヒットの半分のレートで課金されます。つまり、各サブプロパティまたは統合プロパティのヒットの費用は、イベントヒットの費用の半分になります。
Google アナリティクス認定パートナーは、「料金プレビュー」という新機能を使用して設定が料金にどのように影響するかについて把握し、ご自身のクライアントに GA4 360 で発生する可能性のある費用を知らせることができます。
適用例
このガイドの冒頭のいくつかの例をもう一度確認して、設定の観点からこれらのシナリオを見てみましょう。
複数の関連事業部門を有する大企業
- 企業 B: アカウント 1 個
- 商品ライン D(住宅保険): プロパティ 1 個
- 商品ライン E(自動車保険): D と同じプロパティ
- 商品ライン F(生命保険): D および E と同じプロパティ
この場合、この会社には 1 つのアカウントと 1 つの参照元プロパティがあります。異なる事業部門がありますが、各部門の商品は補完し合い、複数の商品をともに分析する必要性が生じることが多いため、すべての商品データを同じ参照元プロパティに送信することにしました。ただし、特定の商品チームは、データを別々に分析できる必要があります。プロパティ全体のトラフィック量が多いため、事業部門ごとにサブプロパティを作成することにしました。
複数のブランドを有する親会社
- 親会社: アカウント 1 個
- ブランド X(自動車): プロパティ 1 個
- ブランド Y(家庭用品): プロパティ 1 個
- ブランド Z(家電製品): プロパティ 1 個
この場合、親会社にはブランドごとに 1 つずつ、合計 3 つの参照元プロパティを持つ 1 つのアカウントがあります。ブランドごとに個別に運営しており、データを別々に分析する必要があるため、ブランドにはそれぞれ独自の参照元プロパティがあります。ただし、親会社はすべてのブランドを 1 つのプロパティに統合し、合計ユーザー数や総収益などを把握できるようにしたいと考えています。この場合、親会社は統合プロパティを作成し、この 3 つすべてのブランド プロパティを統合プロパティの参照元として使用します。そうすれば、ブランドはお互いに独立しながら、包括的な全体像を把握することができます。
この例を詳しく見てみましょう。この親会社は、個々のブランドすべてをまたいだポイント プログラムを導入しています。このポイント プログラムに参加するユーザーには、一意の特典 ID が割り当てられます。この ID をユーザー プロパティとすべてのイベントのパラメータとしてユーザーに関連付けることができます。
特典チームは親会社レベルで作業しており、全ブランドのポイント プログラム参加者のデータを、同じプロパティでまとめて確認する必要があります。サブプロパティと統合プロパティを組み合わせて使用することで、特典チームが独自のデータセットを利用できるようになります。参照元プロパティごとに、特典の参加者のみのデータを格納したサブプロパティが作成されます。次に、この 3 つすべてのサブプロパティが、特典データの統合プロパティにプッシュされます。
リージョンとサブリージョンに展開するグローバル企業
この場合、グローバル企業アカウントには 3 つのリージョン統合サブプロパティがあり、それぞれに 2 つの参照元サブプロパティがあります。
リンク設定: Google 広告、検索広告 360、ディスプレイ&ビデオ 360
Google 広告
Google アナリティクス 4 プロパティでは、Google 広告へのリンクが強化されていますが、前提事項に変更はありません。Google 広告アカウントを Google アナリティクス 4 プロパティにリンクすると、オーディエンスとサイトの統計情報を Google 広告と共有して、Google アナリティクス 4 プロパティで Google 広告レポートデータを活用できるようになります。Google 広告へのリンクは、Google アナリティクスのプロパティ レベルで行います。参照元プロパティ、サブプロパティ、統合プロパティをリンクできます。
ユニバーサル アナリティクスから Google アナリティクス 4 への重要な変更点: ユニバーサル アナリティクスでは、オーディエンスのエクスポート先として Google 広告アカウントを 1 つずつ選択する必要がありました(最大 10 個)。Google アナリティクス 4 プロパティでは、リンクされたすべてのアカウントと個々のオーディエンスを共有します。この変更により、共有は簡単に行えるようになりましたが、すべてのオーディエンスを共有するか、まったく共有しないかのどちらかしかありません。したがって、Google アナリティクス 4 のオーディエンスを作成する際には、その点に注意してください。
Google アナリティクス 4 プロパティと Google 広告アカウントをリンクすると、Google 広告でサイトの統計情報を確認できます。この機能によって、Google アナリティクスからの行動エンゲージメント データが Google 広告の管理画面に直接エクスポートされます。どのタイプのプロパティでもリンクを設定できますが、参照元プロパティかサブプロパティの両方ではなく、いずれかにリンクすることをおすすめします。そうすることで、両方にリンクすることによる重複カウントを避けることができます。
オーディエンスは、Google アナリティクス 4 のどのタイプのプロパティからでも、Google 広告に共有できます。ただし、サブプロパティまたは統合プロパティのオーディエンスでは、参照元(標準)プロパティとはデータが異なることに注意してください(フィルタまたは複数のデータセットが原因)。Google 広告でオーディエンス ターゲティングを使用する際は、この点に注意してください。
同様に、コンバージョンはリンクされたプロパティ タイプに依存します。参照元プロパティ、サブプロパティ、統合プロパティから同じ種類のコンバージョンをインポートしたくない場合、Google アナリティクスの参照元プロパティを Google 広告にリンクし、その参照元からのみコンバージョンをエクスポートすることをおすすめします。ただし例外として、リージョンごとに広告アカウントを使用している場合はサブプロパティ レベルでリンクするとよいでしょう。
検索広告 360
SA360 との統合の初回リリースでは、参照元プロパティからサブプロパティまたは統合プロパティへのデータの継承がサポートされます。つまり、参照元プロパティでリンクが確立されている場合、サブプロパティまたは統合プロパティは検索広告 360 からデータを受け取りますが、サブプロパティや統合プロパティによってリンクそのものを管理したり設定したりすることはできません。
ユニバーサル アナリティクスから Google アナリティクス 4 プロパティへの重要な変更点: ユニバーサル アナリティクスでは、オーディエンスのエクスポート先としてアカウントを 1 つずつ選択する必要がありました(最大 10 個)。Google アナリティクス 4 プロパティでは、リンクされたすべてのアカウントと個々のオーディエンスを共有します。この変更により、共有は簡単に行えるようになりましたが、すべてのオーディエンスを共有するか、まったく共有しないかのどちらかしかありません。したがって、Google アナリティクス 4 のオーディエンスを作成する際には、その点に注意してください。
ディスプレイ&ビデオ 360
ディスプレイ&ビデオ 360 との統合の初回リリースでは、参照元プロパティからサブプロパティまたは統合プロパティへのデータの継承がサポートされます。つまり、参照元プロパティでリンクが確立されている場合、サブプロパティまたは統合プロパティはディスプレイ&ビデオ 360 からデータを受け取りますが、サブプロパティや統合プロパティによってリンクそのものを管理したり設定したりすることはできません。
ユニバーサル アナリティクスから Google アナリティクス 4 プロパティへの重要な変更点: ユニバーサル アナリティクスでは、オーディエンスのエクスポート先としてアカウントを 1 つずつ選択する必要がありました(最大 10 個)。Google アナリティクス 4 プロパティでは、リンクされたすべてのアカウントと個々のオーディエンスを共有します。この変更により、共有は簡単に行えるようになりましたが、すべてのオーディエンスを共有するか、まったく共有しないかのどちらかしかありません。したがって、Google アナリティクス 4 のオーディエンスを作成する際には、その点に注意してください。