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LDAP 検索ルールを使用してデータを同期する

LDAP 検索ルールを使用して、Google Cloud Directory Sync (GCDS)で LDAP ディレクトリ サーバーから組織の Google アカウントにデータを同期できます。検索ルールを追加すると、次回の同期でその検索ルールに一致するデータが同期されます。一致しないデータは除外されます。

重要: Google では、LDAP クエリのデバッグやサポートの提供は行っておりません。

基本的な LDAP クエリ構文

RFC 2254 に沿っていれば、カスタムの LDAP 検索クエリを自由に作成できます。

演算子 文字 用途
等しい = 指定された値と一致するフィールドを検出するフィルタを作成します。
任意 * NULL 以外の任意の文字列と一致するフィールドを示します。
かっこ ( ) その他の論理演算子が機能するように、フィルタを分割します。
および & 複数のフィルタを結合します。一連のフィルタのすべての条件を満たしている必要があります。
または | 複数のフィルタを結合します。一連のフィルタの少なくとも 1 つの条件を満たしている必要があります。
等しくない ! フィルタに一致するすべてのオブジェクトを除外します。

LDAP 検索ルールを追加する

この手順は、どの種類の検索ルールにも使用できます。

  1. 設定マネージャーで [User Accounts] 次に [Search Rules] に移動します。
  2. [Add Search Rule] をクリックします。
  3. メニューから次のいずれかのオプションを選択して検索ルールの範囲を指定します。
    • Sub-tree - ベース DN オブジェクトとそのすべての子オブジェクトに検索ルールが適用されます。
    • One-level - ベース DN オブジェクトの直下の子オブジェクトに検索ルールが適用されますが、ベース DN 自体は除外されます。
    • Object - ベース DN オブジェクトにのみ検索ルールが適用されます。
  4. [Rule] に、LDAP 検索クエリ構文を使用して検索ルールを入力します。

    後述の例をご覧ください。

  5. [Base DN] で、次のいずれかを選択します。
    • ベース DN を入力します。
    • [LDAP Connection] ページで指定されたベース DN を使用するには、この欄を空白のままにします。
  6. [Test LDAP Query] をクリックして、クエリの結果を確認します。
    見つかったオブジェクトの数と最初の 5 つの結果を確認できます。メールアドレスのないユーザーは結果に含まれません。
  7. [OK] をクリックします。
  8. (省略可)別の検索ルールを追加するには、上の手順を繰り返します。

検索ルールからデータを除外する

除外ルール

除外ルールを使用すると、組織の Google アカウントへの同期を希望しない LDAP ディレクトリ サーバーのデータを除外できます。たとえば、LDAP 検索ルールを使用して、すべてのメールアドレスが同期されるように指定できます。除外ルールを使用して特定の文字列で始まるメールアドレスを無視するよう指定します。

ユーザーの検索クエリ

GCDS ではユーザーの検索クエリを使用して、そのクエリの結果に一致する Google アカウント内のユーザーを識別します。Google ユーザーが結果と一致しない場合は、そのユーザーが存在しないものとして GCDS では同期が実行されます。

ユーザーの検索クエリを使用している場合は、LDAP 検索ルールで、Google には存在していてもクエリ結果には含まれていないユーザーが返されないことを確認します。それ以外の場合は、同期のたびに GCDS でユーザーの作成が試みられます。

たとえば、yuri@altostrat.com は Google アカウントに存在しており、LDAP 検索ルールでも返されます。ユーザーの検索クエリに email:m* を使用すると、yuri@altostrat.com の先頭が m ではないため、GCDS は同期の際、yuri@altostrat.com を作成しようとします。

詳しくは、除外ルールとクエリを使ってデータを除外するをご確認ください。

LDAP クエリと検索ルールの例

以下は一般例であり、実際の環境には当てはまらない場合があります。改行はページ フォーマットの目的だけのために挿入しています。

セクションを開く  |  すべて閉じて一番上に移動

基本的な LDAP クエリ
  • すべてのオブジェクト(読み込みの問題が発生することがあります)

    objectClass=*

  • 設定が「person」であるすべてのユーザー オブジェクト

    (&(objectClass=user)(objectCategory=person))

  • メーリング リストのみ

    (objectCategory=group)

  • パブリック フォルダのみ

    (objectCategory=publicfolder)

  • メインのメールアドレスが「test」で始まるユーザー オブジェクトを除く、すべてのユーザー オブジェクト

    (&(&(objectClass=user)(objectCategory=person))(!(mail=test*)))

  • メインのメールアドレスが「test」で終わるユーザー オブジェクトを除く、すべてのユーザー オブジェクト

    (&(&(objectClass=user)(objectCategory=person))(!(mail=*test)))

  • メインのメールアドレスに「test」という単語を含むユーザー オブジェクトを除く、すべてのユーザー オブジェクト

    &(&(objectClass=user)(objectCategory=person))(!(mail=*test*)))

特定の LDAP クエリ
  • 設定が「person」であり、グループまたは配布リストに含まれる、すべてのユーザー オブジェクトおよびエイリアス オブジェクト

    (|(&(objectClass=user)(objectCategory=person))(objectCategory=group))

  • 設定が「person」であるすべてのユーザー オブジェクト、すべてのグループ オブジェクト、およびすべての連絡先。ただし、値に「extensionAttribute9」が定義されているものを除く

    (&(|(|(&(objectClass=user)(objectCategory=person))(objectCategory=group))(objectClass=contact))(!(extensionAttribute9=*)))

  • DN「CN=Group,OU=Users,DC=Domain,DC=com」で識別されるグループのメンバーになっているすべてのユーザー

    (&(objectClass=user)(objectCategory=person)(memberof=CN=Group,OU=Users,DC=Domain,DC=com))

  • すべてのユーザー
    • Active Directory の場合: (&(objectCategory=person)(objectClass=user))
    • OpenLDAP の場合: (objectClass=inetOrgPerson)
    • HCL Domino の場合: (objectClass=dominoPerson)
  • Domino LDAP ディレクトリ内の、設定が「person」または「group」で、メールアドレスを持つすべてのオブジェクト

    (&(|(objectClass=dominoPerson)(objectClass=dominoGroup)(objectClass=dominoServerMailInDatabase))(mail=*))

  • Active Directory にメールアドレスを持つすべてのアクティブな(無効化されていない)ユーザー

    (&(objectCategory=person)(objectClass=user)(mail=*)(!(userAccountControl:1.2.840.113556.1.4.803:=2)))

  • グループの DN で定義された Group_1 または Group_2 のメンバーであるすべてのユーザー

    (&(objectClass=user)(objectCategory=person)(|(memberof=CN=Group_1,cn=Users,DC=Domain,DC=com)(memberof=CN=Group_2,cn=Users,DC=Domain,DC=com)))

  • extensionAttribute1 の値が「Engineering」または「Sales」であるすべてのユーザー

    (&(objectCategory=user)(|(extensionAttribute1=Engineering)(extensionAttribute1=Sales)))

  • Active Directory 内の指定したグループにネストされているグループ メンバーを再帰的に取得

    (&(objectCategory=person)(objectClass=user)(memberOf:1.2.840.11356.1.4.1941:=CN=MyGroup,CN=Users,DC=domain,DC=com))

  • Active Directory 内の ObjectGUID を使用したグループ メンバーシップ クエリ。グループの ObjectGUID 属性の 16 進数値は、4e542fe785b1bb274e542fe785b1bb27 です。

    (&(objectCategory=person)(objectClass=user)(memberOf=GUID=4e542fe785b1bb274e542fe785b1bb27))

検索ルールを最適化する

検索ルールを最適化すると、同期のパフォーマンスを高めることができます。

例 1: メールアドレスを持つユーザーを返す ユースケース
ユーザー検索ルール: (&(objectClass=user)(objectCategory=person)(mail=*)) 基本ルールを使用してすべてのユーザーを返す代わりに、mail= クエリを使用してルールを最適化できます。

LDAP サーバーと GCDS でのエントリ破棄処理が不要になったため、同期はより効率的に実行されます。

例 2: 文字列に一致するメールアドレスを持つユーザーを返す ユースケース
ユーザー検索ルール: (&(objectClass=user)(objectCategory=person)(mail=*)(!(mail=sales*))) 基本ルールと除外ルールを使用して sales のないメールアドレスを持つすべてのユーザーを返す代わりに、一致する文字列を使用してルールを最適化できます。

LDAP サーバーと GCDS は、エントリを破棄する処理自体が不要になります。そのため、除外ルールの設定や優先度の検討の必要はありません。

関連トピック

LDAP ディレクトリの準備


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