モバイル デバイス、テレビゲーム機、OTT(over-the-top)ストリーミング デバイスなどのデバイス識別子を使用すると、デベロッパーやマーケティング担当者はユーザー アクティビティを基にターゲットを設定できるようになり、広告配信の精度を高めることができます。また、ブラウザ以外の Cookie を使用しない環境では、デバイス識別子があれば購入者は配信を細かくコントロールする機能(フリークエンシー キャップなど)を適用することができます。このデバイス識別子を使ったユーザー ターゲティングは、ウェブブラウザでの Cookie を使ったターゲティングと類似しています。
デバイス識別子はデバイスのオペレーティング システムから提供されるもので、ユーザーがリセットすることも可能です。この識別子の値は、36 文字(英数字 32 文字とハイフン 4 つ)からなる文字列で、8-4-4-4-12 という構成になります(例: 123e4567-e89b-12d3-a456-426655440000
)。
この識別子はデバイス ID マクロを使用して第三者広告ネットワークに反映することができます。
デバイスタイプ別の利用可能なデバイス識別子
対応しているデバイスの種類をご確認ください。
Chromecast には独自のリセット可能なデバイス識別子はありません。キャスト デバイスによって決められたデバイス ID と idtype
が Chromecast に渡されます。たとえばキャスト デバイスが Roku の場合は、Roku のデバイスによってその rida
が Chromecast に渡されます。
Google Ads SDK を使用しない場合、リセット可能なデバイス識別子を渡すには、広告リクエスト URL に次のパラメータを追加します(3 つ全部のパラメータが必要です)。
パラメータ | 説明 | 値 | |
---|---|---|---|
rdid |
ユーザーがいつでも更新できる、リセット可能なデバイス識別子です。 例: Google AdID、Apple IDFA、Amazon AFAI、Roku RIDA、Xbox MSAI。 |
タイプ: 文字列 UUID(Universally Unique Identifier)を上述の形式で渡します。 例:
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is_lat |
プラットフォームのポリシーに沿って、プラットフォーム コントロールでユーザーが表明したプライバシー設定を示すシグナル。 Google マーケティング プラットフォームのポリシーでは、広告リクエストでデータを渡す際にユーザーの選択を忠実に反映することが要件となっています。
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タイプ: boolean 有効な値: プラットフォームから次のいずれかの値を渡します。
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idtype |
デバイスの種類です。 |
タイプ: 文字列 有効な値: このパラメータに対応しているデバイスごとに、次の値を渡します(値は大文字と小文字が区別されます)。
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Ad Exchange をご利用の場合: ユーザーのデバイスから取得した広告 ID をどのように使用するかについて、サイトやアプリのプライバシー ポリシーで明記してください。詳しくは、Ad Exchange での広告 ID の使用についての説明をご確認ください。
セッション ID を使用したフリークエンシー キャップ
IAB の OTT プラットフォームにおける広告 ID(IFA)のガイドラインによると、セッション ID はプライバシーが保護される一時的な広告 ID で、1 回のユーザー セッション中はフリークエンシー キャップや競合広告の除外、広告の順次ローテーションに使用できます。PPID やデバイス ID(上述)、ウェブ Cookie など、複数のセッションにまたがって保持される他の広告 ID とは異なり、セッション ID はアド マネージャーで最大 6 時間保持されます。
セッション ID は、コネクテッド テレビ環境やモバイルアプリ デバイスのインストリーム動画広告枠でサポートされます。次のような場合に使用すると効果的です。
- ユーザーがデバイスでパーソナライズを無効にしている(
is_lat=1
の場合) - プライバシーに配慮した IAB 準拠の IFA 値を持たないデバイスで広告枠を収益化している
- 自社オーディエンス データへのアクセスを制限するために IFA や PPID の代わりとなる値が必要
セッション ID は、Google アド マネージャーでサポートされている他の識別子(Cookie など)と一緒に渡すことができますが、広告のターゲティングには使用できません。また、セッション ID の値として、個人情報や第三者識別子、デバイス ID を含めることはできません。セッション ID は、プログラマティック対応のリクエストと予約取引の両方で、フリークエンシー キャップの目的で使用されます。
セッション ID は、IMA SDK とプログラマティック アクセス ライブラリからの広告リクエストに自動的に含められますが、パブリッシャー様は sid=0
を設定して無効にできます。詳しくは、sid
パラメータについての記事をご覧ください。
パブリッシャー様は、地域の法律で義務付けられている場合、こうした使用についてユーザーに前もって通知し、無効化(オプトアウト)機能を提供する必要があります。詳しくは、アド マネージャーと Ad Exchange のプログラム ポリシーをご確認ください。