セグメントとは、データ探索ツールで分析できるアナリティクスのデータのサブセットです。たとえば、特定の国や都市のユーザーだけを 1 つのセグメントに設定したり、特定の商品ラインを購入したユーザーや、サイトの特定のページにアクセスしたユーザー、アプリで特定のイベントをトリガーしたユーザーを別のセグメントに指定したりすることができます。
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セグメントの作成、保存、使用
セグメントはデータ探索モジュール内でのみ使用できます。セグメントを作成したデータ探索にローカルに保存して、その 1 つのデータ探索内でのみ使用することもできますが、編集者以上のユーザーロールがあれば、プロパティ単位で保存して、プロパティ内のすべてのユーザーが各自のデータ探索に適用できるようにすることもできます。
ローカル セグメントを作成する
ローカル セグメントはすべてのユーザーロールで作成できますが、使用できるのは作成者のユーザーのみ、使用できる範囲はそのセグメントが作成されたデータ探索内のみに限定されます。データ探索をプロパティと共有しても、そのデータ探索に含まれるセグメントには影響しません。
- In Explore、既存のデータ探索を選択するか、新しいデータ探索を作成します。詳しくは、データ探索ツールをご覧ください。
前のリンクをクリックすると、最後にアクセスしたアナリティクス プロパティが開きます。プロパティ セレクタでプロパティを変更できます。データ探索を作成するには、次の操作を行うには、アナリスト以上の権限が必要です: 。
- [セグメント] の横にあるプラス記号をクリックします。
新しいセグメントを作成するには、以下の 3 つの方法があります。
- すべてのパラメータを自分で定義してカスタム セグメントを作成する。
- おすすめのセグメントに基づいて作成する。おすすめのセグメントとは、よくある用途に合わせて用意されているセグメントで、ニーズに応じて変更を加えて使用できます。
- ビジュアル表示されたデータポイントを右クリックしてコンテキスト メニューを開き、[選択項目からセグメントを作成] を選択する。
プロパティ単位のセグメントを作成する
プロパティ単位のセグメントを作成、編集できるのは、編集者以上の権限を持つユーザーのみです。プロパティ単位のセグメントを作成すると、そのプロパティのすべてのユーザーがそのセグメントを各自のデータ探索で使用できるようになります。
- データ探索レポートで、[セグメント] の横にあるプラス記号をクリックします。
- [新しいセグメントを作成] をクリックします。
- セグメントのスコープ(ユーザー、セッション、イベント)を選択するか、おすすめのセグメントを 1 つ選択します。
- 条件作成ツールを使用してセグメントを作成し、[プロパティに保存] をクリックします。
別の方法として、[管理] > [データの表示] > [セグメント] に移動し、[新しいセグメント] をクリックしてプロパティ単位のセグメントを作成することもできます。
セグメントの期間と条件の期間
セグメントを作成する際は、そのセグメントに含めるデータの期間を変数として指定できます(例: 過去 7 日間、過去 28 日間、カスタム期間)。
セグメントの定義に event_count
指標に基づく条件を組み込む場合、条件達成の所要時間を指定することもできます(例: 5 日間の期間内に event_count
> 5 を達成)。
期待どおりの結果を得るには、条件の期間はセグメント自体の期間と同じかそれ以下の長さにしてください。条件の期間をセグメントの期間よりも長く設定することは可能ですが、セグメントの期間を超えるデータは収集できません。
カスタム セグメントを作成する
- 上部のパネルで、作成するセグメントのタイプを選択します(作成できるセグメントの種類については、後述の詳細をご確認ください)。
- セグメントの名前と説明を入力します。これは、アナリティクス内でセグメントを識別するためです。
- このセグメントの選択条件を指定するには、[新しい条件を追加] をクリックします。ディメンションやイベントを評価する条件を作成できます。例:
- 「年齢」「次のいずれか」「18-24、25-34」
- app_exception
- ユーザーが実行したステップのシーケンスに基づいてセグメントを作成することもできます。条件とシーケンスについては、後述の詳細をご確認ください。
- 右上の [適用] または [プロパティに保存] をクリックします。
おすすめのセグメントに変更を加えて使用する
おすすめのセグメントには、すぐに使用を開始できる既定のテンプレート セグメントがあります。[全般] タブのセグメントは変更せずそのまま使用できます(必要に応じて変更することも可能です)。テンプレートにはすでに条件が含まれているため、それらの条件の値を指定するだけで使用できます。
作成できるセグメントのタイプ
ユーザー セグメント
ユーザー セグメントは、サイトやアプリになんらかの形で接触したユーザーのサブセットで、商品を購入したことがあるユーザーや、ショッピング カートに商品を追加したものの、購入はしていないユーザーなどが該当します。
イベント セグメント
イベント セグメントは、サイトやアプリでトリガーされたイベントのサブセットで、特定の場所で発生したすべての購入イベントや、特定のオペレーティング システムで発生した app_exception イベントなどが該当します。
セッション セグメント
セッション セグメントは、サイトやアプリで発生したセッションのサブセットで、特定の広告キャンペーンから発生したすべてのセッションなどが該当します。
条件の設定
条件を指定すると、セグメントに含めるデータや、セグメントから除外するデータを選択できます。条件を定義するには、評価するデータを選択し、比較演算子を選択した後で、値または値の範囲を指定します。たとえば、北米のユーザー セグメントの場合は、ユーザー セグメントを作成して [国 ID] ディメンションを選択し、「次のいずれか」の演算子を使用してから、「US」、「CA」、「MX」の値を指定します。
条件のタイプ
ディメンション、指標、イベントを評価する条件を作成できます。
ディメンションの条件
ディメンションの条件を使用すると、ユーザー属性、地域、テクノロジーなど、ユーザーに関連するディメンション値の評価に基づいてセグメントを作成できます。
指標の条件
指標の条件を使用すると、予測指標に基づくセグメント(例: アプリ内購入の可能性が 90 パーセンタイル超)を作成できます。
イベント条件
イベントの条件を使用すると、1 つまたは複数のイベントに関する特定の詳細情報に基づいてセグメントを作成できます。イベントが記録される際にイベントとともに送信されるイベント パラメータを含めることができます。たとえば、level_start
イベントの「level number」パラメータや「level name」パラメータを評価することが可能です。Google アナリティクス 4 のイベントについて詳しくは、gtag.js リファレンスをご覧ください。
シーケンスの条件
ユーザー スコープのセグメントは、シーケンス条件の定義をサポートします。これにより、イベントの特定シーケンスを実行したユーザーをセグメントに含めたり、セグメントから除外したりできます。イベントのシーケンスの定義では、次のことを指定できます。
- 次の直接的ステップ: 前のイベントの直後に次のイベントが発生する必要があります。
- 次の間接的ステップ: 2 つのステップの間に他のイベントが発生したり、1 つのステップから次のステップまでに時間があったりすることがあります。
各ステップは、add_to_cart
のようなシンプルなイベントでも、add_to_cart AND item_category = shoes
のような複雑な条件でも定義できます。
セグメントでカスタム イベント パラメータを使用する
セグメントでカスタム イベント パラメータを使用するには、まずそのパラメータの値を保持するカスタム ディメンションを作成する必要があります。これを行うには、[管理] > [データの表示] > [カスタム定義] を使用するか、セグメント ビルダーにカスタム パラメータ名を入力して [登録] をクリックします。
条件のスコープ
条件のスコープでは、条件が適用される範囲を決定します。
ユーザー セグメントとセッション セグメントの場合は、以下を選択できます。
- 同じイベント内: 同一イベント内ですべての条件を満たす必要があります。
- 同じセッション内: 同一セッション内ですべての条件を満たす必要があります。
- 全セッション: ユーザーのライフタイム内ですべての条件を満たす必要があります。詳しくは、セッション数の算出方法をご覧ください。
イベント セグメントでは、すべての条件が同一イベント内で発生する必要があります。
動的な評価
デフォルトでは、ディメンション ベースの条件を持つユーザー セグメントには、現在条件を満たしているユーザーが含まれ、条件を満たさなくなったユーザーは削除されます。
この動作を変更するには、[指定なし] オプションを選択します。このオプションを選択した場合は、レポート期間またはデータ探索期間中に条件を満たしたことのあるユーザーが(現在条件の基準を満たしていなくても)含まれます。
次の例をご覧ください。
あるユーザーが 2 か月前にブラジルを訪れ、現在は別の場所にいるとします。条件を「国 = ブラジル」、期間を過去 3 か月に設定したセグメントを追加すると、以下のように評価されます。
- [指定なし] を選択している場合、この条件は現在でも満たされ、そのユーザーはそのセグメントに含まれます。
- [指定なし] の選択を解除している場合、この条件は現在満たされず、そのユーザーは、セグメントには含まれません。
条件グループ
複数の条件を含むセグメントを作成し、それらを条件グループにまとめることができます。条件グループ内では、各条件は AND 論理演算や OR 論理演算で評価することが可能です。複数の条件グループを使用すると、異なるスコープを使用する条件を 1 つの評価として設定できます。たとえば、「同じイベント内」と「全セッション」の条件を併用することが可能です。
セグメントの定義に新しいグループを追加するには、[条件グループを追加] をクリックします。条件グループは AND 論理演算で評価されます。
条件グループを削除するには、グループ内の各条件の上にカーソルを合わせ、右側にある [X] をクリックします。
ユーザー セグメントの順次条件をセットアップする
ユーザー セグメントの場合、[シーケンスを追加] をクリックすると、特定の順序で発生する条件を定義できます。たとえば、これらのイベントはリストに表示されている順序で発生します。
- ステップ 1: first_open
- ステップ 2: in_app_purchase
必要に応じて、特定の期間内にステップを完了するよう要求できます。
- 右側の [時間の制約] をクリックします。
- 切り替えボタンをクリックし、シーケンス全体が完了するまでの制限時間を定義します。ユーザー トラフィックを捕捉するのに十分な時間(数日など)を指定してください。
必要なだけ [ステップを追加] をクリックして、シーケンスを構成するステップを追加します。
除外条件
デフォルトでは、定義される条件は「包含」条件です。すなわち、データ探索に含めるユーザーやイベントが定義されます。ユーザーまたはイベントを除外する条件を作成するには、[条件グループを追加] をクリックします。
ある期間中に条件を満たしている該当ユーザーをセグメントから除外する場合は、[次の条件に当てはまるユーザーを一時的に除外する] を選択します。
その条件を一度でも満たしたことのあるユーザーをセグメントから除外する場合は、[次の条件に当てはまるユーザーを完全に除外する] を選択します。
セグメントでは、最初にすべての包含条件が評価された後で、定義した除外条件が適用されます。
複数の条件に基づいてグループを除外する場合は、セグメントに複数の除外条件グループを含めることができます。その際は、OR ステートメントを使用してください。
セグメント ビルダーに関する制限事項
- データ探索ごとに作成できるセグメントは最大 10 個までです。
- 個々のデータ探索手法に一度に適用できるセグメントは最大 4 個までです。
- 保存できるセグメントの数は、標準プロパティごとに最大 50 個、360 プロパティごとに最大 200 個です。