ファネル データ探索では、ユーザーがコンバージョンに至るまでのステップをビジュアル表示し、各ステップでのユーザーの動向をすばやく確認できます。たとえば、見込み顧客がどのように買い物客になり、その後どのように顧客に変わるか、一見客がどのようにリピーターになるのかといったことです。この情報から、非効率なカスタマー ジャーニーや、放棄されるカスタマー ジャーニーの改善を図ることができます。
ファネル データ探索を作成する
[探索] の [新しいデータ探索を開始する] で、[ファネル データ探索] テンプレートをクリックします。
前のリンクをクリックすると、最後にアクセスしたアナリティクス プロパティが開きます。プロパティ セレクタでプロパティを変更できます。 次の操作を行うには、アナリスト以上の権限が必要です:
ファネル レポートを作成する
保存アイコン を選択すると、ファネル データ探索のデータを使ってファネル レポートを作成できます。ファネル レポートでは、ファネルの情報により簡単にアクセスできます。詳細
可視化
[標準のファネル](ステップ)または [ファネルのトレンドグラフ](折れ線グラフ)を選択します。ファネルのトレンドグラフでは、すべてのステップを同時に表示することも、ビジュアリゼーションの上部にあるステップ名をクリックして特定のステップを詳しく調べることもできます。
[ファネルをオープンにする] の切り替えボタン
ファネルは、ユーザーがプロセスに入ったかどうかを判定する方法によって、「オープン」型と「クローズド」型に分けられます。
- オープン ファネルでは、ファネルの途中のステップから開始したユーザーもすべてカウントされます。
- クローズド ファネルでは、ファネルの最初のステップを経たユーザー以外は無視されます。
ユーザーがファネルを辿ったと判定されるのは、指定の順序どおりにステップを踏んだ場合のみです。途中のステップを抜かした場合は、後続のステップを完了しても、ファネル内の行動としてはカウントされません。1 人のユーザーが、指定した期間内にファネルのステップを複数回完了した場合は、最初の一連のステップのみがレポートされます。つまり、ユーザーがファネルに入ったと判定されるのは 1 回のみです。次の例で、この動作を説明しています。
例 1
次の 2 種類のファネルを作成してあるとします。
ファネル | 手順 | オープン / クローズド |
---|---|---|
ファネル 1 | A、B、C | オープン |
ファネル 2 | A、B | クローズド |
4 人のユーザーが、目標到達プロセスの期間内にサイトを訪問し、それぞれ以下のステップの条件を満たす行動を取ったとします。
ユーザー | 条件を満たしたステップ |
---|---|
1 | A、B、C |
2 | B、C |
3 | A、C |
4 | C |
各ファネルにおいて、各ユーザーが完了したと判定されるステップは次のとおりです。
ファネル 1:
ユーザー | 完了したと判定されるステップ |
---|---|
1 | A、B、C |
2 | B、C |
3 | A |
4 | C |
ファネル 2:
ユーザー | 完了したと判定されるステップ |
---|---|
1 | A、B、C |
3 | A |
説明:
ファネル 1 はオープン型なので、途中のステップから開始したユーザーもカウントされます。4 人全員がファネルに入ったものと判定されていますが、順序どおりに辿ったステップでなければカウントされないため、ユーザー 3 はステップ A のみを完了した扱いです(ステップ B を抜かしたため、ステップ C の完了は無視されています)。
ファネル 2 はクローズド型なので、最初のステップ(ステップ A)を経たユーザー以外は無視されます。このため、カウントされているのはユーザー 1 および 3 のみです。
ユーザーが最初のステップ以外のステップからファネルを開始し、ファネルに沿って進まずに最初のステップに移動した場合、クローズド ファネルでは、このユーザーは最初のステップを経由した時点でカウントされます。これは、クローズド ファネルでは、ユーザー イベント ストリームでステップ 1 の最初のインスタンスを見るのに対し、オープン ファネルでは最初のステップをカウントするわけではないためです。オープン ファネルでは、ユーザーが最初の有効なアクションを行った時点でファネルに挿入され、その時点からファネルを完了したかどうかが確認されます。ユーザーがミドルファネルに入った後にステップ 1 に戻ると、そのアクションは無視されます。次の例で、この動作を説明しています。
例 2
ファネル | 手順 | オープン / クローズド |
ファネル 1 | A、B、C | クローズド |
ファネル 2 | A、B、C | オープン |
5 人のユーザーが、ファネルの期間内にサイトを訪問し、それぞれ以下のステップの条件を満たす行動を取ったとします。
ユーザー | 条件を満たしたステップ |
1 | A、B、C |
2 | B、C |
3 | A、C |
4 | C |
5 | B、A、B、C |
各ファネルにおいて、各ユーザーが完了したと判定されるステップは次のとおりです。
ファネル 1: クローズド ファネル
ユーザー | 完了したと判定されるステップ |
1 | A、B、C |
2 | - |
3 | A |
4 | - |
5 | A、B、C |
ファネル 2: オープン ファネル
ユーザー | 完了したと判定されるステップ |
1 | A、B、C |
2 | B、C |
3 | A |
4 | C |
5 | B、C |
説明:
ファネル 1 はクローズド型なので、最初のステップ(ステップ A)を経たユーザー以外は無視されます。このため、カウントされているのはユーザー 1、3 および 5 のみです。
ファネル 2 はオープン型なので、途中のステップから開始したユーザーもカウントされます。5 人のユーザーは、ファネルの 1 つ以上のステップの条件を満たしているため、すべてカウントされます。ただし、ユーザーは指定された順序でステップを完了する必要があります。ユーザー 5 は、対象となる最初のアクションでファネルのステップ B に入っているため、ステップ A ではカウントされません。
セグメントを比較する
最大 4 つのセグメントを適用して、特定のユーザーセットにのみ焦点を当てることができます。データ表を右クリックすると、データからセグメントを作成できます。
手順
ステップでは、測定するユーザー ジャーニーを定義します。各ファネルのステップは最大 10 個まで定義できます。
ステップを並べ替えるには、[タブの設定] でステップを新しい位置にドラッグします。
ファネルのステップを編集する
ステップを追加または編集するには、鉛筆アイコン をクリックして、次の操作を行います。
- 各ステップにわかりやすい名前を付けます。
- ユーザーがファネルの各ステップに含まれる条件を、1 つ以上追加します。
条件は、ユーザーがトリガーするイベント、またはユーザーが共有するディメンション値に基づいて設定できます。たとえば、「ユーザー獲得発生キャンペーン」ディメンションが「サマーセール」と等しい、または「purchace」イベントのパラメータ「value」を「>= 100」と設定します。指標に基づいてファネルのステップを定義することはできません。 - 条件に句を追加するには、[AND] または [OR] をクリックします。
- ファネルのステップを追加するには、[ステップを追加] をクリックします。
- 追加するステップと前のステップの関係([次の間接的ステップ] または [次の直接的ステップ])を指定します。
- [次の間接的ステップ] の場合、前のステップとの間に別のアクションが挟まっていても、ファネルを辿ったものと判定されます。
- [次の直接的ステップ] の場合、前のステップの直後に所定のアクションを完了しなければ、ファネルを辿ったものと判定されません。
- 所定のアクションを完了するまでの時間に制限を設ける場合は、[以内] のチェックボックスをオンにして、制限時間を入力します。
- [適用] をクリックします。
ステップをコピーまたは削除したり、選択したステップの上下に追加したりするには、その他アイコン をクリックします。
内訳
表のデータ系列を分割するために使用するディメンションを選択します。たとえば、[デバイス カテゴリ] ディメンションを選択すると、各ステップはデバイス カテゴリ(パソコン、モバイルなど)ごとに分割されて表示されます。
内訳ディメンションを追加した場合、ユーザーは最初に該当した分類項目のみに関連付けられます。たとえば、ユーザー A がモバイル デバイスでファネルに入り、その後のすべてのステップをパソコンで完了するとします。[デバイス カテゴリ] を内訳ディメンションとして使用している場合は、ファネルのすべてのステップでユーザー A が表示されますが、ユーザーが最初にファネルに入ったときにモバイル デバイスを使用したため、モバイルの内訳にのみ表示されます。
この動作は、ファネルのトレンドグラフにも適用されます。ファネルのトレンドグラフでは、ユーザーは各ステップでアクティブだった最初の日付だけに関連付けられます。
ディメンションあたりの行数
表に含めるデータ系列の数を設定します。
[経過時間を表示する] の切り替えボタン
この設定をオンにすると、ファネルの各ステップ間の平均経過時間が表示されます。ファネルの各ステップについて、前のステップと現在のステップの間で経過した時間(マイクロ秒単位)の合計を、現在のステップに到達したユーザー数で割った値です。
注: ユーザーが同じステップを完了した同じイベントが複数カウントされている場合、最初のステップのみがカウントされます。
例
ユーザー | ステップ | タイムスタンプ |
---|---|---|
1 | 1 | 10:00:00 |
1 | 2 | 10:00:10 |
1 | 3 | 10:00:20 |
1 | 3 | 10:00:30 |
2 | 1 | 11:00:00 |
2 | 2 |
11:00:20 |
この例では、次のようになります。
- ステップ 2 の所要時間は、ユーザー 1 とユーザー 2 の所要時間の平均で、(10 秒 + 20 秒)÷ 2 = 15 秒と計算されます。
- ステップ 3 の所要時間は、ユーザー 1 と、ステップ 3 が最初に発生した 10:00:20 にのみ適用され、(20 秒 ÷ 1 = 20 秒)と計算されます。
次のアクション
[次なるアクション トップ 5] カードに表示する、ファネルの各ステップの後に最も多く見られるユーザー行動を示すディメンションを選択します。
ファネルのステップを完了したユーザーの大部分が、次のステップに進まなかった場合は、[次のアクション] セクションのディメンションで定義されているように、「(次のアクションなし)」のエントリが [次なるアクション トップ 5] カードに表示されます。
注: [次のアクション] セクションでページまたは画面関連のディメンションを使用している場合、「(次のアクションなし)」のエントリは、必ずしもファネルの離脱を意味するものではありません。むしろ、これは、ユーザーが現在のステップを完了した後も「次のアクション」ディメンションの値に変化がないことを示している可能性があります。
たとえば、「ページのタイトル」ディメンションを使用する場合、「(次のアクションなし)」というエントリは、ユーザーがファネルの次のステップに進んだときにページのタイトルに変化がなかったことを示します。
フィルタ
指定された条件に基づいて、データ探索に表示されるデータを絞り込みます。フィルタに複数の条件がある場合、フィルタが適用されるにはすべての条件を満たす必要があります。詳細