Microsoft Exchange 接続中に問題が発生した場合の解決方法を説明します。
設定と接続エラー
Exchange 接続のエラーExchange 接続のトラブルシューティングを行うには、以下のことを確認します。
- Exchange のシステム要件をすべて満たしている。
詳しくは、Exchange の要件をご覧ください。
- Exchange 管理者の正しい認証情報を持っている。認証情報が変更された場合は、新しい認証情報を入力して、もう一度試します。
- EWSEditor などのサードパーティ製ツールを使用して、Google Workspace Migrate を実行しているすべてのサーバーから移行元の Exchange サーバーに接続できる。
注: Google Workspace Migrate では、EWSEditor と同じ Exchange Web サービス(EWS)の接続方法を使用します。このツールで接続に失敗した場合は、Google Workspace Migrate でも正常に接続できません。こうした接続の問題を解決するには、組織の Exchange 管理者と連携して対処してください。
サードパーティ製ツールは、Google によるサポートの対象外となります。サードパーティ製ツールで問題が発生した場合は、ツールを開発したサードパーティ ベンダーにお問い合わせください。
基本的なユーザー確認を実行するには、確認したいユーザー アカウントについて次のことを確かめます。
- Exchange と Google Workspace に存在する。
- 凍結、停止、名前変更されていない。
Exchange Online(Microsoft 365)の接続を追加しようとすると、検索可能なメールボックスにアクセスできませんでした。呼び出し元は、管理ロールのヘッダーで要求されたいずれの RBAC ロールにも割り当てられていません。というエラーが表示されることがあります。
このエラーが表示される原因は、Exchange による新しい管理者権限の処理に遅れが生じているためです。Exchange に権限が反映されてから、もう一度お試しください。
メールに関する問題のトラブルシューティング
メールの重複メール転送を使用していて [Accelerate Old Messages(古いメッセージの高速化)] 設定をオンにする場合は、[Insert Before Date(前の日付を挿入)] 欄の日付を、メール転送を有効にした日付の 1 日前に設定します。Google Workspace Migrate では、この日付を元に、移行するメールがすでに移行先のメールボックスに存在しないことを確認します。
[Accelerate Old Messages(古いメッセージの高速化)] 設定を使って Exchange のコンテンツをコピーする方法について詳しくは、Exchange の設定テンプレートのオプションについてをご覧ください。
移行元の Exchange サーバーで複雑なフィルタを使用している場合、一部のフィルタやアクションが Google Workspace に移行されない場合があります。Exchange のすべてのアクションと条件が Gmail にマッピングできるわけではありません。
Exchange から移行できないフィルタについては、Exchange のモニタリング ポイントをご覧ください。
移行後にメールの数を確認すると、移行元環境よりも Gmail 側のほうがメール数が少ないことがあります。
このような不一致が発生するのは、Exchange のフォルダと Gmail のラベルの違いが原因である可能性があります。Exchange で 1 通のメールを複数のフォルダに割り当てると、そのメールは複製されます。移行後の Gmail では重複するメールが削除され、代わりに複数のラベルが適用されます。
すべてのメールが移行されたことを確認するには、ログでエラーの有無を調べます。詳しくは、移行の進行状況をモニタリングするをご覧ください。
見つからないメールがある場合は、以下のことを確認してください。
- メールのサイズ(添付ファイルを含む)が 25 MB を超えていないか確認してください(25 MB を超えるメールは移行できません)。詳しくは、Gmail のメールにファイルを添付して送信するをご覧ください。
- Gmail ではメールの添付ファイルはブロックされませんが、実行可能ファイルなど、ブロック対象の種類の添付ファイルもあります。詳しくは、Gmail でブロックされるファイルの種類をご覧ください。
- メールがフォルダ内にあるか、移行対象期間内のものかを確認してください。
Exchange でも Gmail でも、ユーザーはメールへのアクセスを委任できます。ただし、Exchange の委任設定は Google Workspace Migrate では移行されません。アクセスを委任するには、移行後に Gmail でメールの委任を有効にする必要があります。
Gmail での委任に関する重要な注意事項
- Gmail では、フォルダレベルや読み取り専用での委任アクセスはサポートされていません。
- Gmail アカウントごとに 1,000 人まで代理人を設定できます。
- 代理人は、Google グループのグループではなく、個別のユーザーである必要があります。
- カレンダーのアクセス許可と Gmail のアクセス許可は、分けて管理されます。
手順 1: (省略可)Exchange から委任情報を書き出す
Exchange から委任アクセス許可を書き出すには、PowerShell で次のいずれかのコマンドを実行します。
- メールボックスの委任権限(ユーザーのメールボックスへのフルアクセス権)を抽出するには、Get-MailboxPermission を使用します。
- フォルダの共有権限(ユーザーのメールフォルダへのアクセス権)を抽出するには、Get-MailboxFolderPermission を使用します。
手順 2: 管理コンソールでメールの委任を有効にする
ユーザーがメールボックスへのアクセスを委任できるようにするには、Google 管理コンソールで委任設定をオンにする必要があります。詳しくは、Gmail の委任を有効または無効にするをご確認ください。
ヒント: メールの委任を設定できるユーザーを制限するには、専用の組織部門を作成して該当するユーザーを追加します。
手順 3: ユーザーのメール委任を設定する
次のいずれかの手順を行います。
- ユーザー自身に Gmail で委任を設定してもらいます。詳しくは、メールを委任して共同作業するをご覧ください。
- Gmail API を使用して、複数のユーザーに委任を一括設定します。詳しくは、委任の管理をご覧ください。
ヒント: Gmail API の設定をスクリプトで変更できるオープンソース ツールがあります。詳しくは、ExamplesEmailSettings をご覧ください。
その他のオプション
Gmail では、メールボックスへのアクセスを許可しなくても、別のユーザーまたは Google グループ内のグループのアドレスからメールを送信できます。詳しくは、別のアドレスやエイリアスからメールを送信するをご覧ください。この設定は Gmail API を使用して制御することもできます。
関連トピック
代理人のアクセスについては、次の Microsoft の記事をご覧ください。
カレンダーに関する問題のトラブルシューティング
Exchange の予定表に開催者が見つからないExchange の予定表に関連して 400 エラーが表示される場合は、元のイベント開催者が Exchange から削除されていないことを確認します。削除されている場合は、Exchange 用の設定テンプレートを使用して、デフォルトのメールアドレスを割り当て、予定表のイベントでサフィックスを設定して、開催者をリセットします。
詳しくは、設定テンプレートを設定または選択するをご覧ください。
関連トピック
Google Workspace Migrate のトラブルシューティング
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