Google アナリティクスは多くの場合、外部の顧客やユーザーのウェブサイトでの行動のトラッキングに使用されます。これは、トラフィック パターンが通常は内部トラフィックと外部トラフィックで異なるためです。レポートビューに表示されるヒットデータが内部ユーザー由来と外部ユーザー由来とで区別されていない場合、顧客のサイトの利用状況の把握が困難になる可能性があります。
たとえば、e コマースサイトを運営しているとします。内部トラフィックには、ストレステストにより、サイトの特定ページに送信された大量のヒットが含まれている場合もあります。その場合、レポートには同ページに対する大量のヒットが記録されるため、顧客に由来するヒットとストレステストによって発生したヒットがそれぞれどの程度であったか判断することは難しくなるでしょう。
IP アドレス フィルタを作成する
ネットワークが IPv6 対応で、アナリティクスに IPv6 アドレスを送信している場合は、フィルタでそれらのアドレスに IPv6 形式を使用していることを確認してください。
IPv4 アドレスを送信している場合は、フィルタでそれらのアドレスに IPv4 形式を使用していることを確認してください。
内部トラフィックがデータに影響を及ぼさないようにするには、フィルタを適用して IP アドレスによるトラフィックの除外を行います。
現在使用しているパブリック IP アドレスを確認する場合は、Google で「what is my IP address」と検索します。自社で使用している IP アドレスとサブネットについては、ネットワーク管理者にお問い合わせください。
IP アドレス フィルタを作成するには:
- ビューに新しいフィルタを作成するための手順に従います。
- [フィルタの種類] は [定義済み] のままにします。
- [フィルタの種類の選択] メニューで、[
除外
] を選択します。
- [参照元かリンク先を選択します] メニューで、[IP アドレスからのトラフィック] を選択します。
- [式を選択します] メニューで、適切な式を選択します。
- IP アドレスまたは正規表現を入力します。以下に例を示します。
除外する IP アドレスやサブネットが複数ある場合は、複数のフィルタを作成することもできます。ただし、作成するフィルタの数に関係なく、指定した条件が互いに競合し合ったり、矛盾したりすることのないようにしてください。
192.168.0.1 など、特定の IP アドレスを除外する場合は、フィルタを次のように設定します。
- フィルタ名: 名前を入力します
- フィルタの種類:
定義済み
- フィルタの種類を選択:
除外
- 参照元かリンク先を選択します:
IP アドレスからのトラフィック
- 式を選択します:
等しい
- IP アドレス: IP アドレスを 1 つ入力します
192.168.0.* のような IP アドレスのサブネットを除外する場合は、フィルタを次のように設定します。
- フィルタ名: 名前を入力します
- フィルタの種類:
定義済み
- フィルタの種類を選択:
除外
- 参照元かリンク先を選択します:
IP アドレスからのトラフィック
- 式を選択します:
前方が一致
- IP アドレス: IP アドレスを入力します(サブネットを除く)
IPv6 アドレス(2620:0:10e2:2:c4bc:9fd2:974f:cf19 など)は、IPv4 アドレスと同じ方法で除外できます。IPv6 に適用するサブネット除外フィルタの例を以下に示します。
- フィルタ名: 名前を入力します
- フィルタの種類:
定義済み
- フィルタの種類を選択:
除外
- 参照元かリンク先を選択します:
IP アドレスからのトラフィック
- 式を選択します:
前方が一致
- IP アドレス: IPv6 アドレスを入力します(サブネットを除く)
正規表現を使用すると、カスタムの IP アドレス除外フィルタを作成できます。たとえば、アドレス 192.100.0.1 と 192.168.0 のサブネットを除外する場合は、フィルタを次のように設定します。
- フィルタ名: 名前を入力します
- フィルタの種類:
カスタム
- フィルタの種類を選択:
除外
- フィルタ フィールド:
IP アドレス
- フィルタ パターン:
^192\.100\.0\.1$|^192\.168\.0.*$
フィルタの影響を確認する
ほとんどの種類のフィルタについては、保存する前にその影響を確認できます([このフィルタを確認] を使用)。ただし、この方法では IP アドレス フィルタの影響を確認することはできません。そこで役立つのが Chrome 拡張機能である Google Tag Assistant です。この機能を使用すると、ウェブサイトにおけるプロパティにヒットが送信されるフローが記録されるため、ビューに設定したフィルタの影響を Google アナリティクス レポートで確認できるようになります。
Tag Assistant Recordings を使用する
- Tag Assistant Recordings の使用を始めるにある手順に従い、この拡張機能をインストールし、ウェブサイト上のフローを記録します(フローが自社ネットワークの内外のどちらで記録されたかは重要ではありません)。
- 手順のステップ 8 に従い、[Google アナリティクス レポート] タブを開きます。続いて、左側のメニューパネルで [Change location] をクリックします。
- フィルタを適用して除外する IP アドレスを入力します。
- [Update] をクリックします。
Tag Assistant Recordings を使用すると、入力した IP アドレスからヒットが発生したと想定してレポートのデータが再分析されます。IP フィルタが適切に設定されていれば、レポートから、このビューに対するすべてのヒットが除外されるはずです。