この記事では、ユーザー作成コンテンツに関するポリシーについて詳しく説明していますが、ポリシー自体に代わるものではありません。ポリシーを理解して準拠していただくために、ポリシーの全文をお読みになることをおすすめします。
ユーザー作成コンテンツとは
ユーザーがアプリに投稿したコンテンツが他のユーザーにも表示される場合、それをユーザー作成コンテンツ（UGC）といいます。たとえば、ソーシャル メディア プラットフォームへの投稿、e コマースアプリでのユーザー レビュー、メッセンジャー アプリ内の一般公開グループなどが含まれますが、これらに限定されません。
UGC に関しては、ユーザーが表示したり操作したりするコンテンツを、ユーザー自身で管理できるようにすることが重要というのが Google の考え方です。デベロッパーは、UGC をホストするアプリ内に適切なモデレーション ツールを実装し、Google のすべてのコンテンツ ポリシーに準拠することでユーザーにポジティブな体験を提供できます。
利用規約とモデレーション要件
UGC をホストするすべてのアプリでは、アプリのごく一部でホストするかアプリ全体でホストするかに関係なく、UGC のモデレーションを着実かつ効果的に継続して実施できるシステムを実装して管理する責任があります。アプリ内で UGC を提供するデベロッパーは、アプリが以下の要件を満たしていることを確認してください。
利用規約をアプリ内のわかりやすい場所に明示していることユーザーが実際にサービスを利用する前に、UGC の投稿と利用に関するガイドラインを提供する必要があります。このガイドラインは、不適切なコンテンツを定義することによりユーザーの認識と期待を正しく設定するとともに、アプリに参加するにあたって許容されない行動についてユーザーに周知するためのものです。また、このガイドラインについて（通常は「利用規約」という形式で）ユーザーの同意を得られるようにアプリを設計する必要があります。ユーザーがこのプロセスをスキップすることはできません。なお、利用規約とプライバシー ポリシーは別ものです。混乱を避けるため、これらの違いを明確にし、できれば別々に用意することをおすすめします。
次に、アプリの利用規約をユーザーに提示する例を示します。
UGC をホストするアプリでは、ユーザーとコンテンツの両方を報告およびブロックする機能を提供する必要があります。UGC のモデレーション作業は、UGC が提供するユーザー体験によって異なります。提供している UGC プラットフォームに必要なモデレーションの種類については、ユーザー作成コンテンツに関するポリシーに示されている例をご覧ください。
報告機能とブロック機能は、それらが本来の目的を果たすことができアプリ内から簡単にアクセスできる限り、それぞれのアプリに最適な形式で自由に実装できます。また、ユーザーがこれらの機能を簡単に識別してアクセスできるようにする必要があります。たとえば、報告とブロックの機能を兼ねたボタンを配置する場合は、混乱を招くことのないようわかりやすく明示する必要があります。
デベロッパーは、アプリを通じて不適切なコンテンツや違反コンテンツにアクセスできる状況を最小限に抑えるため、報告されたユーザーやコンテンツに対して適切な措置をタイムリーに講じる必要があります。
必要な報告機能やブロック機能がアプリに実装されておらず、Google Play のユーザー作成コンテンツに関するポリシーに違反していると判定された場合は、それらの機能が利用可能な状態にあること、ラベルによってわかりやすく明示されていることを再確認してください。
次に、アプリ内報告機能の例を示します。
次に、ユーザーを報告する機能と即時ブロックする機能を別々に備えたアプリの例を示します。
偶発的な性的コンテンツを提供するアプリに適用される要件
このたび Google の UGC に関するポリシーが更新され、特定の要件を満たす場合は偶発的な性的コンテンツが許容されることになりました。ただし、適用される法律によって違法と定義されている性的コンテンツや、児童を危険にさらすコンテンツは一切許容されません。
偶発的な性的コンテンツと見なされるもの
UGC アプリ内において性的コンテンツが偶発的と見なされ許容されるのは、アプリが偶発的な性的コンテンツに関するポリシーに記載されているすべての要件を満たしている場合に限られます。以下のセクションでは、それぞれの要件について詳しく説明します。各セクションをクリックすると、開いたり閉じたりできます。
要件 1: 主に性的でないコンテンツへのアクセスを提供しているアプリであること- アプリ内における性的な UGC と性的でない UGC の相対的な量が考慮されます。
- アプリ内での性的なコンテンツの視認性の高さが考慮されます。
性的なコンテンツの宣伝や推奨は禁止されており、そのようなコンテンツは「偶発的」とは見なされません。アプリ内で UGC コンテンツを宣伝する方法として以下が挙げられますが、これらに限定されません。
- UGC をトップページに掲載する
- ユーザーがアプリを開いたときにポップアップで UGC をプッシュ表示する
- UGC を他のコンテンツより目立つように表示する（ハイライト、点滅など）
- 性的なコンテンツに簡単にアクセスできる可能性のある外部サイトへのリンクを目立つように配置する
次に、性的なコンテンツを宣伝している例を示します（このようなコンテンツは偶発的とは見なされません）。
性的なコンテンツの提供がアプリの本来の目的ではなくても、ユーザーによって UGC アプリが悪用される可能性は常にあります。アプリの悪用を防ぐには、ユーザーの行動を明確に定義し、モデレーションをタイムリーに実施する必要があります。
悪用されているという評判が広まったアプリは、Google Play から削除される可能性があります。アプリに表示されるコンテンツに対する最終的な責任はデベロッパーにあるため、アプリが設計どおり使用されていることを継続的に確認する必要があります。
適用される法律で違法と定義されているコンテンツは、「偶発的」とは見なされず許容されません。性的なコンテンツの法的要件は国によって異なります。アプリの公開にあたっては、事前に弁護士にご相談ください。
児童を危険にさらすコンテンツは、どの国でアプリを公開するかに関係なく固く禁じられています。
これらの要件がアプリの利用規約（または同様のガイドライン）に記載されていることを確認し、違法なコンテンツはプラットフォームから速やかに削除してください。
偶発的な性的コンテンツの公開設定とアクセスのしやすさ
事実上「偶発的」な性的コンテンツであっても、ユーザーに対して表示する方法には、偶発的な性的コンテンツに関するポリシーに記載されている追加要件が適用されます。偶発的な性的コンテンツには、公開設定とアクセスのしやすさにおいて以下の要件が適用されます。
UGC アプリにおいて偶発的な性的コンテンツを提供する場合は、表示されるコンテンツの種類をユーザーが管理できるようにしてください。性的なコンテンツはデフォルトで非表示とし、ユーザーが表示を許可した場合にのみ表示されるようにする必要があります。表示を希望しないユーザーに対して、性的なコンテンツを推奨したりプッシュ表示したりしないでください。
偶発的な性的コンテンツはデフォルトで非表示とし、ユーザーがフィルタを無効にしてそれを表示するには、2 つ以上の操作（2 回のクリックなど）を行わなければならないようにする必要があります。
たとえば、ユーザーが以下の操作を実行しないと表示できないようにします。
- 設定ページに移動する
- [成人向けコンテンツの非表示] タブをクリックする
- チェックボックスをオフにすると非表示設定が無効になる
この例の場合、ユーザーがコンテンツにアクセスするには 3 つの操作を実行する必要があります。ワンクリックでフィルタを解除できる場合は、偶発的な性的コンテンツに関するポリシーの要件を満たしていません。
次に、コンテンツがデフォルトで非表示になり、2 つ以上のユーザー操作によってブロックを解除できる UGC アプリの例を示します。
ファミリー ポリシーに定義されている「子供」は、不適切なコンテンツやオンライン犯罪の危険に対して特に脆弱であるため、子供たちの安全を守るための対策を講じることが重要です。アプリに偶発的な性的コンテンツが含まれる場合は、年齢詐称を予防するための年齢確認システムや、適用される法律で規定されている適切なシステムを実装することで、子供たちがアプリを利用できないようにする必要があります。
適切な年齢確認システムについて詳しくは、ターゲット ユーザーとアプリのコンテンツの設定を管理するをご覧ください。