ビジネスまたは学校の Chrome ブラウザおよび ChromeOS デバイスの管理者を対象としています。
Chrome 122 リリースの概要
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
以前お知らせしたとおり、Chrome 120 では、テストを容易にするため Chrome ユーザーの 1% に対してサードパーティ Cookie がデフォルトで制限されるようになりました。今後のリリースにより、2024 年第 3 四半期にはこの制限を全ユーザーまで拡大する予定です。全ユーザーへの対象拡大は、英国競争・市場庁(CMA)が掲げる競争上の懸念事項(残っているものがある場合)に漏れなく対応することが前提となります。1% のテストグループの一部のブラウザには、新しいトラッキング防止機能のユーザー コントロールも表示されます。これらの機能は、
chrome://flags/#test-third-party-cookie-phaseout
を有効にすることで、Chrome 120 以降でお試しいただけます。このテスト期間を設けることで、サイトがサードパーティ Cookie を使用しない状態で運用した結果について有意義なプレビューを実施できるようにします。3PCD の一環としてバウンス トラッキング防止機能も導入されるため、サードパーティ Cookie がブロックされているテストグループのユーザーにはバウンス トラッキング対策が適用され、バウンス トラッカーとして分類されるサイトの状態が削除されます。ほとんどの企業ユーザーはこの 1% のテストグループから自動的に除外されますが、管理者が事前に BlockThirdPartyCookies ポリシーと CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用して管理対象ブラウザでサードパーティ Cookie を再び有効にして、テスト前にオプトアウトしておくことをおすすめします。これにより、企業はこのポリシーまたはサードパーティ Cookie に依存しないように必要な変更を加えるための時間を確保できます。
Google は、サードパーティ Cookie のユースケースの特定に役立つレガシー テクノロジー レポートをリリースします。管理者は BlockThirdPartyCookies ポリシーを false に設定して、すべてのサイトでサードパーティ Cookie を再度有効にできますが、ユーザーが Chrome で対応する設定を変更できなくなります。サービスの中断を防ぐため、CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定して企業アプリケーションを許可リストに登録し、引き続きサードパーティ Cookie を受信できるようにすることは可能です。
このテストグループの対象で、どのエンタープライズ管理ポリシーも適用されていない企業エンドユーザーは、必要に応じ、アドレスバーの目のアイコンを使用して、特定のサイトで 90 日間、サードパーティの Cookie を一時的に再有効化できます。目的の構成に合わせてこれらの設定を切り替える方法について詳しくは、こちらのヘルプ記事をご覧ください。
バウンス トラッキング防止機能にも Cookie と同じポリシーが適用され、バウンス先のサイトでサードパーティ Cookie の使用が許可されていない場合に、これらの防止機能が実行されます。そのため、BlockThirdPartyCookies ポリシーを false に設定するか、サイトに CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定することで、バウンス トラッキング対策によってサイトの状態が削除されることを防止できます。
広告以外のユースケースで、クロスサイトのコンテキストで使用されるエンタープライズ向け SaaS 統合の場合、サードパーティ デプリケーション トライアルまたはファーストパーティ デプリケーション トライアルに登録して、一定期間サードパーティ Cookie に継続してアクセスできます。
ヒューリスティック機能は、ユーザーの行動に基づく限られた状況下で、サードパーティ Cookie への一時的なアクセスを許可します。これにより、ID プロバイダのポップアップやリダイレクトなど、確立されたパターンでのサードパーティ Cookie のサポート終了によるサイトのサービス中断が軽減されます。
準備、フィードバックの提供、サイトの潜在的な問題の報告について詳しくは、サードパーティ Cookie のサポート終了への準備に関する最新のランディング ページをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版の Chrome 120 以降
グローバル トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie が無効になります。企業ユーザーは可能な限り自動的にこの設定から除外され、ポリシーを使用して変更をオーバーライドできます。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版の Chrome 120 以降
- 生成 AI 機能
Chrome 122 以降、Chrome ブラウザにログインしている管理対象ユーザーも、次の 3 つの生成 AI(GenAI)機能を利用できるようになります。
- タブの整理機能: 開いているウェブサイトの URL とタイトルに基づいて、Chrome が自動的にタブグループを提案します。この機能を使用するには、タブを右クリックして [類似のタブを整理] を選択します。
- AI を使用したテーマの作成機能: ユーザーは生成 AI を使用して独自の Chrome テーマ(色と壁紙画像の組み合わせ)を作成できます。この機能を使用するには、新しいタブを開いて右下の [Chrome をカスタマイズ] をクリックします。次に、サイドパネルで [テーマを変更] > [AI を使用して作成] を選択します。事前設定されているテーマ、ムード、スタイル、色から選択できます。
-
AI を使用したウェブでの文書作成支援: この機能を使うと、ユーザーはより自信を持って文章を作成できるほか、ウェブ上の自由形式のテキスト欄で文章を簡単に書き始めることができます。この機能を使用するには、テキスト欄を右クリックして [文書生成サポート] を選択します。
これら 3 つの機能は、最初は英語を使用する米国のユーザーにのみ提供されます。管理者は、TabOrganizerSettings ポリシー、CreateThemesSettings ポリシー、HelpMeWriteSettings ポリシーを使用してこれらの機能を制御できます。各機能について、組織は以下のいずれかを選択できます。
- 0 = 機能を有効にして、AI モデルを改善するためにデータを送信します
- 1 = 機能を有効にしますが、AI モデルを改善するためのデータを送信しません
- 2 = 機能を完全に無効にします
- デフォルトの検索エンジン選択画面
デジタル市場法(DMA)を遵守する一環として、ユーザーが Chrome 内でデフォルトの検索エンジンを選択するための画面を導入します。この画面のプロンプトでデフォルトの検索エンジンの設定を選択できるようになります(現在は
chrome://settings/search
でこの設定を行うことができます)。エンタープライズ ポリシー DefaultSearchProviderEnabled と DefaultSearchProviderSearchUrl を使用して管理者が企業ユーザーの検索設定を指定するよう選択した企業では、引き続きこれらのポリシーにより企業の検索設定が制御されます。管理者がポリシーで企業ユーザーの検索設定を制御していない場合、企業ユーザーに対して既定の検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが Chrome に表示されることがあります。
詳しくは、ポリシーの最小単位グループをご覧ください。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 120: Chrome 120 で選択画面が表示されるようになるのは、ユーザーの 1% です。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome(今年のうち): すべての対象ユーザーにリリースされます。
- iOS でのログインと同期の簡素化
Chrome 122 以降、Chrome 同期が有効になっている既存の iOS ユーザーは、Chrome のログインと同期が簡素化された統合バージョンを利用できるようになりました。Chrome 同期は、設定やその他の場所で個別の機能として表示されなくなります。代わりに、Chrome にログインすると、関連するエンタープライズ ポリシーに沿ってパスワードやブックマークなどの情報を Google アカウントで使用、保存できます。
これまでと同様に、Google アカウントで Chrome データを保存してアクセスしていた機能は、完全に(SyncDisabled)または部分的に(SyncTypesListDisabled)無効にできます。また、Chrome へのログインを必須とするか無効にするかについても、これまでと同様に BrowserSignin を使用して設定できます。
なお、この変更は、ユーザーが Chrome にログインせずにウェブ上の Google サービス(Gmail など)にログインできる機能や、Chrome からログアウトしたままにする機能、Google アカウントと同期される情報を管理する機能には影響しません。
- Chrome 117: Chrome 同期をその時点で有効にしていなかったユーザーに対し、Chrome 同期機能は個別の機能として表示されなくなります。
- Chrome Chrome 122: Chrome 同期を有効にしていたユーザーが同等の状態に移行され、Chrome 同期機能は個別の機能として表示されなくなります。
- PPAPI 動画デコード用の SharedImages
Chrome 122 で、PPAPI プラグインの VideoDecoder API の最新リファクタリングを制御するために使用されていた PPAPISharedImagesForVideoDecoderAllowed ポリシーが削除されます。このポリシーは Chrome 119 で一時的に導入されました。
- ChromeOS、Lacros 版 Chrome 119: エスケープ ハッチ ポリシーが導入されます。
- ChromeOS、Lacros 版 Chrome 122: エスケープ ハッチ ポリシーと、対応する古いコードパスが削除されます。
- Chrome ブラウザ(Enterprise)の新しいダウンロード URL
2 月 8 日より、Chrome Enterprise(Windows 版および macOS 版)の主なダウンロード ページが次のように変更されます。
- Windows 版: https://chromeenterprise.google/download/?modal-id=download-chrome-demo#windows-download
- macOS 版: https://chromeenterprise.google/download/?modal-id=download-chrome-demo#mac-download
自動化を活用して Chrome をダウンロードしている企業は、サービスの中断を避けるために、これらの URL の変更を検出するようにスクリプトを変更する必要があります。
- 新しい V8 セキュリティ設定
Chrome 122 に、Chrome の攻撃対象領域を減らすために V8 JIT オプティマイザーを無効にする新しい設定が
chrome://settings/security
に追加されます。この動作は、引き続き DefaultJavaScriptJitSetting エンタープライズ ポリシーと、関連する JavaScriptJitAllowedForSites ポリシーおよび JavaScriptJitBlockedForSites ポリシーによって制御されます。この設定は [サイトの設定] に統合されています。これらのエンタープライズ ポリシーは Chrome 93 から利用できるようになりました。- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 122
- 読み上げ
Android 版 Chrome のユーザーは、テキスト読み上げ技術を使用した読み上げ機能でウェブページの内容を音声で聴くことができます。この機能にオーバーフロー メニューからアクセスして、音声コントロールを使って再生を操作できるようになりました。
読み上げ機能は、ページの URL を Google サーバーに送信して再生できるようにします。読み上げ機能を使用するユーザーは、設定メニュー項目の [検索とブラウジングを改善する] を有効にする必要があります。
ListenToThisPageEnabled ポリシーを true に設定すると、対象のウェブページをテキスト読み上げで読み上げることができます。これは、サーバー側のコンテンツ抽出と音声合成によって行われます。false に設定するとこの機能が無効になります。このポリシーがデフォルトに設定されているか、または未設定のままの場合、読み上げは有効になります。
- Android 版 Chrome 122: 機能のリリース
- エンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed の削除
Chrome 122 で、一時的なエンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed が削除されます。このポリシーは、Chrome アプリの WebView 使用に関する変更に伴い発生する可能性がある障害に企業が対処する時間を確保できるよう、Chrome 116 で導入されました。
- Linux、macOS、Windows、ChromeOS 版 Chrome 122: エンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed を削除
- サーバーサイドの非同期セーフ ブラウジングのチェック
現在、セーフ ブラウジングのチェックはページ読み込みのブロックパス上で行われるため、チェックが完了するまでユーザーはページを表示できません。Chrome の読み込み速度を向上させるため、Chrome 122 以降では、サーバーサイドのセーフ ブラウジング リストによるチェックでページの読み込みがブロックされなくなります。
リスクを評価し、以下の緩和策を実施しました。
1)ブラウザを直接的な脆弱性利用型不正プログラムから保護するために、ローカルリストのチェックは引き続き同期的に行って、ローカルリストのチェックが完了するまで悪意のあるペイロードが実行されないようにします。
2)フィッシング攻撃から保護するために、データを調べた結果、警告が表示された時点でユーザーがページに対して重大な操作(パスワードの入力など)をしていた可能性は低いと判断しました。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 122: 機能のリリース
- Chrome のダウンロード ページのダウンロード警告を改善
マルウェアのダウンロードに伴う影響を減らすため、パソコンでのダウンロード警告文やパターンをクリーンアップして、明確で一貫性を持たせる取り組みを進めています。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 122: 機能のリリース
- アンロード イベントのスキップ
アンロード イベント リスナーの存在は、Chromium ベースのブラウザのバックフォワード キャッシュと、デスクトップ プラットフォームの Firefox にとっての主要なブロッカーです。一方、モバイル プラットフォームのほとんどのブラウザでは、ほとんどの場合にアンロード イベントを発生させないことにより bfcache が優先されます。この状況を改善するため、Google は過去数年にわたって多くのパートナーと連携し、アンロード イベント リスナーの使用を削減してきました。この移行をさらに加速させるため、パソコン版 Chrome でアンロード イベントを徐々にスキップすることを提案します。
アンロード イベントから移行するために時間が必要なケースに対しては、権限に関するポリシー API とエンタープライズ ポリシー ForcePermissionPolicyUnloadDefaultEnabled という形で一時的なオプトアウトを提供します。これにより、選択的に動作を変更しない状態を維持できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 117: デベロッパー試用版
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 119: ForcePermissionPolicyUnloadDefaultEnabled ポリシーが導入されます
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 122~132: デプリケーション トライアル(サポート終了の全般的なリリースのスコープは、デプリケーション トライアルの準備が整うまで限定的となります)
- こちらで提案されているように、上位 50 件のサイトのユーザー 1% について、Chrome 122 のアンロード ハンドラが段階的にスキップされるようになります。
- 自動入力: セキュリティ コードの更新
Chrome 122 では、支払いの自動入力でローカルカードとサーバーカードのセキュリティ コードを保存することにより、ユーザー エクスペリエンスが向上します。セキュリティ コードは、ユーザーが保存に同意した場合にのみ保存されます。ユーザーはいつでも Chrome の設定でセキュリティ コードの保存機能を無効にできます。
- Android、macOS 版 Chrome 122: 機能のリリース
- 一元化されたパスワード マネージャーの登録解除の削除
Android 版 Chrome 122 で、一元化されたパスワード マネージャーからの登録解除機能を削除します。Google Play 開発者サービスでエラーが表示された場合、ユーザーはエラーが解消されるまでパスワード マネージャーの機能(パスワードの保存または更新、パスワード生成)を使用できません。一部のエラーでは、問題を解決するための操作ボタン付きのエラー メッセージが表示されます。その他の問題は一時的なもの(Google Play 開発者サービス アップデート時の問題など)と考えられます。
- Android 版 Chrome 122: 機能のリリース
- iOS 版 Chrome: iPhone の下部のアドレスバー
先日、iPhone のアドレスバーを上部と下部どちらに表示させるかを選択できるカスタマイズ可能なアドレスバーをリリースしました。アドレスバーの位置を選択するための画面が初回起動時の動作に追加されました。
- iOS 版 Chrome 122: 機能のリリース
- DefaultSearchProvider ポリシーの変更
Chrome 122 では、DefaultSearchProvider* ポリシーに変更が加えられます。Chrome では検索エンジンから提供されるファビコン画像が使用されるようになったため、すべてのプラットフォームで DefaultSearchProviderIconURL を削除しました。DefaultSearchProviderKeyword と DefaultSearchProviderNewTabURL は、Linux、macOS、Windows と同様に、iOS と Android ではサポートされません(サポートは引き続き行われます)。サポートされている一連のプラットフォームを修正し、この変更を反映させました。
- JavaScript JIT 設定ポリシーの動作の変更
Chrome 122 で DefaultJavaScriptJitSetting ポリシーを有効にし、JavaScript JIT を無効にした場合に、WebAssembly が完全に無効にされなくなりました。DefaultJavaScriptJitSetting ポリシーを設定することで、V8 最適化 JIT が引き続き無効になります。これにより、Chrome でウェブ コンテンツをより安全な設定でレンダリングできるようになります。
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー 説明 InsecureFormsWarningsEnabled 安全でないフォームに関する警告を有効にする(iOS で利用可能) ListenToThisPageEnabled ウェブページの読み上げ(テキスト抽出とテキスト読み上げ合成)を有効にする
- Chrome ブラウザの削除されたポリシー
ポリシー 説明 PPAPISharedImagesForVideoDecoderAllowed Pepper に共有画像を動画のデコードに使用することを許可する ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed Chrome アプリの WebView の制限が緩やかな動作を復元する DefaultSearchProviderIconURL デフォルトの検索プロバイダ アイコン(すべてのプラットフォームで削除) DefaultSearchProviderKeyword デフォルトの検索プロバイダのキーワード(Android と iOS でのみ削除) DefaultSearchProviderNewTabURL デフォルトの検索プロバイダの新しいタブページ URL(Android と iOS でのみ削除)
ChromeOS の更新内容
- BCE によるコンテンツ スキャン
ChromeOS のデータ管理とは、管理者が適用する一連の制御のことです。ChromeOS のデータ損失防止(DLP)レイヤを使用して、エンドポイントにあるユーザーのデータが漏洩しないよう保護します。詳しくは、ヘルプセンターの記事をご覧ください。BeyondCorp Enterprise(BCE)は、継続的かつリアルタイムのエンドツーエンドの保護を実現します。BCE によるコンテンツ スキャンは、BeyondCorp Enterprise からのシグナルに基づいて、ファイル転送におけるデータ管理の制限を評価して適用するための新しい方法です。
- バッテリー セーバー
ChromeOS 122 以降、バッテリー セーバーを利用して、ディスプレイとキーボード バックライトの輝度を下げる、ディスプレイのリフレッシュ レートと使用可能なコンピューティング バジェットを調整する、さらに、エネルギー消費量の多い特定のバックグラウンド機能をオフにしてデバイスのバッテリー寿命を延ばすことができるようになります。この機能は、作業が終わるまであと数分必要であるにもかかわらず充電器が手元にない場合に役立ちます。有効にした場合、電池残量が 20% になるとバッテリー セーバーが自動的にオンになります。この機能は BatterySaverModeAvailability エンタープライズ ポリシーで制御できます。
- SAML 再認証フローの強化
お客様のログイン エクスペリエンスを最適化するために、SAML シングル サインオンの実装に内部的な変更を行いました。SAML 設定が正しく行われていない場合、この変更が影響します。
特に、ポリシー LoginAuthenticationBehavior を [デフォルトで SAML IdP にリダイレクトする] に設定した場合は、シングル サインオン ポリシーを [SAML を有効にする] に設定する必要があります。こうしない場合、SAML ベースの IdP は読み込まれなくなります。
- バッジベースの認証
ChromeOS 122 以降、特定のサードパーティの ID 管理プロバイダ(IdP)が ChromeOS デバイスでバッジ認証を使用できるようになりました。ユーザーはバッジをタップしてセッションを開始し、別のバッジをタップしてセッションを退出できます。これは、小売業、接客業、製造業など、さまざまな業界の現場スタッフ向けのソリューションです。
ChromeOS 122 では、まず Ilex Card Management System から始め、今後数か月以内にリーダーと認証パートナーをさらに追加する予定です。詳しくは、バッジベースの認証を設定するをご覧ください。
- スクリーンキャストを使った録画の編集
ChromeOS のスクリーンキャストを使用すると、文字起こし付きの画面録画を作成して共有できます。ChromeOS 122 以降では、スクリーンキャストを一文ずつトリミングする、段落の区切りを追加あるいは削除する、録画のセグメントをミュート状態にする、セクションにタイトルをつけるといった編集を行って、長い録画を見やすくできます。
- IKEv2 VPN のサポート
ChromeOS 122 に、管理コンソールに Internet Key Exchange Protocol Version 2(IKEv2)VPN プロトコルの新しいオプションが追加されました。
- シークレット モードの必須拡張機能
管理者は、ユーザーがシークレット モードを使用するにあたって有効化が必要な拡張機能を指定できるようになりました。管理コンソール > [アプリと拡張機能] に、個々の拡張機能に適用できる新しい切り替えボタンがあります。これにより、シークレット モードの使用が必要なデバッグやマルチアカウントのユースケースを持つ企業において、管理対象のフリート全体でシークレット モードを安全に有効にしておくことができます。シークレット モードを使用する場合、ユーザーは必要なすべてのエンタープライズ拡張機能で [シークレット モードでの実行を許可する] をオンにする必要があります。
- ChromeOS メディア プレーヤーのデザインを一新
ChromeOS でまもなくメディア プレーヤーのボタンが大きくなり、壁紙に合わせた色で表示されるようになります。メディア プレーヤーは、クイック設定で動画や音声(Spotify、YouTube など)を再生しているときに表示されます。固定アイコンをクリックして、メディア プレーヤーをシェルフに移動できるようになります。キャスト中のメディアを操作できるだけでなく、ローカル ネットワーク上のスピーカーや画面にウェブメディアをキャストできるようにもなります。
管理コンソールの更新内容
- Chrome ブラウザ クラウド管理での非アクティブなブラウザの削除
2024 年 3 月以降、ブラウザを削除するまでの非アクティブな期間に関するポリシーにより、このポリシーで定められた非アクティブな期間を超えてサーバーに接続していない管理対象ブラウザのブラウザデータは、管理コンソールで自動的に削除されます。このポリシーがリリースされると、非アクティブな期間はデフォルトで 540 日に設定されます。540 日以上利用のなかった登録済みブラウザはすべて、このポリシーのリリース後すぐにアカウントから削除されます。管理者はこのポリシーを使用して非アクティブな期間の値を変更できます。ブラウザの非アクティブな期間は、最大で 730 日、最小で 28 日に設定できます。
ポリシーの設定値を小さくすると、現在登録されているブラウザに対して広範囲に影響する可能性があります。影響を受けるすべてのブラウザが非アクティブとみなされ、不可逆的に削除されます。削除されたブラウザが、次回の再起動時に自動的に再登録されるように、このポリシーの値を小さくする前にデバイス トークンの管理ポリシーの値を [トークンを削除] に設定してください。なお、これらのブラウザの登録トークンが再起動時に有効である必要があります。
- Chrome 122 以降: ブラウザのデータを削除するまでの非アクティブな期間に関するポリシーの UI は、管理コンソールで早期アクセスで利用できるようになります。デフォルトの 18 か月では不適切であると考える場合は、IT 管理者が、実際の削除が開始される数週間前にポリシーの値(非アクティブな期間)を明示的に設定できます。
- 管理コンソールの新しいポリシー
ポリシー名 ページ サポートされるプラットフォーム カテゴリ / 項目 AlwaysOnVpnPreConnectUrlAllowlist ユーザー、MGS ChromeOS 122 以降 ネットワーク DeviceSwitchFunctionKeysBehaviorEnabled デバイス ChromeOS 122 以降 その他の設定 MicrosoftOneDriveAccountRestrictions ユーザー ChromeOS 122 以降 コンテンツ ユーザー ChromeOS 122 以降 コンテンツ MicrosoftOfficeCloudUpload ユーザー ChromeOS 122 以降 コンテンツ MicrosoftOneDriveMount ユーザー ChromeOS 122 以降 コンテンツ QuickOfficeForceFileDownloadEnabled ユーザー ChromeOS 122 以降 コンテンツ HelpMeWriteSettings ユーザー Chrome / ChromeOS 121 以降 生成 AI CreateThemesSettings ユーザー Chrome / ChromeOS 121 以降 生成 AI TabOrganizerSettings ユーザー Chrome / ChromeOS 121 以降 生成 AI
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されているブラウザの変更
- PWA でのユーザーリンク キャプチャ - Windows、macOS、Linux
リンクからインストール済みのウェブアプリに自動的に移動できるようになります。インストール済みウェブアプリに関するユーザーの期待に応えるため、Chrome では、ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をよりシームレスに移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、そのリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: ユーザーに応じて、リンクをクリックしたときに、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合があります。この機能を制御するフラグ(chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa)が用意されています。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123: Chrome 121 でのテストの結果を踏まえ、デフォルトでオン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはデフォルトでオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のいずれかの動作を、Stable の 100% にリリースします。
- タブの再開
Chrome 123 で、[新しいタブ] ページに新しいカードが導入されます。これにより、他のデバイスで使用したタブの候補から引き続き作業できるようになります。管理者は、NTPCardsVisible ポリシーを使用してこの機能を制御できます。- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123
- Android、iOS 版 Chrome: 異なるデバイスでの再開
ユーザーが他のデバイスで開始したタスクを再開できるように、Chrome の [新しいタブ] ページ、または Android 版 Chrome および iOS 版 Chrome のホームページに、異なるデバイスで使用したタブの候補が表示されるようになります。このコンポーネントは、起動時に表示される既存の [引き続き閲覧] または [もっと見る] カード内、Android 版 Chrome および iOS 版 Chrome の Magic Stack 内に表示されます。
- Android、iOS 版 Chrome 123: 機能のリリース
- 任意のデバイスで最後に開いたタブを再開
過去 24 時間以内に同じログイン ユーザー プロフィールで最後に開いたタブについて、そのタブを再開するためのクイック ショートカットが Chrome に表示されるようになります。管理者は、SyncTypesListDisabled という既存のエンタープライズ ポリシーを使用して、この機能を制御できます。- iOS 版 Chrome 123: 機能のリリース
- Web MIDI API の権限プロンプト
Web MIDI API は、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)デバイスに接続して動作します。クライアント MIDI デバイスへの Web MIDI API によるドライブバイ アクセスに関して、複数の問題が報告されています(Chromium のバグ)。この問題に対処するため、Audio Working Group は一般的な Web MIDI API アクセスに明示的な権限を設けることを決定しました。これまでは、明示的な権限は Chrome での Web MIDI の高度な使用(システム専用(SysEx)メッセージの送受信が権限プロンプトで制限される場合を含む)でのみ必要でした。今後、権限の範囲を通常の Web MIDI API の使用に拡大する予定です。
Chrome 123 では、Web MIDI API へのアクセスには必ずユーザー権限が必要になります。この変更を管理するポリシーは提供されません。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 123
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼度を高めるため、Windows においてすでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスがサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 123: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化
- Chrome 同期のサポートを終了(Chrome 81 以前)
Chrome 同期での Chrome 81 以前のバージョンのサポートを終了します。引き続き Chrome 同期を利用するには、より新しいバージョンの Chrome にアップグレードする必要があります。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123: 変更が実装されます。
- WebSQL のサポート終了と削除
正式な代替として WASM を介した SQLite を使用するため、Google は WebSQL の完全削除を計画しています。これを利用してユーザーのセキュリティを維持できます。
Web SQL データベース標準は、2009 年 4 月に提案され、2010 年 11 月に廃止されました。Gecko はこの機能を実装したことがなく、WebKit は 2019 年にこの機能のサポートを終了しました。W3C は、ウェブ データベースを必要とする企業に対して、Web Storage や Indexed Database の導入を推奨しています。
リリース以来、ユーザーのセキュリティを維持するのは極めて困難でした。SQLite は当初、悪意のある SQL ステートメントを実行するように設計されていませんでしたが、WebSQL ではまさにこれを実現する必要があります。安定性とセキュリティの問題の流れに対応しなければならないと、ストレージ チームにとって予測不可能な費用が発生します。
- Chrome 101: Chrome 101 で WebSQLAccess ポリシーが追加されました。このポリシーが有効な場合は、WebSQL を使用できます。ただし、このポリシーを利用できるのは Chrome 123 までです。
- Chrome 115: サポート終了に関するメッセージをコンソールに追加
- Chrome 117: Chrome 117 で WebSQL のデプリケーション トライアルが開始されます。トライアル期間は Chrome 123 で終了します。トライアル期間中、この機能を使用するにはデプリケーション トライアル トークンが必要です。
- Chrome 119: Chrome 119 以降、WebSQL は利用できなくなります。この機能は、Chrome 123 までは WebSQLAccess ポリシーまたはデプリケーション トライアル トークンを使用してアクセスできます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows、Android 版 Chrome 123: Chrome 123 以降、WebSQL の使用を許可する WebSQLAccess ポリシーとデプリケーション トライアルが使用できなくなります。
- iOS 用の IdleTimeout ポリシーと IdleTimeoutActions ポリシー
Chrome が一定時間アイドル状態になった際に特定のアクションを実行する企業向けの機能が iOS デバイスに対して利用できるようになりました。管理者は IdleTimeout ポリシーを使用してタイムアウト期間を設定したり、IdleTimeoutActions ポリシーを使用してタイムアウト時のアクションを指定したりできます。この設定はプラットフォーム ポリシーとして利用可能になり、今後プロファイルごとに利用可能になる予定です。
- iOS 版 Chrome 123: iOS で利用可能なポリシー
- 各種プロファイルでのパスワードの再利用の検出
これまで、企業の認証情報において再利用されたパスワードは、企業プロファイルでのみ検出可能でした。Chrome 123 では、パスワードの再利用を検出する機能により、管理対象ブラウザ上のすべてのプロファイル(シークレット モードを除く)で、企業の認証情報の再利用が検出されるようになります。
- Chrome 123: 機能のリリース
- 権限プロンプトと通知権限の許可のテレメトリー
保護強化機能が有効になっている場合に、通知権限の許可を要求するページにユーザーがアクセスすると、そのページの属性がセーフ ブラウジングに送信されることがあります。テレメトリーが送信され、ページが危険であると判断された場合は、セーフ ブラウジングの警告がユーザーに表示されます。
保護強化機能またはセーフ ブラウジングの詳細レポートが有効になっている場合、ブロックリストに登録されたページの通知権限をユーザーが許可すると、このイベントはセーフ ブラウジングに送信されます。
これらの機能は SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーと SafeBrowsingExtendedReportingEnabled ポリシーで制御できます。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 123
- ServiceWorker の静的ルーティング API
この API を使用することで、デベロッパーはルーティングを構成し、ServiceWorker のシンプルな動作をオフロードできます。条件が一致すれば、ServiceWorker を起動したり JavaScript を実行したりせずにナビゲーションが行われるため、ウェブページは ServiceWorker のインターセプトによるパフォーマンス低下を回避できます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 123
- 移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード
Chrome では、ウェブサイトからユーザーのプライベート ネットワーク内のリンク先サイトへの移動が行われる前に、次の処理が行われます。
1. 元の移動リクエストが安全なコンテキストから開始されたかどうかを確認します。
2. プリフライト リクエストを送信し、リンク先サイトがプライベート ネットワークへのアクセスを許可するヘッダーを返すかどうかを確認します。
以上のチェックは、ユーザーのプライベート ネットワークを保護するために行われます。この機能は警告のみモードで動作するので、チェックのいずれかが失敗してもリクエストは失敗しません。代わりに、Chrome DevTools の [コンソール] に警告が表示されます。これは、デベロッパーが今後適用されるエラー措置に備えるのに役立ちます。これらの変更については、移動リクエストのプライベート ネットワーク アクセス(PNA)をご覧ください。また、PNA の仕様についてのページで詳細をご確認ください。
- Android(WebView を除く)、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123
- Android のブックマークとリーディング リストの改善
Android 版 Chrome 124 では、ブックマーク マネージャーから Chrome にログインする一部のユーザーが、ブックマークやリーディング リストのアイテムを Google アカウントで使用、保存できるようになります。BrowserSignin、SyncTypesListDisabled、EditBookmarksEnabled、ManagedBookmarks、ShoppingListEnabled などの関連するエンタープライズ ポリシーはこれまでどおり動作し、ユーザーが Google アカウントでアイテムを使用、保存するかどうかを設定できます。
- Android 版 Chrome 124: 機能のリリース
- エンタープライズ ポリシー ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed のサポート終了
ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed エンタープライズ ポリシーによってオーバーライドされる根本的なコード変更(同一プロセス、クロスオリジンの display:none iframe のスロットリング)は、2023 年前半以降の Stable チャンネルのリリースで有効になっています。既知の問題はすでに解決されているため、ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed エンタープライズ ポリシーは Chrome 124 までに削除する予定です。スロットリングの問題とその解決策については、https://bugs.chromium.org/p/chromium/issues/detail?id=958475 をご覧ください。
- Chrome 124: ポリシーの削除
- UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポート終了
更新された GREASE アルゴリズムが 1 年以上にわたってデフォルトで有効になっているため、UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled ポリシーのサポートを終了する予定です。このポリシーは最終的に削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 124: ポリシーのサポートを終了
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 126: ポリシーを削除
- サポート終了の予告: 変更イベント
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型変更イベントを使用すると、ページのパフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古い変更イベントを削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127: 2024 年 7 月 30 日頃に Chrome 127 で変更イベントを利用できなくなります。
- LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
Chrome 79 では、指定したドメインで Cookie の SameSite の動作を従来の動作に戻すことができる LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 128: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- Manifest V3 を利用するよう 2025 年 6 月までに拡張機能の更新が必要
Manifest V3 を利用するように拡張機能を更新する必要があります。Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。
2024 年 6 月より、ブラウザで実行されている Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。また、このポリシーが有効になっているマシンは、翌年(2025 年 6 月)にポリシーが削除されるまで Manifest V2 拡張機能の無効化の対象となります。
Chrome ブラウザ クラウド管理の、アプリと拡張機能の使用方法に関するページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されているマニフェスト バージョンを確認できます。Manifest のタイムラインで、以下のような詳細をご確認ください。- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 110: エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest V2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。移行後は、ポリシーにより Manifest V2 拡張機能の使用を拡張できます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127: ユーザー デバイスで Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。組織で Manifest V2 拡張機能を引き続き使用できるのは、ExtensionManifestV2Availability エンタープライズ ポリシーが有効になっているユーザーのみです。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 139: ExtensionManifestV2Availability ポリシーを削除します。
今後予定されている ChromeOS の変更
- ChromeOS Flex の Bluetooth の移行
ChromeOS 123 では、ChromeOS Flex が Floss Bluetooth スタックにアップグレードされます。このアップグレードに伴い、以下のデバイスでは Bluetooth 機能がサポートされなくなります。これらのデバイスで Bluetooth 機能が重要な場合は、デバイスを LTS チャンネルに移行して Bluetooth 機能の使用を 2024 年 10 月まで延長することをおすすめします。- HP ProBook 4530s
- Lenovo ThinkPad T420
- HP EliteBook 8460p
- Apple iMac 11,2
- Lenovo ThinkPad x220
- Dell Vostro 3550
- HP 3115m
- HP EliteBook 2560p
- HP ProBook 6465b
- Lenovo ThinkPad L420
ChromeOS 123 にアップデートした後にデバイスが Bluetooth に接続できない場合は、Chrome フラグ [Use Floss instead of BlueZ] を [Disabled] に切り替えます。
- キーボード ショートカットのカスタマイズ
ショートカットを使用すると生産性が向上しますが、人によって好みが違います。ChromeOS 123 以降、ショートカットのカスタマイズ機能により、好みのキーの組み合わせを割り当ててショートカットをカスタマイズできるようになります。片手で簡単に使えるようにする、覚えやすくする、使い慣れたものと同じようにするなど、この機能を使えば日々のワークフローを簡素化できます。
- スクリーン キャプチャでの GIF の録画
ChromeOS 124 以降、スクリーン キャプチャで画面を .GIF 形式で録画できるようになります。これにより録画や共有が簡単になるほか、チャット、スライド、ドキュメントなどで再生することも可能になります。
- 分割画面の高速セットアップ
Chromebook には、より生産性を高められるよう画面上のウィンドウの位置を調整するさまざまな方法がありますが、その一つに分割画面機能があります。分割画面の高速セットアップは、その名のとおり、開いている全ウィンドウの概要を画面の片側に表示させ、ウィンドウをすばやくレイアウトできるようにするための機能です。分割画面の高速セットアップ機能を使うと、1 つのウィンドウを画面の片側に「スナップ」(または「ロック」)し、全ウィンドウの概要またはシェルフ(画面の下または横に表示されるアプリの列)からすでに開いている別のウィンドウを選択して、もう片側にスナップできます。
リリース日とアップデートについては、ChromeOS のリリース スケジュールをご覧ください。
今後予定されている管理コンソールの変更内容
- 設定ページのエクスペリエンスの強化
2024 年 3 月以降、すべての管理者に対して [設定] ページのエクスペリエンスがアップデートされます。つまり、従来の [設定] ページのエクスペリエンスはご利用いただけなくなります。ほとんどの方にはすでに更新されたエクスペリエンスをご利用いただいています。これにより、管理者は従来のビューにはアクセスできなくなりますが、新しいビューでは引き続き同じ機能をご利用いただけます。
- Chrome 障害レポート
Chrome 123 以降、新しい Chrome 障害レポートページを使用して、管理コンソールで障害イベントを可視化できるようになります。このレポートには、Chrome の障害イベントを Chrome のバージョン別にグループ化し、時系列で示す動的なグラフが表示されます。[OS プラットフォーム]、[Chrome チャネル]、[日付] の各フィールドでは、追加のフィルタを使用できます。このレポートは、組織内で発生する可能性のある Chrome の問題を事前に特定するのに役立ちます。
この機能は、Trusted Tester プログラムでリリースされています。この機能のテストへの参加をご希望の場合は、こちらで Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムにご登録ください。- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: Trusted Tester プログラム
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123: 機能のリリース
- レガシー テクノロジー レポート
Chrome 123 以降、レガシー テクノロジー レポートを管理コンソールで利用できるようになります。これにより、サポートが終了するテクノロジー(たとえば、サードパーティ Cookie、SameSite Cookie の変更、TLS 1.0/1.1 やサードパーティ Cookie などの古いセキュリティ プロトコル)を使用しているウェブサイト(内部と外部の両方)に関するレポートを事前に生成できるようになります。この情報を参考に、IT 管理者がデベロッパーと協力して、サポートが終了する機能が削除される前に、必要な技術の移行を計画できるようになります。
この機能は現在、Trusted Tester プログラムでリリースされています。この機能のテストへの参加をご希望の場合は、こちらで Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムにご登録ください。- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123 以降
以前のリリースノート
Chrome のバージョンと Stable チャンネルのリリース目標日程 |
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Chrome 121: 2024 年 1 月 17 日 | |
Chrome 120: 2023 年 11 月 29 日 | |
Chrome 119: 2023 年 10 月 25 日 | |
Chrome 118: 2023 年 10 月 4 日 | |
以前のリリースノート → |
補足資料
- リリース前の新機能をお試しになりたい場合は、Trusted Tester プログラムにご登録ください。
- Chrome Enterprise カスタマー フォーラムでは、Chrome Enterprise を使用する他の IT 管理者と交流できます。
- Chrome リリースの仕組み - Chrome のリリース サイクル
- Chrome ブラウザのダウンロードと Chrome Enterprise サービスの概要 - Chrome ブラウザ エンタープライズ
- Chrome バージョンのステータスとタイムライン - Chrome プラットフォームのステータス | Google アップデートのサーバー ビューア
- お知らせ: Chrome リリースのブログ | Chromium ブログ
- デベロッパー: ウェブ プラットフォームの変更をご確認ください。
さらにサポートが必要な場合
- Google Workspace、Cloud Identity をご利用のお客様(アクセスが許可されている方のみ) - サポートへお問い合わせください
- Chrome ブラウザ エンタープライズ サポート - スペシャリストへお問い合わせください(要登録)
- Chrome 管理者向けフォーラム
- Chrome Enterprise および Chrome Education ヘルプセンター