SKAdNetwork(SKAN)は、アプリのインストール数を測定する Apple のフレームワークです。SKAN を使用すると、インプレッション数、クリック数、アプリ インストール数などの指標を集計レベルでトラッキングして、iOS アプリ広告のパフォーマンスを包括的に理解できます。iOS アプリ キャンペーンのパフォーマンスを効果的に測定することは、キャンペーンのパフォーマンスを最適化する方法を明確に把握するために不可欠です。
SKAN レポート
SKAN レポートでは、インストールとインストール後のアプリ内コンバージョン数およびコンバージョン値の表示をキャンペーン単位でカスタマイズできます。キャンペーンの 1 日あたりの SKAN コンバージョン値を確認することで、アプリ内で発生したイベント(インストール、定期購入、購入など)を詳しく把握できます。
アクションと値に基づく iOS アプリ キャンペーンのパフォーマンス データは、Apple が提供するコンバージョン値(数値)を解釈することで、SKAN イベントに合わせて調整されます。SKAN インストール数は、Apple によってアプリに関連付けられた SKAN ポストバック(またはトラッキング イベント)の数です。
「SKAdNetwork コンバージョン」カスタム レポートにアクセスする
SKAN でインストール数またはアプリ内イベント数を測定している場合は、Google 広告の「SKAdNetwork コンバージョン」カスタム レポートにアクセスして、レポートデータを表示できます。
手順
- Google 広告の管理画面で、[キャンペーン] アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [キャンペーン] プルダウンをクリックします。
- [キャンペーン] をクリックします。
- ページ上部のレポート アイコン をクリックします。
- [目標とコンバージョン] をクリックします。
- [SKAN コンバージョン] をクリックします。
- 「SKAdNetwork コンバージョン」カスタム レポートが読み込まれます。
SKAN レポートの制限事項と「使用不可」のコンバージョン
SKAN レポートは、Apple が共有するデータに基づいて作成されます。Apple のプライバシー対策により、コンバージョン値データの共有方法に制限が生じる可能性があります。たとえば、SKAN レポートでは、コンバージョン値として可能な値は 64 個のみで、測定値は Apple が定義したアクティビティ期間(SKAN のバージョンによって異なります)から取得されます。
ポストバック データが必要なプライバシー階層のしきい値を満たしていない場合、実際のコンバージョン値が返されないことがあります。これらの制限により、コンバージョン値フィールドが「使用不可」になり、キャンペーン全体の測定に影響する可能性があります。
Google 広告では、使用可能な SKAdNetwork データを使用して、測定不可能または使用不可能なコンバージョン値を新しいレポート列に再分配し、キャンペーンのパフォーマンスをより包括的に把握できるようにしています。
「使用不可」の SKAN コンバージョン値が再分配される仕組み: 推定値分布を使用してコンバージョン値を予測し、null 値を置き換えます。この推定値分布は、最近の SKAN ポストバック データで継続的にトレーニングされた機械学習モデルによって生成されます。
ヒント: 以下の手順に沿って「SKAdNetwork の再分配された詳細なコンバージョン値のセグメント」を追加すると、特定のレポート列に再分配されたコンバージョンを表示して、コンバージョン値をより包括的に把握できます。
キャンペーンのパフォーマンスに関する詳細な分析情報を取得する
手順: [SKAdNetwork の再分配された詳細なコンバージョン値のセグメント] という新しい列を評価します。この新しい列は、[SKAdNetwork インストール数] 列の横に表示されます。コンバージョン値ごとのインストール数の内訳を表示するには、インストール数と新しいセグメントの両方の列を追加する必要があります(デフォルトでビューに追加されていない場合)。この列は、SKAdNetwork で測定されたコンバージョン値と再分配されたコンバージョン値の合計数を表します。
注: Google 広告 SKAN レポートのデフォルト表示では、元の「SKAdNetwork コンバージョン値セグメント」が新しい「SKAdNetwork の再分配された詳細なコンバージョン値のセグメント」に置き換わります。ただし未加工のコンバージョン値を表示したい場合、引き続き「SKAdNetwork コンバージョン値セグメント」を利用できます。Google とサードパーティの SKAdNetwork レポートの両方で、SKAdNetwork コンバージョン値の結果を比較する場合に、Google で [SKAdNetwork の再分配された詳細なコンバージョン値のセグメント] を表示して他の場所で未加工の値を表示していると、コンバージョン値のレポートに差異が生じることがあります。SKAN コンバージョン値のレポート内容の差異を回避するには、元の「SKAdNetwork コンバージョン値セグメント」を使用して、こうした差異の発生を最小限に抑えることをおすすめします。
このセグメントは「SKAdNetwork コンバージョン値セグメント」と同じように動作しますが、レポートに追加すると、コンバージョン値ごとに再分配された数と測定された数の合計が表示されます。
SKAN レポートの主な用語
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「SKAdNetwork の再分配された詳細なコンバージョン値のセグメント」: このセグメントを追加すると、SKAN スキーマのセットアップ時に割り当てた各コンバージョン タイプについて、測定されたコンバージョン値と再分配されたコンバージョン値の合計数がレポートに表示されます。
- 「使用不可」: 再分配後も、一部のコンバージョンが「使用不可」のまま残ることがあります。これらは、使用可能なデータに基づいて再分配できなかったコンバージョン値です。
- 「SKAdNetwork コンバージョン値セグメント」: このセグメントを追加すると、SKAN スキーマのセットアップ時に割り当てた各コンバージョン タイプについて、測定されたコンバージョン値の合計数がレポートに表示されます。
注: このセグメントを、上記の「SKAdNetwork の再分配された詳細なコンバージョン値のセグメント」に置き換えることをおすすめします。これにより、コンバージョン値をより包括的に把握できます。
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「SKAdNetwork インストール数」: SKAdNetwork は、キャンペーンのアプリ インストール数を測定する Apple のフレームワークです。「SKAdNetwork インストール数」は、ポストバック シーケンスが 0 の場合に Apple によってこのアプリに関連付けられた SKAdNetwork ポストバック(またはトラッキング イベント)の数です。詳しくは、ベスト プラクティス ガイド: iOS アプリ キャンペーンのパフォーマンスと測定の精度を向上させるをご覧ください。