AdWords のレポートを使用して実用的な分析データを見つける: Google がおすすめする実践的な手法

Google 広告での分析に適した状況を作り出す

Google 広告のパフォーマンス レポートは、実用的でアカウント全体のコンテキストを踏まえたものにする必要があります。アカウントがどのような環境下で運用されているか考慮しましょう。

Google 広告アカウントにおける異変を察知できるよう、通常時のパフォーマンスを把握する

パフォーマンスの異変は、良いものであれ悪いものであれ、その後の行動を判断する材料として重要な意味を持ちます。異常な動きに気づくためには、まず普段のパフォーマンスをよく把握しておく必要があります。また、異常の規模も意識する必要があります。つまり、その異常がその日限りの現象であるか、それとも持続的な傾向を示すものであるのかといった点を考慮しなければなりません。

過去のデータを多く蓄積していれば、通常時のパフォーマンスも把握しやすくなります。パフォーマンスは自然な変動を繰り返すものであり、曜日などの単純な要素によっても影響を受けます。

通常時のパフォーマンスを把握するために便利なのが、折れ線グラフによる期間同士の比較です。最も重要な指標に焦点を当て、パフォーマンスの変動を調べましょう。

異常値が見つかったら、コンバージョン数とともに変動している二次的な指標を探し、基準ラインとの違いが生じた理由をさらに詳しく分析しましょう。

ヒント

コンバージョン関連指標の基準ラインを決める際は、タイムラグを考慮しましょう。たとえばコンバージョン発生まで通常 7 日かかる場合、パフォーマンスを調べるのは 7 日以上経過してからにします。

普段のパフォーマンスがどのようなものか、よく把握しておきましょう。特に、これまでに行った行動や外的要因との関係性を理解することが重要です。異常値を見つけるのが早ければ早いほど、新しいチャンスの発見も問題の修正も迅速になります。

ヒント

変動レポートでは、アカウントにおける大きな変化を検出できます。これには、季節によって予想できる変化も含まれます。通常のレポートとは別の視点から変化を発見するのに役立ちます。

Google 広告のパフォーマンスを分析する際は適切な期間を選ぶ

Google 広告アカウントは日々変化を遂げています。生き物のように外界からの影響を受け、季節や市場からの外圧といった要素に左右されます。一時的な外的要因による変化に対しては、過剰反応しないようにする必要があります。

ある時期に生じる変化を事前にすべて制御することはできませんが、パターンが予測できる場合もあります。

外的要因 社内的な事情 Google 広告アカウントに生じる変化
  • 季節性
  • 競合他社の参入
  • 曜日
  • プロモーション
  • 他のマーケティング チャネル(オンライン / オフライン)
  • サイトの不具合
  • コンバージョン トラッキングの不具合
  • CRM データのトラッキング / アップロード
  • 広告の変更
  • 単価の変更
  • 予算の追加 / 削減
  • 新たなターゲティング手法
  • コンバージョンの遅延
 

数値に影響するさまざまな外的要因や内的要因を認識しておくことで、分析対象に適切な期間を選びやすくなります。たとえば予算を月ごとに設定していて、各月の最初の週と最後の週に掲載のペースを調整している場合、週単位の比較はあまり有効ではありません。

外部からの圧力を把握する上で特に便利なのが、オークション分析です。オークション分析のデータを月単位に分割すると、他の広告主がどのような施策を行っており、それが自社のアカウントの変更とどのように重なっているか調べることができます。この分析を利用して、競争を有利に進めましょう。入札単価の変化に応じて競合他社の積極性を測ることができるほか、自社にとって重要なオークションにどういった企業が参入あるいは撤退しているかに応じて対策を講じることができます。

確かな分析を行うために必要なデータ量を確保する

分析のコンテキストを確立する上で特に重要なのが、分析の妥当性と再現性の確保です。分析結果が確かかどうか、あるいはデータポイントの不足が原因で過大または過少な結果になっていないかどうかといった点を考慮しなければなりません。確認するべきポイントは、主に次の 2 つです。

分析を行動につなげることは重要ですが、正しい行動を選べなければ意味がありません。

結論を急ぐのは間違いの元です。十分なデータの蓄積を待つことで、確かな裏付けによって自信を持って変更を行うことができます。新しいキーワードが、たまたま最初の 1 回のクリックでコンバージョンにつながれば、コンバージョン率は 100% になりますが、だからといって最高のキーワードだと考えるのは早計です。持続的なパフォーマンスがあってこそ、キーワードの長期的な価値を決めることができるのです。

たとえば一部のキーワードで、ページ上部への広告掲載が見込める単価を設定する実験を初めて行うとします。この場合、判断基準として十分なクリック数が発生するのを待つとともに、コンバージョン発生までの一般的な所要時間が経過するまで待つ必要があります。

ヒント

コンバージョンの日付は、クリックの日付までさかのぼって記録される点に注意しましょう。たとえば 5 月 6 日に広告をクリックしたユーザーが 5 月 21 日にコンバージョンに至った場合、5 月 6 日のコンバージョンとして記録されます。

 

適切な情報が揃うのを待って、最終的な結果を判断しましょう。

 

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