Google クローラが ads.txt ファイルにアクセスできることが重要です。ads.txt ファイルを作成してルートドメイン上に設定すると、Google のクローラは次のように動作します。
- ファイルのクロールを試行します。
- ファイルの内容を解析して、その広告枠から収益を得る権限を持つ販売者の ID を特定します。
ads.txt クローラに関する問題のトラブルシューティング
ads.txt ファイルが確実にクロールされるようにするため、以下のトラブルシューティングのステップを実施することをおすすめします。
(上級ユーザー向け)これらの手順は、HTTP ステータス コードの仕組みを理解していることを前提とした、上級ユーザー向けです。
ファイルが一時的に利用不可になっていないか確認する
これまでクロールで検出されていた ads.txt ファイルが見つからなくなり、再クロールが失敗すると、以前にクロールされたエントリは次のように処理されます。
- ハード 404 エラー(ページが存在しない、HTTP 404 ステータス)が返される場合、エントリは削除されます。
- ソフト 404 エラー(実際には存在しない URL に対して、実際に存在するなんらかのページが返される、HTTP 200 ステータス)または 500 サーバーエラーが返される場合、エントリは最長 5 日間保持されます。
ルートドメインからファイルにアクセスできるか確認する
domain.com/ads.txt
から www.domain.com/ads.txt
へのリダイレクトは一般的な手法です。ads.txt のクロールはルートドメインから開始されるため、ads.txt ファイルからルートドメインに戻るか、ルートドメインから ads.txt ファイルにリダイレクトする必要があります。
www.domain.com/ads.txt
の ads.txt ファイルがクロールされるのは、domain.com/ads.txt
からリダイレクトされる場合のみです。
robots.txt によってクロールが禁止されていないか確認する
ドメインの robots.txt ファイルが次のいずれかを禁止している場合、ドメインの ads.txt ファイルはクローラに無視される恐れがあります。
- ads.txt ファイルが置かれている URL パスのクロール
- クローラのユーザー エージェント
example1.com の場合:
- ads.txt ファイルは
example1.com/ads.txt
に置かれています。 - 次の行が
example1.com/robots.txt
に含まれています:User-agent: *
Disallow: /ads
- ads.txt ファイルは、robots.txt の指示に従ってクローラに無視されます。
- robots.txt ファイルを以下のように修正すると、ads.txt ファイルのクロールは許可されます(この他の方法で修正することも可能です)。
- 方法 1: クロールが禁止されているパスに変更を加えます。
User-agent: *
Disallow: /ads/
- 方法 2: ads.txt を明示的に許可します(クローラが robots.txt の
Allow
ディレクティブをサポートしている場合)。User-agent: *
Allow: /ads.txt
Disallow: /ads
- 方法 1: クロールが禁止されているパスに変更を加えます。
example2.com の場合:
- ads.txt ファイルは
example2.com/ads.txt
に置かれています。 - 次の行が
example2.com/robots.txt
に含まれています:User-agent: Googlebot
Disallow: /
- ads.txt ファイルは Google クローラに無視されます。
HTTP 200 OK ステータス コードが返されているか確認する
ads.txt ファイルに対するリクエストで、レスポンスの本文にファイルの内容が格納されているにもかかわらず、レスポンスのヘッダーにファイルが見つからないことを示すステータス コード(例: ステータス コード 404)が含まれている場合、次のような結果になります。
- レスポンスは無視されます。
- ファイルは存在しないものと見なされます。
ファイルに HTTP 200 OK ステータス コードがあるかどうか確認してください。
ファイルに書式設定エラーや無効な文字がないか確認する
無効な空白文字などの書式設定エラーは発見の難しいエラーです。しかし、ads.txt ファイルにこのようなエラーがあると、クローラは ads.txt ファイルを解析できず、結果としてファイルが無視される恐れがあります。書式設定エラーを防止するため、リッチテキスト エディタから ads.txt エントリをコピーして貼り付けることは避けてください。テキスト エディタは、書式なしタイプのものを使用することをおすすめします。また、HEX エディタを使用して、ads.txt ファイルに無効な UTF-8 文字がないかを確認することもできます。
ads.txt ファイルを HTTP と HTTPS の両方でアクセス可能にする
Google クローラは、すべての ads.txt ファイルに対して HTTP と HTTPS の両方でクロールを試みます。HTTP 経由で ads.txt ファイルをクロールできる場合でも、レスポンス コード 404(または 40X)が返されると以前にクロールされたエントリは削除されます。したがって、HTTPS 経由のクロールで 404(または 40X)エラーが返される場合は、次のような結果になります。
- 以前にクロールされたエントリは削除されます。
ads.txt が HTTP と HTTPS の両方でアクセス可能かどうか確認してください。