Google Ad Manager ダイナミック広告挿入(DAI)を使用すると、毎日 24 時間配信されるリニア ストリームやライブ ストリームに広告を挿入することができます。
ライブリニア ストリームを作成する前に、次の 3 つの作業を行っておく必要があります。
新しいライブ ストリームを設定する
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Google アド マネージャーにログインします。
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[動画]、[ライブ ストリーム]、[新しいライブ ストリーム] をクリックします。
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名前を入力します。この名前はアド マネージャーでのみ表示され、外部では使用されません。ここには毎日 24 時間配信されるリニア ストリーム、またはライブ ストリームの名前を指定します。
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ライブ ストリーム設定を定義します。一部の項目は、選択したストリーミング形式(DASH または HLS)によっては使用できません。
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ライブ ストリームを保存します。
- 保存して開始: ライブ ストリームを保存して、指定した開始日に公開します。この状態で保存したライブ ストリームは編集できません。一時停止すれば編集できますが、その場合、視聴者への配信が停止します。
- 保存: ライブ ストリームを後で有効にするものとして、保留状態で保存します。ライブ ストリームが公開されるのは、有効にしてからとなります。
これで、保存したライブ ストリームが [ライブ ストリーム] ページに表示されます。
全般設定
設定 | 説明 |
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ストリーミング形式 |
現在、アド マネージャーでは DASH と HLS のメディア ファイル ストリーミング形式がサポートされています。 |
ダイナミック広告挿入タイプ |
ライブ ストリーム広告の挿入方法です。
ライブ配信イベントを Pod Serving API で使用するには、イベントのいくつかの属性(主に Pod Serving に関連するもの)に値を入力する必要があります。
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開始時間 |
アド マネージャーでストリームの取り込みを開始できる時間です。現時点でストリームを取り込むことができる場合は [今すぐ] をクリックします。 ライブイベント向けのストリームの場合は、テストも兼ねて、実際のイベントの数日前に開始することをおすすめします。ストリームが使用可能になる 15 分前までの時間を指定してください。 |
終了時間 |
毎日 24 時間配信されるストリームの場合は [無期限] をクリックします。それ以外で、イベントを配信する場合は、ストリームの視聴者が誰もいなくなる時間を終了時間に指定します。イベントの終了予定時間から 15 分以上空けて設定することをおすすめします。 |
DAI 認証キー |
DAI SDK API へのストリーム リクエストの認証に使用します。 |
スレート |
ライブ ストリームのコマーシャル ブレークの中で動的配信の広告を表示できるだけの時間が残っていない場合は、スレートが配信されます。 ネットワークのデフォルトのスレートを表示したくない場合は、[オーバーライド] をクリックして、このライブ ストリームでのみ配信するスレートを指定します。スレートは請求の対象とはなりません。 |
コンテンツ ストリーミング設定
設定 | 説明 |
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コンテンツ ストリーミング |
アド マネージャーへの取り込みに使用するコンテンツ ストリーミング ソースの URL です。 コンテンツ ストリーミングの URL は、ライブ HLS ストリームの (省略可)アド マネージャーでコンテンツ ストリーミングを確実に取り込めるよう、代替のエンコーダまたはパッケージャを指定する場合は、[代替ストリームを追加] をクリックします。これらのバックアップは、DAI ライブ ストリーミングに広告を配信する際に処理されます。 |
マスター再生リストの更新 |
マスター再生リストを更新する頻度です。
この機能は、ネットワークによっては有効にできない場合があります。ご利用いただけない場合は、アカウント マネージャーに詳細をお問い合わせください。 |
再生リストのタイプ |
このライブ ストリームに関連付けられている再生リストのタイプです。
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ライブ ストリーム コンテンツの設定 |
外部の CDN の認証が必要になる場合は、既存の CDN 設定を選択するか、新しい設定を作成します。 サポート対象 HLS のみ。 アド マネージャーのライブ ストリーム画面では、以前に選択したコンテンツ設定をクリックして、新しいウィンドウで開くことができます。 |
DVR ウィンドウ |
視聴者がライブ ストリームの視聴中にスクラブして戻ることのできる、コンテンツの時間(秒)です。この設定は再生リストのタイプが [イベント] と [ライブ] の場合に使用できます。 DVR ウィンドウは、クライアント側のビーコンで作成されたストリームにのみ適用されます。 |
相対プレイリストの URL |
CDN 設定の配信用プレフィックスに対して、固定ではなく相対の再生リスト URL を有効にします。 サポート対象 HLS のみ。 |
許可された IP からのアクセス |
ブロック設定されている地域に関係なく、特定の IP アドレスからこのコンテンツ ソースにアクセスできるようにします。 |
DASH マニフェスト タイプ |
DASH マニフェストを単一期間、もしくは複数期間のどちらのマニフェストとして提供するか。これにより、DAI で DASH ブリッジの条件付けを適用し、必要に応じて単一期間から複数期間に変換できます。 |
プレロール広告ブレークの設定
ベータ版の機能は、ネットワークによってはご利用になれない場合があります。この機能の一般公開の時期については、リリースノートをご覧ください。
設定 | 説明 |
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プレロール広告ブレークの設定 | プレロール広告ブレークの設定は省略可能です。有効にした場合は、広告タグを追加して最大再生時間を設定する必要があります。 |
広告タグ |
プレロール広告ブレークの設定を有効にした場合は必須です。タグがない場合は、DAI 用のデフォルトの広告タグを作成できます。 ストリームのリクエスト時に送信される広告タグ パラメータのオーバーライドは、ミッドロールとプレロールの両方に適用されます。 |
プレロールの最大再生時間 | プレロールの時間(1 秒以上)を入力します。プレロール広告ブレークの設定を有効にした場合は必須です。 |
ミッドロール広告ブレークの設定
設定 | 説明 |
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マスター広告タグ |
DAI 用のデフォルトの広告タグを作成し、ここに入力します。または、[タグを作成] をクリックし、DAI 専用の手順に沿って広告タグを作成することもできます。 ストリームのリクエスト時に送信される広告タグ パラメータのオーバーライドは、ミッドロールとプレロールの両方に適用されます。 |
空の広告ブレーク フィルタイプ |
VAST レスポンスが空の場合に、広告ブレークで表示する動画コンテンツのタイプです。広告ブレークの一部が埋まっている場合、残りの時間を埋めるコンテンツとしては常にスレートが使用されます。空の VAST レスポンスを受信した場合は、スレートとベース コンテンツのどちらを表示するかを選択できます。
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「掲載不足」広告ブレーク フィルタイプ |
広告ブレーク全体を埋める十分な広告がない場合に、そのブレークで表示する動画コンテンツのタイプです。 HLS はスレートとベース コンテンツをサポートしています。 DASH はスレートと最小限のスレートに対応しています。
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広告ブレーク マークアップ | サポートされているすべての広告ブレーク マークアップを許可するか、特定のマークアップのみを許可するか。ほとんどの場合、デフォルトの [すべての広告ブレーク マークアップを許可する] を選択することが推奨されます。特定のタイプを除外する必要がある場合は、特定のマークアップを選択することで除外できます。HLS と DASH でサポートされるマークアップについて |
時間指定なしの広告ブレーク |
ライブ ストリームに時間指定のない終了キューのマーカーが含まれていて、広告ブレークの継続時間が事前にはわからない場合に有効にします。 |
広告ブレークのデフォルトの継続時間 |
広告ブレークの終了キューで継続時間が指定されていない場合にリクエストされる、広告ブレークのデフォルトの継続時間(秒)です。これは、[時間指定なしの広告ブレーク] が有効になっている場合にのみ使用できます。 デフォルトの継続時間が実際のブレーク時間より短い場合は、アド マネージャーによって残りの時間がスレートで埋められます。デフォルトの継続時間が実際のブレーク時間より長い場合は、広告がカットされます。 |
広告ブレークをプリフェッチする |
広告ブレークの最初と後続の部分をリクエストします。 すべてのライブイベントで広告リクエストをより均等に割り当て、アド マネージャーと第三者の広告サーバーでの抑制エラーを防ぐことをおすすめします。有効にした場合は、広告リクエストの再生時間の初期設定を行う必要があります。 プリフェッチでは、広告リクエストの再生時間は CUE-OUT の前に決定されるため、「広告リクエストの再生時間の初期設定」で |
広告ブレークを強制終了する |
サポート対象 HLS のみ。 |
短い広告ブレーク セグメントをドロップする |
連続配信広告最後の 1 秒未満のセグメントを無視するかどうか。 サポート対象 HLS のみ。 |
広告リクエストの再生時間の初期設定 |
プリフェッチされた広告ブレークで最初の広告リクエストに割り当てられた時間(秒)です。これは、[広告ブレークをプリフェッチする] が有効になっている場合にのみ使用できます。 プリフェッチの効果を高めるには、この再生時間をできるだけ長く設定します。ただし想定される最も短い広告ブレークを超えないようにします。たとえば、30 秒と 60 秒の広告ブレークが設定されたライブイベントの場合、再生時間の初期設定は 30 秒にします。 |
広告なしの時間枠の長さ |
ユーザーが動画ストリームを開始した時点からの、ミッドロールをスキップする時間(秒)です。この項目は、ストリーム リクエストに広告なしの時間枠( 広告なしの時間枠の機能が特に役に立つのは、ライブ ストリームの前にクライアントサイドのプレロールを使用する場合です。この機能を使用して、プレロール広告の直後に別の広告が表示されるのを防ぐことができます。 |
フィラーの最大表示時間 |
この連続配信広告を(設定に応じて)スレートまたはベース コンテンツで埋めるために使用できる最大秒数の設定を有効にします。広告を埋めるためにこれより多くの時間が必要となった場合、連続配信広告は破棄され、ベース コンテンツが配信されます。 |
掲載不足の広告ブレークを埋めるために使用されるベース コンテンツ
掲載不足の広告ブレークをベース コンテンツのストリーミングで埋めるよう選択した場合:
- HLS 仕様の要件に従い、すべてのセグメントがキーフレーム / Instantaneous Decoding Refresh(IDR)で始まるように条件付けを行う必要があります。コンテンツの条件付けが不適切な場合、プレーヤーで誤った処理が行われ、再生が中断することがあります。最初の IDR の前に存在するフレームは破棄される可能性が高くなります。
- アド マネージャーでは、広告が終了すると最も近いセグメントに切り戻されるため、セグメントや時間にずれが生じて、タイムラインが数秒遅れることがあります。
- コンテンツに戻ると、再生タイムラインに広告ブレークの時間が追加される(広告ブレークあたり最大でセグメントの長さ 1 つ分)ため、ライブ ストリームのセグメントとプレイヘッドのずれが少しずつ大きくなります。
ライブ ストリームの配信中に編集を加える
配信を開始した後にライブ ストリームを編集する必要が生じた場合は、[ライブ ストリーム] ページでそのライブ ストリームのステータスを [一時停止] に変更します。また、ステータスを [停止中の広告] に設定し、広告なしでストリーミングを続行することもできます。編集を行った後、ステータスを [有効] に戻します。広告の掲載が再開されるまでには最大 15 分かかります。
配信中のライブ ストリームを編集する場合の注意事項
ライブ ストリームのステータスが変更された場合は、確認を求めるメッセージが表示されます。
一部の設定は、配信中のライブ ストリームを一時停止しなくても編集できます。ストリーミング中にこれらの設定を編集すると、一部またはすべてのユーザーでトラフィックに影響が生じたり、エラーが発生したり、ストリーミングが中断したりする可能性があるため、十分に注意してください。これらの設定には、開始時間、終了時間、DAI 認証キー、ライブ ストリーム コンテンツの設定、IP の許可リストの使用、DVR ウィンドウが含まれます。
ライブ ストリームを [アーカイブ済み] に設定すると、ストリーミングが停止され、アド マネージャーのデフォルトのビューに表示されないようフィルタされます。アーカイブしたストリームを表示するには、フィルタを解除します。
ライブリニア ストリームの URL とアセットキーを確認する
アド マネージャーでライブ ストリームを保存すると、ライブ ストリームの詳細ページに「デスクトップ ストリーミング URL」と「アプリ ストリーミング URL」が表示されるようになります。「アセットキー」をコピーして、SSB URL を生成したり、SDK を使用するアプリケーション用にストリームをリクエストしたりできます。
アド マネージャーでアセットキーを確認するには:
- Google アド マネージャーにログインします。
- [動画]、[ライブ ストリーム] をクリックします。
- 目的のライブ ストリーム名をクリックして、アセットキーを確認します。