検索と置換フィルタは、レポートビューの処理中のデータを変更する場合に使用します。たとえば、www. プレフィックスを削除してホスト名をまとめることができます。コードや長いパス名をシンプルで直感的に理解できる表現に変更することもできます。
検索と置換フィルタの仕組み
検索と置換フィルタは、フィルタ フィールドについて検索文字列を見つけて置換文字列に置き換えるために正規表現を使用します。
他のフィルタと同様、検索と置換フィルタはビューに適用した後に収集されたヒットにのみ反映されます。データは完全に変更され、置換された文字列を元に戻すことはできません。フィルタを適用する前に、以下のフィルタを確認するをご覧ください。
検索と置換フィルタを作成するには:
- ビューに新しいフィルタを作成する手順に従います。
- [フィルタの種類] を [
カスタム
] に設定します。 - フィルタの種類のリストから [
検索と置換
] を選択します。 - [フィルタ フィールド] メニューから検索するフィールド(ディメンション)を選択します。
- [検索文字列] に正規表現を入力します。
- [文字列の置換] に置換文字列を入力します。検索文字列全体を削除するには、空欄のままにします。
- 正規表現の大文字と小文字を区別する場合は、[大文字と小文字を区別] チェックボックスをオンにします。オフの場合、大文字と小文字は区別されません。
フィルタを確認する
検索と置換フィルタは影響の大きい機能なので、実際のデータを変更する前に正しく設定されていることを確認してください。フィルタを確認するには、次の 2 つの方法があります。
1)ビューに既に多数のヒットが表示されている場合は、[このフィルタを確認する] リンクを使用できます。このリンクをクリックすると、フィルタが一定期間の履歴データに与える影響を確認できます。この方法を利用できる場合は、必ず確認することをおすすめします(この方法では確認できないフィルタの種類もあります)。
2)Tag Assistant Recordings を使って、サイトからの実際のフローを記録し、フィルタがヒットに与える影響を確認することもできます。Tag Assistant Recordings は自分が辿ったフローのヒットを記録できるため、ビューにまだ検索文字列に一致するヒットがなくてもこの方法を利用できます。
検索と置換フィルタの例
URL が長いと、レポートは読みづらくなります。長い URL は途中のディレクトリ部分を削除して簡略化できます。たとえば、次のように設定すると、www.example.com/directory/document1.html を www.example.com/document1.html に置換できます。
- フィルタ名: 名前を入力します
- フィルタの種類:
カスタム
- フィルタの種類を選択:
検索と置換
- フィルタ フィールド:
リクエスト URI
- 検索文字列:
/directory/
- 文字列の置換:
/
通常 www.example.com と入力しても example.com と入力しても同じコンテンツが表示されますが、アナリティクスではこれらの URL が別々の URL として扱われます。両方のドメインからのヒットがある場合、このコンテンツへのトラフィックは 2 つの URL で分け合うことになり、実際よりも少なく表示されてしまいます。両方のドメインを example.com にまとめることで、この状況を回避することができます。
- フィルタ名: 名前を入力します
- フィルタの種類:
カスタム
- フィルタの種類を選択:
検索と置換
- フィルタ フィールド: Hostname
- 検索文字列: ^www\.
- 文字列の置換: 空欄にします
ヒットデータにコンテンツ カテゴリ、商品 ID などの数値コードが含まれている場合、リクエスト URI はたとえば次のようになります。
/docs/document.cgi?id=100
/docs/document.cgi?id=200
...
検索と置換フィルタを複数個使うと、数値の意味を知らなくても直感的に理解できる名称に変えることができます。
/docs/document.cgi?id=books
/docs/document.cgi?id=magazines
...
方法は次のとおりです。
- フィルタ名: 名前を入力します
- フィルタの種類:
カスタム
- フィルタの種類を選択:
検索と置換
- フィルタ フィールド:
リクエスト URI
- 検索文字列: id=100($|\&)
- 文字列の置換:
id=books&
このフィルタを確認してから、置き換える各 ID についてこのパターンに従って新しいフィルタを作成します。
上の [検索文字列] の ($|\&) は、「行末またはアンパサンド文字のどちらか」を意味します。つまり、このパターンは id=100
に一致しますが、id=1001
には一致しません。また、ID がリクエスト URI の途中にあっても末尾にあっても一致します。
他のすべての正規表現の例と同様に、パターンは実際のデータに合わせて調整してください。
データ インポートを使うと、商品やコンテンツのデータをさらに処理することができます。