入札範囲拡大機能は、AI を活用して価値の高い新しいトラフィック ソースを特定する新機能です。この機能を活用することで、スマート自動入札を使用する検索キャンペーンのパフォーマンスを最大化できます。
メリット
- パフォーマンスの向上: 入札範囲拡大機能では、マーケティング目標に基づいて価値の高い新たなトラフィックを発掘しながら広告費用対効果の目標値を 10% 引き下げ、幅広い対象にインテリジェントに入札できます。
- 注: 許可リストに登録されている一部の広告主様は、広告費用対効果の許容値を 10% 以外の値に変更することができます。
- トラフィックの多様性の向上: 入札範囲拡大機能は、広告費用対効果の目標値を引き下げ(許容値 10%)、入札単価を引き上げることで、トラフィックの多様性(インプレッションを獲得した固有の検索カテゴリ)を高めます。
ベスト プラクティス
対象となる目標広告費用対効果を使用する検索キャンペーンでは、キャンペーン設定で入札範囲拡大機能を有効にすることができます。
- 入札範囲拡大機能を使用するには、キャンペーンでインテント マッチまたは動的検索広告を使用する必要があります。
- 入札範囲拡大機能を効果的に利用するため、キャンペーンが予算による制限を受けないようにしてください。予算による制限が発生すると、キャンペーンのパフォーマンスを最大化するためにバックエンドで入札範囲拡大機能が一時的に無効化されることがあります。その場合は、設定ページに黄色の警告メッセージが表示されます。
- 入札範囲拡大機能を有効にする際には、広告費用対効果の既存の目標値を使用してください。入札範囲拡大機能による目標値の引き下げを見越して目標値を高く設定することは、トラフィックの多様性を高める機能の制限につながるため、おすすめしません。
- キャンペーンのテストを実施して、入札範囲拡大機能によるパフォーマンスの伸びを測定します。詳しくは、以下をご覧ください。
手順
対象となるキャンペーンで入札範囲拡大機能を有効にするには、次の手順を行います。
- Google 広告の管理画面で、[キャンペーン] アイコン をクリックします。
- セクション メニューの [キャンペーン] プルダウンをクリックし、[キャンペーン] をクリックします。
- 編集するキャンペーンを選択します。
- キャンペーンのページメニューで [設定] をクリックします。
- [入札範囲拡大機能] を開き、[スマート自動入札により新しいトラフィックが発掘されます] の横にあるチェックボックスをオンにします。
- 注: デフォルトでは、入札範囲拡大機能によって有効広告費用対効果の目標値が最大 10% 引き下げられます。たとえば、目標広告費用対効果が 200% で、広告費用対効果の許容値を 10% に設定した場合、有効平均目標広告費用対効果は 180% になります。許可リストに登録されている一部の広告主様は、広告費用対効果の許容値を 10% 以外の値に変更することができます。
- [保存] をクリックします。
注: 入札範囲拡大機能を無効にするには、上記と同じ手順を行い、該当するチェックボックスをオフにしてください。
パフォーマンスを測定する(レポート)
入札戦略レポートのタイムラインに、入札範囲拡大機能が有効な期間を示すアノテーションが表示されるようになりました。
また、新たに追加された「トラフィックの多様性」という指標を表示して、固有の検索カテゴリで獲得されたインプレッション数を把握することもできます。
検索カテゴリとは、ユーザーの意図に基づいてグループ化された検索語句の固有のサブセットを指します。誤字脱字や複数形などの表記のゆれをそのまま含む生データの検索語句とは異なり、検索カテゴリでは検索語句が意味を基に分類されます。入札範囲拡大機能(ベータ版)の効果を評価する主な指標は、「トラフィックの多様性」です。
入札範囲拡大機能の効果を確認する方法
ベータ版の入札範囲拡大機能の効果を測定するには、キャンペーンのテストを使用することをおすすめします。
- テストの UI を使用して、パフォーマンスの伸び(単価、コンバージョン、コンバージョン値など)を測定する
- 入札戦略レポートを使用してトラフィックの多様性を比較する
テストのベスト プラクティス
- テストの同期をオンにします。トライアル群と対照群で、変数はすべて同じにします。キャンペーン設定で入札範囲拡大機能を有効にすること以外は、基本のキャンペーンとすべて同じ設定にしてください。
- 新しい入札戦略やターゲティングを同時にテストすることは避けてください。
- 対照群とトライアル群のパフォーマンスと費用が同等のレベルに達するまでコンバージョン サイクル 2~3 周分待ってから、入札範囲拡大機能を有効にします。
- オプトイン後に大幅な調整を行わないでください。目標広告費用対効果に調整を加えることは避けてください。
- 入札範囲拡大機能は、トライアル群で有効にします。
よくある質問
広告費用対効果の目標値を引き下げることと、入札範囲拡大機能を有効にすることに、何か違いはありますか?
広告費用対効果の目標値を引き下げると、通常は、一致したすべての検索語句で一様に入札単価が引き上げられます。しかし、多くの場合、トラフィックの多様性が大幅に向上することはありません。
一方、入札範囲拡大機能を有効にすると、検索語句などの新しいトラフィック ソースを特定するために入札単価を引き上げるよう、スマート自動入札のアルゴリズムに直接指示することができます。