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この統合に使用するアナリティクス プロパティの編集者の役割が必要です。
この記事のコードサンプルは、参考資料として提供されています。実装の詳細によっては、追加のコードや別のアプローチが必要になる場合があります。
ユーザーの識別方法を決定する
アナリティクスでは、Client-ID と User-ID という 2 つの方法でユーザーを識別します。Salesforce Sales Cloud のデータ インポートに対応できるようにするには、Client-ID を実装する必要があります。必要に応じて、User-ID の実装を選択することもできます。
Client-ID は、ブラウザのインスタンスを仮名で識別します。これは、ユーザーによる初回訪問時に、アナリティクスが有効なサイトによって自動的に作成される、Cookie ベースの非認証 ID です。Client-ID によるユーザーの識別は、見込み顧客の発掘と新規顧客の獲得に重点を置いたビジネスに最も適しています。この種のビジネス向けのアプリやサイトでは通常、ユーザー認証とユーザー維持の割合が低くなります。
User-ID を使用すると、個人を特定できない永続的な固有の文字列 ID でユーザーを表すことにより、複数のデバイスをまたいでセッションのグループを分析できます。このオプションは、ログイン ユーザーの割合が高いビジネスに最も適しています。User-ID を実装するには、サイトで追加の設定とコードが必要になります。
- アナリティクスのプロパティで User-ID 機能を有効にします。
- リードフォームのページと、トラッキングするその他のページに User-ID を追加します。これを行うには、Google タグ マネージャーまたは JavaScript 変数を使用します。
詳しくは、アナリティクス デベロッパー ガイドの Cookie とユーザーの識別をご覧ください。
必須の Salesforce Sales Cloud オブジェクトとフィールド
アナリティクスと Salesforce Sales Cloud の統合を設定するには、以下の Salesforce オブジェクトとフィールドに対する完全アクセス権が必要です。システム管理者権限がある Salesforce ユーザー アカウントであれば、これらのフィールドにアクセスできます。
また、Salesforce とアナリティクスのアカウントをリンクするユーザーに、[すべてのデータを変更] の権限を付与してください。これは、Salesforce Metadata API で、Google がリード コンバージョンの設定データを取得できるようにするために必要になります。この統合では Salesforce アカウントは変更されず、Metadata API は読み取り専用として使用されます。
必須フィールドの一覧を表示する
オブジェクト | 必須フィールド | |
---|---|---|
LeadStatus |
ID MasterLabel SortOrder |
|
OpportunityStage |
ID MasterLabel SortOrder IsActive |
|
LeadHistory |
CreatedDate OldValue NewValue Field |
|
Lead |
Status GACLIENTID* GAUSERID* GATRACKID* |
|
OpportunityFieldHistory |
CreatedDate OldValue NewValue Field |
|
Opportunity |
Amount StageName GACLIENTID* GAUSERID* GATRACKID* |
|
OpportunityLineItem | すべてのフィールド | |
Product2 (Products) | すべてのフィールド | |
Pricebook2 (Price Books) | すべてのフィールド |
* 次のステップ 3 で作成するカスタム フィールドです。
Salesforce Group Edition または Professional Edition を使用している方は、Lead と Opportunity ページのレイアウトに必要なフィールドを追加すると、各フィールドへのアクセス権が付与されます。詳しくは、Salesforce でページ レイアウトとフィールド レベルのセキュリティの設定をご覧ください。
Salesforce Sales Cloud で新しいカスタム フィールドを作成する
こちらの手順に沿って、アナリティクスのトラッキング コードを保管するための 3 つのカスタム フィールドを Salesforce で作成します。
フィールド名 | API 名 | フィールドの文字数 |
---|---|---|
GACLIENTID | GACLIENTID__c |
255 |
GAUSERID | GAUSERID__c |
255 |
GATRACKID | GATRACKID__c |
255 |
ステップ 1 で選択したトラッキング方法に関係なく、3 つのフィールドすべてを作成する必要があります。
フィールド名は大文字にする必要があります。フィールドのラベルは自由に設定できます。
不要な変更を防ぐために、これらのフィールドは読み取り専用にしてください。
これらのフィールドは、Lead オブジェクトと Opportunity オブジェクトの両方で作成する必要があります。
Lead オブジェクトと Opportunity オブジェクトを構成する
Lead オブジェクトの場合、[Lead status] フィールドでフィールド履歴のトラッキングを有効にします。Opportunity オブジェクトの場合、[Stage] フィールドでフィールド履歴のトラッキングを有効にします。こうすることで、これらのフィールドが更新された場合にヒットイベントが生成されるようになります。
以下のように、各オブジェクトのフィールドを、別のオブジェクトの対応するフィールドにマッピングします。
- Lead.GACLIENTID を Opportunity.GACLIENTID にマッピング
- Lead.GAUSERID を Opportunity.GAUSERID にマッピング
- Lead.GATRACKID を Opportunity.GATRACKID にマッピング
リードフォームを編集する
このステップでは、リードフォームに変更を加えて、必要なトラッキング情報を取得および保存します。アナリティクス トラッキング ID が必要になります。
トラッキング ID が必要となる理由
カスタム トラッキング フィールドを追加する
以下の例は、JavaScript を使って、上記で作成したカスタム フィールドをリードフォームに追加する方法を示しています。
<form action="" name="myForm"> 電話: <input type="text" name="phone_number"> <input type="hidden" id="GACLIENTID" name="GACLIENTID" value=""> <input type="hidden" id="GAUSERID" name="GAUSERID" value=""> <input type="hidden" id="GATRACKID" name="GATRACKID" value="UA-XXXXX-YY"> <input type="submit"> </form>
トラッキング ID を静的に設定するには、UA-XXXXX-YY
をアナリティクス トラッキング ID に置き換えてください。または、以下のコードを使って、トラッキング ID を動的に取得することもできます。
<script type=”text/javascript”> ga(function() { var tracker = ga.getAll()[0]; var trackingId = tracker.get('trackingId'); }); </script>
次に、ハードコードされたトラッキング ID(UA-XXXXX-YY
)を trackingId
変数に置き換えます。
<input type="hidden" id="GATRACKID" name="GATRACKID" value=trackingID>
カスタム トラッキング フィールドの値を設定する
以下のコードをリードフォームに追加して、Client-ID と User-ID の値を入力します。
<script type="text/javascript"> document.getElementById('FORM_ID').addEventListener( 'submit', function(event) { ga(function() { var tracker = ga.getAll()[0]; var clientId = tracker.get('clientId'); document.getElementById('GACLIENTID').value = clientId; var userId = tracker.get('userId'); document.getElementById('GAUSERID').value = userId; }); }); </script>
アナリティクスを Salesforce Sales Cloud アカウントにリンクする
このステップでは、新しいデータ インポート データセットを作成し、Salesforce Sales Cloud アカウントへのアクセスを承認することで、アナリティクスを Salesforce Sales Cloud アカウントにリンクします。
Salesforce Sales Cloud データセットを作成する
- Google アナリティクスにログインします。
- 左下にある [管理] をクリックし、リンクするプロパティに移動します。このプロパティの編集者の役割が必要です。
- [プロパティ] 列で [データ インポート] をクリックします。
- [作成] をクリックします。
- [データセットのタイプ] で、[CRM データ]、[Salesforce] の順に選択します。
- アナリティクスへの Salesforce Sales Cloud データのインポートに関する追加規約を読んで同意します。
- [データセットの詳細] で、データに名前を付けて、[続行] をクリックします。[データソースの詳細] パネルが表示されます。
現在の認証情報をクリックして、正常に作成されたすべての Salesforce 認証情報の一覧を表示します。未使用の認証情報を削除するには、右側の [X] をクリックします。その認証情報を現在使用している場合は、削除する前に無効にする必要があります。
Salesforce Sales Cloud を承認する
- [データソースの詳細] パネルの [Salesforce の認証情報] で、[新しい認証情報を作成] を選択します。
- [再利用する認証情報の名前] を入力します。
- [Salesforce.com にアクセス] をクリックします。
- Salesforce のポップアップで、Salesforce Sales Cloud アカウントにログインします。正常にログインできたら、アナリティクスへのリンクは完了です。新しい認証情報の名前が [Salesforce の認証情報] プルダウン メニューに表示されます。
トラッキング フィールドの設定
[トラッキング フィールドの設定] パネルでは、構成済みの Salesforce フィールドを対応するアナリティクスのトラッキング ID にマッピングできます。使用中のトラッキング ID ごとに、対応する Salesforce のカスタム フィールドを選択します。
選択した Salesforce フィールドにすでにデータが含まれている場合は、[値をプレビュー] をクリックすると、データが正しく表示されるかを確認できます。これにより、構成に間違いがないかを確認することが可能です。たとえば、トラッキング ID が正しい形式になっているかどうかを確認できます。
トラッキング フィールドを設定したら、[続行] をクリックします。
インポートする Salesforce のマイルストーンを構成する
このステップでは、インポートする Salesforce のリードおよび商談のマイルストーンのほか、インポートの頻度も選択します。
- [データソースの詳細] パネルの [マイルストーンの選択] で、インポートするマイルストーンをプルダウン メニューから選択します。
- [続行] をクリックします。
属性データと商品データの設定(省略可)
属性データのインポートでは、Salesforce の Lead オブジェクトおよび Opportunity オブジェクトのカスタム フィールドや選択した標準フィールドからユーザー属性をインポートできます。アナリティクスのカスタム ディメンションとカスタム指標を選択すると、このデータが保存されます。
商品データのインポートでは、Salesforce アカウントから商品データをインポートできます。このデータは、マイルストーン データと同じ Measurement Protocol ヒットの一部としてインポートされます。
省略可能ではありますが、さまざまな新しいオーディエンス ターゲティングと分析のユースケースが可能になるため、属性データと商品データのインポートをおすすめします。
サポートされている標準フィールド
Salesforce の標準の Lead フィールドから属性をインポートできます。
- Id
- Industry
- NumberOfEmployees
- Rating
- ScoreIntelligenceId(お使いの Salesforce エディションで利用可能な場合)
また、以下にある標準の Opportunity フィールドもインポートできます。
- Amount
- CampaignId
- ContractId
- ExpectedRevenue
- Id
- LeadSource
- Name
- Probability
- TotalOpportunityQuantity
サポートされている形式
上記の標準フィールドに加えて、すべてのカスタム属性フィールドを以下の Salesforce フィールド形式でインポートできます。
- boolean
- currency
- date
- datetime
- dateTime (camelCase)
- double
- int
- percent
- picklist
- string
- textarea
- time
属性をインポートするには:
- 属性データを含めるアナリティクスのカスタム ディメンションやカスタム指標を選択します。
- 選択したカスタム ディメンションに正しいスコープが設定されていることを確認します。ほとんどの場合、これはユーザー スコープになります。
- Salesforce のフィールド名の列にあるプルダウン メニューを使って、アナリティクスのフィールドを Salesforce のフィールドにマッピングします。
構成の例
サポートされている Salesforce の標準フィールドとアナリティクスのカスタム フィールドのマッピングの例を以下に示します。
アナリティクスのカスタム フィールド: スコープ | Salesforce フィールド名 |
---|---|
Dimension: セッションまたはユーザー | Lead: Lead ID |
Dimension: セッションまたはユーザー | Lead: Lead Score(Salesforce Einstein の予測スコア) |
Dimension: ユーザー | Lead: Industry |
Dimension: セッションまたはユーザー | Lead: Rating |
Dimension: セッションまたはユーザー | Opportunity: Opportunity ID |
Metric: ヒット | Opportunity: Amount |
Dimension: セッションまたはユーザー | Opportunity: Probability(%) |
Metric: ヒット | Opportunity: Expected Amount |
Dimension: セッションまたはユーザー | Opportunity: Order Number |
スコープの選び方
商品データのインポートを有効にする
商品データのインポートを有効にするには、以下の条件が両方とも満たされている必要があります。
- 商品データが Salesforce アカウントで構成されている
- 現在のアナリティクス プロパティの少なくとも 1 つのビューで、拡張 e コマースが有効になっている
商品データのインポートを有効にするには:
- 属性インポート表の下にある [商品データのインポートを有効にする] をクリックします。
- 次に、Salesforce の商品データ フィールドとアナリティクスの拡張 e コマース フィールド間のフィールド マッピングを確認します。
データソースのスケジュール
このオプションを使って、インポートの頻度を設定します。
- [続行] をクリックします。
- [完了] をクリックします。
設定をテストする
この最後のステップでは、データをインポートして構成をテストし、アナリティクスのレポートに表示します。
データのインポート
- 必要に応じて、データセット一覧ページに戻ります。
- Google アナリティクスにログインします。
- 左下にある [管理] をクリックし、Salesforce Sales Cloud のデータソースを含むプロパティに移動します。
- [プロパティ] 列で [データ インポート] をクリックします。
- データセット一覧ページが表示されます。
- 前のステップで作成したデータセットを見つけます。
- 右側にある [アップロードを管理] をクリックします。
- Salesforce オフライン コンバージョンのアップロード ページで、[その他] > [今すぐ取得] をクリックします。
これにより、アナリティクスへの Salesforce データのアップロードが試行されます。アップロードが成功すると、[ステータス] 列に [完了] と表示されます。エラーが発生した場合、[ステータス] 列には詳細情報を表示するリンクとともに [失敗] と表示されます。
また、画面の右上では、Salesforce データセットの自動インポートがスケジュール設定されているかどうかを確認することもできます。
インポートしたデータをレポートで表示する
インポートしたマイルストーンを表示するには
- [行動] > [イベント] > [上位のイベント] レポートに移動します。
- 時間枠を調整して、アップロードしたデータを含めます。
- セカンダリ ディメンションとしてイベントラベルを適用します。
Salesforce のマイルストーンが正常にインポートされた場合は、レポートに表示されるようになります。
sfsc
と表示されます。インポートした属性を表示するには
インポートした属性を任意のアナリティクス レポートで表示するには、上記の構成ステップでマッピングしたカスタム ディメンションをセカンダリ ディメンションとして追加します。
インポートした商品データを表示するには
インポートした商品データを確認するには、[コンバージョン] > [e コマース] > [販売実績] レポート、または [コンバージョン] > [e コマース] > [商品の販売状況] レポートを使用します。時間枠を調整して、インポートした商品データを確認します。たとえば、データの読み込みを今日開始した場合は、レポートの期間に「今日」が含まれていることを確認してください。
商品データは、Opportunity マイルストーン イベントとともにインポートされます。Salesforce アカウントでリードが商談に変換されるまでに、さらに時間がかかることがあります。
注意事項と制限事項
- アナリティクス利用規約とプライバシー ポリシーを必ず遵守してください。
- 個人を特定できる情報(PII)はインポートしないでください。
- インポートしたデータには、Salesforce アカウントで設定されている通貨(複数通貨を有効にしている場合は複数の通貨)が使用されます。
- Salesforce の商品データは、Lead データではなく、Opportunity オブジェクトにインポートされます。
- 空のフィールドは、インポート時に Measurement Protocol のヒットから削除されます。それらのフィールドは、そのヒット内のその特定のカスタム ディメンションやカスタム指標にはインポートされません。
- Measurement Protocol のヒットは 8,192 バイト(アナリティクスの標準のヒットサイズの上限)以下にする必要があります。
- インポートしたデータにカンマを含めることはできません。これは、Measurement Protocol のイベントヒットがカンマ区切り値(CSV)ファイルとしてインポートされるため、インポートした値内のカンマが区切り文字として認識され、予期しない結果を引き起こすためです。
- 拡張 e コマースの固有商品インデックスは 200 個に制限されています。
- 統合プロパティは、Measurement Protocol のヒットと同程度にサポートされます。