ディメンションと指標

[GA4] アナリティクスのセッションについて

Google アナリティクス 4 のセッションの詳細(イベント開始時にセッション ID と番号が生成される方法など)をご覧いただけます。

セッションとは、ユーザーがウェブサイトまたはアプリケーションを操作する時間です。

セッションとしてカウントされる操作

アナリティクスでは、ユーザーがアプリをフォアグラウンドで開くか、現在アクティブなセッションがないとき(以前のセッションがタイムアウトした場合など)にページまたはスクリーンを表示すると、セッションが開始されます。

デフォルトでは、30 分間操作がなければセッションは終了(タイムアウト)します。セッションの継続時間に制限はありません。

セッションのタイムアウトを調整する

アプリ セッションのタイムアウトを調整する

アプリがバックグラウンドに移行するとアプリ セッションのタイムアウトが開始されますが、アプリがバックグラウンドで実行されている間に送信するイベントに、extend_session パラメータ(値は 1)を追加することで、セッションを延長できます。これは、ナビアプリや音楽アプリなど、アプリが主にバックグラウンドで実行される場合に便利です。

アプリ セッションのデフォルトのタイムアウト時間 30 分を変更するには、setSessionTimeoutDuration メソッドを使用します。

ウェブ セッションのタイムアウトを調整する

ウェブ セッションのデフォルトのタイムアウト時間(30 分)を変更する手順は次のとおりです。

  1. [プロパティ] 列で、[データ ストリーム] をクリックします。
  2. ウェブデータ ストリームを選択します。
  3. ページの下部にある [タグ設定を行う] をクリックします。
  4. [設定] で [すべて表示] をクリックして、使用可能なすべてのオプションを表示します。
  5. [セッションのタイムアウトを調整する] をクリックします。
    • セッションのタイムアウトの調整: セッションのタイムアウトを時間と分で設定します。
    • エンゲージメント セッションの時間調整: セッションがエンゲージメント セッションとみなされるまでの時間(秒)を選択します。
  6. [保存] をクリックします。

イベントがセッション ID とセッション番号に関連付けられる仕組み

セッションが開始されると、自動的に session_start イベントが収集され、session_start イベントによってセッション ID(ga_session_id)とセッション番号(ga_session_number)が生成されます。

  • セッション ID は、セッション開始時のタイムスタンプです。Google アナリティクス以外の異なるセッションを分析するには、user_id または user_pseudo_id と session_id を結び付けて、各セッションの固有識別子を取得することをご検討ください。
  • セッション番号は、あるユーザーが現在のセッションまでに開始したセッションの数(例: あるユーザーがサイトで開始した 3 回目や 5 回目のセッション)を示します。

セッション ID とセッション番号はいずれも、gtag.js と Firebase 向け Google アナリティクス SDK を介して、セッション内の各イベントに自動的に関連付けられます。ただし、セッション ID は、Measurement Protocol またはデータ インポートに由来するイベントには自動的に含まれません。

イベントがサブプロパティから除外されている場合などは、セッション ID が session_start イベントに関連付けられないことがありますが、このような場合でもセッション ID は自動的に生成されます。

セッション数の算出方法

アナリティクスでは、ユニーク セッション ID の数を推定することで、サイトまたはアプリで発生したセッションの数を算出します。

セッション アトリビューションの仕組み

session_start イベントには、GCLID パラメータ、UTM パラメータ、参照 URL など、セッションのアトリビューションを決定する情報が含まれています。

セッションのアトリビューション モデルは間接的ラストクリック アトリビューション モデルのままで、キーイベントのルックバック ウィンドウは [他すべてのコンバージョン イベント] の設定(デフォルトでは 90 日間)によって決まります。詳しくは、アトリビューション設定の選択または更新に関する記事をご覧ください。

キーイベントのルックバック ウィンドウ(デフォルト: 90 日間)

1 日目: ユーザーが Google のオーガニック リンクからウェブサイトにアクセス => セッションが「google / organic」に割り当てられる
68 日目: そのユーザーがウェブサイトに直接戻ってきた => このセッションも「google / organic」に割り当てられる

セッション指標を確認できる場所

セッションとユーザーに関する指標は、推定値に基づいて算出されます。Google アナリティクスには、「セッション数」、「エンゲージメントのあったセッション数」、「エンゲージメント セッション数(1 アクティブ ユーザーあたり)」などのセッション指標が多数用意されています。これらの指標を使って、サイトまたはアプリで開始されたセッションの数に関するデータを確認できます。

セッション指標は、「集客サマリー」、「ユーザー獲得」、「エンゲージメントの概要」などのレポート、およびデータ探索ツールに表示されます。

セッション数の差異

2021 年 10 月、Google アナリティクスでは、セッション数のカウントにおける効率と精度の向上、エラー率の低下を実現するため、標準レポート、カスタム レポート、データ探索ツール、Looker Studio でセッション指標の計算方法を変更しました。そのため、従来の計算方法で表示されるセッション数とはわずかな差異が生じることがあります。

この新しい計算方法は、2021 年 10 月以降のセッション データに適用されます。レポートに 2021 年 10 月より前のデータが含まれている場合、データは表示されません。ただし、event=session_start でフィルタリングすることで、イベント レポートの過去のデータにアクセスできます。

BigQuery の検討事項

セッション数は Google アナリティクスでも確認できますが、データを BigQuery にエクスポートすることで、SQL ライクな構文でセッション数を照会できます。BigQuery では十分な時間とリソースを使って正確なセッション数を計算するため、前述の効率的なセッション指標の計算方法(HyperLogLog++ アルゴリズム)は適用されません。詳しくは、Google アナリティクスにおけるユニーク カウントの近似値をご覧ください。

BigQuery には効率的な計算方法が適用されないため、BigQuery の計算結果と、標準レポート、カスタム レポート、データ探索ツール、Looker Studio の計算結果にはわずかな差異が生じることがあります。

データを確認する方法を選ぶ際は、次のヒントを参考にしてください。

  • 元データからより正確な結果を取得したい場合は、BigQuery で結果を確認してください。
  • より効率的に結果を取得したい場合は、標準レポート、カスタム レポート、データ探索ツール、Looker Studio で結果を確認してください。

ほとんどのクエリでは、新しい計算方法で得られた結果によってセッション指標の経時的な比較を効果的に実施できます。

先週のセッション数を見ると、レポートでは 1,463、BigQuery では 1,501 になっています。今週のセッション数は、レポートでは 1,828、BigQuery では 1,876 です。数値は二者間でわずかに異なりますが、増加率はいずれも 25% です。つまり、どちらのデータを使ってもセッション数の変化の傾向を把握できます。
参照元 先週(セッション数) 今週(セッション数)
レポート 1,463 1,828(+25%)
BigQuery 1,501 1,876(+25%)

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