通常のコンバージョン経路は顧客がコンバージョンを達成した時点で終了しますが、常にそうなるとは限りません。顧客が購入した商品を返品したり、予約をキャンセルしたり、価値を上げる行動を取ったりする場合があるからです。こうしたコンバージョン値の変化を反映するには、Google 広告でレポートされたコンバージョンの値を後から調整します。
この記事では、コンバージョンの調整の仕組みと用途を説明します。
コンバージョンの調整の用途
コンバージョンの調整は、次のような必要が生じた場合に役立ちます。
- コンバージョン列の対象とならなくなったコンバージョンを撤回する場合。たとえば、予約がキャンセルされた場合や、商品が返品された場合などです。
- 1 件のオーダーの一部が返品されたときにコンバージョンの価値を下げる(修正する)場合。たとえば、サイズの異なる靴を複数購入した顧客がサイズの合わないものを返品してきたときに、そのオーダーの合計額を下げる場合などです。
- 顧客のライフタイム バリューに基づいてコンバージョン値を変える場合。つまり、顧客の購入履歴に基づいて、対象顧客(および、その顧客によるコンバージョン)の価値を上げる場合や下げる場合です。
コンバージョンの調整の仕組み
コンバージョン データは、次の 2 つの方法で調整できます。
- 修正: コンバージョン値を変更できます。コンバージョン数は変更されません。この調整によって影響を受けるのは、[コンバージョン値] 列、[すべてのコンバージョン値] 列、「広告費用対効果」入札戦略のみです。
- 撤回: コンバージョンを完全に削除してコンバージョン値を「0.00」に変更し、コンバージョン数のカウントから除外できます。[コンバージョン] 列、[コンバージョン値] 列、[すべてのコンバージョン値] 列が更新され、「コンバージョン単価」入札戦略と「広告費用対効果」入札戦略が影響を受けます。
重要: コンバージョンを撤回(0 に修正)すると、それ以降は調整ができません。後でこのコンバージョンの調整を試みても、すべて無視されます(エラー メッセージは表示されません)。
コンバージョンの撤回を「取り消す」場合は、タイムスタンプを少し変えたコンバージョン データ(例: 各コンバージョンに数秒追加する)を再度アップロードして、新しいコンバージョンとして処理されるようにします。詳しくは、コンバージョンの調整方法をご覧ください。
- コンバージョンを調整する際は、コンバージョンが最初に記録されてから 7 日以内に、自動入札の読みやすさに関する調整を行う必要があります。7 日が経過した後にコンバージョンを調整した場合、その調整は自動入札で無視されます。
- 自動入札の読みやすさ以外では、ホテル広告のコンバージョンの調整は 55 日以内であれば行うことができます。
コンバージョンを修正または撤回するには、スプレッドシートにトランザクション データを入力し、Google 広告レポートで調整対象となるコンバージョンを指定する必要があります。詳しくは、コンバージョンの調整方法をご覧ください。
- 撤回するコンバージョンについては、オーダー ID と、そのコンバージョンに関連付けられたコンバージョン アクションの名前も入力する必要があります。スプレッドシートにデータを入力したら、オフライン コンバージョンを Google 広告にインポートするのと同じ方法で、スプレッドシートをアップロードします。
- 修正するコンバージョンについては、そのコンバージョンの新しい値に加え、オーダー ID と、そのコンバージョンに関連付けられたコンバージョン アクションの名前も入力する必要があります。スプレッドシートにデータを入力したら、オフライン コンバージョンを Google 広告にインポートするのと同じ方法で、スプレッドシートをアップロードします。
調整した内容は、[コンバージョン数] 列、[すべてのコンバージョン] 列、[コンバージョン値] 列、[すべてのコンバージョン値] 列に反映されます。反映までの所要時間は、通常のコンバージョン データがレポートに表示されるまでの所要時間とほぼ同じです。