この記事は、Chrome 管理者と Chrome アプリの開発経験があるデベロッパーを対象としています。
Chrome 管理者は、ChromeOS デバイスを、デジタル署名やインタラクティブ ディスプレイなどの用途に特化したデバイスに変えることができます。Chrome ウェブストアから既製のキオスクアプリをデプロイすることも、独自のキオスクアプリを構築することもできます。
Chrome のバージョン 57 以降、一部の ChromeOS デバイスは Android アプリに対応しています。管理対象の Chrome デバイスに Android アプリをインストールする方法については、キオスクとして運用する Chrome デバイスで Android アプリを使用するをご覧ください。
考慮事項
- ChromeOS デバイスにキオスクアプリをデプロイする前に、そのデバイスを登録する必要があります。詳しくは、ChromeOS デバイスを登録するをご覧ください。
- Chrome のパッケージ化アプリを使用してキオスクアプリを構築できます。ただし、ホスト型アプリは使用できません。
- 全画面表示で実行するように設定されている Chrome アプリを使用してください。
- Chrome for Work アプリ開発の成功事例を参考にしてください。
ステップ 1: Chrome キオスクアプリを構築する
デベロッパーが Chrome デバイスにデプロイするキオスクアプリを作成するには、既存のウェブアプリと Chrome アプリ開発ツールを使用してキオスクアプリとしてパッケージ化する方法と、新しいウェブアプリを作成する方法の 2 つがあります。
方法 1: 既存のウェブアプリを使用する
- アプリを作成するパソコンで、アプリのファイル用のフォルダを作成します。
- Chrome アプリ開発ツールを開きます。
- アプリ名と最初のバージョンを入力します。
最初のバージョン番号には 0.0.0.1 などの小さい数を指定して、新しいバージョンでは番号を増やせるようにします。 - アプリの現在のホームページの URL を入力します。
この URL が新しいキオスクアプリのランディング ページになります。 - アプリで使用するナビゲーション コントロール(戻る、次へ、再読み込み、セッションの再開など)を選択します。
- 次のタイムアウト値を指定します。
- セッション アイドル時のタイムアウト - アプリがアイドル状態になってから閲覧データが消去されるまでの時間。
- タイムアウト(ホームに戻る) - アプリがアイドル状態になってからホームページに戻るまでの時間。閲覧データは消去されません。
[セッション アイドル時のタイムアウト] と [タイムアウト(ホームに戻る)] のデフォルト値は 0 分です。アプリはタイムアウトしません。
- (省略可)アプリのユーザー向けの利用規約を指定するには、その文章を入力します。
- (省略可)デバイスの画面に合うようにホームページを回転するには、値を選択します。
たとえば、縦向きレイアウトに設定されたデバイスでアプリを実行する場合は、アプリを 90 度回転します。 - [キオスクモード有効] を選択します。
- [Export kiosk app] をクリックします。
- アプリファイルを書き出す場所を選択して [開く] をクリックします。
Chrome アプリ開発ツールを使用してキオスクアプリを作成したら、ファイルを追加してカスタマイズできます。
方法 2: 新しいアプリを作成する
- アプリを作成するパソコンで、アプリのファイル用のフォルダを作成します。
- アプリの HTML ファイルを作成します。
- テキスト エディタを使用して HTML ファイルを作成します。
サンプルの HTML ファイル を参照してください。 - ファイルに application.html という名前を付けて、アプリのフォルダに保存します。
- テキスト エディタを使用して HTML ファイルを作成します。
- マニフェストを作成します。
- テキスト エディタを使用して JavaScript Object Notation(JSON)ファイルを作成します(サンプルの JSON ファイル を参照)。
kiosk_enabled
が true に設定されている("kiosk_enabled": true
)ことを確認してください。- (省略可)標準のアプリとしてアプリが実行されないようにするには、
kiosk_only
を true に設定("kiosk_only": true
)してください。 - (省略可)キオスクアプリの WebView コントロールにウェブページが最初に読み込まれるときの所要時間を短縮するには、WebView タグで
partition="persist:"
と指定します。
詳しくは、partition 属性に関するデベロッパー情報をご覧ください。 - 任意のサードパーティ製の JSON 検証ツールを使用して、JSON コードが正しくフォーマットされていることを確認します。
- ファイルに manifest.json という名前を付けて、アプリのフォルダに保存します。
- アプリの縦と横のサイズを指定します。
- テキスト エディタを使用して、CSS ファイルを作成します(サンプルの CSS ファイル を参照)。
- ファイルに application.css という名前を付けて、アプリのフォルダに保存します。
注: キオスクアプリは自動的に全画面表示されます。
- (省略可)ユーザーがキオスク セッションを終了できるようにするには:
- テキスト エディタを使用して、JavaScript ファイルを作成します(サンプルの JS ファイル を参照)。
- ファイルに application.js という名前を付けて、アプリのフォルダに保存します。
- バックグラウンド スクリプトを作成します。
- テキスト エディタを使用して、JavaScript ファイルを作成します(サンプルの JS ファイル を参照)。
- ファイルに background.js という名前を付けて、アプリのフォルダに保存します。
- アプリのアイコンを作成して、アプリのフォルダに保存します。
- 128×128 ピクセルのアイコンを作成し、128.png という名前を付けて保存します。
- 96×96 ピクセルのアイコンを作成し、96.png という名前を付けて保存します。
ナビゲーション コントロールとリセットボタンのあるテストアプリ用のアプリ ファイルが含まれた、こちらの サンプル zip ファイル を使用することもできます。このアプリのライブ バージョンの Chrome Browser Kiosk App 1.0 が Chrome ウェブストアで公開されています。このファイルはどのテキスト エディタでも編集できます。
ステップ 2: キオスクアプリをテストする
キオスクアプリが ChromeOS デバイスで動作することを確認してください。
- Chrome デバイスで、Google アカウントにログインします。
- テストするデバイスにアプリのフォルダを保存します。
- chrome://extensions/ にアクセスします。
- 右上の [デベロッパー モード] をオンにします。
- [パッケージ化されていない拡張機能を読み込む] をクリックします。
- アプリのフォルダを検索して選択します。
- Chrome ブラウザで新しいタブを開いて [アプリ] 目的のアプリをクリックします。アプリや拡張機能が読み込まれ、正常に動作していることを確認します。
- 必要に応じて manifest.json ファイルに変更を加え、アプリのフォルダをホストしてからもう一度テストします。これを、アプリが正常に動作するまで繰り返します。
ステップ 3: Chrome ウェブストアで公開する
デベロッパーは、アプリや拡張機能をインストールできるユーザーを制限することもできます。Chrome ウェブストアでキオスクアプリを公開するには、次の 2 つの方法があります。
- 一般公開 - すべてのユーザーがアプリを閲覧してインストールできます。
- 限定公開 - アプリのリンクを知っているユーザーのみが閲覧してインストールできます。アプリは Chrome ウェブストアの検索結果には表示されません。アプリのリンクをドメイン外のユーザーと共有できます。
Chrome ウェブストアにキオスクアプリを追加するには:
- ファイルが保存されているフォルダを zip 形式で圧縮します。
- Chrome ウェブストアで公開するの手順に沿って操作してください。
ステップ 4: キオスクアプリをデプロイする
管理者は、Google 管理コンソールでキオスクアプリを追加できます。
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管理コンソールで、メニュー アイコン [デバイス] [Chrome] [アプリと拡張機能] [キオスク] に移動します。
- To apply the setting to all users, leave the top organizational unit selected. Otherwise, select a child organizational unit.
- 追加アイコン にカーソルを合わせて、「Chrome ウェブストアから追加」アイコンをクリックします。
- デプロイするアプリを検索し、[選択]をクリックします。
- プロンプトが表示されたら、組織を代表してアプリの権限を承認します。
- 右側のパネルで、アプリと拡張機能のポリシーを設定します。詳しくは、各設定の詳細をご覧ください。
- [保存] をクリックします。
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