[UA] 指標の比較: Google アナリティクス とユニバーサル アナリティクス

Google アナリティクス とユニバーサル アナリティクスの指標を比較した場合

Google アナリティクス の設定時に、Google アナリティクス プロパティのレポート結果をユニバーサル アナリティクス プロパティのレポート結果と比較することをおすすめします。この記事では、ユニバーサル アナリティクスと Google アナリティクス 間で指標を比較できる範囲とできない範囲について説明します。

この記事の内容:

ユーザー

ユニバーサル アナリティクスには、「合計ユーザー数」と「新規ユーザー」の 2 つのユーザー指標があります。Google アナリティクス には、「合計ユーザー数」、「アクティブ ユーザー」、「新規ユーザー」の 3 つのユーザー指標があります。

指標

UA

Google Analytics

合計ユーザー数

UA の主要なユーザー指標: ユーザーの合計数

イベントが記録されたユニーク ユーザーの合計数

新規ユーザー数

初めてサイトを利用したユーザーの数

初めてサイトを利用した、またはアプリを起動したユーザーの数

この指標は、first_open イベントまたは first_visit イベントがログに記録された新しいユニーク ユーザー ID の数によって測定されます。

アクティブ ユーザー

なし

Google Analytics のプライマリ ユーザーに関する指標: ウェブサイトまたはアプリケーションにアクセスした個別のユーザーの数。エンゲージメント セッションが発生するか、アナリティクスで以下の情報が収集されると、アクティブ ユーザーとして認識されます。

留意点

ユニバーサル アナリティクスでは、ほとんどのレポートで「合計ユーザー数」(「ユーザー」と表示されます)に焦点が当てられ、Google Analytics では「アクティブ ユーザー」(「ユーザー」とも表示されます)に焦点が当てられます。このように、どちらの場合でも「ユーザー」という用語が表示されますが、UA では「合計ユーザー数」、Google Analytics では、「アクティブ ユーザー」が使用されているため、UA と Google Analytics ではこの指標の計算が異なります。

ウェブサイトへの再アクセスの頻度によっては、UA の「合計ユーザー数」指標と Google Analytics の「アクティブ ユーザー」指標はほぼ同じ数値になることがあります。

Google Analytics のデータ探索ツールを使って合計ユーザーの数を確認することで、UA の「合計ユーザー数」と Google Analytics の「合計ユーザー数」を比較できます。これらの数値は、定義の違いにより、Google Analytics レポートの「ユーザー」指標よりも類似したものになる場合があります。

2 種類のプロパティでは、ユーザー識別スペースなど、異なる設定を使用できます。たとえば、Google アナリティクス のプロパティでは User-ID を使用しているのに対し、ユニバーサル アナリティクスでは「クライアント ID」を使用している可能性があります。

UA のレポートでは、フィルタに基づいてデータが除外されている可能性があります。Google Analytics プロパティでは現在、これらのフィルタはサポートされていません。

Google アナリティクス とユニバーサル アナリティクスで、ユーザー関連データに明らかな差異が生じるのは珍しいことではありません。ページビューの差異は最大 10%、ユーザーとセッションに関連する差異は最大 20% 生じると予想されますが、懸念する必要はありません。両サービスで同様に公正で同等の環境が設定されていたとしても、差異が生じます。これは、両サービスで使用される指標の定義が若干異なっており、こうした指標はいくつかの要因によってビジネスごとに異なるためです。

ページビュー

ページビューは、各ページで配信された Google タグで生成されるため、一般に、UA と Google Analytics 間の「ページビュー数」はかなり近い数値(数パーセント以内の差)になります。ただし、この差異は、ユニバーサル アナリティクスまたは Google アナリティクス で設定しているフィルタによって異なる場合があります。

指標

UA

Google Analytics

ページビュー

表示されたページの合計数。同じページが繰り返し表示された場合も集計されます。

別名「ビュー」: 表示されたアプリ画面またはウェブページの総数(レポート管理画面に表示される [ビュー] 指標は、ページビューとスクリーンビューの組み合わせです)。同じスクリーンやページが繰り返し表示された場合も集計されます。

ユニーク ページビュー

閲覧されたページの総数ですが、重複はカウントされません

なし

留意点

ユニバーサル アナリティクスでは、スクリーンビューはモバイル固有のプロパティごとに測定されますが、Google Analytics ではウェブとアプリのデータが同じプロパティ内で組み合わせられます。Google Analytics プロパティで、ウェブとアプリの両方のデータを測定する場合は、両者のページビュー指標を比較する際に、追加のアプリのトラフィックを考慮に入れる必要があります。

ユニバーサル アナリティクスで提供されている追加のフィルタ オプションを使用すると、比較するビューに含まれるデータに影響を与える場合があります。たとえば、フィルタを使って特定の地域を除外した場合、UA と Google Analytics のページビュー数の差異が大きくなることがあります。

現在のところ、Google アナリティクス プロパティではフィルタはサポートされていません。一方、ユニバーサル アナリティクスのレポートのデータは、ビューフィルタによるデータの除外の対象となる場合があります。たとえば、UA と Google Analytics のどちらでも、内部 IP トラフィックと不要な参照は除外できますが、UA では追加のフィルタが適用される場合があります。比較する場合は、両方のプロパティで同じフィルタが設定されていることをご確認ください。

一部のユニバーサル アナリティクス プロパティでは通常、シングルページ アプリケーション(SPA)に手動ページビューを設定します。これは、自動ページビューでは SPA のページビューが測定できなかったことによります。Google アナリティクス では、カスタムタグを実装する必要はありません。代わりに拡張計測機能を有効にすることで、ページビューを自動的に測定できます。

購入

ウェブでの購入の件数はほぼ一致している必要があります。すべてのイベントが完璧に収集されることは想定されておらず、購入イベントもその例外ではありませんが、これらのイベントはアトミックかつ重要であるため、イベント数は UA と Google Analytics 間でほぼ一致していなければなりません。

類似した指標が比較されるように、UA と Google Analytics の両方で一意の transaction_id 値が収集されていることを確認する必要があります。

指標

UA

Google Analytics

購入

  • purchase イベントは拡張 e コマースモデル内で発生します
  • データは、Google アナリティクスで提供されている JavaScript 経由で products 配列から取得され、送信対象として選択した場合には purchase イベント内に収集されます
  • purchase イベントが推奨され、UA と同様の方法でデータが収集されますが、違いがあります
  • 配列コレクションのための追加の JavaScript は提供されず、独自に purchase イベントを収集する場合には items 配列を提供する必要があります(ただし、データレイヤー オブジェクトの入力に関しても同じことが推奨されます)

留意点

transaction_id パラメータが適切かつ一貫して適用されていない場合、データの比較時に明らかな差異が生じる可能性があります。データ品質を確保し、適切に比較できるように、このデータがドキュメントに沿って一貫して収集されていることをご確認ください。

e コマースデータが適切に記録されるように、Google Analytics(および UA)の e コマースの実装では必要なパラメータをすべて使用してください。

UA のレポートでは、ビューフィルタに基づいてデータが除外されている可能性があります。

最近のレポートを比較する場合、Google Analytics のデータが処理中のため、データに差異が生じることがあります。たとえば Google Analytics では、貢献度の割り当てられたキーイベントは、キーイベントが記録されてから最長で 7 日間は更新される可能性があります。

セッション数

指標

UA

Google Analytics

セッション

  • ユーザーがお客様のウェブサイトやアプリに積極的に関与している期間
  • ユーザーが操作しない時間が 30 分(セッションのタイムアウト設定に基づく)以上経過したり、タイムスタンプが午前 0 時(ビューが設定されているタイムゾーンに基づく)にカットオフされたり、新しいキャンペーン パラメータが検出されたりするとセッションが終了するなど、終了の原因となるパラメータが定義されています
  • セッションのタイムアウト後にユーザーが戻ってきた場合は、新しいセッションが開始されます。
  • 深夜 0 時になった時点でユーザーがウェブサイトにアクセスしている場合は、新しいセッションが開始されます。
  • ウェブサイトへのアクセス中にユーザーが新しいキャンペーン パラメータを取得すると、新しいセッションが開始されます。

別名「セッションの開始」

  • 各イベントの発生元であるセッションを判別するために、session_start イベントはセッション ID を生成し、以降のセッションにそのセッション ID を関連付けます。
  • 操作が 30 分以上行われなかった場合、セッションは終了します(セッション タイムアウトの設定によって異なります)。
  • セッションは、深夜 0 時になったときや新しいキャンペーン パラメータが検出されたときも再開されません。
  • セッションのタイムアウト後にユーザーが戻ってきた場合は、新しいセッションが開始されます。

留意点

UA と Google Analytics 間でのセッション数の差異は、次のようないくつかの要因によってビジネスごとに異なります。

  • 地域: ユーザーのタイムゾーンと、セッションを再開するためにユーザーが午前 0 時のしきい値をまたぐ可能性が考慮に入れられます。これは特に、グローバル規模の顧客ベースを持つ場合に当てはまります。
  • 所有ウェブサイトまたはアプリで UTM を使用する - ユニバーサル アナリティクスでセッションがリセットされるため、独自のウェブサイトで UTM タグ付けを使用することはおすすめしません。ご自身のウェブサイトで UTM を使用する場合は、Google Analytics よりも UA のセッション数がはるかに多くなる場合があります。
  • フィルタ - UA レポートに、データを除外するビューフィルタが適用される場合があります。Google アナリティクス 360 の Google Analytics レポートには、サブプロパティに表示される参照元プロパティのデータのフィルタが適用される場合があります。ただし、サブプロパティから session_start イベントを除外すると、セッション ID が生成されます。
  • 推定 - Google アナリティクス プロパティでは、ユニーク セッション ID の数を推定することにより、ウェブサイトまたはアプリで発生したセッション数の統計的な推定を使用しますが、ユニバーサル アナリティクス プロパティではセッション数を推定できません。Google アナリティクス プロパティで使用される推定値は、高精度かつ低いエラー率で効率的にカウントされます。詳しくは、アナリティクスのセッションについてをご覧ください。

セッション / トラフィックに基づく集客の指標

指標

UA

Google Analytics

セッション / トラフィックに基づく集客の指標

チャネル レポート、参照元 / メディア レポートなど、さまざまな種類のレポートの [集客] セクションに表示されます

「チャネル」または「参照元 / メディア」は、「ユーザー」や「セッション」などの指標を基準に分析されているディメンションです

セッションのデフォルトのアトリビューション ルックバック ウィンドウは、[キャンペーンのタイムアウト] の設定によって決まります。デフォルトでは 6 か月です。

トラフィック獲得の指標は、トラフィック獲得レポートで確認できます。

「チャネル」または「参照元 / メディア」のディメンションは、「ユーザー」や「セッション」などの指標に基づいて測定されます。

なお、UA と Google Analytics 間における集客の指標に関する主な違いは、「ユーザー」または「セッション」の指標における違いと連動します。

セッションのアトリビューションの計測期間は、[他のすべてのコンバージョン イベント] の設定によって決まります。有効期限はデフォルトで 90 日間です。詳しくは、アトリビューション設定の選択または更新をご覧ください。

留意点

集客の指標で主な比較対象となる指標は、「セッション」と「ユーザー」であるため、この記事内の「セッション」と「ユーザー」のセクションをご覧ください。

コンバージョンとキーイベント

Google Analytics キーイベントの基準がリンク先 URL、または同等の Google Analytics コンバージョン イベントを設定した UA イベント(カテゴリ / アクション / ラベルなど)である場合、コンバージョンとキーイベントの数はかなり近い数値になることがあります。ただし、UA と Google Analytics には重要な違いがあり、数を比較するのが困難になる場合があります。

指標

UA

Google Analytics

キーイベント

目標」は、コンバージョンとみなす特定のユーザー アクションを指定するために定義します。たとえば、「フォーム送信」の目標を定義すると、ユーザーがフォームを送信するたびにコンバージョンが登録されます。

UA では、各目標で 1 回のセッションにつき 1 件のみコンバージョンが集計されます。そのため、ユーザーが同じセッションでフォームを 2 回送信した場合、「フォーム送信」の目標では 1 件のコンバージョンのみ集計されます。

キーイベント」は、キーイベントとして集計するアクションごとに指定します。たとえば、「フォーム送信」イベントをキーイベントとして指定した場合、ユーザーがフォームを送信するたびにキーイベントが記録されます。

Google Analytics では通常、同じセッションで同じキーイベントが複数回記録された場合でも、キーイベントのすべてのインスタンスが集計されます。そのため、ユーザーが同じセッションでフォームを 2 回送信した場合、2 件のキーイベントが集計されます。

UA プロパティと、対応する Google Analytics プロパティ間のキーイベント数の差異を軽減するには、Google Analytics のキーイベントをカウントする方法の設定を [セッションごとに 1 回] に変更します。

留意点

ユニバーサル アナリティクスでは、到達ページ、滞在時間、ページ / セッション、スマートゴール、イベントという 5 つの目標タイプがサポートされている一方、Google Analytics ではキーイベントがサポートされています。UA の目標タイプによっては、Google Analytics のキーイベントを使って正確に複製できない場合があります。たとえば、Google Analytics キーイベントを使ってスマートゴールや滞在時間の目標を複製することはできません。

UA では、同じ目標に対して、セッションごとに 1 つのキーイベントのみがカウントされます。Google Analytics では通常、同じキーイベントについて、セッションごとに複数のキーイベントがカウントされます。UA プロパティと、対応する Google Analytics プロパティ間のキーイベント数の差異を軽減するには、Google Analytics のキーイベントをカウントする方法の設定を [セッションごとに 1 回] に変更します。

UA のレポートでは、ビューフィルタに基づいてデータが除外されている可能性があります。

最近のレポートを比較する場合、Google Analytics のデータが処理中のため、データに差異が生じることがあります。たとえば Google Analytics では、貢献度の割り当てられたキーイベントは、キーイベントが記録されてから最長で 7 日間は更新される可能性があります。

キーイベント数に差異が生じるその他の理由

差異が生じる一般的な原因

次の表は、類似の UA コンバージョンと GA4 キーイベントとの間で差異が生じる一般的な理由をまとめたものです。差異に気付いたら、これらの一般的な原因を確認して調整することが、差異を縮めるための最適な出発点です。ほとんどの場合、プロダクト、構成、設定の違いを調整することで、コンバージョン数の大きな差異を解消できます。

Google アナリティクスの場合

ここに示すのは、Google アナリティクスで選ぶプロダクト、構成、設定に起因して、UA と GA4 に差異をもたらす大きな要因です。

説明 ソリューション / 提案

カウント方法: UA ではセッションごとに 1 つの目標がカウントされますが、GA4 ではイベントごとに 1 回、またはセッションごとに 1 回を選択できます。

たとえば、あるユーザーが 1 回のセッションで 1 つの目標を 5 回達成した場合、UA ではコンバージョンが 1 回と表示されますが、GA4 では選択したカウント方法に応じてキーイベントが 1 回または 5 回と表示されます。

注: ほとんどのキーイベントのデフォルトのカウント方法は、イベントごとに 1 回です。ただし、GA4 プロパティで自動作成されたキーイベントと、設定アシスタントの目標移行ツールで作成されたキーイベントは除きます。

デフォルトの設定では、GA4 のキーイベント数のほうが多くなる可能性があります。

キーイベントのカウント設定を更新します。GA4 のカウント方法を UA のカウント方法に合わせるには、GA4 のキーイベントのカウント方法を [セッションごとに 1 回] に設定します。

注:

  • GA4 の管理画面では、この設定が推奨されない設定と認識されます。なぜなら、キーイベント数が実際よりも少なくカウントされる可能性があるからです。たとえば、見込み顧客の発掘を目指すビジネスであれば、ユーザーごとに 1 回だけでなく、リードフォームの送信があるたびにコンバージョンをカウントしたいと考えます。
  • Google タグ マネージャーでは、タグを配信する方法とタイミングをコントロールできます。詳しくは、タグ呼び出しオプションをご覧ください。

UA の e コマース トランザクションについては、すでにイベントごとに 1 回としてコンバージョンがカウントされているため、この調整提案は当てはまりません。

サイトのカバレッジ: ウェブサイト内で UA タグと GA4 タグの実装されているページが異なる場合は、測定に違いが生じる可能性があります。特に、Google 広告で掲載する広告のランディング ページにタグが正しく実装されていないと、キーイベントを正確に測定し、その広告のインタラクションに貢献度を割り当てるために必要な情報が入手できない可能性があります。

GA4 タグの実装ページ数が UA タグの実装ページ数よりも多いか少ないかによって、GA4 に表示されるユーザー数、セッション数、ページビュー、その後のキーイベント数が UA に表示される数よりも多くなったり少なくなったりします。

標準の実装手法(例: Google タグや Google タグ マネージャー)を使って、サイト全域に確実にタグを実装することをおすすめします。また、クロスドメイン測定など、過去に指定した設定についても検討してください。

タグの対象範囲の概要で、ウェブサイトに Google タグが実装されているかどうかを確認します。タグの対象範囲の概要に関する詳細

差異を最小限に抑えるには、UA と GA4 で同じ方法を使ってタグを実装します。

実装エラー: GA4 のデータ収集をセットアップする際に、タグが正しく実装されていない可能性があります。この場合、GA4 プロパティにデータがまったく表示されない可能性があります。しかし、一部のデータが表示されることもあり、その場合には UA のデータとは差異が生じます。

実装に問題があると、多くの場合は UA よりも GA4 のキーイベント数が少なくなります。

標準以外の実装手法ではなく、デベロッパー ガイドに記載されている標準の実装手法を使うことをおすすめします。タグ管理システムを使うと、実装に一貫性を持たせやすくなります。

多くの場合は Google タグを使えば事足ります。なぜなら、Google 広告と Google アナリティクスの両方で同じタグが使えるからです(デベロッパー ガイド)。

フィルタ: UA フィルタは GA4 フィルタと動作が大きく異なります。UA フィルタは多くの場合、設定されると UA プロパティ内のデータを大幅に変えます(例: 「フランスのデータだけを表示」)。GA4 では、設定可能なフィルタセットが大きく異なります。

UA フィルタによってレポートされるトラフィックの量が減ると、結果的に GA4 に表示されるトラフィックの方が量が多くなる可能性があります。

データフィルタ: 内部トラフィックとデベロッパー トラフィックを対象とする一致フィルタと除外フィルタを作成します。

イベントの変更とカスタム イベント: イベントの名前とパラメータを変更します。

不要な参照を識別: 望ましい参照だけを含めます。

サブプロパティの作成(360 限定): 360 プロパティのデータのサブセットとして、完全に機能するプロパティを作成します。

参照の除外: UA で指定された除外設定は、Google 広告が貢献したキーイベントのアトリビューションに影響する可能性があります。これらの除外が GA4 で適切に設定されていない場合は、アトリビューションで Google 広告への貢献度の割り当てが変わってくる可能性があります(例: UA では多くの場合 PayPal などの決済機関が除外されています)。

UA で除外された参照 URL が GA4 で除外されていない場合、GA4 ではキーイベントのアトリビューションに誤りが生じ、Google 有料チャネルに貢献度が割り当てられるキーイベントが少なくなる可能性があります。参照の除外は、キーイベントに対する貢献度の量に影響します。

誤ったアトリビューションを最小限に抑えるため、UA と GA4 の参照の除外設定を合わせます。なお、参照を除外しても Google アナリティクス プロパティで記録されるキーイベントの総数は変わりません。この除外設定が影響するのは、キーイベントのアトリビューションの算出方法に限られます。

詳しくは、UA の参照を除外すると GA4 の除外する参照を設定するをご覧ください。

Google 広告の場合

ここに示すのは、Google 広告で選ぶプロダクト、構成、設定に起因して、UA と GA4 の類似のキーイベント数に差異をもたらす大きな要因です。

説明 ソリューション / 提案

キーイベントのルックバック ウィンドウ: Google 広告のキーイベントのルックバック ウィンドウ設定では、Google 広告でタッチポイントが発生してから、そのタッチポイントに貢献度を割り当ててよい期間を定義します。多くの場合、この期間は適切な値(90 日など)に設定されてます。

ここで設定された値が異なると、UA ではタッチポイントにキーイベント貢献度が割り当てられるのに GA4 では割り当てられない、またはその逆の現象が起こります。

UA と GA4 の両方のキーイベント アクションに対して Google 広告で設定するキーイベント ルックバック ウィンドウを合わせ、GA4 プロパティで使われている設定に揃えます。

アトリビューション モデルの設定(Google 広告): アトリビューション モデルは、コンバージョン経路のタッチポイントに貢献度を割り当てる方法を左右します。UA と GA4 に対して Google 広告で異なるアトリビューション モデルを設定すると、Google 広告アカウントまたはクライアント センター(MCC)アカウントにおいてキャンペーンに割り当てられる貢献度が両者で異なってしまう可能性があります。

注: Google 広告のアトリビューション設定を変更しても、Google 広告に割り当てられるキーイベントの総数は変わりません。

Google 広告のキーイベント設定で、両者のアトリビューション モデルを揃えます。
GA4 のデフォルトのアトリビューション設定: Google 広告の GA4 コンバージョン数がユニバーサル アナリティクスのコンバージョン数よりも少ない場合、「貢献度が割り当てられるチャネル」が、2023 年 6 月より前に作成されたすべてのプロパティで GA4 のデフォルトのアトリビューション設定である「Google 有料チャネルとオーガニック」に設定されていたことが理由の 1 つとして考えられます。2023 年 6 月以降に作成された GA4 プロパティでは、デフォルトで「Google の有料チャネル」に設定されます。Google アナリティクスでこの設定を「Google 有料のみ」に変更すると、Google 広告の UA コンバージョンに対して GA4 コンバージョンのボリュームを増やすのに役立ちます。 この変更は、[管理] > [データの表示] > [アトリビューション設定] > [貢献度が割り当てられるチャネル] のアトリビューション設定で行えます。

Google 広告のレポート方法: Google 広告では、キーイベントに貢献した広告を示すために、広告のインタラクションの日時レポートに基づいてキーイベントがレポートされます。Google アナリティクスでは、キーイベントはキーイベントの日時レポートを使って別の方法でレポートされます

たとえば、5 月 10 日に発生したキーイベントが 5 月 5 日の広告クリックに帰因するとします。このキーイベントは通常、Google アナリティクスでは 5 月 10 日に、Google 広告では 5 月 5 日にレポートされます。

こうしたレポート方法の影響は、Google 広告にインポートされた UA イベントと GA4 イベントの両方に及びますが、両者のキーイベント アクションの設定(アトリビューション モデルやキーイベント ルックバック ウィンドウの設定など)の違いによって、影響が増幅される可能性があります。

Google 広告にインポートされたキーイベント アクションの設定を揃えれば、レポート方法の影響を最小限に抑えられます。

なお、キーイベントは指定されたキーイベント ルックバック ウィンドウが終わるまで(Google 広告では最大 90 日間)アトリビューションが実施されるため、GA4 と UA のデータを完全に相互比較するには最大で 90 日かかる場合があります。

両者のキーイベント ペアを比較できるかどうか、またはもう少し待つ必要があるかどうかを見極めるには、UA キーイベントに関する Google 広告の経路の指標レポートを使って、大部分のユーザーが経路のキーイベントに至るまでの所要時間を確認します。

:キーイベントの 95% 以上は、発生から 14 日以内にアトリビューションされています。つまり、UA と GA4 を比較する際は、14 日以上前の Google 広告データを使う必要があります。

差異が生じるその他の理由

差異を生む上記の要因を調整しても、UA コンバージョン数と GA4 のキーイベント数に大きな差異がある場合は、下記の要因一覧をご確認ください。

類似の UA コンバージョン数と GA4 のキーイベント数には差異が生じることは想定内ですが、このリストを利用すれば、プロダクト、構成、設定による違いを可能な限り調整して差異を軽減することができます。

Google アナリティクスの場合

ここに示すのは、Google アナリティクスで選ぶプロダクト、構成、設定に起因して、UA と GA4 の類似のキーイベント数に差異をもたらすその他の要因です。

説明 ソリューション / 提案

e コマース測定: Google アナリティクスは、さまざまな e コマース スキーマに対応しています。GA4 スキーマと UA スキーマを同時に実装することも、1 つのスキーマを両方のプロパティに使うこともできます。2 つのスキーマを使用すると、データに差異が生じる可能性があります。詳しくは、デベロッパー ガイドをご覧ください。

e コマース スキーマの違いによって、GA4 のキーイベント数が UA のコンバージョン数を上回ったり下回ったりする場合があります。

GA4 の e コマースデータを収集する際は、GA4 の e コマース スキーマ(デベロッパー ガイド)を使用することをおすすめします。

e コマース測定を使用している場合は、接続済みのサイトタグを使わないことをおすすめします。

また、UA と GA4 のデータを比較する際は、両者で同じ e コマース スキーマを使うことをおすすめします。

タグの配信条件: ハードコードされたタグの配信条件は、タグを配信する方法やタイミングに影響する可能性があります。

GA4 のデータ収集では新しいタグが実装されることが多いため、その新しいタグを配信するには、以前の配信条件を GA4 に導入する必要がある可能性があります。データ収集の差異を最小限に抑えるため、同じ条件でタグを配信することをおすすめします。

UA ではデータ収集に制限があり GA4 ではない場合は、GA4 でのユーザー数、セッション数、ページビュー数、キーイベント数が UA よりも多くなる可能性があります。

GA4 プロパティのデータを収集するには、gtag.js か gtm.js を使う(GA4 タグを使用)ことをおすすめします。

他の種類のタグ(例: 接続済みのサイトタグ)を使用している場合は、タグの配信条件が直接的に影響を受けることはありません。しかし、UA と GA4 でタグ配信に整合性がない場合は、第一にタグの再設定をおすすめします。

タグを実装したら、タグの配信条件を調整します。配信条件の例として、時間の測定に関するこちらのデベロッパー ガイドをご覧ください。

内部トラフィックを除外: 設定を使って、内部ユーザー(広告主様の従業員など)のトラフィックやテスト トラフィックをフィルタしている可能性があります。

UA と GA4 で設定が異なる場合、除外フィルタのないプロパティでは、ユーザー数、セッション数、ページビュー数、その後のキーイベント数が多くなると見込まれます。

UA と GA4 の設定を調整し、差異を最小限に抑えることをおすすめします。詳しくは、こちらの UA の記事GA4 の記事をご覧ください。

ブラウザの履歴イベントに基づくページの変更: GA4 の拡張計測機能では、ブラウザの履歴イベントに基づいてページの変更がデフォルトで測定されますが、UA では測定されません。これにより GA4 では UA よりもページビュー数が増えるため、差異が生じる場合があります。

たとえば、サイトの構成や使用パターンによって、ブラウザ履歴の変更経由で多くのページが読み込まれる場合は、拡張計測機能を有効にすると、これらのイベントが測定されるようになります。その結果、こうしたイベントが測定されない UA とは差異が生じます。

UA と GA4 のページビュー数をできるだけ近づけたい場合は、GA4 の拡張計測機能の設定を無効にします。拡張計測機能で収集されるイベントの詳細
その他のイベントソースオーディエンス トリガーMeasurement Protocolイベントの編集など): これらのイベントを生成してキーイベントとして設定すると、UA と GA4 でプロパティ単位のデータを比較した場合に GA4 のキーイベントのボリュームが膨らむ可能性があります。

Google アナリティクスの類似の UA コンバージョンと GA4 キーイベントに、整合性のある設定を指定します。

これらのソースから新たに作成されたイベントに個別のイベント名を設定すると、UA と GA4 で測定の整合性をさらに高めることができます。まったく同じ方法で設定できない場合は、両者を比較しないでください。

スパムフィルタと bot フィルタ:

  • スパム: UA ではユーザーがビューフィルタを使用してスパムフィルタを手動で設定する必要がありますが、GA4 では異なります。
  • bot: UA では、ビューの設定で bot フィルタを無効にできます(デフォルトで有効になっています)。GA4 では、bot は自動的に除外されます。

UA でフィルタを使うとトラフィックが減少します。GA4 でフィルタを適用していなければ、GA4 のほうがトラフィックが増え、スパムや bot によるトラフィックがキーイベントへの経路上でキーイベントに至った場合にはキーイベント数も増えます。

UA で [bot のフィルタリング] 設定を有効にします。また、スパム トラフィックがある場合は UA にスパムフィルタを追加することを検討します。
URL パラメータの除外: UA では、特定の URL と完全に一致するコンバージョンを設定できます。GA4 には URL パラメータの除外がないため、UA で除外した URL にキーイベントの定義に当てはまらない多くのパターンがある可能性があります。

UA で URL パラメータの除外が指定されているかどうかを確認すると、GA4 で生じる可能性がある差異を把握できます。

キーイベントの DDA モデルと収益: UA では、目標として間接的ラストクリック モデルが使われます。GA4 のキーイベントでは、デフォルトでデータドリブン アトリビューション(DDA)モデルが使われますが、変更可能です。

DDA に基づく貢献度の割り当て方法に応じて、有料(Google)チャネルに割り当てられる貢献度は増減します。なお、アトリビューション モデルは特定のイベントのキーイベントの総数には影響しません。

GA4 でプロパティのアトリビューション モデルをラストクリックに切り替えると、モデルの違いをテスト / 数値化できます(推奨するものではありません)。

注: Google アナリティクス内のアトリビューション モデルは、プロパティ内のキーイベントの総数には影響しません。そのため、キーイベント ペア(UA と GA4 の類似キーイベント)のプロパティ単位の全体的な差異を最小限に抑えるには、まず他のすべての要因を先にトラブルシューティングすることをおすすめします。

タイムゾーンの違いとキャンペーンのリセット: UA では深夜 0 時にセッションが一度打ち切られ、新しいキャンペーン パラメータでセッションが再開されますが、GA4 ではそうなりません。このため、セッション数に差異が生じ、目標 / セッションごとのキーイベント数に差異が生じることがあります。

ただし、特定のプロパティのキーイベントの総数に大きな差異が生じることはなく、差異が見られるのは UA と GA4 で日単位でデータを比較した場合に限られると見込まれます。

直接的な解決策はありません。この問題は GA4 で解決されました。
ページビューの測定設定の違い: ブラウザの履歴イベントに基づくページビューの測定は、GA4 で無効にできます。シングルページ サイトでは、接続済みのサイトタグを使った場合、GA4 に正確な測定値が転送されません。

GA4 ではブラウザの履歴イベントに基づいてページビューを測定するよう設定できますが、UA ではできません。このため GA4 では測定手法が充実しますが、差異が生まれる原因にもなり得ます。UA と GA4 の数値をなるべく近づけたい場合には、この設定を無効にします。

UA でのシングルページ アプリケーションの測定は、こちらのデベロッパー ガイドに沿って設定できます。UA と GA4 のデータが完全に一致することはありませんが、シングルページ サイトの差異を最小限に抑制できます。

Google シグナルとユーザー ID: これらの設定は、GA4 プロパティ内の重複ユーザーの除去に役立ちます。UA では、どちらの設定も作用が及ぶのは一部のレポートと個別のビューに限られます。GA4 では、どちらの設定もプロパティ内のすべての情報に作用します。

GA4 で Google シグナルとユーザー ID を有効にすると、インタラクションが結合されて新規ユーザー数やユーザーの総数が減り、UA ではそのようなインタラクションが複数のユーザーによるものと見なされます。そのため、貢献度の割り当てが異なる場合があります。こうした機能は Google アナリティクス内のコンバージョンの総数には影響しないと見込まれますが、Google 広告にエクスポートされたデータには差異が生じる可能性があります。エンゲージ ビュー コンバージョン(EVC)を測定している場合には、Google シグナルとユーザー ID の使用による影響が出ている可能性があります。

直接的な解決策はありません。GA4 の重複除去では、広告主様のアセットに対するユーザーの関わり方について詳しい分析情報が示されます。

UA と GA4 の両方に Google シグナルとユーザー ID を実装することで、差異を最小限に抑えることをおすすめします(ただし、差異を完全になくすことはできません)。

セッション タイムアウト: セッション タイムアウトの設定は調整できます。この設定をデフォルトから変更すると、トラフィックのカウントとアトリビューションに影響する可能性があります。 デフォルト設定をそのまま使うことをおすすめします。UA でセッション タイムアウトを変更した場合は、GA4 でもこの設定を調整する必要があります。詳しくは、アナリティクスのセッションについてをご覧ください。

Cookie オーバーライド

UA で Cookie の設定を変更する場合は、GA4 を設定する際にその Cookie 設定に合わせる必要があります。

Cookie の有効期限を短くするとアトリビューションに影響し、キーイベントのアトリビューションに差異が生じる可能性があります。Google タグ設定の詳細

同じ URL の中で自動タグ設定と手動タグ設定を併用 自動タグ設定と手動タグ設定は同じ URL の中で併用できますが、場合によっては上手くいかないことがあります。
ディメンションと指標の選択 GA4 には UA よりも多くのユーザー獲得ディメンションがあります。そのため、レポート ディメンションの組み合わせによっては UA と GA4 のデータを比較できない場合があります。
UA と GA4 におけるアプリ測定の実装の違い 可能であれば、1 つの SDK を使うことをおすすめします。なお、現時点で UA のアプリデータを収集できるユーザーは極めて少数です。GA4 プロパティを使ってアプリデータを収集してレポートするには、Google Analytics for Firebase SDK を実装する必要があります。

接続済みのサイトタグ(サイドローディングを含む)の場合のみ: 接続済みのタグは順番に読み込まれます。つまり、GA4 のタグは親タグ(既存の gtag.js タグか analytics.js タグ)の後で読み込まれます。これは、次のことを意味します。

  1. 複数のタグを読み込むと、ウェブサイトの速度に影響する可能性がある。
  2. ユーザーがサイト内をきわめて速く移動すると、タグがレンダリングを終えられずにイベントが発生しない場合があります。
イベントの逸失リスクを最小限に抑えるため、接続済みのサイトタグやサイドローディングではなく、専用の GA4 タグを実装することをおすすめします。特に、アナリティクス設定が大規模で複雑な場合には、接続済みのサイトタグやサイドローディングを使わないようにしてください。
GA4 のプロパティにアプリデータとウェブデータを含有: GA4 はアプリデータとウェブデータとイベントを統合します。GA4 でアプリデータとウェブデータを統合しても UA で同様の処理をしなければ、GA4 のキーイベント数が UA よりも増えます。 比較を適切に行うため、UA プロパティにアプリ トラフィックが含まれない場合は、アプリデータ ストリームを含めないでください。すでにアプリ ストリームが含まれている場合に UA と GA4 を比較する場合は、レポートを分割してアプリ キーイベントを除外してください。
更新されたチャネル グループ: GA4 のチャネル グループで、キーイベントを別の方法でチャネルに割り当てられるようになりました。詳しくは、デフォルト チャネル グループをご覧ください。 Google 広告にエクスポートされるキーイベントの種類をユーザーがオーバーライドする方法はありません。

Google 広告の場合

ここに示すのは、Google 広告で選ぶプロダクト、構成、設定に起因して、UA と GA4 の類似イベントのキーイベント数に差異をもたらすその他の要因です。

説明 ソリューション / 提案

同意モードからのキーイベントのモデリング: gtag.js または Google タグ マネージャーを使用して実装されたプロパティからアナリティクスのキーイベントに基づいて Google 広告のコンバージョンを作成している広告主様は、Google 広告でキーイベントのモデリングをご利用いただけます。

analytics.js で実装する場合、Google 広告ではコンバージョン向けのモデリングをご利用いただけません。これは、gtag.js または Google タグ マネージャーを使用して実装しないと、同意ステータスを正確に定義できないためです。

UA と GA4 の両方で同意モード対応のタグを使用している場合は、どちらも Google 広告でキーイベント モデリングを利用できます。

公正に比較するため、UA と GA4 の両方のプロパティで同意モード対応のタグタイプを使用していることをご確認ください。
エンゲージ ビューの測定: GA4 では、YouTube エンゲージ ビューの広告インタラクションにキーイベントをアトリビューションできます。その広告インタラクションがウェブサイトへのアクセスに直接つながらなかったとしても、時間が経ってからキーイベントにつながればアトリビューションの対象となります。その結果、Google 広告にエクスポートされるキーイベントについては、GA4 では貢献度が付いても、UA では貢献度が付かない場合があります。つまり、YouTube 広告のご利用額が高額の場合には、GA4 のほうがキーイベントの貢献度を Google 広告により多く割り当てられます。

このことが GA4 のウェブ トラフィックのキーイベント増につながることはありません。しかし、Google 広告チャネルに割り当てられる貢献度は UA よりも GA4 の方が増え、結果的に Google 広告のパフォーマンスが高まる可能性があります。

エンゲージ ビューを比較するには、Google 広告のレポートをキャンペーン単位かアカウント単位で分割します。必ず同じキーイベント アクションを測定しているキーイベント アクション同士を比較します。

標準レポートを広告イベントの種類とキーイベントの発生元で同時に分割することはできないため、Google 広告の管理画面で直接比較することはできません。

貢献度のエクスポート モデル: GA4 から Google 広告にキーイベントをエクスポートするモデルは、UA のモデルとは異なります。UA と初期の GA4 では「間接的ラストクリック」エクスポート モデルが使われていましたが、現在の GA4 では「最終的な貢献度」エクスポート モデルが使われるようになり、「間接的ラストクリック」のタッチポイントが Google 広告のタッチポイントでない場合でも、キーイベントに対する小数値の貢献度をエクスポートできるようになりました。

このことがプロパティ単位で差異を生むことはありませんが、Google 広告にエクスポートされるキーイベント数に差異を生む可能性はあります。この数値を UA と比較すると多い場合も少ない場合もあります。それは、個々のユーザーの自主的なユーザー ジャーニーに左右されます。

「間接的ラストクリック」モデルでは不十分であるため、「最終的貢献度」エクスポートがリリースされました。これにより、GA4 ではクロスチャネルの本当の貢献度が Google 広告にエクスポートされます。UA と GA4 の差異を最小限に抑える対策はありません。
Google 広告側のキーイベントのカウント方法: Google 広告には、任意のユーザーについて所定のキーイベント ルックバック ウィンドウ内にカウントするキーイベント数を 1 回にするか複数にするかをコントロールするカウント設定があります。

UA と GA4 のキーイベント ペアのキーイベントのカウント設定を揃えることをおすすめします。詳しくは、コンバージョンのカウント方法についてをご覧ください。

手動で作成した GA4 プロパティとスマート アシスト キャンペーンをご利用の場合: GA4 の Google 有料チャネルのエクスポート モデルでは、Google 広告にエクスポートされたすべてのキーイベントが Google チャネルに関連付けられます。

これにより、Google 以外の有料チャネルがキーイベントの経路から除外されるため、Google 広告にエクスポートされるキーイベントが [有料チャネルとオーガニック チャネル] の設定よりも多くなります。

Google の有料チャネルを使用すると、有料の Google インタラクションが与える影響を詳細に把握できます。このモデルはユニバーサル アナリティクスで利用できないため、類似する UA イベントと GA4 イベントを Google 広告にインポートして比較するのは難しい場合があります。

デフォルトでは、新しい GA4 プロパティは [Google の有料チャネル] に設定されています。

[管理] セクションの GA4 プロパティ単位のアトリビューション設定を使用すると、キーイベントを Google 広告にエクスポートする方法を管理できます。

コンバージョンをエクスポートする際に GA4 で無料チャネルが考慮されるようにするには、[有料チャネルとオーガニック チャネル] 設定を使用します。アトリビューション設定の選択に関する詳細

直帰率

指標

UA

Google Analytics

直帰率

ページで何も行われなかった 1 ページのみのセッションのパーセント数。直帰の場合、セッション継続時間は 0 秒です。たとえば、ユーザーがウェブサイトにアクセスして、ホームページでコンテンツを数分間閲覧したものの、リンクをクリックしたり、インタラクション イベントとして記録されているイベントをトリガーしたりせずにウェブサイトを離れた場合、そのセッションは直帰として集計されます。

エンゲージメントのなかったセッションの割合。たとえば、ユーザーがウェブサイトにアクセスしてホームページのコンテンツを確認した時間が 10 秒以内で、その後イベントをトリガーしたり他のページや画面を表示したりしないままサイトを離れた場合、そのセッションは直帰として集計されます。

エンゲージメント セッションとは、10 秒以上継続したセッション、キーイベントが 1 件以上発生したセッション、ページまたは画面の閲覧または視聴が 2 件以上発生したセッションです。エンゲージメント セッションがない場合(つまり、エンゲージメント セッションのいずれの条件も満たしていない場合)は、Google アナリティクスではそのセッションは直帰としてカウントされます。

留意点

Google アナリティクス における直帰率は、エンゲージメント セッションでなかったセッションの割合です。つまり、直帰率はエンゲージメント率の逆数です。ユニバーサル アナリティクスでは、直帰率は、サイト内のすべてのセッションのうち、ユーザーが 1 ページのみ表示し、アナリティクス サーバーへのリクエストを 1 つだけトリガーしたセッションの割合です。

直帰率: ユニバーサル アナリティクスで計算されるとおり、サイト エンゲージメントの測定には妥当な指標ですが、ウェブサイトやアプリの変化に照らして効果が低下しています。たとえば、ユーザーが単一ページのアプリを表示して、イベントを発生させることなくアプリを終了することも可能であり、その場合は直帰とみなされます。

また、直帰率は Google アナリティクス で計算されるため、ユーザーがサイトまたはアプリを利用する度合いを測定するのに役立ちます。たとえば、ブログを運営している場合、ユーザーがサイトにアクセスして記事を読んでから離脱しても構わないかもしれません。サイトを訪れるユーザーの数に関心があり、探している情報が見つからず、すぐにサイトを離れてしまうユーザーが多いかもしれません。

イベント数

ユニバーサル アナリティクスと Google アナリティクス プロパティでは、イベントの基本的なデータモデルに違いがあります。

指標

UA

Google Analytics

合計イベント数

ユニバーサル アナリティクスのイベントには、カテゴリ、アクション、ラベルがあり、イベントは 1 つのヒットタイプとみなされます。

たとえば、登録ボタンがクリックされたことを記録するイベントを設定できます。イベントには「CTA」のカテゴリ、「登録」のアクション、およびリンク先 URL のラベルを設定できます。

「合計イベント数」は、カテゴリ / アクション / ラベルのイベントが発生するたびに加算されます。

なし

イベント数

なし

すべての「ヒット」は 1 件のイベントとみなされ、Google Analytics イベントにはカテゴリ、アクション、ラベルという概念はありません。たとえば、ユーザーがウェブサイトのあるページを閲覧すると、page_view イベントが呼び出されます。

すべてのアクションはイベントとみなされます。各イベント名は一意であるとは限りません(むしろ、同じイベント名を何度も再利用し、収集したパラメータ値でイベントを区別することをおすすめします)。たとえば、登録向けに「sign_up」というイベント名を設定し、page_locationproductform_id などのパラメータを含めるとします。この場合、サイト全体の登録ボタンで同じイベント名を使用することが可能であり、推奨されます(UA では各ボタンに一意のイベント名を使用することをおすすめします)。

留意点

Google Analytics と UA 間では、sign_up イベントが同じ意味を持つ場合とそうでない場合があります。ウェブサイトに登録フォームが 1 つしかなく、登録イベントを発生させるボタンが 1 つしかない場合、これらのイベント数がかなり近い数値になることがあります。ただし、ウェブサイトに複数の sign_up イベントがある場合は、Google Analytics と UA のイベント数を比較するのはそれほど単純なことではなく、数値にも差異が生じることがあります。

Google Analytics レポートには、カテゴリ、アクション、ラベルは表示されません。既存のイベントの構成を Google アナリティクス に移行するのではなく、データ収集を Google Analytics のモデルに合わせて見直すことをおすすめします。

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