YouTube キャンペーンをしばらく実行したら、YouTube とパートナーの広告申込情報を最適化できます。各種 YouTube 指標を基に、広告目標の達成に向けてさらにどのような対策をとればよいかを検討します。
キャンペーンの健全性を示す指標を評価する
まず最初に次の主要な指標を確認して、YouTube キャンペーンで目標を達成できているかどうかを検証します。
広告視聴単価(CPV)で広告の競争力を評価する
広告視聴単価(CPV)の改善のヒント
広告視聴単価(CPV) の上限は広告視聴単価に直接影響を与えますが、ターゲットやクリエイティブを見直すことでも適切なユーザーに広告を配信できるようになり、視聴率や広告視聴単価の改善を見込めます。広告視聴単価を改善するヒントを次にご紹介します。
- 入札単価を調整する:広告視聴単価への影響が最も大きいのは上限入札単価ですが、広告視聴単価の上限を決める役割にすぎず、あくまでも広告視聴単価を調整する 1 つの方法にすぎません。入札単価を設定するこつは、検索広告の場合と同様、視聴に対する「真の価値」に入札することです。多くの場合、この「真の価値」を見極めるのは困難ですが、キャンペーン後の評価を行うにはこれが決定的な要素です。視聴 1 回あたりの価値を定義するにあたり、まず有償動画広告の視聴回数、所有コンテンツ視聴回数、広告視聴後の動画視聴回数を比較します。1 回の視聴から、発生した広告費用をはるかに超える価値のアクティビティを生み出す可能性もあります。YouTube 広告では、30 秒間フルで視聴されなかったとしても、ユーザーの記憶に残ったり、エンゲージメントが向上する場合があります。つまり、広告費用が発生していないのに、広告価値が生まれる場合があるということです。
- ターゲットを広げる: ターゲットを絞ると、競争が激しくなり、広告視聴単価が上りがちです。すでに上限に近い金額を支払っている場合は、それ以上視聴単価は上がらないかも知れませんが、代わりにオークションで勝てなくなり、予算が使われなくなってしまいます。ターゲットを広げると、お客様の広告が高い競争力を発揮できるオークションが自動的に選ばれるので、広告視聴単価が全体的に下がります。また、ターゲットを広げることによって、低い広告視聴単価でも優良な視聴者が見つかる可能性も広がります。TrueView では、広告の視聴を選択した関心の高いユーザーにのみ支払いが発生するので、それ自体がフィルタの役割を果たします。
- 広告の質を上げる: 広告の質が高いと視聴率が上がり、視聴率が上がると広告視聴単価が下がりやすくなります。オークションでは、ユーザーが最後まで視聴したいと思う関連性の高い広告ほど優遇されます。詳しくは、YouTube ヘルプセンターの効果的な動画広告を作成するためのヒントをご覧ください。
視聴率で広告の健全性を評価する
視聴率の目標を達成するためのヒント
ターゲティングはキャンペーンの視聴率を改善する確実な手段とは言い切れませんが、対象ユーザーがある程度決まってくるという点から、掲載結果に影響を及ぼすものと考えることができます。
- 広告を改善する
- 広告は短いほど視聴率は高くなります。同じメッセージを 30 秒ではなく 20 秒で伝えることができる場合は、短く編集することを検討してください。
- キャンペーンに複数の広告を作成している場合は、それぞれの広告を、オーディエンスにより適切にアピールするものとなるよう改善できる余地があります。広告の文章や動画のわずかな違いでも、キャンペーン期間全体で見ると、視聴率や費用の大幅な改善につながることがあります。
- 導入部を少し変えたり、行動を促すフレーズを追加または削除したりすることで、ユーザーの反応が変わり、視聴率が高まることもあります。
- ターゲティングを改善する: ターゲティングは次のように視聴率に影響する場合があります。
- ターゲティングに問題がある: オーディエンスのターゲット設定に問題がある場合、動画広告のスキップが増える可能性があります。どのようなユーザーが広告に反応するかを考えて、ターゲティングの方法を調整することをおすすめします。
- オーディエンスに問題がある: 広告の表示場所を制限している場合に、広告を見てもらいたい一部のユーザーに広告が「表示されない」状態になっている可能性もあります。特定のユーザー層グループ以外からの視聴は「無駄」だと感じるかもしれませんが、TrueView 動画で料金が発生するのは、ユーザーが動画の視聴を選択した場合のみです。ターゲットを広げることで、広告に関心を示すユーザーを発掘できるだけでなく、このようにすると、多くの場合、平均 CPV が低くなるという効果もあります。
クリック率でエンゲージメントを評価する
動画広告を通じて、ご自身のウェブサイト、YouTube チャンネル、YouTube 動画再生ページに多くのユーザーを引きつけることを目標としているのであれば、CTR 指標を確認し最適化することをおすすめします。CTR の推移を調べると、広告からウェブサイトへの誘導がどの程度うまくいっているかを把握できます。
キャンペーンの掲載結果を最適化する
上記の指標に基づいてキャンペーンの全体的な健全性を把握したら、以下のおすすめの方法に沿ってキャンペーンの掲載結果を最適化できます。YouTube とパートナーの広告申込情報の掲載結果が思わしくない場合は、以下の変更を行うことで、予算の使い残しやターゲティングの範囲が狭いなどの問題が改善されることがあります。
ターゲティングを見直して、より関連性の高いユーザーに広告を表示する
ターゲティングを拡大して、より多くのユーザーに広告を表示する
費用が発生しない場合は、入札単価またはフリークエンシー キャップを調整する
YouTube とパートナーの広告申込情報が有効で十分な予算があり、有効な広告と適切なターゲティングが設定されているにもかかわらず、その広告申込情報で費用が発生しない場合、一般的な原因として次の 2 つが考えられます。
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入札単価が低い: 入札単価が低すぎると、広告オークションで落札できません。広告申込情報のリーチ予測を使用して、入札単価を引き上げると広告申込情報の掲載結果がどう改善するかを確認することをおすすめします。
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フリークエンシーの制限: フリークエンシー キャップの設定によって、ユーザーに広告を表示できないことがあります。広告申込情報のターゲティング範囲が狭い場合は、特にその可能性が高くなります。
動画リマーケティングを使用する
動画リマーケティングは、YouTube チャンネルで発生したユーザー行動を基にリストを作成し、そのリストに含まれるユーザーに広告をリターゲティングできるツールです。YouTube チャンネルをディスプレイ&ビデオ 360 の広告主にリンクすると、動画に対するユーザーのさまざまな行動(動画を視聴する、チャンネルを登録する、高く評価するなど)に基づいてリストを作成できます。詳しくは、YouTube オーディエンスをご覧ください。
Google 動画パートナーをターゲットに設定する
Google 動画パートナーについて
Google 動画パートナーとは、YouTube 以外で YouTube 広告配信に対応している、Google ディスプレイ ネットワークに属する質の高いサイト運営者やパブリッシャーのウェブサイトやモバイルアプリを指します。こうしたサイト運営者やパブリッシャーは Google の厳しい審査を受け、Google の広告枠の品質基準を満たしています。動画パートナーのコンテンツ カテゴリは、エンターテイメント、スポーツ、ニュース、テクノロジー、自動車、家庭、園芸など多岐にわたります。
ディスプレイ&ビデオ 360 で YouTube とパートナーの広告申込情報を作成すると、広告枠ターゲティングにはデフォルトで動画パートナーが含まれます。YouTube とパートナーの広告申込情報で動画パートナーの追加または除外を指定するには、広告申込情報のターゲティング設定ページで、広告枠ソースのターゲティングを編集します。
動画パートナーをターゲットに設定するメリット
ブランドに適したコンテンツに動画を表示
動画パートナーは、YouTube と同様の管理機能、コンテンツ設定、ターゲティングを提供しています。そのため、動画パートナーを利用すると、広告の配信先やその周囲にあるコンテンツの種類を適切に管理でき、ブランドに沿ったキャンペーンを展開できます。
掲載結果を比較するには、レポートで YouTube と Google ディスプレイ ネットワークの内訳を表示します。
YouTube 以外で視聴者を獲得
- リーチ: 動画パートナーを利用すると、YouTube 以外でも動画広告を表示できるので、配信範囲が広がります。
- YouTube の再生回数: TrueView インストリーム広告が動画パートナーのサイトやアプリで再生されると、YouTube 動画の再生回数が増えます。
- 影響: 動画パートナーのサイトやアプリに広告を掲載すると、商品の認知度やブランドへの関心を高めることができます。