Google 広告の地域ターゲティングを使用すると、国、国内の特定の場所、特定の地点を中心とする半径の範囲、地域グループなど、選択した地域で広告を掲載できます。関心の対象となる場所や店舗の所在地を指定したり、ユーザー属性と併用したりすることも可能です。
地域ターゲティングを使用すると、ビジネスに適したユーザーにターゲットを絞って広告を表示できるようになります。そのため費用対効果(ROI)を高めるのに役立ちます。
注: ホテル広告キャンペーンでは半径を指定した対象地域の設定はできません。
この記事では、地域ターゲティングの仕組みと、アカウントでターゲット地域を設定する方法について説明します。
留意点
Google の地域ターゲティングは、さまざまなシグナル(ユーザーの設定、使用デバイス、Google のプラットフォームにおける行動など)に基づく機能であり、可能な限りご指定の地域設定に合致するユーザーに広告を配信するものです。シグナルはそれぞれに異なるため、あらゆる状況で 100% の精度が保証されるわけではありません。
したがって、パフォーマンスの指標を総合的にチェックし、目的に沿った掲載結果が得られているかどうかを確認して、必要に応じて設定を調整することをおすすめします。
ビジネスに合った地域をターゲットに設定する
ビジネスに最適な対象地域を選択する方法をご確認ください。
対象地域の種類を比較する(国、国内の地域、半径)地域ターゲティングの種類と、それぞれに適したビジネスを以下にまとめました。
対象地域 | 説明 | この設定が適しているビジネス | この設定が適していないビジネス |
国 | 国全体または複数の国に対して商品やサービスを提供している場合は、国単位のターゲット設定が有効です。国単位のターゲット設定では、国内の地域や都市を個別に指定する場合と比べ、より多くの顧客に広告を表示できます。 |
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販売対象にならない地域や都市があるビジネス。そうしたケースでは、地域や都市を個別に対象地域に指定する方が有効です。 |
国内の地域 | ビジネスの対象とならない地域や都市がある場合や、国内の特定の地域に絞って広告を表示したい場合は、より精密なターゲット設定が有効です。国によっては、対象地域に地域や都市や郵便番号を設定できます。 |
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わずかな例外を除く国内のほぼすべての地域に広告を表示する場合(アラスカ州を除くアメリカ全域など)。この場合は、国全体をターゲットに設定してから、必要に応じて掲載対象外の地域を除外することをおすすめします。 |
特定の地点を中心としたある半径内 | 半径を指定したターゲット設定(近隣地域ターゲット)を利用すると、特定の都市や地域、国ではなく、ビジネス拠点から一定の距離にいる顧客に広告を表示できます。半径を指定したターゲット設定では、指定した地点を中心に 1 km 以上の半径を設定する必要があります。 |
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広告の表示対象が特定の都市や地域に限定されているビジネス |
対象地域を選択する際のポイント:
- 顧客がいる地域をターゲットに設定することが大切ですが、それはビジネス拠点がある場所と同じとは限りません。たとえば e コマース企業を運営している場合は、会社の物理的な拠点だけでなく、配送先のすべての地域をターゲットに設定します。
- ビジネス拠点とは異なる地域をターゲットに設定すると、ご自身で Google 検索を行っても貴社の広告は表示されません。広告を確認するには、広告プレビューと診断ツールを使用してください。
- 小さい半径や極端に狭い地域をターゲットに設定すると、広告が表示されにくくなったり、まったく表示されなくなったりする場合があります。範囲が狭すぎると、Google のターゲティング基準にそぐわない場合があるからです。
- 通常は対象言語と対象地域の設定を連動させた方が有効です。たとえばイギリスにいる英語話者をターゲットに設定している場合は、対象言語を英語に設定し、広告を英語で書いてください。
例
スペインのホテルの広告を、イギリスにいる英語話者に表示するとします。この場合、イギリスをターゲットに設定して、英語で広告を作成します。
広範な地域ターゲティング
地域ターゲティングを設定する前に、設定内容をどの程度具体的にするかを検討しましょう。広範な地域ターゲティング(「所在地やインタレスト」)を使用すると、対象地域にいるユーザーだけでなく、その地域に関心を示したユーザーにもリーチできます。
広範な地域ターゲティングでは、次のようなメリットが得られます。
- 国全体や市区町村、管轄区域、特定の地点からの半径など、さまざまな対象地域を広告の掲載対象にできます。
- 広告主様の商品やサービスに関心を持つユーザーからのコンバージョン数、クリック数、インプレッション数を増やすことができます。
検索キャンペーンでは、おすすめ方法として広範な地域ターゲティングが推奨されますが、「所在地」ターゲティングが妥当な場合もあることに注意が必要です。次のような場合は「所在地」ターゲティングの使用をご検討ください。
- ビジネスがデリケートなカテゴリに該当する場合(厳格なターゲティング制限付き)
- 特定の地域にいるユーザーのみを対象とする場合(別の地域にいる可能性のあるユーザーは、商品やサービスに関心を持っていても対象外)
地域ターゲティングを設定する
以下の項目から、地域ターゲティングの設定手順を確認できます。なお、利用できる対象地域の種類は国によって異なります。
設定時間の目安: 5~7 分
国全体にいるユーザーにアプローチする方法
- Google 広告の管理画面で、[キャンペーン] アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [キャンペーン] プルダウンをクリックします。
- [キャンペーン] をクリックし、選択したキャンペーンの横にあるチェックボックスをオンにします。
- [設定] タブをクリックします。
- [地域] の横にあるプルダウン矢印をクリックします。
- ターゲットに設定する国の名前を入力します。
- [保存] をクリックして、その地域を追加します。
狭い地域をターゲットに指定すると、広告が表示されにくくなったり、まったく表示されなくなったりする場合があります。範囲が狭すぎると、Google のターゲティング基準にそぐわない場合があるからです。
- Google 広告の管理画面で、[キャンペーン] アイコン をクリックします。
- セクション メニューの [オーディエンス、キーワード、コンテンツ] プルダウンをクリックします。
- [地域] をクリックします。
- 青い鉛筆アイコン をクリックします。
- ターゲットにする地域の名前を入力します。都市名を指定した場合は、国名も指定してください。そうしないと、同名の都市がすべてターゲットに含まれてしまいます(アメリカのテキサス州パリス(Paris)だけを指定したつもりで、フランスのパリ(Paris)まで含まれてしまいます)。
- [保存] をクリックして、その地域を追加します。
複数のキャンペーンの対象地域を一括で設定する方法
- Google 広告の管理画面で、[キャンペーン] アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [キャンペーン] プルダウンをクリックします。
- [キャンペーン] をクリックしてから、[設定] タブをクリックします。
- 設定を変更するキャンペーンの横のチェックボックスをオンにします。
- [編集] プルダウン メニューをクリックし、[地域の変更] を選択します。
- 表示されるボックスで、選択したキャンペーンに新しい地域を設定するか、新しい地域を追加するかを選択します。
- 入力欄に地域を入力します。地域を 1 つ入力すると別の入力欄が開き、さらに地域を追加できます。
- (省略可)[プレビュー] をクリックして、地域がどのように変わるか確認することをおすすめします。
- [適用] をクリックします。
ヒント: キャンペーンの設定ページでフィルタ アイコン をクリックすると、指定した条件と一致するキャンペーンのみを表示できます。特定のキャンペーンを一括で変更する場合に便利です。
半径を選択する
半径を指定して範囲を設定する際に、あまり小さな半径を設定すると、広告があまり表示されなくなる、またはまったく表示されなくなる場合があるのでご注意ください。範囲が狭すぎると、Google のターゲティング基準にそぐわない場合があるからです。
- Google 広告アカウントの左側のページメニューで、[地域] をクリックします。
- 編集するキャンペーンの名前をクリックします。
- 青い鉛筆のアイコンをクリックし、[半径] を選択します。
- 半径の中心地点の住所を検索ボックスに入力します。ターゲットに設定する半径を入力し、プルダウン メニューから単位を選びます。
- 適切なターゲット範囲を指定できているかどうかを地図で確認します。問題なければ [保存] をクリックして、半径を指定したターゲットを追加します。
- [保存] をクリックします。
高度な設定: 複数の地域を一括でターゲットに設定する
Google 広告では、ターゲットに設定する地域のリストを追加できます。1 つのリストで最大 1,000 件の地域を指定できるため、この機能を使えば地域を個々に追加する必要がありません。このほかに、一括編集用のツールも用意されています。以下をクリックして詳細を確認できます。
複数の対象地域を一括で追加する方法- Google 広告の管理画面で、[キャンペーン] アイコン をクリックします。
- セクション メニューの [オーディエンス、キーワード、コンテンツ] プルダウンをクリックします。
- [地域] をクリックします。
- 編集するキャンペーンの名前をクリックし、青い鉛筆アイコン をクリックします。
- [複数の地域を指定] の横にあるチェックボックスをオンにします。
- ボックスに、ターゲットに設定する地域の名前(最大 1,000 個)を貼り付けるか入力します(1 行に 1 つの地域)。1 つの国の中の地域であれば、複数まとめて追加することが可能です。ターゲットに設定できる地域の一覧もあわせてご確認ください。
- ターゲットに設定する地域が 1,000 件より多い場合は、一括入力を繰り返します。たとえば、1,200 の地域をターゲットに設定したい場合、最初に 1,000 の地域を追加し、その操作を終えてから残りの 200 件の地域を追加します。
- 都市をターゲットにする場合は、国や都道府県名も省略せずに入力してください(例: 「千葉市、千葉県、日本」)。
- 検索結果を 1 つの国に限定する場合は、地域入力ボックスの下にある欄をクリックして、希望の国を選択します。
- [検索] をクリックします。
- 検索条件に一致したすべての地域が確認パネルに表示されます。結果を確認してから、[すべてをターゲットに設定する] をクリックして検索条件に一致したすべての地域をターゲットに設定するか、[すべて除外] をクリックして検索条件に一致したすべての地域を除外します。確認パネルから個々の地域をターゲットに設定するには、ターゲットとして追加する地域の横にある [ターゲット] をクリックします。
- 検索した条件に一致する対象地域が検出されなかった場合は、地域を入力するボックスにその旨が表示されます。
- 灰色の「×」ボタンをクリックすると、確認パネル内に加え、既存の対象地域設定や除外地域設定からもすべての地域が削除されますのでご注意ください。
- 追加した対象地域が [対象地域] 欄に表示されます。
- [保存] をクリックします。
地域ターゲティング データのテンプレート(CSV をダウンロード)
属性 | 仕様 | サンプル値 |
Address line 1 | 対象地域の正確で完全な住所(全角 40 文字まで)。 | 緑区寺山町 1-1 |
Address line 2 | 建物名と部屋番号(必要な場合)(全角 40 文字まで)。 | コーポ寺山 101 |
City | 対象地域の都市。 | 横浜市 |
State/province | 対象地域の都道府県。 | 神奈川県 |
Postal code | 対象地域の郵便番号。郵便番号がゼロから始まる場合、スプレッドシートで設定した形式により先頭のゼロが削除されないようにご注意ください。 | 2260013 |
Country | 国コード。ISO 3166-1 alpha-2 の国コードも使用できます。 | JP |
地域ターゲティング表を使用すると、ターゲットに設定できるすべての地域とテンプレートで参照する方法を確認できます。
- Google 広告エディタ: Google 広告キャンペーンをオフラインで管理できるアプリケーションです。無料でダウンロードできます。詳しくは、複数のターゲット地域を追加するをご覧ください。
- Google 広告 API: Google 広告 プラットフォームと直接連携するアプリケーションを構築できるデベロッパー向けツールです。詳しくは、Google Ads API の地域ターゲティング オプションをご覧ください。
キャンペーンで設定できる対象地域の上限数も併せてご確認ください。