ダイナミック アロケーション

ダイナミック アロケーションは、保証型の広告申込情報や空き枠の広告申込情報と公開オークションの入札をリアルタイムで競合できるようにする、ネットワーク全体を対象とした機能です。競合はインプレッションごとに行われ、保証型の広告申込情報の配信や収益にマイナスの影響を与えることはありません。

優先度の数値のカスタマイズ

一部のネットワークでは、広告申込情報タイプの優先度の数値を変更できます。その場合、保証型の広告申込情報は 1~10 の間で、非保証型の広告申込情報は 11~16 の間で優先度を設定する必要があります。

ごく少数の限られたケースにおいて、優先度の変更が必要になることがあります。ただし、優先度の値を変更すると、広告選択にマイナスの影響がでる可能性があるため通常はおすすめしません。この機能を使用する際は慎重に行ってください。

詳しくは、アド マネージャーの広告選択プロセスとアド マネージャーでのインプレッションとクリックのカウント方法をご確認ください。

自社広告申込情報とオークション

自社広告申込情報は、空き枠の広告申込情報(ネットワーク、バルク、価格優先)、Ad Exchange、Open Bidding のデマンドを配信できない場合にのみ配信されます。つまり、自社広告申込情報は、レートが 0 円の、ダイナミック アロケーションを介した価格競合を行わない広告申込情報として扱われます。

自社広告の広告申込情報の CPM は、配信候補の自社広告のランク付けを決める際の基準となりますが、統一価格設定ルールで指定されている最小価格を満たさなくても広告は配信対象となります。したがって、代替広告として効果的に配信することができます。詳細

ダイナミック アロケーションに対応しているサービス

ダイナミック アロケーションを使用してアド マネージャー ネットワークに広告を配信できる Google サービスは次のとおりです。

  • Ad Exchange(および有効になっている場合は Open Bidding)1: 数多くの大規模な第三者広告購入者(Google 広告やリアルタイムの入札取引に参加するその他の購入者)からの需要を見込むことができます。優先取引やプライベート オークションも対象となる場合があります。
  • AdSense: 制御できる項目が少ないので、管理が比較的簡単です。数多くの大規模な第三者広告購入者(Google 広告 やリアルタイムの入札取引に参加するその他の購入者)からの需要を見込むことができます。

この記事で取り上げる広告申込情報タイプ

  • 配信目標のある広告申込情報: 絶対値によるインプレッションまたはクリックの配信目標、あるいは割合による配信目標が指定された広告申込情報です。これには、スポンサーシップ、標準、ネットワーク、バルク、自社広告の広告申込情報タイプが含まれます。
  • 配信目標のない広告申込情報: CPM に基づいて競合する、配信目標が指定されていない(配信目標が無制限の)広告申込情報です。これには、価格優先、Ad Exchange、AdSense の広告申込情報タイプが含まれます。
  • 保証型の広告申込情報: 優先度が 1~11 の範囲のスポンサーシップと標準の広告申込情報です。
  • 空き枠の広告申込情報: 優先度が 12 の価格優先、ネットワーク、バルクの広告申込情報です。
  • Ad Exchange 広告申込情報: 優先度は 12 です。
  • 自社広告の広告申込情報: 優先度は 16 です。

ダイナミック アロケーションの全体的な仕組み

ダイナミック アロケーションでは、保証型の広告申込情報や空き枠の広告申込情報と公開オークションの入札をリアルタイムで競合させることができます。競合はインプレッションごとに行われます。どの広告枠を競合の対象とするかを管理するには、保護機能、URL 設定、統一価格設定ルールを組み合わせて使用します。ダイナミック アロケーションはネットワーク全体で有効になるため、ネットワーク全体の設定を変更する必要はありません。

Ad Exchange の広告申込情報と競合するのが空き枠の広告申込情報のみの場合、Ad Exchange の広告申込情報は、絶対値目標または割合目標のまだ目標を達成していない空き枠の広告申込情報のうち、CPM が最も高いものとリアルタイムで競合します。

ターゲティングが重複する AdSense または Ad Exchange の広告申込情報が複数ある場合は、1 つだけが競合可能となります。Ad Exchange と AdSense の広告申込情報に同じ優先度が設定されている場合、Google アド マネージャーでは、過去の CPM 値に関係なくどちらか一方が競合相手としてランダムに選択されます。そのため、最適な配信収益が得られない可能性があります。

条件を満たす Ad Exchange または価格優先の広告申込情報より優先度の高い(数字が同じか小さい)保証型の広告申込情報がある場合は、保証型の広告申込情報が配信不足にならないように、予約料金が Ad Exchange の一時 CPM(「機会費用」)として評価、設定されます。その結果、保証型の広告申込情報が配信されない場合の機会費用より高い収益が得られると判断されれば、Ad Exchange または空き枠の広告申込情報が配信されます。

アド マネージャーと Ad Exchange のどちらから広告を配信するか決定する

広告サーバーで、あるインプレッションに対して Ad Exchange の広告申込情報が競合可能と判断された場合、アド マネージャーでは以下のステップにより、Ad Exchange の広告申込情報とアド マネージャーの予約済み広告申込情報のどちらから広告を配信するかが決定されます。

ダイナミック アロケーションのステップ

ステップ 1 アド マネージャーに対する広告リクエストが発生する
ステップ 2 アド マネージャーが、広告リクエストへの配信候補として最適な保証型の広告申込情報を特定し、その広告申込情報の現在の配信状況に基づいて一時 CPM を計算する
ステップ 3 アド マネージャーが、条件を満たす空き枠の広告申込情報の中から CPM 値の最も高いものを特定する
ステップ 4 アド マネージャーが Ad Exchange を呼び出し、最適な保証型の広告申込情報の一時 CPM を上回る入札単価の広告を特定する
ステップ 5 アド マネージャーが、CPM 値の最も高い広告申込情報を選択して広告を配信する。すべてのケースで保証型の広告申込情報が保護される

最適な保証型の広告申込情報を特定する

アド マネージャーは、広告リクエストに対して配信できる最適な保証型の広告申込情報を特定し、その広告申込情報の現在の配信状況に基づいて一時 CPM を計算します。

最適な保証型の広告申込情報を選択する際には、広告申込情報の優先度やスケジュールとの差など、さまざまな要素が考慮されます。詳しくは、広告の選択に関するホワイト ペーパーをご確認ください。

たとえば、最適な保証型の広告申込情報を「広告申込情報 A」とします。

アド マネージャーで「広告申込情報 A」の一時 CPM が作成されます。この値は、サイト運営者またはパブリッシャーが最適な収益を得るための、広告申込情報の進捗状況と Ad Exchange の入札履歴データに基づく機会費用と考えることができます。一般に、広告申込情報の満足度指数(SI)が低いほど(配信が予定より遅れているほど)、Ad Exchange に渡される一時 CPM は高くなります。ステップ 5 で説明したように、ダイナミック アロケーションではこの一時 CPM の値に基づいて、「広告申込情報 A」と条件を満たす Ad Exchange および空き枠の広告申込情報が競合することになります。

他のデマンドソースと競合させて収益を最大化する

目標を 100% に設定したスポンサーシップ広告申込情報、または同じ優先度で目標の合計割合が 100% 以上になる複数のスポンサーシップ広告申込情報が配信候補となった場合、それより優先度の低い空き枠や Ad Exchange の広告申込情報は競合しません。同様に、「広告申込情報 A」が保証型の広告申込情報で目標を達成できない可能性がある場合(配信が予定よりかなり遅れているなど)、それより優先度の低い空き枠や Ad Exchange の広告申込情報は競合しません。

それ以外の場合、アド マネージャーは同じインプレッションへの配信条件を満たす空き枠または非保証型の広告申込情報や Ad Exchange の広告申込情報がないかを確認します。

  • 条件を満たす空き枠または Ad Exchange の広告申込情報がない場合は、「広告申込情報 A」が配信され、それで完了となります。
  • 競合する空き枠と Ad Exchange の広告申込情報が複数ある場合は、条件を満たすすべての空き枠の広告申込情報が仮想 CPM に基づいてランク付けされ、その値が一番高い空き枠の広告申込情報が選択されます。これを「広告申込情報 B」とします。仮想 CPM が設定されていない場合は、代わりに広告申込情報の CPM が使用されます。
  • 条件を満たす Ad Exchange の広告申込情報が複数ある場合は、一番高い優先度(一番小さい数字)の広告申込情報が選択されます。複数の Ad Exchange の広告申込情報に同じ優先度が指定されている場合は、そのうち 1 つが選択されます。

続いて、アド マネージャーは(選択された Ad Exchange 広告申込情報を使用して)Ad Exchange を呼び出し、「広告申込情報 A」の一時 CPM よりも高い価格で入札できるどうかを確認します。Ad Exchange の呼び出しはアド マネージャーとの競合のために行われるもので、必ずしも Ad Exchange の広告が配信されるわけではありません(ステップ 5 をご確認ください)。

Ad Exchange の広告を配信するかどうかを決定する

ステップ 4 でアド マネージャーが Ad Exchange を呼び出した場合は、条件を満たす Ad Exchange の広告と「広告申込情報 B」がステップ 5 で CPM に基づいて「広告申込情報 A」と競合することになります。Ad Exchange の広告の予約料金は少なくとも、保証型の「広告申込情報 A」の一時 CPM 以上になります(統一価格設定ルールなど、サイト運営者またはパブリッシャーの他の設定次第で予約料金はこれより高くなる場合もあります)。

  • Ad Exchange の広告や「広告申込情報 B」が予約料金を上回る場合は、Ad Exchange の広告か「広告申込情報 B」のうち CPM の高い方が配信されます。
    Ad Exchange の広告が配信される場合でも、優先取引またはプライベート オークションの規約が適用される場合はそれを遵守する必要があります。
  • 条件を満たす Ad Exchange の広告や「広告申込情報 B」が予約料金を下回る場合は、一時 CPM に基づいて「広告申込情報 A」がこのインプレッションに対して配信されます。

なお、Ad Exchange 広告の CPM は、サイト運営者またはパブリッシャーに対する純額ベースの CPM を指します(つまり、Ad Exchange の収益分配も考慮されます)。

ネットワークでダイナミック アロケーションを有効にしていて、Ad Exchange をデフォルトの設定で使用しているとします。ユーザーがサイトにアクセスしたとき、そのインプレッションの条件を満たす広告申込情報として、多数の保証型の広告申込情報のほかに Ad Exchange の広告申込情報も見つかりました。一番良い保証型の広告申込情報は優先度 10 でした。ダイナミック アロケーションが有効な場合、アド マネージャーでは条件を満たす保証型の広告申込情報がすべて確認され、その中から選ばれた広告申込情報に対して一時 CPM が計算されます。この保証型の広告申込情報は配信が予定より遅れていて、一時 CPM は 6.50 ドルと計算されました。

他に空き枠の広告申込情報が 2 つあり、それぞれの CPM は 3 ドルと 5 ドルです。アド マネージャーから、一時 CPM の最大値(6.50 ドル)が Ad Exchange に渡されます。Ad Exchange の広告には CPM が 6.50 ドルより高いものがありませんでした。したがって、このインプレッションには保証型の広告申込情報が配信されることになりました。

ダイナミック アロケーションに関する一般的な注意事項

  • ダイナミック アロケーションのプロセスでは、保証型の広告申込情報の配信を保護するため、一時 CPM が動的に調整されます。つまり、配信が予定より遅れている保証型の広告申込情報は、目標やペース設定を維持するため、選択される機会が増えます。一時 CPM が高すぎる場合、アド マネージャーから Ad Exchange への呼び出しは行われません。「競合インプレッション数」が Ad Exchange オポチュニティ レポートの「配信可能なインプレッション数」より少なくなる場合があるのはこのためです。
  • Ad Exchange の広告は CPM を基準として空き枠の広告申込情報と競合するため、ダイナミック アロケーションのプロセスによって、サイト運営者またはパブリッシャーは広告ソースに関係なく最大限の収益を得ることができます。
  • アド マネージャーの保証型の広告申込情報と、価格が十分高い空き枠の広告申込情報または Ad Exchange の広告を動的に競合させるこの方法は、静的アロケーションまたは「ウォーターフォール」方式と比べて効率が高く、サイト運営者またはパブリッシャーの収益や広告主の価値も向上します。

設定可能な優先度

一部のネットワークでは、設定可能な優先度の値が有効になっていることがあります。この機能を使用すると、ユーザーは広告申込情報タイプの優先度の数値を変更することができます。たとえば、Ad Exchange 広告申込情報タイプのデフォルトの優先度値は 12 ですが、設定可能な優先度を使ってこの値を 4 に変更できます。

なお、この機能は広告の配信や収益に予期しない影響を及ぼす可能性があるため、特別な場合にのみ使用することをおすすめします。

保証型の広告申込情報は優先度を変更すると影響を受けることがあります

保証型(標準またはスポンサーシップ)の広告申込情報については、それらの優先度を上回る値を Ad Exchange 広告申込情報に設定した場合、このルールによって影響を受けることがあります。Ad Exchange の優先度がより高くなるように変更を加えると、ダイナミック アロケーションで広告申込情報の配信ペースが考慮されなくなるため、保証型の広告申込情報で配信の問題が発生する可能性があります。

次の点にご注意ください。

  • Ad Exchange または価格優先の広告申込情報よりも低い優先度の広告申込情報は、空き枠とみなされ、一時 CPM ではなく価格に基づいて競合することになります。
  • 価格優先の広告申込情報に独自の優先度を設定すると、他の広告申込情報が空き枠または保証型とみなされる優先度が変わる可能性があります。ただしこれが適用されるのは、Ad Exchange または AdSense の広告申込情報も配信候補となる場合のみです。

1 このページで、Ad Exchange とは、Ad Exchange と Open Bidding(有効になっている場合)を指します。

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