Google 広告は結果がすべてです。このため、最初の広告を作成する時点から、キャンペーンで達成する目標とその成果を測る方法を明確にしておくことが重要です。目標の例としては、ウェブサイトへのトラフィックの増加、売り上げやコンバージョン数の増加、投資収益率の向上、ブランド認知度の向上などが挙げられます。まったく同じ内容の広告キャンペーンは存在しませんが、キャンペーンの目標は多くの場合似通っています。次の中から当てはまる目標を選んで、トラッキングに適したデータを確認してください。
繰り返しますが、必ず広告で達成する目標を明確にして優先順位を定め、その目標に基づいてキャンペーンを管理するようにしてください。目標を設定すると、効果的に変更を加えて掲載結果を改善することができます。
キャンペーンの目標
ウェブサイトへのトラフィックを増やすトラフィックの増加を目標とするキャンペーンは、組織で新たな資金集めのプロモーションを行う場合や、企業が新商品の売り上げ増加を目指す場合などに作成されます。
重視するデータ: クリック数、クリック率、キーワードの掲載結果、検索クエリクリック数とクリック率(CTR)を向上させる
Google 広告を使用してサイトへのトラフィックを増やす場合は、クリック数とクリック率(CTR)の増加に重点を置きます。これには、効果的な広告テキストを作成し、共通のテーマや商品、目標別に広告グループを分類し、テーマを絞った比較的少ない数(20~30 個程度)のキーワード リストを作成して、広告を掲載対象のユーザーと関連性の高い、魅力的なものにします。そして、掲載結果を注意深く監視するようにします。効果的なテキスト広告を作成するためのヒントについては、こちらをご覧ください。
キーワード リストを良好な状態に保つ
また、キーワードの掲載結果にも目を光らせ、成果の低いキーワードは削除または変更します。一般的に、クリック率 1% 以上、品質スコア 5 以上のキーワードは成果の高いキーワードといえます。ただし、この目安はアカウントによって異なるため、キーワードが質の高いトラフィックを獲得しているかどうかはご自身でご判断ください。
検索クエリを確認する
このほか、検索クエリについてもチェックする必要があります。広告が表示された検索クエリのリストを確認して、必要に応じて新しいキーワードとして追加します。また、提供する商品やサービスと関連性のない検索クエリを見つけた場合は、除外キーワードとして設定することもできます。検索クエリ レポートを確認すると、広告への一般的なトラフィックと実際に関連性の高いトラフィック(顧客となる見込みの高いユーザー)を区別できます。
トラフィックの増加を目標とする場合に着目すべきトラッキング データと確認できる場所については、こちらをご覧ください。
販売数やコンバージョン数の増加を目標とするキャンペーンは、企業が特定の商品の販売を拡大する場合や、非営利団体が重要な請願書への署名を呼びかける場合などに作成されます。
重視するデータ: コンバージョン データ、リンク先 URLコンバージョン数を増やす
Google 広告のコンバージョンは、広告をクリックしたユーザーがウェブサイトで期待される操作を行ったときに発生します。こうした操作には、商品の購入、ニュースレターの申し込み、詳しい組織情報の請求などがあります。販売数やコンバージョン数を増やす最も効果的な方法は、コンバージョン データを注視し、その情報に基づいてキャンペーンを改善することです。
たとえば、コンバージョンのトラッキング データから、コンバージョン数の多いキーワードとそうでないキーワードを見極めると、コンバージョン数の多いキーワードに予算を多く配分できます。
関連性の高いリンク先 URL を選択する
また、コンバージョン データを注視すると同時に、広告をクリックしたユーザーに表示するリンク先 URL には、ウェブサイト内で最も関連性の高いページを個別に設定してください。広告で宣伝している商品やサービスだけを扱っているページが理想的です。
販売数の増加を目標とする場合に着目すべきトラッキング データと確認できる場所については、こちらをご覧ください。
ブランド認知度の向上を目標とするキャンペーンは、自動車会社が新車種の話題作りをする場合や、映画会社が予告編を公開して新作映画のプロモーションを行う場合などに作成されます。
重視するデータ: 表示回数、ユーザー エンゲージメント、リーチとフリークエンシー表示回数を増やす
ブランディングが広告の目標である場合、オンラインで宣伝する主な理由は、お客様の商品、サービス、または主義主張の認知度や掲載頻度を高めることです。この目標には、ウェブサイトへのトラフィックを増やすことや、ユーザーがブランドとかかわりを持ったり、ブランドについての知識を高めたりすることも含まれます。この目標を達成するには、できるだけ多くの掲載対象のユーザーに広告を表示するようにして、表示回数の増加を図ります。
ユーザー エンゲージメントを促進する
表示回数は実際に広告を目にしたユーザーの数を表し、ユーザー エンゲージメントは広告に対する関心の高さを表します。ユーザーが実際に広告をクリックしたり動画を視聴したりする行動は、関心の高さ(エンゲージメント)の表れです。エンゲージメントを測定するには、クリック率(検索ネットワーク キャンペーンの場合)とコンバージョン数(ディスプレイ ネットワーク キャンペーンの場合)を使用します。リーチとフリークエンシーの数値を使用すると、広告が表示されたユーザーの数と広告の表示頻度を把握できます。
ブランディング キャンペーンの定義や、着目すべきトラッキング データと確認できる場所については、こちらをご覧ください。
投資収益率を計算すると、各キャンペーンの効果を収益で捉えて、2 つの広告キャンペーンを比較できます。たとえば、陶磁器メーカーにおいて、安価な青い花瓶と高価な緑の花瓶の 2 つのキャンペーンを比較すると、安価で売れ行きのよい青い花瓶のキャンペーンのほうが、高価な緑の花瓶のキャンペーンよりも収益が高いと判明することがあります。
重視するデータ: コンバージョン数ROI は収益に対する費用の割合です。具体的な広告掲載の目標に対して広告がビジネスに与えた財政的な影響を示すため、一般的な広告掲載においては最も重要なデータです。投資収益率を向上させるには、まず、コンバージョン数の測定を始める必要があります。そして測定データが得られたら投資収益率を計算し、広告掲載への投資が収益につながっているかどうかを確認します。
詳細については、投資収益率の計算方法とコンバージョン数による投資収益率の測定方法に関する記事をご覧ください。