ads.txt により、自社サイトの広告枠の販売者を厳密に管理し、偽の広告枠が広告主に提供されるのを防ぐことができます。そのため、Google クローラが ads.txt ファイルにアクセスできることが重要です。
サイト用に ads.txt ファイルを作成し、ルートドメインにファイルをアップロードすると、Google クローラは次の処理を行います。
- ファイルのクロールを試行します。
- ads.txt ファイルの内容を解析して、そのサイトの収益化が許可されている販売者 ID を特定します。
この動画では、ads.txt ファイルが確実にクロールされる方法について説明しています。
ads.txt クローラに関する問題を特定する
ads.txt ファイルが確実にクロールされるようにするため、以下のトラブルシューティングのステップを実施することをおすすめします。
- ads.txt ファイルをアップロードしたタイミングを確認する
- ads.txt ファイルが一時的に利用不可になっていないことを確認する
- ルートドメインから ads.txt ファイルにアクセスできることを確認する
- robots.txt によってクロールが禁止されていないか確認する
- ads.txt ファイルに HTTP 200 OK ステータス コードがあることを確認する
- ads.txt ファイルに書式エラーや無効な文字が含まれていないことを確認する
- ads.txt ファイルを HTTP と HTTPS の両方でアクセス可能にする
ads.txt ファイルをアップロードしたタイミングを確認する
過去数日間に ads.txt ファイルをアップロードした場合、変更が AdSense に反映され審査されるのに早すぎる可能性があります。また、サイトの広告リクエストやトラフィックが少ない場合は、審査に最長で 1 か月ほどかかることがあります。
ads.txt が正しくセットアップされていれば、削除しないでください。ads.txt ファイルに加えた変更は、審査にかかる時間に影響します。
ads.txt ファイルが一時的に利用不可になっていないことを確認する
以前にクロールされた ads.txt ファイルが、その後の再クロール時に使用不可になった場合、以前にクロールされたエントリに対する処理はステータス コードのレスポンスによって異なります。
domain.com/ads.txt
ファイルにアクセスしてみます。
- レスポンスが HTTP 404 ステータス エラーの場合、ファイルが存在しないことを意味します。以前のエントリは完全に削除されます。
- レスポンスがソフト HTTP 404 ステータス エラー(実際には存在しない URL に対して、実際に存在するなんらかのページが返される、HTTP 200 ステータス)または 500 サーバーエラーの場合は、エントリは最大 5 日間保持されます。
ルートドメインから ads.txt ファイルにアクセスできることを確認する
URL をご確認ください。サイトにアクセスするために「www」を含める必要がありますか(例: www.domain.com
)?
ads.txt のクロールはルートドメインから開始されるため、ads.txt ファイルからルートドメインに戻るか、ルートドメインから ads.txt ファイルにリダイレクトする必要があります。
www.domain.com/ads.txt
の ads.txt ファイルがクロールされるのは、domain.com/ads.txt
からリダイレクトされる場合のみです。
「www.」を含めてサイトにアクセスする必要がある場合は、domain.com/ads.txt
から www.domain.com/ads.txt
へのリダイレクトをセットアップする必要があります。
robots.txt によってクロールが禁止されていないか確認する
ドメインの robots.txt ファイルが次のいずれかを禁止している場合、ドメインの ads.txt ファイルはクローラに無視される恐れがあります。
- ads.txt ファイルが置かれている URL パスのクロール
- 特定のクローラ(ユーザー エージェント)。
robots.txt ファイルを変更して、Google クローラが ads.txt ファイルにアクセスできるようにすることができます。
example1.com/robots.txt
に以下の行が含まれている場合:
User-agent: *
Disallow: /ads
この場合、ads.txt ファイルは、robots.txt の指示に従ってクローラに無視されます。
ads.txt ファイルがクロールされるように robots.txt ファイルを変更するには、次の方法があります。
- オプション 1: 許可されていないパスを変更する。
User-agent: *
Disallow: /ads/
- オプション 2: ads.txt を明示的に許可するように変更する。
User-agent: *
Allow: /ads.txt
Disallow: /ads
example2.com/robots.txt
に以下の行が含まれている場合:
User-agent: Googlebot
Disallow: /
この場合、ads.txt ファイルは Google クローラに無視されます。
robots.txt ファイルを更新して、Google クローラが ads.txt ファイルにアクセスできるようにするには次の方法があります。
- オプション 1: Disallow から「/」を削除する。
User-agent: Googlebot
Disallow:
- オプション 2: Googlebot に ads.txt へのアクセスを許可する。
User-agent: Googlebot
Allow: /ads.txt
ads.txt ファイルに HTTP 200 OK ステータス コードがあることを確認する
ads.txt ファイルに対するリクエストで、レスポンスの本文にファイルの内容が格納されているにもかかわらず、レスポンスのヘッダーにファイルが見つからないことを示すステータス コード(例: ステータス コード 404)が含まれている場合、次のような結果になります。
- レスポンスは無視されます。
- ファイルは存在しないものと見なされます。
レスポンス ヘッダーを調べて、ads.txt ファイルに HTTP 200 OK ステータス コードがあることを確認します。HTTP 200 OK ステータス コードは、ads.txt ファイルが正しく実装され、リクエストが成功したことを示します。
ads.txt ファイルに書式エラーや無効な文字が含まれていないことを確認する
ads.txt に誤字や脱字、必要のないスペースや余分なカンマなどが含まれていないことをご確認ください。
無効な空白文字などの書式設定エラーは発見の難しいエラーです。しかし、ads.txt ファイルにこのようなエラーがあると、クローラは ads.txt ファイルを解析できず、結果としてファイルが無視される恐れがあります。
ads.txt コードを AdSense アカウントのコードと比較した場合、ads.txt ファイルは次のようになります。
google.com, pub-0000000000000000, DIRECT, f08c47fec0942fa0
パブリッシャー ID は、AdSense アカウントに表示される ID と同じである必要があります。
ads.txt ファイルを HTTP と HTTPS の両方でアクセス可能にする
Google クローラは、ads.txt ファイルに対して HTTP と HTTPS の両方でクロールを試みます。ads.txt が HTTP と HTTPS の両方でアクセス可能であることを確認してください。そうでない場合は、リダイレクトをセットアップする必要がある場合があります。
次のステップは、以下に応じて異なります。
- HTTP のみ(
http://domain.com/ads.txt
など)の場合: クローラがhttps://domain.com/ads.txt
を検索したときにサイトがhttp://domain.com/ads.txt
にリダイレクトされるように、リダイレクトをセットアップする必要があります。 - HTTPS のみ(
https://domain.com/ads.txt
など)の場合: クローラーがhttp://domain.com/ads.txt
を検索したときにサイトがhttps://domain.com/ads.txt
にリダイレクトされるように、リダイレクトをセットアップする必要があります。 - HTTP プロトコルと HTTPS プロトコルの両方の場合:
http://domain.com/ads.txt
とhttps://domain.com/ads.txt
をリクエストすると、ads.txt ファイルが表示される必要があります。
リダイレクトのセットアップについてサポートが必要な場合は、サービス プロバイダにお問い合わせください。