キャンペーン、キーワード、ラベルなど、検索広告 360 内で多数の項目を作成、編集するには、専用形式のスプレッドシート（一括送信シート）に新しい項目や更新した項目を追加して検索広告 360 にアップロードします。また、検索エンジン アカウントの場合は、一括送信シートを使用して、オフライン コンバージョンをアップロードしたり、既存のコンバージョンを編集したりすることも可能です。
一括送信シートをアップロードする頻度が高い場合は、検索広告 360 管理画面を使用して手動でアップロードする代わりに、対応ソフトウェアを使用してセキュア FTP エンドポイントにアップロードすることもできます。
セキュア FTP エンドポイントとは
FTP（File Transfer Protocol）は、コンピュータ システムにファイルをアップロードするための標準的な方法です。セキュア FTP は、インターネット経由で転送されるデータを暗号化することで、データのプライバシーと整合性を保証します。通常は、略して sFTP と呼びます。
検索広告 360 では、データのプライバシーを保護するため、ユーザー名とパスワードで保護されたユーザー専用の sFTP エンドポイントに一括送信シートをアップロードします。このエンドポイントは、検索広告 360 がファイルの処理に使用する一意のインターネット アドレスと独立したストレージ領域を提供します。エンドポイントにファイルをアップロードできるのは、そのユーザー名とパスワードを知っているユーザーに限られます。
sFTP エンドポイントは広告主単位で作成、管理するため、検索広告 360 内で複数の広告主を扱う場合は、広告主ごとに少なくとも 1 つのエンドポイントを作成する必要があります。
検索広告 360 管理画面の代わりに sFTP を使用する理由
一括送信シートの定期的な生成を自動化できるのであれば、それを自動的に検索広告 360 に送信することで一連の処理を完全に自動化できます。
sFTP を使用してファイルをアップロードできるサードパーティ ソフトウェアは数多くあり、中には定期的なアップロードをスケジュール設定できるものもあります。
sFTP を使用して一括送信シートをアップロードする際の注意事項
サポートされるファイルサイズと形式
sFTP を使用してアップロードできる一括送信シートのファイルサイズと形式は、検索広告 360 管理画面を使用して手動でアップロードする場合と同じです。
sFTP エンドポイントの対象
一括編集の場合、sFTP エンドポイントを使用して、1 つの広告主内の任意のエンジン アカウントの編集内容をアップロードすることができます。一括送信シート内のすべての行で、次のいずれかの列に情報を入力してエンジン アカウントを指定する必要があります。
- Account ID: エンジン アカウントに対して検索広告 360 が生成した ID を指定します。
- Account name: エンジン アカウントに対してご自身で割り当てた名前を指定します。複数のアカウントに同じ名前を使用している場合は、代わりに [Account ID] 列を使用します。アカウント ID は必ず一意になります。
複数の広告主を対象として行った一括編集の場合、sFTP エンドポイントを使用してアップロードすることはできません。
コンバージョンの場合、sFTP エンドポイントを使用して、1 つの広告主内のキャンペーンや広告などの各種項目にコンバージョンを結び付けることができます。クリック ID を使用してコンバージョンを結び付ける場合、複数の広告主に対して編集権限を持っているか注意する必要があります。 一括送信シート内のコンバージョンがクリック ID を指定している場合、検索広告 360 は、そのクリック ID を生成した広告主に対してコンバージョンを結び付けます。たとえば、次のようになります。
- あなたは AdvertiserA と AdvertiserB の編集権限を持っています。
- AdvertiserA の sFTP エンドポイントにコンバージョンをアップロードします。
- アップロードしているコンバージョンの中に、AdvertiserB 内のエンジン アカウント用に生成されたクリック ID を指定しているものがあります。
- このような場合、AdvertiserA のエンドポイントにコンバージョンをアップロードしたとしても、検索広告 360 は、対象コンバージョンを正しく AdvertiserB に結び付けます。
仮にあなたが AdvertiserB の編集権限を持っていなかった場合、AdvertiserB 内のエンジン アカウント用に生成されたクリック ID を指定しているコンバージョンは、検索広告 360 に無視されます。
上記のシナリオが該当するのは、コンバージョン アップロード内にクリック ID が含まれている場合に限られます。キーワード ID など、他の検索広告 360 ID を使用してコンバージョンを結び付ける場合、どの ID も、アップロード先の広告主の sFTP エンドポイント内の項目を参照している必要があります。別の広告主の ID を持つコンバージョンは、検索広告 360 に無視されます。
sFTP エンドポイントのポート番号
検索広告 360 は、sFTP 接続の受信にポート 19321 を使用します。このポート番号は変更できません。
処理が開始されるタイミング
sFTP による一括送信シートのアップロードが完了すると、検索広告 360 による処理がすぐに開始されます。ほぼ同じタイミングで複数の一括送信シートがアップロードされた場合（たとえば、複数のユーザーが一括送信シートを同時にアップロードした場合）は、処理の開始までに少し時間がかかることがあります。
複数の一括送信シートを特定の順序で処理する必要がある場合は、先に処理するファイルの処理完了を確認してから次のファイルをアップロードするようにしてください。検索広告 360 管理画面や sFTP エンドポイントを使用してアップロードした一括送信シートは、基本的にはアップロード順に処理されますが、場合によってはアップロード順で処理されないこともあります。また、大きな一括送信シートの処理の開始後に小さな一括送信シートの処理が開始した場合、小さな一括送信シートの処理の方が先に終了することもあります。
複数のユーザーが同じ名前の一括送信シートをアップロードした場合は次のように処理されます。
- 検索広告 360 が一括送信シートを処理している最中に、同じ名前の一括送信シートがアップロードされた場合、検索広告 360 はこの 2 番目の一括送信シートを別のファイルとして処理します。
- sFTP を使用して一括送信シートがアップロードされ、検索広告 360 がその処理を開始する前に sFTP を使用して同じ名前の別の一括送信シートがアップロードされた場合、検索広告 360 は 1 番目の一括送信シートを無視し、2 番目の一括送信シートだけを処理します。
sFTP を使用して一括送信シートをアップロードした場合、確認メールやステータス情報メールは送信されません。アップロードのステータスや履歴は、検索広告 360 管理画面を使用して確認できます。管理画面では、検索広告 360 が処理できなかった項目をリスト表示したエラーシートもダウンロードできます。
利用を開始する
- 一括編集とコンバージョンのアップロードに使用する sFTP エンドポイントを作成します。
- sFTP 対応のソフトウェアを使用して sFTP エンドポイントにアップロードします。
- アップロードのステータスと履歴を確認します。