SSO アサーションの要件

ID プロバイダ(IdP)でのユーザー認証が成功すると、Google Assertion Consumer Service(ACS)に SAML 2.0 の SSO アサーションが返されます。アサーションに必要な要素や属性については、下記の表をご覧ください。

属性に関するガイダンス

サードパーティの ID プロバイダを使用して SSO を設定済みで、IdP の SAML アサーションに <AttributeStatement> が含まれている場合、Google はユーザーの Google アカウント セッションの有効期限が切れるまでこれらの属性を保存します。(セッションの長さはさまざまで、管理者が設定できます)。アカウント セッションの有効期限が切れると、属性情報は 1 週間以内に完全に削除されます。

ディレクトリのカスタム属性と同様に、アサーション属性には、アカウントの認証情報、政府発行の身分証明書番号、カード所有者データ、金融口座データ、医療情報、機密性の高い背景情報など、個人を特定できる機密情報を含めないでください。

アサーション属性の推奨される用途は次のとおりです。

  • 社内 IT システムのユーザー ID
  • セッション固有のロール

アサーションで渡せるデータは、最大 2 KB です。最大許容サイズを超えるアサーションは完全に拒否され、ログインが失敗します。

サポートされている文字セット

サポートされる文字セットは、SSO プロファイルと以前の SSO プロファイルのどちらを使用しているかによって異なります。

  • 以前の SSO プロファイル - 属性値は小文字の ASCII 文字列にする必要があります(Unicode/UTF-8 文字はサポートされておらず、ログインに失敗します)。
  • SSO プロファイル - Unicode/UTF-8 文字がサポートされています。

ACS にアサーションを返す

問題を解決する

このようなアサーションに関する問題を解決するには、ネットワーク インスペクタを使用します。手順については、Google 管理者ツールボックスの HAR Analyzer ページをご覧ください。 

HTTP アーカイブ(HAR)キャプチャにはユーザー名とパスワードがクリアテキストとして含まれるため、サポートへのお問い合わせには使い捨てのテスト アカウントを使用するか、ユーザーと IdP の間でやり取りされた機密データをファイルから削除してください。詳しくは、Google Workspace サポートまでお問い合わせください。

IdP に送信される SAMLRequest には、関連する AssertionConsumerServiceURL が含まれます。SAMLResponse が別の URL に送信される場合は、IdP の設定が正しくない可能性があります。
要素と属性を使用する - SSO プロファイル

NameID 要素

項目 Subject 要素内の NameID 要素
 
説明

NameIDNameID で、対象(ユーザーのメインのメールアドレス)を指定します。

大文字と小文字が区別されます。

必須

user@example.com
 
<saml:NameID Format="urn:oasis:names:tc:SAML:1.1:nameid-format:emailAddress">user@example.com
</saml:NameID>

Recipient 属性

項目 SubjectConfirmationData 要素内の Recipient 属性
説明

Recipient には、アサーションを対象とするサービス プロバイダの Assertion Consumer Service URL を指定します。

必須

SSO プロファイルのサービス プロバイダ(SP)の詳細セクションの ACS の URL の値。

<saml:SubjectConfirmation Method="urn:oasis:names:tc:SAML:2.0:cm:bearer">
 <saml:SubjectConfirmationData
   NotOnOrAfter="2014-11-05T17:37:07Z"
   Recipient="https://accounts.google.com/samlrp/0abc123/acs"
   InResponseTo="midihfjkfkpcmbmfhjoehbokhbkeapbbinldpeen">
 </saml:SubjectConfirmationData>
</saml:SubjectConfirmation>

Audience 要素

項目 AudienceRestriction 親要素内の Audience 要素
説明

Audience は、アサーションの対象となるオーディエンスを識別する URI 参照です。

必須

SSO プロファイルの [サービス プロバイダ(SP)の詳細] セクションにあるエンティティ ID の値。

<saml:Conditions
  NotBefore="2014-11-05T17:31:37Z"
  NotOnOrAfter="2014-11-05T17:37:07Z">
 <saml:AudienceRestriction>
  <saml:Audience>https://accounts.google.com/samlrp/0abc123
  </saml:Audience>
 </saml:AudienceRestriction>
</saml:Conditions>

Destination 属性

項目 Response 要素の Destination 属性
 
説明

Destination は、このレスポンスが送信されたアドレスを示す URI 参照です。

必須

これは省略可能な属性です。設定する場合は、SSO プロファイルのサービス プロバイダ(SP)の詳細セクションの ACS の URL 値にする必要があります。
<saml:Response 
  Destination="https://accounts.google.com/samlrp/0abc123/acs"
  ID="resp-53450fcf-d45e-420f-9246-262e165563cb"
  InResponseTo="_cc1ca69615a0e8719426e7a250557c5b">
  IssueInstant="2024-10-04T20:17:38.726Z"
  Version="2.0">
 ...
</saml:Response>
要素と属性を使用する - 以前の SSO プロファイル

注: SAML アサーションに使用できるのは、標準の ASCII 文字のみです。

NameID 要素

項目 Subject 要素内の NameID 要素
 
説明

NameIDNameID で、対象(ユーザーのメインのメールアドレス)を指定します。

大文字と小文字が区別されます。

必須

user@example.com
 
<saml:NameID Format="urn:oasis:names:tc:SAML:1.1:nameid-format:emailAddress">user@example.com
</saml:NameID>

Recipient 属性

項目 SubjectConfirmationData 要素内の Recipient 属性
説明

Recipient で、対象に必須の追加データを指定します。

通常、example.com の部分に入るのは、Google Workspace アカウントまたは Cloud Identity アカウントのプライマリ ドメインです。認証対象のユーザーがその Google Workspace アカウントまたは Cloud Identity アカウントのセカンダリ ドメインを使用している場合も同様です。

必須

https://www.google.com/a/example.com/acs

または

https://accounts.google.com/a/example.com/acs

<saml:SubjectConfirmation Method="urn:oasis:names:tc:SAML:2.0:cm:bearer">
  <saml:SubjectConfirmationData
      NotOnOrAfter="2014-11-05T17:37:07Z"
      Recipient="https://www.google.com/a/example.com/acs"
      InResponseTo="midihfjkfkpcmbmfhjoehbokhbkeapbbinldpeen">
  </saml:SubjectConfirmationData>
</saml:SubjectConfirmation>

Audience 要素

項目 AudienceRestriction 親要素内の Audience 要素
説明

Audience は、ACS URI の値を必要とする、目的のオーディエンスを指定する URI(Uniform Resource Identifier)です。

通常、example.com の部分に入るのは、Google Workspace アカウントまたは Cloud Identity アカウントのプライマリ ドメインです。認証対象のユーザーがその Google Workspace アカウントまたは Cloud Identity アカウントのセカンダリ ドメインを使用している場合も同様です。

この要素の値は必須項目です。

必須

次のいずれかになります。

  • google.com
  • google.com/a/<your domain>(以前の SSO プロファイルの構成で [ドメイン固有の発行元を使用] をオンにしている場合)。

<saml:Conditions
    NotBefore="2014-11-05T17:31:37Z"
    NotOnOrAfter="2014-11-05T17:37:07Z">
  <saml:AudienceRestriction>
    <saml:Audience>google.com/a/example.com</saml:Audience>
  </saml:AudienceRestriction>
</saml:Conditions>

Destination 属性

項目 Response 要素の Destination 属性
 
説明

Destination は、SAML アサーションの送信先 URI です。

省略可能ですが、宣言する場合は ACS URI の値が必要です。

通常、example.com の部分に入るのは、Google Workspace アカウントまたは Cloud Identity アカウントのプライマリ ドメインです。認証対象のユーザーがその Google Workspace アカウントまたは Cloud Identity アカウントのセカンダリ ドメインを使用している場合も同様です。

必須

https://www.google.com/a/example.com/acs 

または

https://accounts.google.com/a/example.com/acs

<samlp:Response xmlns:samlp="urn:oasis:names:tc:SAML:2.0:protocol"
xmlns:saml="urn:oasis:names:tc:SAML:2.0:assertion"
ID="_7840062d379d82598d87ca04c8622f436bb03aa1c7"
Version="2.0"
IssueInstant="2014-11-05T17:32:07Z"
Destination="https://www.google.com/a/example.com/acs"
InResponseTo="midihfjkfkpcmbmfhjoehbokhbkeapbbinldpeen">

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