世界各国の何十億人ものオンライン ユーザーが正確で質の高い情報にアクセスできるようにするうえで、デジタル広告は重要な役割を果たしています。Google では、広告をクリックしたユーザーに、「広告の対象になっているサービスや商品が明らかであり、自分たちがだまされているわけではない」と信じていただきたいと考えています。そこで、Google 広告のポリシーでは、Google が許可する広告と許可しない広告の種類を明確に定めています。
Google では、Google のネットワーク内のユーザー、広告主、サイト運営者の皆様の保護を確実なものとするために、ポリシーの見直しと改訂を定期的に行っています。そして、このたび Google では、クリックベイトの手法や煽情的な表現への対応を改善できるように、不実表示に関するポリシーを拡大します。このポリシーでは、悲劇的な惨事やスキャンダル、屈辱的なコンテンツを利用してユーザーに今すぐクリックするよう促し、その内容が虚偽であるか緊急性に欠ける広告を禁止しています。
ユーザーをだましてクリックさせようとするためだけに煽情的な表現や画像を使う手法は、広告において目新しいものではありませんが、Google のプラットフォームで他のユーザーをだまそうとしている悪質なユーザーの手によって、このような手法が広く使われるようになってきています。こうした手法は、以前は衝撃的なコンテンツや不実表示、編集基準と表現などに関するポリシーの組み合わせによって禁止されていましたが、新しいクリックベイトに関するポリシーでは、禁止される広告の種類を明確にし、今後すべての広告主様が Google のポリシーを遵守しやすくなるようにしています。
この 1 年間で、クリック数を増やすために、ユーザーに圧力をかける手法や有名人の画像、見る人の興味を煽る表現や刺激の強いコンテンツを使用する悪質なユーザーが増えてきています。また、この問題への取り組みは、Google にとって長年にわたる課題でもあります。たとえば、2019 年には 5,100 万件もの煽情的な広告を削除しました。このような広告は、人の死や事故、逮捕や悲報などの暗い出来事や行動を指し示すことで、ユーザーに今すぐ広告をクリックするよう仕向けています。たとえば、「花子のスキャンダル発覚。詳細はこちら」「もう止まらない。リハビリ中のスキャンダル。詳細はここをクリック!」というような文面の広告が考えられます。このような煽情的な表現は、何が起きたのかをすぐに知りたいユーザーに無用な切迫感を植え付けますが、このような表現は事実に反しているか誇張であることが多く、広告の対象である商品やサービスを正しく紹介できていません。さらに、著名人や有名人の場合は、広告に写真も追加されるため、広告の内容がいっそうリアルに見え、ユーザーにクリックを促す圧力も大きくなります。
このような手法を今後より効果的に防止できるように、Google は新しいクリックベイト広告のポリシーを導入し、取り組みを広げていきます。Google では、広告そのものから宣伝の内容が明確に伝わるようにすることで、質の高いエクスペリエンスをユーザーの皆様に提供できるよう努めています。デジタル広告エコシステムの信頼を高められるように、Google のプラットフォームにおけるこのような不正行為を防止する方法を今後も検討していきます。
Posted by Sema Karaman - Google 広告ポリシー アドバイザー