Chrome ブラウザや管理対象の Chrome デバイスで TCP/IP の問題が発生した場合は、ネットワーク ログを収集してネットワークに関するデータを確認することができます。ネットワーク ログは、ネットワークの問題のデバッグ、パフォーマンスの分析、サポートへの問題の問い合わせを行う必要がある場合に役立ちます。
403 エラーや、HTTP ヘッダーが見つからないなど、HTTP に関連する問題を解決するには、HAR Analyzer を使用してください。
方法
ネットワーク ログを取得する
Chrome 58 以降では、net-export を使用して JavaScript® Object Notation(JSON)配列形式でログファイルを書き出すことができます。このログファイルには、Chrome のネットワーク レベルのイベントや状態に関する詳細情報が記載されています。
- 新しい Chrome ブラウザ ウィンドウを開き、chrome://net-export/ にアクセスします。
- (省略可)ログの詳細度を選択します。
- ログの詳細度を変更しない場合、個人情報は記録されません。
- ネットワーク上で送信された未加工のバイト文字列(暗号化の有無を問わず)を含めるには、[Include raw bytes (will include cookies and credentials)(未加工のバイト文字列を含める(Cookie や認証情報を含む))] をオンにします。
- [Start Logging to Disk(ディスクへのログ記録を開始)] をクリックします。
- ファイル名を入力し、保存場所を選択します。
- [保存] をクリックします。
- 新しいタブを開き、問題を再現します。
- net-export のタブに戻り、[Stop logging(ログ記録を停止)] をクリックします。
Chrome ブラウザやデバイスの初回起動時など、chrome://net-export にアクセスする前に問題が発生する場合は、次のコマンドライン フラグを使用してネットワーク ログを取得してください。
--log-net-log=/tmp/mylog.json --net-log-level=0
ファイルパス /tmp/mylog.json
は必要に応じて変更してください。
ネットワーク データを表示する
- 新しい Chrome ブラウザ ウィンドウを開き、https://netlog-viewer.appspot.com/#import にアクセスします。
注: すぐにイベントが取得されます。取得されたイベントは、ブラウザ ウィンドウの上部にある赤いバーで確認できます。 - [choose file(ファイルを選択)] をクリックしてネットワーク ログを読み込み、ネットワーク イベントに関する情報を表示します。詳しくは、以下の表をご覧ください。
オプション | できること |
---|---|
Import(読み込み) |
書き出した .json ファイルを読み込みます。ファイルを読み込むと、ネットワーク イベントに関する情報を確認できます。 |
Proxy(プロキシ) | ブラウザで使用しているプロキシ設定に関する情報を表示します。プロキシを使用していない場合は、[Use DIRECT connections(直接接続を使用してください)] と表示されます。 |
Events(イベント) | 発生したイベントのリストを表示します。イベントには、ソケット接続、SPDY セッション、HTTP-TCP 接続、URL 要求などがあります。エラーは赤い文字で表示されます。 |
Timeline(タイムライン) | 開いているソケット数、使用中のソケット数、URL 要求、DNS 要求、送受信したデータ量などの情報をグラフに表示します。 |
DNS | 端末の DNS ルックアップのログを表示します。ウェブページを読み込めない場合の問題のトラブルシューティングに役立ちます。ログには、URL とそれに対応する IP だけでなく、DNS 要求の時間も示されます。 |
Sockets(ソケット) | 開いているソケットと使用されているソケットのログを表示します。このログはネットワークの高度なトラブルシューティングに使用します。 |
Alt-Svc(代替サービス) | 代替サービス マッピングに関する情報を表示します。 |
HTTP/2 | HTTP/2 セッションと代替サービス マッピングのログを表示します。 |
QUIC | Quick UDP Internet Connections(QUIC)に関する情報を表示します。これは、TCP を使用する接続指向のウェブアプリを最適化するネットワーク プロトコル(試験運用中)です。chrome://flags/#enable-quic で QUIC を有効または無効にすることができます。 |
Reporting(レポート) | 送信元の設定、ネットワーク エラーのログ記録に関するポリシー、キューに登録されたレポートを表示します。 |
Cache(キャッシュ) | キャッシュされたエントリと統計情報のリストを表示します。 |
Modules(モジュール) | アクティブな Chrome 拡張機能とアプリのリストを表示します。 |
Prerender(事前レンダリング) | アクティブな事前レンダリング ウェブサイトとその履歴を表示します。 |
ChromeOS |
Chrome 端末の問題のトラブルシューティングに役立つ端末のログを取得します。次のことが可能です。
Chrome デバイスのログの調査方法については、Chrome デバイスのデバッグログをご覧ください。 |