この記事では、複数の予算プランの予算を同時に作成または編集する方法について説明します。単一の予算プランの割り当ての作成と編集について詳しくは、単一の予算プランの割り当て額を確認、設定するをご覧ください。
複数プランの割り当て表について
複数の予算プランを同時に作成または編集するときと、単一の予算プランを作成または編集するときでは、予算割り当て表の外観は異なります。主な相違点は、複数プランの表の各行が期間セグメントではなく予算グループを表している点です。予算グループの各行は、単一プランの割り当て表のように 1 日または 1 週間ではなく、予算プランの期間全体を表します。
複数のプランの予算割り当て表では、作成または編集するプランごとに目標予算を設定できます。また目標予算全体をどのようにプランに割り当てるか、おすすめの方法が掲載結果に基づいて提示されます。
デフォルトでは、プランごとに「目標予算」の推奨金額が表示されます。その他 メニューで別の割り当てタイプを選択することで、別の方法で再割り当てを行えます。個々のプランの目標予算をオーバライドするには、[新しい目標予算] セルに新しい値を入力します。周囲に黒い枠線が表示されているセルの値は、予算を再割り当てしても、予算プランエディタを閉じるまで変更されません。セルの周りの黒い枠線を消去するには(消去するとカスタム割り当て額の指定も解除されます)、セルをハイライト表示して(ただし、セルは開きません)、Delete キーまたは Backspace キーを押します。
複数プランの割り当て表の使用時に単一プランの割り当て表(日セグメントまたは週セグメントがある)が表示されていなくても、複数プランの割り当て表で加えられた変更はバックグラウンドで単一プランの割り当て表の値にも反映されます。複数プランの割り当て表で予算グループの目標予算を変更すると、単一プランの割り当て表の該当する予算プランについて日と週の割り当て額が自動的に更新され、以前に設定した日または週のカスタム割り当て額がクリアされます。
予算割り当て表の各列
デフォルトでは、予算割り当て表には次の列が表示されます。
- 予算グループ: 予算プランに関連付けられている予算グループの名前が表示されます。
- 最適化タイプ: 予算プランに適用される最適化のタイプ(「個別単価設定」または「予算入札戦略」)が表示されます。セルをダブルクリックすると、別の最適化タイプを選択できます。
- 実際の費用: 予算プランの実際の(過去の)費用が表示されます。この列は、プランが進行中であるか完了している場合にのみ表示されます。プランが開始予定の場合は表示されません。
- 現在の目標予算: 予算プランの現在の目標予算が表示されます。この列は、既存の予算プランの編集時にのみ表示されます。
-
新しい目標予算: 変更の保存時に各予算プランに適用される新しい目標予算が表示されます。デフォルトでは、この値は現在の目標予算に設定されます。ただし、以下を変更すると、その他 メニューで選択した割り当てタイプに応じて値が更新されます。
- 個別の予算プランの目標予算。
- 目標予算の合計額。
- その他 メニューの割り当てタイプ。
- 推定パフォーマンスと実際のパフォーマンス(数量と効率性)。予算プランに選択した目標の種類に応じて、次の列が表示されます。
- 推定パフォーマンス(数量):「推定収益」、「推定コンバージョン数」、「推定クリック数」
- 実際のパフォーマンス(数量):「実際の収益」、「実際のコンバージョン数」、「実際のクリック数」
- 推定パフォーマンス(効率性):「推定広告費用対効果」、「推定 ERS」、「推定 CPA」、「推定 CPC」
- 実際のパフォーマンス(効率性):「実際の広告費用対効果」、「実際の ERS」、「実際の CPA」、「実際の CPC」
カスタム割り当て額を設定する
- 予算プランの作成を開始します。
- [ペースと割り当ての表示] ステップに到達するまで、[続行] をクリックします。
- (省略可)割り当て表を設定して、表の編集時の予算の再割り当て方法を決定します。
デフォルトでは、表の割り当てタイプは「柔軟な合計: 推奨」に設定されています。別の割り当てタイプに切り替えるには、その他アイコン 、[配分] の順にクリックし、いずれかのオプションを選択します。
「固定の合計」カテゴリと「柔軟な合計」カテゴリ
この 2 つの割り当てカテゴリによって、個々の予算プランの目標予算変更時の動作が決まります。固定の合計の場合、あるプランの予算を変更すると、他のプランとの間で予算が調整され、合計は変化しません。
柔軟な合計の場合、あるプランの予算を変更すると、プラン全体の合計費用がそれに応じて増減しますが、その他のプランの予算は影響を受けません。
合計を変更すると、いずれの場合も(「カスタム」オプションが選択されている場合を除き)、すべてのプラン(カスタム割り当て額が適用されているものを除く)に均等に加算されるか、減算されます。
「推奨」オプション
推奨割り当てでは、検索広告 360 の推奨アルゴリズムに基づいて予算が配分されます。このアルゴリズムでは、最適な収益をもたらすと予測されるプランに予算が増分的に配分されます。
「カスタム」オプション
このオプションを指定すると、再割り当ては行われなくなります。特定のプランまたは合計に加えた変更は、他のセルには影響しません。プランの合計は総計と一致する必要があるため、ご自身で必要に応じて調整を行います。
「比率を維持」オプション
このオプションは、割り当てを編集する場合にのみ使用できます。選択すると、前回の目標予算に比例して目標予算が変更されます。たとえば、このオプションを選択して合計目標予算を以前の値の 10% 増に変更すると、各プランの新しい目標予算セルは各プランの現在の目標予算の 10% 増になります。
-
予算プランに異なる金額を設定するには、[新しい目標予算] 列に金額を入力します。
予算プランの目標予算を変更すると、プランの日と週の割り当てが自動的に更新され、以前に設定した日または週のカスタム割り当て額がクリアされます。
- [続行] をクリックします。
過去の費用と大幅に異なる目標予算を設定すると、予算ペースグラフに「目標予算が見積もりの範囲外です」というメッセージが表示されます。
また、予算ペースグラフに推定収益や推定 ROI 目標の値は表示されません。
ただし予算割り当て表の編集時には、「新しい目標予算」の推奨値が表示されます。
割り当てタイプの例
「固定の合計」割り当てオプション
「固定の合計 - 推奨」割り当て
プランの変更時の「固定の合計 - 推奨」割り当てタイプの仕組みを例を使って説明します。
まず「目標予算」の合計値を $110,000 に変更します。
現在の目標予算 | 目標予算 |
---|---|
$100,000 | $110,000 |
各予算グループの [新しい目標予算] 列に推奨割り当て額が生成されます(推定パフォーマンスも生成されていますが、この例では詳しく説明しません)。
予算グループ | 現在の目標予算 | 新しい目標予算 |
---|---|---|
A | $50,000 | $60,000 |
B | $25,000 | $10,000 |
C | $25,000 | $40,000 |
合計 | $100,000 | $110,000 |
次に、予算 A の「新しい目標予算」を $60,000 から $70,000 に変更します。
予算 B と予算 C の推奨予算が更新されますが、合計目標予算は固定された($110,000)ままとなります。
予算グループ | 現在の目標予算 | 新しい目標予算 |
---|---|---|
A | $50,000 | $60,000 $70,000 |
B | $25,000 | $10,000 $8,000 |
C | $25,000 | $40,000 $32,000 |
合計 | $100,000 | $110,000 |
「固定の合計 - カスタム」割り当て
プランの変更時の「固定の合計 - カスタム」割り当てタイプの仕組みを例を使って説明します。このオプションは、既存のプランを編集する場合にのみ使用できます(作成時には使用できません)。
予算 A の「新しい目標予算」を $50,000 から $60,000 に変更します。
予算グループ | 現在の目標予算 | 新しい目標予算 |
---|---|---|
A | $50,000 | $50,000 $60,000 |
B | $25,000 | $25,000 |
C | $25,000 | $25,000 |
合計 | $100,000 | $100,000 |
通常、他の予算割り当てタイプでは、目標予算の総計が合計と一致するように、他の予算プランの目標予算か合計目標予算が自動的に調整されます。ただし、「固定の合計 - カスタム」割り当てタイプでは、目標予算の総額が合計と一致するよう自分で調整するように通知するエラー メッセージが表の上に表示されます。
この例のエラーを修正するには、予算 B の「新しい目標予算」を $25,000 から $10,000 に変更し、予算 C の「新しい目標予算」を $25,000 から $30,000 に変更します。これにより、合計は再び $100,000 になり、目標予算の総額と合計が一致します。
予算グループ | 現在の目標予算 | 新しい目標予算 |
---|---|---|
A | $50,000 | $60,000 |
B | $25,000 | $25,000 $10,000 |
C | $25,000 | $25,000 $30,000 |
合計 | $100,000 | $100,000 |
「固定の合計 - 比率を維持」割り当て
プランの変更時の「固定の合計 - 比率を維持」割り当てタイプの仕組みを例を使って説明します。このオプションは、既存のプランを編集する場合にのみ使用できます(作成時には使用できません)。
予算 A の「新しい目標予算」を $25,000 から $40,000 に変更します。
予算 B と予算 C の推奨予算が以前の比率を維持したまま更新されます(予算 B と予算 C の「新しい目標予算」は両方とも減りますが、予算 B と予算 C の比率(1:2)は維持されます)。目標予算の合計($100,000)は固定されています。
予算グループ | 現在の目標予算 | 新しい目標予算 |
---|---|---|
A | $25,000 | $25,000 $40,000 |
B | $25,000 | $25,000 $20,000 |
C | $50,000 | $50,000 $40,000 |
合計 | $100,000 | $100,000 |
「柔軟な合計」割り当てのオプション
「柔軟な合計 - 推奨」割り当て
プランの変更時の「柔軟な合計 - 推奨」割り当てタイプの仕組みを例を使って説明します。
まず「目標予算」の合計値を $110,000 に変更します。
現在の目標予算 | 目標予算 |
---|---|
$100,000 | $110,000 |
各予算グループの [新しい目標予算] 列に推奨割り当て額が生成されます。
予算グループ | 現在の目標予算 | 新しい目標予算 |
---|---|---|
A | $50,000 | $60,000 |
B | $25,000 | $20,000 |
C | $25,000 | $30,000 |
合計 | $100,000 | $110,000 |
次に、予算 A の「新しい目標予算」を $60,000 から $70,000 に変更します。
目標予算の合計が $120,000 に更新されます(全体の予算が増加します)。予算 B と予算 C の「新しい目標予算」の値は変更されません。
現在の目標予算 | 目標予算 |
---|---|
$100,000 | $110,000 $120,000 |
予算グループ | 現在の目標予算 | 新しい目標予算 |
---|---|---|
A | $50,000 | $60,000 $70,000 |
B | $25,000 | $20,000 |
C | $25,000 | $30,000 |
合計 | $100,000 | $110,000 $120,000 |
「柔軟な合計 - 比率を維持」割り当て
プランの変更時の「柔軟な合計 - 比率を維持」割り当てタイプの仕組みを例を使って説明します。このオプションは、既存のプランを編集する場合にのみ使用できます(作成時には使用できません)。
予算 A の「新しい目標予算」を $50,000 から $70,000 に変更します。
目標予算の合計が $120,000 に更新されます(全体の予算が増加します)。予算 B と予算 C の「新しい目標予算」の値は変更されません。
現在の目標予算 | 目標予算 |
---|---|
$100,000 | $100,000 $120,000 |
予算グループ | 現在の目標予算 | 新しい目標予算 |
---|---|---|
A | $50,000 | $50,000 $70,000 |
B | $25,000 | $25,000 |
C | $25,000 | $25,000 |
合計 | $100,000 | $100,000 $120,000 |
次のステップ
- (省略可)他のレポート専用目標を指定します。
- プラン設定を確認して、プランを保存します。