この記事では、User-ID を実装する 4 つの主なメリットについて詳しく説明します。
この記事の内容:正確なユーザー数を把握する
ほとんどの分析テクノロジーでは、複数のデバイスやセッションをまたいでユニーク ユーザーを識別することはできません。このため、ユーザーが別のデバイスに切り替えたり、新たにセッションを開始するたびに、別の新規ユーザーとしてカウントされてしまいます。たとえば、同じユーザーがスマートフォンとタブレットでコンテンツにアクセスすると、2 つのセッションとしてログに記録されるため、ほとんどの分析ソリューションでは 2 人のユーザーとしてカウントされます。
一方、User-ID を使用すると、複数のセッション(および各セッション内での全アクティビティ)を固有の ID に関連付けることが可能です。固有の ID とそれに関連するあらゆるエンゲージメント データを Google アナリティクスに送信すれば、複数のセッションで発生したすべてのエンゲージメント データが、レポートで 1 人のユーザーに結び付けられます。
アナリティクスのレポートでは固有の User ID をユニーク ユーザーとみなすので、現実のユーザーの動作を正しく反映した、より正確なデータを把握できます。
ログイン ユーザーによるコンテンツの利用を分析する
ご利用の認証システムと組み合わせて User-ID を実装できるため、ユーザー アカウントを識別するための一意の ID が User ID としてアナリティクスに送信されます。アカウントへのログイン中に発生したすべてのアクティビティをその ID に関連付けることができます。
ログインしているユーザーとログインしていないユーザーとでは、コンテンツの利用方法が大きく異なることが多いですが、User ID を使用すると、アナリティクスのレポートでログイン ユーザーのトラフィックを分離して確認できます。
アナリティクス アカウントの特別なツールやレポートにアクセスする
User-ID を設定すると、User-ID 用のレポートビューや、クロスデバイス レポートを利用できます。
User-ID ビューは特殊なレポートビューで、User ID と関連データがアナリティクスに送信されたセッションからのデータのみが表示されます。このビューでは、こうしたユーザー セグメントとその他のユーザー セグメントで発生するアクティビティがどのように異なるかを、より的確に把握できます。
User-ID ビューには、他のレポートビューにないクロスデバイス レポートの機能があります。 クロスデバイス レポートのツールや指標では、複数のセッションにまたがり、複数のデバイスを使用したユーザーが各デバイスでコンテンツをどのように利用したかを分析することができます。
ご利用の認証システムと連動させて User-ID を設定し、User-ID ビューとクロスデバイス レポートを利用すると、ログインしているユーザーに対する理解を深めることができます。
ユーザー獲得、エンゲージメント、コンバージョンの関係を把握する
User-ID で収集したデータがあれば、複数のセッションにまたがってデバイスとエンゲージメント アクティビティの関連性を把握できるため、コンバージョンに対するユーザー獲得の貢献度をより的確に配分(アトリビューション)し、ユーザー獲得からコンバージョンまでのユーザー行動を詳しく把握できます。そのようなデータを利用すれば、各デバイスと利用方法を組み合わせて、各々最適なマーケティング キャンペーンを開発し、ユーザーの利便性の向上に役立てることができます。
広告のパーソナライズ
指定した User ID はいずれも、広告のパーソナライズを含む、クロスデバイスやクロス プラットフォームの条件を確立するために使用できます。この機能は、ウェブサイトで購入したことがあり、アプリではまだ購入したことがないユーザーにアプローチするなど、クロス プラットフォームのユースケースに対して効果的に使用できます。
オーディエンスを設定する際は、クロスデバイスまたはクロス プラットフォームの行動を許可する条件や直接要求する条件を設定できます。デフォルトでは、すべてのオーディエンスにクロスデバイスとクロス プラットフォームが許可されていますが、必要に応じてデバイスやプラットフォームの条件を指定できます。
広告のパーソナライズは、イベントにパーソナライズされていない広告のマークを付けることでいつでも無効にできます。
関連資料
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