コミュニティ モビリティ レポートは、さまざまなカテゴリの場所における移動傾向を地域別にまとめたものです。地域内のカテゴリごとに、レポートでは 2 つの方法で変化を示します。
- 最新の増減値: レポート日のモビリティ（訪問数や滞在時間）を曜日別基準値（後述）と比較した数値です。レポート日で計算し（レポート日が空白の場合を除く）、プラスまたはマイナスの増減率で示します。
- 傾向グラフ: レポート日の直近 6 週間の増減率をグラフ化したものです。
いかなる場合においても、個人を特定できる情報（個人の位置情報、連絡先、移動など）を提供することはありません。また、レポートは、ロケーション履歴の設定（デフォルトではオフ）をオンにしているユーザーから集計された匿名のデータセットを使用して作成されています。
最新の増減値とレポート日との関係
このグラフは 2020 年 3 月 27 日のレポートを示したものです。最新の増減値（この例では -15%～-63%）は、「直近日」（レポート日とも言います）の増減率です。
最新の増減値は、平均値でも、過去の変化の傾向でもありません。図のように、最新の増減値はグラフの最終日の値のみを表しています。
基準値からの変化を信頼性と匿名性を確保した方法で推測するのに十分なデータがない場合は、空白が生じます。レポート日のグラフが空白の場合、最新の増減値はレポート日より前の直近の値になります。
地域間で場所を比較しないようにしてください。地域によってデータに違いが生じることがあるため、誤った解釈を招く可能性があります。
レポート日
Google では、特定のカレンダー日の PDF レポートを作成しています。最新の増減値はこの日のデータを表しています。レポート日は PDF の上部または（誰もファイル名を変更していなければ）ファイル名で確認できます。
基準値
データは、各カテゴリに分類された場所への訪問者（またはその場所に滞在した時間）が曜日別基準値と比べてどう変化したかを示すものです。曜日別基準値は、該当する曜日の標準値を表します。具体的には 2020 年 1 月 3 日〜2 月 6 日の 5 週間の曜日別中央値です。
各地域の各カテゴリごとに、基準値は 1 つではなく、7 つあります。曜日が異なれば、訪問者数が同じであっても増減率は異なります。そのため、以下の点にご留意ください。
- 値が大きい方が訪問者数が多いわけではなく、小さい方が訪問者が少ないわけでもない。
- 日単位で変化を比較しない。特に週末と平日を比較しない。
週ごとの変化を追跡できるよう、曜日別基準値は変化しません。また、曜日別基準値では季節性も考慮されていません。たとえば、通常、天気が良くなると公園の訪問者数は増えます。
場所のカテゴリ
レポートを有用にするため、Google では、「社会的距離」措置の目的で、類似する特性を持つ場所をカテゴリに分類しています。たとえば、食料品店と薬局は、生活に必要不可欠な訪問場所と見なされる傾向があるため、同じカテゴリに分類されています。
各上位カテゴリには、さまざまな種類の場所が含まれ、中にはカテゴリ名からは推測しにくいものもあります。以下の表に、2 つのサンプル カテゴリに属するさまざまな場所の一部を示します。
| 公園 | 公共交通機関 |
|---|---|
| 庭園 | 地下鉄駅 |
| 城 | 海港 |
| 国有林 | タクシー乗り場 |
| キャンプ場 | サービスエリア |
| 展望台 | レンタカー代理店 |
通常、公園とは正式な国立公園を意味し、地方にある一般的な屋外施設のことではありません。
長期的分析
時間が経過して基準値の測定期間から遠ざかるにつれて、移住、あるいは新しい地域やリモートワークの選択によって、集団が変化する可能性があります。また、各カテゴリに分類された場所についての Google の認識が変わる可能性もあります。たとえば、今日と 2020 年 4 月の同じ値が、同じ行動や規則の遵守を示していないことがあります。Google が特定の地域の店舗やレストランに関する情報を更新した場合や、その地域に現在住んでいる人が減っている場合などがあるためです。こうした違いにより、長期間にわたって値の増減が生じる可能性があるため、長期間（6 か月以上）のデータを分析する際は注意が必要です。
次のステップ
データの一般的なパターンをどう解釈するかについては、データを把握するをご覧ください。