公開日: 2023 年 12 月 12 日
背景
英国の競争・市場庁(CMA)に対する Google の取り組みの一環として、AdSense を含む Google の広告プラットフォームでは CMA の監督のもと、プライバシー サンドボックス API や、サードパーティ Cookie を使用せずに主要なオンライン広告のユースケースをサポートするその他のプライバシー保護シグナルの有効性を評価するためのテストを設計および実施しています。
Chrome 主導のテストでは、サードパーティ Cookie を使用しない場合に、サイトがどのように動作および機能するかをプレビューするための 2 つのテストモードが実施されます。
- モード A: 2023 年第 4 四半期から実施。プライバシー サンドボックスのテストを実施しているアドテック プロバイダは、Chrome ブラウザのサブセットでの一貫性のあるラベルの受け取りをオプトインできます。現在 AdSense では、このモードでのテストを実施しています。
- モード B: 2024 年第 1 四半期から実施。Chrome の全世界のトラフィックの 1% でサードパーティ Cookie が無効化されます。AdSense では、サードパーティ Cookie のサポート終了による影響を評価するモード B のテストを実施し、その結果を 2024 年第 2 四半期に CMA に報告する予定です。
どちらのテストモードも、少なくとも 2024 年第 2 四半期まで継続されます。また、モード B で(Chrome トラフィックの 1% に対し)無効になったサードパーティ Cookie は、サードパーティ Cookie が完全に廃止されるまで無効のままとなります。
モード B のテストの主な目標は、サードパーティ Cookie の廃止による影響とプライバシー サンドボックス技術の効果を定量的に把握することです。
テストの設計
モード B のテスト設定では、CMA の推奨に従って、トラフィックが 3 つのグループに分けられます。
- コントロール グループ 1: 現状維持のベースライン(可能な場合はサードパーティ Cookie を使用)
- コントロール グループ 2: サードパーティ Cookie の使用なし。プライバシー サンドボックス API を使用せず、その他の緩和策(パブリッシャーのパーソナライズを目的としたファーストパーティ Cookie など)を使用
- トリートメント グループ: サードパーティ Cookie の使用なし。プライバシー サンドボックス API とその他の緩和策(パブリッシャーのパーソナライズを目的としたファーストパーティ Cookie など)を使用
テストの結果から何を期待できますか?
テストを通してプライバシー サンドボックスの関連性に関する API の効果を評価し、英国の競争・市場庁、Chrome、業界と知見を共有することができます。テストの結果は、2024 年 4 月に CMA と共有される予定です。
テストの結果を、サードパーティ Cookie を使用しない場合のパフォーマンスの早期指標とすることができます。結果で示されるパフォーマンスは最低ラインであり、サードパーティ Cookie のサポート終了の対策として、プライバシー サンドボックスなど、プライバシーを重視した技術の導入や最適化、利用範囲の拡大が進むにつれて、パフォーマンスはさらに改善していくことが予想されます。
このテストに関してパブリッシャー側で必要な対応はありますか?
このテストに関してパブリッシャー側で必要な対応は特にありません。AdSense は、Chrome、参加している SSP や DSP、CMA と直接連携してテストを実施しています。
パブリッシャーがこのテストを無効にすることはできますか?
パブリッシャーは Chrome の権限ポリシーを使用して、Protected Audience または Topics API をオプトアウトできますが、広告のユースケースに関する Chrome 主導のテストはオプトアウトできません。